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表題作UNDER THE HEAVEN(下)

グレン家の養子 アレックス・カイナル
グレン家の養子 高城史貴

その他の収録作品

  • 第二部
  • 第三部
  • 花婿介添人
  • あとがき

あらすじ

アレックスへの想いを自覚した史貴。しかし傷ついた麻里絵がアレックスに恋していることを知る史貴は、その想いを封印することしかできなかった。その史貴に、敵対するマフィアの魔の手がのびる――。あの「MIKADO-帝-」が装い新たに登場!全てに決着がつく下巻いよいよ発売!
(出版社より)

作品情報

作品名
UNDER THE HEAVEN(下)
著者
かわい有美子 
イラスト
立石涼 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
シリーズ
UNDER THE HEAVEN
発売日
ISBN
9784862639240
4

(31)

(17)

萌々

(4)

(7)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
4
得点
123
評価数
31
平均
4 / 5
神率
54.8%

レビュー投稿数4

書き下ろしの「フミタカだ」の一言に涙(T_T)

BLでこんな読後感味わったの久々です!やっぱ小説っておもしろいな〜とあらためて感じました。

イェインさんについてですが…史貴をめぐってアレックスと刺し違えるくらいのドロッッドロ展開を期待しておりましたが、目次欄で書き下ろしのタイトル見てアッ……と展開を瞬時に察しちまいまして…

でも書き下ろしが無ければ、イェイン×史貴ルートもありそうな気がしないでもないですよね…!

それぞれの逃避行中のエピソードとか読みたいです〜(*^^*)たぶんアレックスは史貴が気になってかなりやきもきしてたのではないかと…

4

待望のその後が書き下ろしで!?

あの『MIKADO』の新装版2巻。
旧版を大幅改稿って、一体どこがどう変わったんだろう?
帯には「ラストシーン完全改稿!」って書いてあるんですよ。
それもあるけれど、旧版のレヒューを書いてらした皆さんがこの続きは?と熱望されていたその後が、書き下ろしで『花婿介添人』として付いていますよーーー!!!
なので、ヤキモキしてらした皆様は必見なのではないかしら?
上巻から、旧版を読まれた方の比較レビューを、と熱望しているのに、見られなくて、ちょっと残念なんですが。

上巻は、この下巻の為の必要な要素を集めるためのエピソードだったんだなと思います。
やはり、時間の流れがあるため、登場人物も史貴だけにとどまらず、グレン家の子供たち、しいてはグレン家というそのものが主人公であると考えられるため、どんなに悲惨な事があろうとも淡々と時間を追って綴られていきます。
むしろ、その淡々とした様が彼等の内に秘めた熱とか、苦しみを想像させやすくてプラスに作用しているのかな?とも思います。

大学のルームシェアの相手・秀峰に騙されて拉致された史貴は、麻里絵に執着するヴィンセントによって、背中にグロテスクな刺青を彫られ、そして薬漬けにされ、ビデオを撮られ、何とも悲惨な目に合うのです。
問題は、マフィアの抗争といえばそれで終わってしまうのかもしれないが、自分には、どうにも、いつもいつも、史貴は麻里絵の代わりとして悲惨な目にあっているような気がして仕方がありません。
トラブルの根源は麻里絵だと思うんです。
いくら亡くなった母の最後の言葉「麻里絵を守って」を忠実に守っているとはいえ、そこまで史貴がふみつけられなくてはいけないんでしょうか?
麻里絵がアレックスを好きだからと、アレックスを好きでもその気持ちを抑えなければならなかったという事、麻里絵を好きなイェインに麻里絵のかわりに抱かれたこと、みなみな、彼が望んだことではないはずなのに。
どうして救出されても史貴は麻里絵を憎むことをしないんだ?
もうしわけないんですが、自分的に麻里絵が憎くて憎くてしかたがありません。
いくら酷い目にあい、PTSDがあるからとはいえ、皆麻里絵に優しすぎるんだよーー!!
史貴に葛藤や憎しみが全くなかったわけではないのだけど、アレックスが史貴を支えてくれたから、麻里絵を憎みきらずにすんだのかもしれない。
麻里絵が男性恐怖症になってしまったから、麻里絵と史貴がアレックスを巡っての争いにならなくてすんだのかもしれないとは思うのですが。

このグレンという一家は、イェインが実子である意外血の繋がらない家族ではあるけれど、その絆は強かった。
早すぎる急な父親の死に、史貴の、麻里絵の復讐もできない状態にはなったけど、父の遺言を守り、その日の為に力を蓄えようと選択するラストの道は、血だけでは語れない家族愛の一つの形でもあったと思うのです。
いつか、必ず・・・
だからバッドエンドではないのですね。
決して逃げるわけじゃない。
その日の為に・・・

この新装版の為に書き下ろされたお話は、旧版を読まれた方には満足だったでしょうか?
波瀾に富んだ不幸を考えると、違う心配もあったと思うのですが、きっと大方の読者が望んだ組み合わせで納まったと思います。
もう復讐は忘れて、いっそこのまま幸せをと望まずにいられませんでした。

5

白桃

茶鬼さま、匿名さま、はじめまして。
新旧比べてみたくて、両方読んでみました。
MIKADOのほうが断然良かったです!変わりすぎ!
がっかりとまではいきませんが、これはこれ、別の作品なんだと思って読まないと物足りないです。“帝”の帝であるところががきれいさっぱりなくなってるし。
キモの部分はもちろん変わっていませんが、全体に軽くなってしまったように感じます。
ラストもアレックスと麻里絵は、史貴とイェインがどうなるかもわからずに離れていったのに、こちらではしっかり4人で計画して出ていくのも、え~、なんだかなー…と思ってしまいました。
史貴の行動も、セリフの言い回しも変わっているところもあり、MIKADOでは感じた言葉の重みがなくなってしまったように感じます。
書下ろしの花婿介添人もこんな取ってつけたようにつけなくてもよかったんじゃないかと…。日本のスキー場とか温泉をサービスしてくれなくてもよかったんだけど…。
いや、ハッピーエンドは好きなんです。普段は主人公がきっちり幸せに収まるところまで読みたいほうなんです。かわい先生は大好きなんです。
でも、想像を働かせて読むところの多かった、MIKADOの重暗さの方がよかったな~。
レビューからも4年近く経っていて、今頃どうしたとおもわれるかもしれませんが、このモヤモヤを聞いてほしくて書いてしまいました。
大変ありがとうございました<(_ _)>

茶鬼

匿名さま

くわしくありがとうございました。
やはり、ラスト部分がかなり手が加えられていそうですね。

>終わり方は今の時代のBLだと新版しかなかったのかなぁと思います。
>JUNE時代の読み手だと旧版の薄暗いほうがしっくりするのですが…

自分もどちらかというと、多分薄暗い方が好きなのかもしれません。
何だか史貴があれだけ苦労したのに、物語が明るく明るく進むのが不思議でしようがなかったのですよ。
明るくなくてもいいのにな~
むしろ、旧版に書き下ろしで後日談でもよかった。
と、やはり旧版に想いを残してしまいそうです。

匿名さん

旧版のほうは、アンハッピーよりだけどほんのかすかな希望を残した
終わり方でした。その後は読み手が勝手に想像するしかなかったのです。

下巻だけを比べれば、史貴はアレックスは呼ばずに自ら手を汚し、
身体と引き換えに妹とアレックスの偽造パスポート等を入手し、
アレックスに妹を託し、イェインのそばに一人で残ります。
優しすぎる史貴は身体が不自由で不器用なイェインを一人には
できないのです。史貴のセリフがすべて本当に心に残るのです。

麻里絵はイェインが脚を失ってからは、多少は歩み寄るのですが、
家族として距離を縮めただけで、異性として心を許すというのでは
ないです。

イェインは実業家に転身ということはなく、あくまでマフィアとして
復讐を誓うけど、人の手を借りなくては生きていけない身体という描写。
カラッ転身するようなタイプではないです。

アレックスは史貴に心を残したまま、彼の唯一の望みをかなえるために
麻里絵とヨーロッパを転々とします。麻里絵の心は常にアレックスに
向いていますが、アレックスはそれを無視し、どこかの街で史貴と
会える希望を捨てきれない。家族で過ごした屋敷が焼失し、遺体が
2体発見されたが、多分イェインと史貴の二人だろう…だけど、
二人の特徴と一致しないのではという新聞記事が、アレックスと
読み手双方にかすかな期待が湧いたという終わり方。

旧版のほうの絵のほうが史貴と麻里絵の儚さと哀しさが出ていて、
新版のアレックスとイェインは彼らのイメージにあっていて、
絵の評価は50/50。

終わり方は今の時代のBLだと新版しかなかったのかなぁと思います。
JUNE時代の読み手だと旧版の薄暗いほうがしっくりするのですが…

よかった、ほっとした

健気受けはどこまで痛めつけられるのか。。

陵辱され、薬漬けにされる史貴。立ち直れるのか。。
いかに、ずっと片思いしてきたアレックスに受け入れられたとはいえ、薬から更正するのはとても根気と努力が要りそうで、いたたまれない。

甘々な最後にしない格調高い展開は好きですが、この作品の場合、アレックスの心情がもう少し描かれていて欲しかったなという印象。幼少のトラウマ、史貴への想い、兄弟、養父への想い、いかに寡黙とはいえ、一人の人間のドラマとしてもう少し肌身に感じられるとよかった。

しかし、SSでは麻里絵が幸せになってくれて本当によかった。イェインも。

4

がっかり。でも刺青はよかったので萌。

フミタカの個人的な悲劇にくらべ、そしておおがかりな設定のわりに、お話はうごかなかったなあ、という印象を受けました。
いっぱい組織がでてきてたやん、あれはなんだったんだー、と。
権力抗争は発展せず。対立組織はロッシーニ・ファミリー以外、ほぼ「でてきただけ」。がっかり…。間違った方向へ期待したわたしが悪かったのか?!(多分、そうだ)。
ええと…アレックスの親を殺したのは実は養父のハーベイだったっていうことがなんか、お話に生きずにフェードアウトしているように感じた。
ロッシーニのボスへ差し出すために秀峰がからみ、フミタカにココロを残していたが、それもなんとなく消えている。(秀峰、好みだっただけに。やっぱり出てきただけ、みたいな)。上巻を読んで、「伏線よね?どう展開するの?」とわくわくしてたのに…。

結局、メインの4人、死んだフリをして一般人に戻りましたっていう。
わたしはまた、元のタイトルがMIKADOでしたっけ、というから(わたしは読んでません)、フミタカがアレックスを従え復讐を果たし、闇社会の孤独なエンペラーになるのだー!とかおもっていた。。。(…って~!かってな妄想をされてガッカリされても作者も困るよ…)でも伏線が生きてないよ?!とは思ったし、
書き下ろしがやけにほのぼの明るい。なにこのハッピーエンド。いや、悪いとはいわないけど。
けど…なんか、レイプなどの悲劇とバランスとれてない感がしたっていうか…。

フミタカがさらわれ、刺青を入れられ、犯されまくってヤク中になり…という悲劇てんこ盛りは良かった(!!)んです。(刺青のねちこい描写、よかったー。醜く、怪しく、美しい刺青…)。アレックスの元へ帰ってからのラブラブぶりも(悲劇があったればこそ)なかなか良かったvです。
私のシュミとしてはいっそそのまま悲劇に突っ走って欲しかった。
…それともハッピーエンドはBLの限界なんでしょうか…?だったらイヤだなあ…。
 すみません、妄想しすぎと期待が大きかったぶん、がっかりもしたのだと思います。

2

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