SS付き電子限定版
硬派な剣道高校生と、軟派に見えて実は健気な拗らせイケメンとの、超ド直球のアオハルものでしたーーー!!
あのですね、まぁ多少個性的ではあるものの、ごくごく等身大の高校生男子が、悩んだり胸をときめかせたり傷付いたりしながら、一生懸命に恋をしてるってだけのお話なんですよ。
特別、派手な展開も無いんですよ。
が、丁寧に描かれた、その「等身大の恋愛」に、めちゃくちゃ萌えちゃって。
くう~~っ!
甘酸っぱい!!
死ぬほど甘酸っぱいよ!!!
と、一人萌え転がってしまいました。
内容ですが、強面の剣道部エース・桝木×拗らせ系イケメン・折川による、高校生同士の等身大の恋愛です。
超胸キュンで甘酸っぱい系です。
もう言わない気もしますが、これ以上無いほど「胸キュン」がピッタリの内容なので、使わせていただきますよー!
主人公である超イケメン高校生・折川が、親友である桝木に叶わない恋心を抱いている所からお話はスタート。
共に過ごせるだけで満足していた折川ですが、桝木に彼女が出来てしまった事から、にわかに感情のセーブが効かなくなって混乱するんですね。
で、そんな二人が互いの誤解を乗り越えて、結ばれるまでが雑誌掲載作である「アンダーエール!」。
この後、付き合い始めた二人が、これまた拗らせ気味の折川の面倒臭い葛藤なんかを乗り越え、初エッチを叶えるまでー。
と、書き下ろしの「セカンドエール」になります。
まずこちら、主人公である折川ですが、それこそ小さい頃から注目されまくりの美形になります。
で、適当に遊んでいてと、まぁ等身大の器用なタイプ見えるんですね。
が、実の所、彼はかなり面倒臭い拗らせ系。
最初から「男同士」と言う事で、桝木への想いは叶うはずが無いと諦めてるんですよ。
その為、早く諦めが付くようにと、彼女を作るように桝木に発破をかけたりしてる。
が、桝木が学校一の美少女から告白されて付き合い始めると、死ぬほど焦って混乱を極めた行動に出ちゃったりする。
いやもう、面倒くさーーー!!
で、そんな彼のお相手となるのが硬派すぎる高校生・桝木。
いや何だろう・・・。
硬派で寡黙で男前。
「自分、不器用ですから」ってセリフが、超似合いそうなタイプと言いましょうか。
で、こんな二人で、ごくごく等身大の恋愛。
折川ですが、一見涼しげで器用に人間関係なんかもこなしてる、今時のイケメン見えるんですよ。
が、内心では、臆病で不器用で、そしてとても健気。
好きだからこそ、恥ずかしい失敗をやらかしちゃったりもするんですけど、一生懸命恋してるのが、とにかく可愛くて可愛くて。
また、桝木ですが、こちらは男前なんですよ~。
そもそもですね、終始、折川の視点で進むのです。
が、こう、桝木が折川の何気ない仕草や行動なんかに対して、欲情を覚えてるのが良く分かる仕様になってるんですよね。
寮暮らしである桝木。
彼の部屋のベッドで、いつもの如く寛ぐ折川。
首もとのボタンを外して制服を緩める折川の白い首筋を、じっと見つめる桝木・・・みたいな。
砂原先生ですが、こういう主人公視点でありながら、相手側の心情なんかを自然に読者に刷り込ませる描写が抜群に上手いと思うんですよ。
毎回、この描写にめちゃくちゃ萌えてしまう。
と、話がズレて来ましたが、要はこの二人、どう見ても互いに好き同士じゃん。
明らかに、攻めも受けが好きで、なんなら襲いそうになるのを、理性を総動員させて我慢してそうじゃん!?みたいな。
と、やたら読者の萌え心を刺激しまくってくれるやりとりなんかを、終始やってる二人なんですよーーーー!!
あと、書き下ろしの方もめちゃくちゃ萌えちゃって。
両想いになった二人ですが、キスまではいいものの、なかなか一線を越えられない折川ー。
って感じになるんですね。
ここに、折川が「ダイヤモンドボーイコンテスト」に出場した事により、ストーカーが・・・と言った所。
あのですね、彼等はまだ高校生なんですよ。
好きなのに、一線越えるのが怖いと言う折川の心情が丁寧に綴られていて、萌えちゃって仕方ないんですよ。
いや、本当、面倒臭い男だなーーー!!
また、硬派だと思っていた桝木。
こいつは意外とムッツリじゃないかよーーー!!と。
いや、楽しい。
死ぬほど楽しい!
高校生二人、もうずっとこのままやっていて!!
と、鼻血が出ちゃいそうな感じ。
あとですね、ストーカーの件ですが、これぞSNS社会の闇って感じのオチでした。
う~ん・・・。
これも、なかなか考えさせられるものの、想定外の面白いオチですよね。
と、個人的にめちゃくちゃ好みでツボのお話でした。
それと、桝木に告白した女生徒だったり、折川が一緒に過ごす女性だったりと、重要な役どころで女性が二人出てくるんですね。
この女性二人が、とても素敵なキャラなのも魅力だと思います。
頑張れーーー!! 高校生!
砂原先生だしムク先生となるとマストバイ。高校生には興味ないはずなんだけど、面白かったー。笑うのを我慢するのがちょっと大変だった本編150p弱+その続き130pほど+あとがき。きゅんきゅんしまくって、最後にもう一回見たカラー口絵で陥落したので神。いやしかし、萌え転がるー。可愛いんだよっもうっ!!!
人に注目されるために生まれてきたような容姿の折川。それが災いして普通の人間関係を築けていません。(女子はきゃあきゃあ、男子はやっかみ)唯一、友達と言えるのが、美的センサー無し、表情筋無しの剣道部員、桝木(ますき)。中一のころから一緒にいて、彼の寮の部屋であざらしよろしく寛ぐ折川ですが、桝木に彼女作れ作れと煽っていたところ、めでたくデートと相成ったようで・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
桝木にコクッた女子(美人!)、受けが癒してもらっている大人女子(ちょっとセツナイ)、ストーカーみたいなやつぐらいかな。
**大好きだったところ
攻め受けとも、私が想像する「THE 高校生」!というような様子がすっごく好きでした。寮にいる攻めと一緒に帰るために、わざわざ自転車通学にして、寮までてくてく自転車押して歩いて帰るしねー、身長が190と180だから絵面的にありえねーと考えたりねー、体育館の2階から下で練習する攻めをじーっと見てたりねー・・・ああああ青春・・・ってめっちゃ思ったんです。
で、カラー口絵がその2階から下の攻めを見下ろしている図なんですよう!!!!!!頭かきむしるぐらい好きっ、この口絵!!!!
受けは1000年に1度かと言うほどの美形、天使なんだけど、攻めが全く意に介さないってのも面白かったなあ。そのくせ、好きだという感情を表すのにキスしたりさ、攻撃速くね?と思ったり(笑)押せ押せなんですよ。やばいとオロオロし始めた受けの気持ちを感じ取ってか、逃げられてはたまらんとばかりに一直線にくるし。もう可愛すぎる。
ああ、高校生もの、思いのほか、楽しかった。高校生ものに興味ないという方にも一度試してみたら?とおススメしたい一冊でした。
中学からずっと一緒の親友。
桝木昇成:
強面、筋骨隆々の剣道部エース
寮に住んでいる。
折川陽生:
親の過干渉に悩む美少年。成績もそこそこいい。
親友の昇成に、ずっと片思い。昇成の部活をずっと見学。
強面の昇成に、彼女が出来たらしいと知って焦る陽生。
昇成に片思いをしていた陽生は、絶対に誰も声をかけないだろうと安心していたのに、心配でならない。
でも陽生の心配は杞憂だったみたい。昇成も、陽生が好きだった。
アンダーエールで意思疎通出来た。
セカンドエールで、美少年コンテストに出た陽生がストーカー騒動に。
隣のエール・・井上君が、陽生の筋トレをアレと勘違い、爆笑。
・・と、二人の高校生活は、バラ色。
不器用な高校生同士です。
お互いの恋心を秘める切なさや、すれ違うじれったさ、若い恋の気恥ずかしいような甘酸っぱさに萌えました。
砂原作品らしい心情を丁寧に描く物語です。
桝木は寡黙でストイックだけれど案外ムッツリな人でなんです。
折川は美形を武器に器用に生きているように見えて実は努力家なところを知っていて桝木もそんなところも好ましいと思っているのがいいと思いました。
友人への恋心を隠すために彼女を作ることを勧めるなんて、なんでそんなことするんだよー拗らせ過ぎだよと読んでいて思わず足をバタバタしたくなりました。
BLに登場する女子はモンスターな人とか思いやりのない物言いをする身勝手なタイプが多いので、どんな裏があるのかと勘繰りたくなりましたが、折川の友達以上恋人未満の関係の年上の女性は珍しく思いや生き方を応援したくなる人でした。
王道です。男子高校生ものです。甘酸っぱーい!でもこのカップル190センチ×180センチの身長の大型カップルです。強面だけどよく見ると端正な体育会系(剣道部)とモデルみたいな甘いお顔のイケメン君。こんな2人、校内で目立っちゃって仕方ないと思う。
前半のお話で2人が両思いになるまでのすれ違いとか受けの切ない気持ちとかはさすが砂原さんという感じで楽しませてもらいました。木原音瀬さんの殺伐とした新作の後に読んだので余計癒されました。怖いのも決して嫌いじゃないんだけど…痛いのも甘いのもBLの良さです。
小椋ムクさんの挿し絵もぴったりで可愛かったです。190センチの攻めがネズミカフェ?みたいな所でメルヘンな切り株に座ってる絵が面白かったです。