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良かったです♪私は、不幸受けが最後に運命の人と出会ったことで幸せになるというハッピーエンドの物語が大好きなのです。ご都合主義と言われようが、ベタと言われようが、お約束事と言われようが構いません(^^ゞ 受けがピンチ!と言うときに助けに来てくれる攻めこそ、本物のヒーローだと私は信じております。
まぁ…今作のクライマックスシーン、攻めがもうちょっと早めに来てくれたら、って言うのは正直ありましたが…。それくらい今回の受けはイカれてる義兄から手酷いリンチに遭い、ボッコボコにされます(>_<) これでもか、これでもかと肉体的に痛いシーンが山ほど出てきます。
今作は、PetLoversシリーズ4作品あるうちの2作目。それぞれの作品が独立しているため、シリーズものにありがちな全作品読まねば意味が分からなくなるといった危惧は一切ありません。どの巻からでも自分が興味あると思った作品のみお手に取り、気軽に読むことが出来ます。それゆえ暴力シーンが苦手、という方にはあえてこの巻をお勧め致しません。
今作の攻めは「PetLovers」から派遣されたライオン。ビースト・カテゴリに属し、非常に獰猛なイメージがあります。ところが読み進めていくと分かるのですが、テクニックもスタミナもあるし、武術の心得もあって強いのに、心が優しい~んです。
最初、義兄が「ライオンが獲物を貪り食うショー」を観たい、ということで攻めを派遣し、受けを襲わせようとしました。ところがそうした行為は「規約違反」だとし、強引に受けを襲ったり、痛い目に遭わせたりしませんでした。どれほどホッとしたことか。私はこの時あたりから、攻めを獰猛なイメージではなく、「らいおんハート」のイメージで読み進めることになります。
私の好きなほのぼのシーンの一つに、攻めが「暇つぶしにゲームをしよう」と受けに持ちかけるシーンがあります。ヘビースモーカーの攻めに、受けが「恋人として禁煙を説得する」という、ディベート遊びのようなゲームです。
「俺はタバコが好きなんだ。タバコのない人生なんか味気ない。何で止めなくちゃならない?」
これに対し受けは恋人として反論するのですが、この二人の掛け合いが実に楽しかったです。私はまだ「交渉人シリーズ」を読んでおりませんが、まるでその前哨戦の様な一コマで、なるほど、うまい!と思ってしまいました。これはきっと、榎田先生お得意の分野なのでしょう。
逆に私が思わず泣いてしまったシーンがあります。それは受けの母親の突然の訃報のあと、自宅のベランダで攻めに電話を掛けるシーンです。今度は受けの方が「ゲームをしよう」と攻めに持ち掛けます。
「僕は今、ベランダにいて飛び降りようかと思っている。-中略-僕が飛び降りるのを止めたら、君の勝ちだ」
この時の受けの心情がたまらず、思わずうるっ。守るべき家族の一人、母親が亡くなり、義兄には心身ともに蝕まれボロボロになってしまった受け。悲しみと辛さと絶望で生きる張りを失ってしまったんですねぇ…。
そしてもう一つ心に残ったシーンが…。ついに、ついに!受けが(過去に起こった不幸な事件以来)一度も逆らったことのない義兄にナイフを突き立てます。もうホント、受けの気持ちは痛いほど分かります。ずっとずっと、どんなに虐められ続けても耐えてきたのですから。気持ちが爆発してしまったのでしょう。でもね、どんなに憎い相手でも殺したら刑務所行です。そこは攻めが必死に止めます、ところがそのセリフたるや、
「分かった。俺が殺す。こんなクソのせいで、あんたの人生を台無しにする必要はない。俺が殺してやる」
ええっ!でもそうしたら受けの代わりに攻めが刑務所行きですよー!でも、ここでようやく受けは目が覚めるのです。自分のために攻めが人を殺し刑務所に入る、そんなことは望んでいない、嫌だ!と。
いろいろあり、波乱万丈なシリーズ2巻目でしたが、私は読んでよかったなと思いました。悔しさや腹立たしさなど、本を通していろんな経験が出来ました。有難うございました。_(_^_)_
ちょっと、本文の感想からはズレた内容になってしまいますが、
「ガゼル」というのは、本来群れで行動する動物です。
ですが、本書の「ガゼル」は足が折れていて、一人で取り残されている。
というより、自ら「置いていって」と願い出たようなものかもしれません。
立派な自己犠牲です。
そのあたり、私としては全く人間性を感じない場面でした。
では、何処を持って、「神」としたかというと、勝手に感じていた孤独の描写です。本書のガゼル、自己犠牲精神が強いにも関わらず、そんな環境にいる自分を嘆くんです。
私は、その嘆きにとても魅せられました。
普通なら、「何勝手なこと言ってんの?」となるところかも知れませんが、そう思わせない程、深~~~~い内面描写が続きます。
また、そこを「私は悲しい、辛い、淋しい」と言ってしまっては興ざめなのですが、そこを言わないんですよね。星の瞬きで現したりして。自分で勝手なさみしさを感じています。
外から見れば、もどかしい限りです。外から来たライオンにも相談せず……何やってんだか~(;´д`)
でも、そこが好い。うっとりです。
最終的には「殺してやる!!」ですからね。鮮やかとしか言いようがありません。
ガゼルこと千昭の内面をひたすら追ってゆくだけの小説かも知れませんが、読む価値は十分あります。
一作目に続き、私はこの本でも泣けますよ!
面白かった!
なんというか、ライオンというカテゴリのなかに、大型犬や猫的な部分が見え隠れ~というのにゴッツいモエをいただきました。
攻×攻の臭いがぷんぷんする(*´д`*)と、絵とエロシーンだけみて楽しんできた(ぉぃ)のですが、ちゃんと物語として読んでよかった。
対外放置してきた作品が予想以上に面白いってありますよねぇ。
うんうん。
はい、さて、今回のペットはライオン。
百獣の王であります。
のっけからの暴力的で、残虐的。ひどいやりかた、プレイが待っておりますので、苦手な方はご注意をというところなのでありますが
実際は、痛めつけられた分、快楽に溺れていくシーンであったり
気持ち的に惹かれていくもの、助けをこうこと
気持ちの面でぐっと引かれたような気がします。
また、やっぱり落とすだけ落としておいての
ハッピーエンドってのがまた格別ですものねww
電子にて。
ペットシリーズ2。
終始読んでて胸が痛くなる展開でした(。>_<。)
千昭が不憫すぎるし、深見は救いようのないクズで結局制裁を受ける事なく失踪しちゃったし。
シンの雄ライオンの例えは好きだな。ほんとにそんな感じがする!
穏やかだけど獰猛なライオンに守られて千昭は幸せになって欲しい。
そして二人でいつか千昭が夢見る草原に行ければいいな。
前作に続いてかなりストーリーが読ませる作品です。
犬は先入観と意外性に引き込まれましたが、この作品はガゼルの立ち位置にハマりました。
自分自身なら、多分千昭のようには生きられない、例え母や妹を思っていても、義兄に罪悪感を持っていたとしても。でも、千昭は自己犠牲の上で、耐えている。。。
そんな時にライオン、シンに出会うんですが、シンが良い男(なんか安っぽい表現ですが、運命的に出会えたんでしょうね)で千昭の一部を壊してしまう。ヒビの入った心は最終的に決壊し、義兄を殺すところまで進みます。
でもその決壊を塞ぐのもシン。
一番、グッと来たのは、お母さんが亡くなり、ベランダから飛び降りようとした前に最後に電話をしたのはシン。千昭が電話で「…ゲームをしよう…」というところ。
涙が自然と出てきました。
最後は、未来が拓けて行く終わり方なので救われますが、良い作品でした。さすが榎田さんです。脱帽。