優しくて切ない純愛満載の春菊流お伽噺!!

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表題作Hybrid child

葉月,ハイブリッド・チャイルド
小太郎,和泉家の当主

同時収録作品第二話

瀬谷壱 元侍 隠居中
ハイブリッドチャイルド ゆず

同時収録作品第三話瀬谷前後編

黒田 ハイブリッドチャイルドの生みの親
月島 家老

同時収録作品Another episode

黒田
月島

あらすじ

小太郎がゴミ捨て場で拾ってきた人形・葉月は、持ち主の愛情を反映して成長するハイブリッド・チャイルドだった。しかしずっと一緒にいるはずの葉月に直る事のない欠陥があると知り…!?
出版社より

作品情報

作品名
Hybrid child
著者
中村春菊 
媒体
漫画(コミック)
出版社
角川書店
レーベル
あすかコミックスCL-DX
シリーズ
Hybrid child
発売日
ISBN
9784048542050
4.5

(183)

(139)

萌々

(16)

(19)

中立

(3)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
49
得点
819
評価数
183
平均
4.5 / 5
神率
76%

レビュー投稿数49

BL史上一番切ないモノローグ

 先日、中村先生の新刊に辛辣なレビューを書いてしまったんですが、好きだからこその辛口レビューでした。この『Hybrid child』は一番好きな中村先生の作品です。一冊で終わってしまうなんて他の中村作品に比べると、商業的には美味しくない作品かもしれませんが、とても完成度が高く心を打つ名作なので、純ロマやセカコイが苦手だったり興味がないと思う方にもお勧めしたいです。。
 機械でも人間でもなく、持ち主の愛情度合いを反映して成長するHybrid child。それはある意味、鏡だという。そのHybrid childをめぐる3つの物語。Hybrid childたちが映し出した姿に、持ち主はそして私たち読者は何を想うのか…。
 1話ごとのクオリティーが素晴らしく、各話に持ち主とそのHCがいるのですが、全話に共通するHCの製作者の黒田を通したオムニバスになっていて、それぞれが映し出す物語に涙が止まらなくなりました。 

・第一話 葉月と小太郎
 和泉家16代目当主である小太郎と、彼に拾われたHCの葉月。拾ってからも家族に何度も捨てるように言われても「葉月でないとダメだ」と言った小太郎と、その愛情を反映して成長した葉月。
 葉月の寿命を救う方法を知っている製作者の黒田に「人間に恋愛感情なんか持つな」と言われた葉月が、黒田に返した言葉「私の全ては小太郎のものだ」に狂おしいほどの想いが込められていて何度も涙が溢れます。

・第二話 壱様とゆず
 心に傷を持つご主人様の壱と、中々成長しないHCのゆず。優しい壱様に好かれているはずなのに、反映しない成長をもどかしく思うゆずの、成長したい本当の理由。綺麗なものだけをゆずに見せたいと願った壱の過去。健気なゆずが可愛くて、切なる想いと言葉に胸を打たれました。

・第三話 黒田と月島
 黒田と月島と瀬谷(壱)は同じ藩に属する幼馴染。家老職の出の月島と、武官の黒田はいつもケンカばかりで…。
 お互いに好きなのに素直になれず、幼い頃からぶつかりあってばかりの黒田と月島。意地っ張り同士でツンツンしていても、その想いは丸見えで、二人のやり取りがとても可愛い。彼らを見守りつつちょっかい(助言)する瀬谷もいれて、いつも一緒のほのぼのとした彼らの日常。そんな日常が戦によって壊されてしまいます。
 戦に負けた責任を負うために家老である月島が自害する事を聞き、月島の元へ走る黒田。口を開けば憎まれ口ばかり叩き合う自分たちに「俺もお前も喋るな」と月島を抱く刹那な一夜に号泣です。そして黒田がHCを作り続ける理由に更に号泣してしまいました。ラストのたたみ掛ける様な黒田の想いは、BL史上一番切ないモノローグだと思う。
 苦しくなるほど切なくて辛いお話なのに、一途な想いの尊さに何度も読み返したくなる作品です。多分、私が一番泣いた作品なのです。

17

中村先生の中で1番

中村先生の作品は、元々好きでしたが、
この作品は1番好きかもしれません。

確かに、
泣ける程、ではないのですが、
切ないです。

「純情ロマンチカ」は甘いですが、
この作品は糖度は高くないですし、どちらかというと低めです。
Hシーンも少なく、初心者にもオススメできますね。

皆さん、3話目が1番のお気に入りの様ですが、
私は1話目が1番好きです。
主人公の健気な所がとても可愛くて。
攻めのためにあそこまでする所が。

まぁとにかく、
自信を持ってオススメできる1冊です。

10

愛した記憶だけが、この胸にただ

久しぶりに、号泣した作品になりました。
だから死亡エンドはいやだって言ったのに・・・・・(キイテナイヨ

世話をする人間色に染まる人形。それは人ではない、しかし・・・・
『1個目』
幼いころにゴミ捨て場から拾ってきた。拾ってきたころは同じくらいだったのに、今では図体も態度もでかくなった。何度も捨てられて、それでも迎えに来る主人。世話が焼ける主人なのだが~~・・な感じの一作目。お金持ちのお坊ちゃんと、世話係といった感じの二人。
二人の楽しい日々から一転。
ロボットが壊れてしまう。
修理には500万(当時の国家予算と同額に値する)。
もしくは、つきの涙を探してくること。
必死な姿が涙をそそる。
どれだけ家族が捨てても拾ってくる。
「こいつじゃないとだめなんだよ」と必死の姿が可愛いのです。
必死に石を探してかけずりまわる姿が乙。
最後の最後。
やっぱりかという部分もありますが、戻ってきたのにはココロがピンク色になってしまいました。
『2個目』
いつまでたってもちびっ子のアンドロイド。
大きくなりたいといつも切に願っている。
それはいつも一人で考え込んでいるような主人の支えになりたい。
頼れる存在になりたいと思ったから。だから早く大人になりたかった。
だから、いろいろな人に話を聞き・・・・
近所のお姉さんから聞いてきて~のくだりが、声が可愛いだけにもさらに可愛かった。
「僕のお尻に・・・・入れて・・・ぐちゃぐちゃに」
おまっ(ノ∀\*)キャ
でもコレがけなげで可愛いんですわ。
主人のために、一生懸命大人になろうとする姿がなによりいい。
最後は大人になった姿も拝めてなおさらハッピーエンド。
カバー裏も可愛くてポイント高いです
『3個目』
これは涙なしには読めなかったつД`)・゚・。・゚゚・*:.。
ハイブリッドチャイルドを作った男の話。
幼いころから一緒で、顔を見合わせればいがみ合いの繰り返し。
しかし、本当はお互いにお互いを大事に思っていた。
身分階級の確立していた時代。
身分違いの二人はそれを壁にしていた。
としかし、戦争が始まり、受は明日処刑がきまったと聞き・・・。
一度だけの逢瀬。
最初で最後の身体をつなげ・・・・それから・・・という話。
結局「生きてました★」なオチじゃなかった。
なんだけど、なんだけど、
このあとにハイブリッドチャイルドを作った~のネタがもう感動もの。
ハイブリッドチャイルドは自分を映す鏡。
そのチャイルドが映し出したものとは・・冒頭の桜の枝の話。
それを、本人ではないロボットが・・・というのがまた切ない。
もう一度あらためて読みなおしたい一作。
私の場合、これCDのほうが先だったんですが、どちらも良い仕上がりです。

8

切ない…。

3話違う話が入っていますが、それそれがビミョーにリンク。
人の心を映して育つHybrid Childとその相方のお話ですが、
どれも切なくてぐっと来ます。
最後のお話はHybrid Childの生みの親、黒田の話なのですが
このお話だけ、他の2話と時代背景が違って幕末になっています。
それがまた運命のツボをついてくるんです…!


私は、新選組や幕末モノが好きなんですが、また新たに大好きな1冊が加わりました。
幕末って背景が切なさにいっそう輪をかけてると思います。
切ない系が好きな方には超おすすめ!です。

8

気付いたらBLだった

本気で神

もちろんセカコイや純ロマから流れてきた民なんですが。
なんかもう本当に泣けて
私は先にOVAを見て、全4話なんですけれどももうほんっっっとに大泣きして自分の部屋が映画館でした。

どんな言葉をつづればいいのか、わからないのですが、BLというより純愛というか本気で映画化レベル…。
超感動ストーリーで、「あ、なんだ男同士だったんだ」ってレベルの性別が後に来るタイプですこれ…。

私はBLが好きなので何とも言えませんが、
好きじゃない人でも絶対感動すると思います……!!!!
今日から布教します!!

8

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