Hいっぱい書き下ろしあり!

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作純白の条件

受様の幼馴染で精悍なエリート生徒会長・海棠日夏
ある秘密のために劣等感を持つ高二生・香芝羽根

その他の収録作品

  • 恋は夏が終わっても
  • あとがき

あらすじ

高校生・羽根は、幼馴染の精悍な生徒会長・日夏の事が大好き…だけど、いつも彼は意地悪で冷たい。その原因は羽根と日夏の兄・冬月が付き合っていると、日夏が誤解している事で? 実は、羽根の身体には『秘密』があり、その治療のため医者である冬月の元に通っているのだ。しかし、羽根が冬月に抱かれていると思い違いをした日夏の心には、激しい嫉妬が芽生え…羽根を押し倒して!? 迸る独占欲とすれ違う恋心、大量書き下ろし付!!
出版社より

作品情報

作品名
純白の条件
著者
雪代鞠絵 
イラスト
みろくことこ 
媒体
小説
出版社
アスキー・メディアワークス(角川グループパブリッシング)
レーベル
B-PRINCE文庫
発売日
ISBN
9784048671224
1.9

(14)

(1)

萌々

(1)

(1)

中立

(4)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
6
得点
16
評価数
14
平均
1.9 / 5
神率
7.1%

レビュー投稿数6

読む人を選ぶ作品(?)

ファンタジーかと思ったらとんだキワモノ(?)だった。
体に秘密をもつ受は幼馴染みで従兄弟でもある攻と、高校生になった今はあまり仲がよくない。それには、攻の兄が深く関係していた。
受はじつは両性具有。見た目は男の体なのに、下半身に女性が存在する。受としては男になりたいと願っていて、そのため医者である攻の兄の治療を受けているが、これにもいろいろと思惑が潜んでいた。
その思惑のせいで、攻となかよくするなと攻の兄が命令したのだ。
古い因習から救い出されたはずなのに、実はまだ囚われの身であったなんてことが発覚するところは、受は一途なだけにとてもせつなかった。
攻も熱くてイイ!
が、両性具有のせいかエロシーンでは女性の部分が強調されるのが不満…。つか、いっそのこと受は女性を選べばすべて丸くおさまるのにと思えてならない。
個人的に攻の兄の方が好みだったのも読んでいく上でいろいろと考えてしまった原因か(笑)

5

よう

両性具有。
好きな設定なので(笑)、興味がわきました。
情報どうもです!

ただただ受けが可哀想

雪代鞠絵さんの話の中でも、かなり特殊な設定を使っています。
攻めが鬼畜で無理矢理有なのと、受けが両性具有設定で女の子っぽいHなので、苦手な方はご注意。

幼馴染の精悍な生徒会長・日夏(16)鬼畜俺様ツンデレ攻め×虚弱で両性具有・羽根(16)内気健気受け
虚弱で内気で弱々しい羽根は、皮肉屋で毒舌家の日夏から嫌われている。
校内で会っても冷たくあたられて、日夏の兄(冬月)と親しい事を揶揄される。
どんな事を言われても、好きな日夏にだけは言えない秘密が羽根にはあって。

女の身体を厭って嫌悪している羽根に、兄への嫉妬と対抗心から無理矢理に女にしてやると言って抱く攻め。
自分の好きな子が兄にばっかり懐くのも面白くないかもしれないですが、もう少し羽根の心を思いやった事をして欲しかったです。最低としか、言いようがない。
嫉妬とはいえ、踏みにじりようが酷かったです。
こんなことをされて、嫌いにならない羽根も、よくわからなかったです。
むしろ、それなら冬月の方がまだ優しい態度だったと思うので。

日夏の兄であり羽根の従兄弟で、羽根の主治医でもある冬月(28)も、かなりのヘンタイさんです。
毎週土曜日に、産婦人科医の内寝台で羽根の検診したり、生理用ナプキンを渡したり、男の意識を尊重したい羽根にきちんと性器のチェックを鏡でするんだと言って迫ったり、セクハラパワハラの連続で、兄弟そろって絶望的な感じです。
ただ、9年前座敷牢に閉じ込められていた羽根を救ったのは冬月なので、そこは評価したい。
あと、弟に冷たく接してはいますが、日夏の気持ちも羽根の気持ちもわかっていたので、あえて2人を冬月が結びつけた感じがします。
一族の繁栄である「天使」を手に入れようとして、羽根の「女」の部分を伸ばしたいと思っていたなら、自分ですることも考えられたはず。
彼なりに羽根の事を愛してはいたはずで、若くて自己中心的な日夏よりも、冬月の方がまだ好きでした。

ただ、最後の羽根の謎の解決具合や、冬月のあっさりした諦めといい、話がぶつ切りな印象です。
とにかく、受けを両性具有の女の子っぽいカワイイ子にしたかったが為の設定という感じです。
これなら、いつものなにもせずとも女の子っぽくカワイイ少年ネタで、いい気がしました。
折角の両性具有設定の活かし方が、上手くない気がします。

エロ:★4 無理矢理で女の子っぽいH、冬月からの悪戯、普通
総合:★3 受けの初期設定が悲惨すぎて、攻めのご無体度も納得いかず、すっきりしなかったです。

4

好き嫌いが分かれる設定かと

海堂日夏(羽根の従兄で幼馴染 生徒会長)×羽根(身体にある秘密を抱えている)

毎週土曜日、羽根は従兄で主治医の海堂冬月の元に通い自分の身体のある症状を治すための治療を続けていました。しかしそんな羽根の行動に対し冬月の弟・日夏は二人が付き合っていると誤解し、羽根を見るや侮辱するような言葉を言ってしまいます。ある日治療の一環で女装をした羽根の姿を、日夏に見られてしまい強引にホテルに連れ込まれ今までずっと隠してきた体の秘密を知られてしまいます。

これは好き嫌いが分かれる作品だと思います。話の前半部ですぐに明かされてしまう秘密なので、ちょっとネタばれなんですが敢えてその設定を書かせてもらいますと、受である羽根はいわゆる両性具有なんですね(ただそれが完全体(!?)ではなく女性性が未熟らしいのですが)。今まで読んだことのない設定だったので、あまり先入観を持たずに読み進めていくつもりだったのですが、う~んやっぱり好みじゃなかったですね。

それに外見が女性っぽいというだけでなく、治療の一環として女装をしてみたりなどという展開もちょっと…微妙だったかな。日夏の羽根に対する感情も、純粋な好意というだけでなく(羽根を過保護に扱っている)冬月に対する当てつけがかなりの部分を占めている様な気がするのもちょっとキツかったし(まぁそれは最初の方だけですが)。

設定の他に難を言えば、ラスト近くになり状況があまりにも都合良く好転し過ぎている感じがあり、そのあっけなさにちょっと呆然としてしまいました。テンションが低いなりにも途中で読むのを辞めることは考えておらず、ストーリーをそれなりに楽しんでいる部分もあっただけに「え、そんなあっさり解決しちゃう訳!?」という感じに落ち着いてしまったのがとても残念でした。

3

ちょっと未熟。

 高校生の羽根は、身体に大きな秘密を抱えていて、それゆえ、本家の長であり、医師でもある冬月に診てもらっていた。
 診察と称して、毎週土曜に羽根と冬月は出かけていく。
 一方、冬月の弟である日夏は、羽根に対して冷たく当たっていた。
 昔は幼馴染みとして、じゃれあう仲だったのだが、高校生になり、「身体の秘密を知られてはいけない」という理由から、冬月の命令で日夏だけではなくすべての人間から距離を置くようになった羽根に日夏は苛立ちを隠せずにいたのだった。
 おまけに、毎週出かけていく二人を、日夏は「付き合っている」のだと勘違いをしていた。
 羽根は何とかその思い違いを訂正したいと思っていたけれど、日夏は家に帰ってこない日も多くて――

 という感じの話でした。

 実は身体に男の証だけでなく女の部分もある羽根は、自分が男だと思っているがゆえに、その部分を忌み嫌っていて、「治る」という冬月の言葉を信じて、早く治りたいがゆえに、毎週の治療に欠かさず通っている。
 ところが段々、雲行きが怪しくなってきて、治療と称して女装をさせられ、病院から緊急の電話がかかってきた冬月においていかれたところを、日夏に見つかったことから、状況は一変し始める。

 日夏はその様子を見て、「やっぱり治療じゃなかった」という疑いを濃くしていて、耐え切れなくなって押し倒す。
 そして、二度と冬月に近寄るな、と言い、それっきり羽根の傍にずっといるようになる。

 けれど、実はそれは冬月の企みの一環で、羽根が望んでいたのと逆に、冬月は羽根の女の子の部分をもっと発達させようとしていて、日夏に対する恋心を自覚すればそうなるんじゃないか、といろいろ画策してそういう結果になって。
 最後は無理やり自分と結婚させようとしたところを、日夏が助けにきて、ハッピーエンド。

 何だけれども。
 ものすごく言いたい。

 あんなに執着してたのに、冬月はあっさり羽根を渡しちゃってよかったんだろうか――?
 個人的には、もうちょっと執着してくれてもよかったような気がするんですが。
 なんというか、途中の行動に比べて、最後がいい人過ぎてものすごく気持ち悪いです。

 元々は随分前の話だったみたいなので、そういう意味では少し未熟なところが残る作品でした。

0

この設定にする意味あるのか?

最初に言ってしまいますが、羽根(受)が一応『両性具有』設定なんですね。確かに好みではありませんが『両性具有』だからダメだったわけじゃないんです。
とにかくキャラクターもストーリーもすべてが中途半端と言うか・・・どこにどう感情移入すれば?という感じでした。

日夏(攻)も、冬月(日夏の兄)も、どうしても好きになれなかったですね。この2人のキャラクターもダメだったんですが、それ以前にもうこれのどこが『ラブストーリー』なのかもわかりませんでした。

BLであえて両性具有を扱う必然性が、この作品には感じられなかったんですよ。描写もまるで男女Hで『なぜBLでこれ読まされるの!?』という感じで、正直不快でした。そう、不快なんです。全般に気持ち悪くてたまりませんでした。

BLにあえて『男じゃない性』を出すからには、そこに『両性具有でなければならない何か』が不可欠だと思うんです。でも、残念ながらそういうものは感じられませんでした。『両性具有を出したいがための後付け設定』と言われれば、即納得できますが。

雪代さんは、かなり好き作家さんなんですが、これは今まで読んだ中で最低クラスです。実際、なぜ雪代さんがこういう題材を選んだのかが不思議でした。

もともと『女の子みたい』とさえ言われる可愛くて健気な受がお得意の作家さんなのですから、わざわざこんな設定にしなくても、男のままで(せいぜい女装で)いいんじゃないの、と思いましたね。いえ、そう思うくらい『両性具有』が活かせていなかった、という意味なんですが。 ←ちなみに、私自身は雪代さんの受が『女の子みたい』とは思ってません。

3

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP