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表題作野ばらの恋

医療機器メーカー跡取り
老人ホーム園長

あらすじ

恋愛はゲームと思っている医療メーカーの御曹司・椛島が3ヶ月出向になったのは、老人ホーム。そこの経営者・三園に椛島は恋をし…。
出版社より

作品情報

作品名
野ばらの恋
著者
砂原糖子 
イラスト
小鳩めばる 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344813335
2.7

(23)

(0)

萌々

(2)

(16)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
10
得点
59
評価数
23
平均
2.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数10

嫌な男の成長

語り手である椛代は、何でもそつなくこなせてしまう男。
愛社精神ってなに?さして熱心に動かなくても、
仕事ではきっちり結果を出してくる。
その上、いずれは会社社長という輝かしい未来が約束され、
なんとルックスもバッチリ!
………嫌な男だなぁと、初めは思いました。

しかしこの嫌な男は、山奥に住まう麗しの未亡人(トラウマ持ち)と、
そこに集う老人たちと出会うことで、人間的に成長。
その過程をハートフルに描かれていて、ホロっとしました。

真面目に「破廉恥」と言ってしまう天然記念物なみの三園と、
遊び慣れているはずなのに、いざとなると腰が引けるヘタレ椛代。
二人のぎこちない恋物語がとても可愛くて!!
読み終わった後、ほこほこと温かくなれる作品でした。

4

老人に教わろう

ハッキリ言って老人よりは若者の方が好きです。いや、どちらかと言えば老人は嫌いです。しかし、このお話は彼らに支えられて成り立っています。

最初は「中立」評価にしようと思ったのですが、ハムスターのタカ坊の飼い主土谷さんや、徘徊老人種田さん、セレブ婆さんの蓉子さんなどホームの住人から教えられることがたくさんあって、ただ薔薇に囲まれた洋館の設定にせず、老人ホームを舞台にした意味がここにあるのかなと思いました。

BLというより、人生訓として読んでみてはいかがでしょう?椛代君と一緒に成長するといいよ。

2

いいお話だった

主人公の椛代に、「萌え」ではなくて、人間臭いリアルな魅力を感じた。
地位もあり、お金もあり、容姿にも恵まれてる椛代は、自分に自信がある。恋愛も好きなようにしてきた。いるいるこういうタイプって言いたくなるようなタイプ。友達にするには楽チンなタイプ。
そんな椛代が恋したのは、接触嫌悪症の三園。三園は老人ホームの園長だ。
ケガをした三園を無理やりおぶって、「馬に乗ってると思えばいい。なんならヒヒンと鳴こうか」と椛代がジョークを飛ばしたところなんて、そのジョークが笑えなくて寒いぶん、めっちゃ切なかったです。
三園は椛島に惹かれるにつれ、「接触嫌悪症によるビクッ」から「恋のドキドキゆえのビクッ」に変わってゆくんですが、その内面の変化に気づかない椛島が気の毒であり、微笑ましくもあった。
砂原さんらしい、本当にいいお話でした。

2

シニアラブを期待していました…(笑)

老人ホームを経営している若き未亡人、三園。
そこに3ヶ月間、出向することになった医療機器メーカーの次期跡取りだろう椛代。
何で俺が山奥の老人ホームなんかに行かなくちゃいけないだ、という態度を隠そうともしない態度にムカっときます。
ホームには若い男が居ない。
男は中年から初老の者ばかり。
ホームに出入りする業者も中年や初老の男性。
それは、三園が若い男性恐怖症だから。
原因はありきたりな、小さい頃にイタズラされそうになったから。(未遂)
そして山奥の老人ホームでの純粋培養。
慣れる機会もなく成長しちゃったわけですね。

三園には草一という祖父くらい年の離れた保護者がいました。
本人は愛していたと言っていますが、傍から見れば親子愛。
キスはしていたけれどそれ以外はプラトニック。
5年前に亡くなって、ホームを受け継いで暮らしているんです。
そこに若い椛代がやってきたもんだから、最初は2m以内には近づかない、椛代がつまらないからとちょっかいを出せば吐く。
入居者たちが起こすトラブルで、どんどん2人は近づくわけです。
その流れは自然な感じ。
椛代が本気で三園に惚れ、勤務態度が変わる様も読んでいて楽しかったです。

最後のきっかけは老人が起こした火事でした。
椛代が取り残された老人を助ける為に命かながら助けに行ったことで三園も気持ちが決まったんでしょう。
感じやすい三園は可愛かった。
色事は途中、2、3回ありましたけど、エッチはラスト1回だけでしたが、ページ数がけっこうあったので満足でした(笑)

いやぁ、心のどこかでシニアラブを期待している自分がいました。
ナニかしててくれればかなり萌えたのなぁ(笑)

2

ロマンチックな恋のお話

老人ホームにゲイの美青年って「メゾン・ド・ヒミコ」の春彦と同じ?

とはいえ、この二人に、他に共通点は無い

こどもの頃の事件の所為で、若い男性恐怖症の三園
かたくなに閉じこもっていた三園の心を、俺様男の椛代が、
無理矢理押し開いて、
底なしの、快楽の虜にしてやるぜ、、、



嘘です

そんな展開にならない所が、砂原作品のお砂糖話のいい所
俺様男だった椛代、不本意な老人ホーム生活の中で、自分にだけおびえる三園を意識して、簡単に落とせるとばかり手を出すのですが、手ひどい拒絶にあいます。
そして、老人ホームで暮らして、三園の優しさや思いやりの心にふれているうちに、本当に三園のことが好きになっていたことに気づきます。

そこから、椛代の方が変わっていく。
三園も自分の中に芽生えた感情が何であるのか、時間はかかるが、ゆっくりと気づいていく

「自分の感情を認識して、変わろうと努力する主人公」が好き。



ちなみに、三園の声のことをずっと考えているのだが、具体的な名前が思いつかない。
華奢で初いけど、ちゃんと大人の美人声
脳内再生の音のイメージはハッキリしてるけど、誰の声って特定できない。
この人でも、あの人でもないっていうのはハッキリあっても、
じゃあ、だれ?
となると名前が出てこない。

「白雨」の健ちゃんとか 「恋の雫」 の近藤さんとかが、結構近いイメージなんだけどな

椛代は前野さん?
かな?




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