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プレイとしての『犬』では有りません。純粋に、お互いを『犬』として描かれた作品です。
受視点(ユキオ)で書かれているんですが、かなりキモチをグッといかれる作品だと思いました。本当に読めばわかるとおもうんですが、純粋にこうしてほしい、こうだから。っていうキモチをキュンキュン言わせてるんだよ!!
犬視点のキモチで画かれているせいか、なんだろうね、不思議な空間でもあったように思うんです。
最初は、本当に反発していたユキオが、徐々にココロを開き、依存していく。そもそも、親も親~な環境で過ごし、孤独で愛を知らない子供だったんですね、だからこそ、こんなに一心に愛情を受けた事が無かったんです。たとえそれが犬に対しての愛情だったとしても。
だからこそ、それが心地よくて、そこが自分の居場所になって。
始めて「幸福」というものを知った。っていう台詞は本当に胸を救われる気分ですね。私もこんな気持ちになってみたい。そう思う。
こんなに感情移入して、続きがきになってドキドキするBLも有るんだな~と。つか・・・むしろBL?みたいなww
かろうじて男同士で最後ヤってるので、BLな感じですが、普通に感動ですよ。凄いの一言。いや~~~ね。これぞ文学!ぉぃ。
とくに、後半は、もう自分が「犬」というのにかなりなってます。
「犬は喋らない」
「犬だから」
「犬が主人のベッドに寝るなんて」
「犬としてしてはいけない事をした。罰せられて当然だから」
もうね、あれだよね。1つのドラマ?みたな。
涙が・・・・。+゜(ノД`)゜+
こんなに感情移入してしまったもこさんです。
ユキオに感情移入ですよ。
「もう来なくていい」って言われた時のさ、切なさとか、もどかしさとか。ページめくれません状態だよ(メクリナサイヨ
主人が嫌がることはしたくないとか。
主人の言う事は絶対とか。
主人が嬉しそうな顔をしたら凄く嬉しくなって胸がいっぱいになってしまうとか。
見えない尻尾を振るとか。
兎に角好きな作品でした。
受なのに180センチ・オーバーのデカイ子ってのもナカナカそそる設定だしね。
大きいワンコ受てのもナカナカいいものだと思いますわよ☆
飼い主と犬の愛。ご主人様とか調教とか苦手で(内容は想像です)このタイトルに引き気味だったのですが、評価が高いので読んでみました。…泣きました。叱られたときと捨てられたとき、二度も。最初は犬として躾られる。屈辱。だけど常に見守ってくれる飼い主の愛に安心感を覚えて、依存するようになる。なんかね、信頼関係があるのよ。飼い主は犬を可愛がる。犬は飼い主に懐く。他の人も犬も入り込めない、1対1の。人と犬。忠犬ハチ公の話を思い浮かべるだけで泣きそうになる自分としては、BLでなくてもすごい話でした。最後まで犬のままでもよかったかも。ちゃんと人間の恋人になれたのもよかったのだけど。だって本当は犬じゃないから、自分だけを見てほしいから。言葉がなくてもいい人と犬でなく。あーでも人と犬の愛も至上のものだと思うなあ。犬を飼いたいです。
>むつこさん
こちらもコメントありがとうございます。
続編。以前チラ見して、痛そうだからまた今度にしよう、と近付いてなかったのですが、むつこさんがタイトルをあげてくださったので、覚悟を決めて読みました。
…痛かったです。
年下攻は大好物なので、そこだけ読んでます。
レビューできそうにないので、ここで書いておきました。
スイマセン、こっちも…。
ひよこさん、私の好きな作品ばかりを続けざまにレビューされてるので、やたら嬉しくて(*´∇`*)
漫画家シリーズも好きなんですが
「調教ものが苦手でもぜんぜん大丈夫」って点と、「最後まで主人と犬という関係のままでも良かった」という点、めちゃくちゃ同意です!(もちろんこのラストに不満があるという意味ではなく)ほんと、その通りだと思います。
続編は読まれましたか。
まだでしたら、『獅子は獲物に手懐けられる』は、微妙に痛いシーンがあるから気をつけてくださいねー。
親に愛されたことのないホストくずれの倖夫は
会員制のコールボーイのような仕事をはじめるわけですが
はじめて取った客の要望は、犬になること。
「私はきみを、美しく賢い犬に躾ける」と、首輪をつけ
言葉を発することを禁じ、四つんばいで歩かせ
犬のようにコマンドを覚えさせていく・・・
調教監禁陵辱モノ?とおもいきや
人間としての意思や尊厳を剥奪しているように見えて
このプレイには『信頼』が、しっかりと見える。
主人に主人たる責任や愛情が、しっかりと見える。
人間は誰しも、幼児のように後退して
他人に身体ごと預けたいと思う瞬間はあるんじゃないかと。
絶対的な信頼や愛情のもと
愛したいと思うし、愛されたいと思うんじゃないかと。
犬としての躾けを施す上で、危害を加えることは一切ないし
それは肉体的にも精神的にも。
私も轡田の犬になりたい。
そう、思える魅力が十二分にありました。
轡田は、さみしくてさみしくて気が狂うほど犬を欲していたし
倖夫も、さみしくてさみしくて気が狂うほど飼い主を欲していて
犬とか飼い主なんて単語に置き換えなければならないほど
自分が愛情に飢えてること、恋人が欲しいと思っていることに
気付けないそんな大人のお話なんだと思いました。
すごくおもしろかった!
犬の種類がボルゾイなのも良かったなv
最初の一文。
「さみしくてさみしくて気が狂いそうだったので、犬を飼うことにした」
衝撃でした。頭をぶん殴られたようです。
本書は何度も読み返しているのですが、その衝撃は、薄れるどころか、二度、三度と読み返すたびに、ますます強さを増して心を揺さぶられます。
ここに出ている言葉はみんなある意味反語なんですね。
「寂しい」から「傍にいて欲しい」「愛して欲しい」
その最初の「寂しい」というところから、無自覚なのでもどかしいんです。
傍から見ると、それは紛れも無く「恋」であることが分かるのに(本文中でナナが指摘したように)、当人達にだけは分かっていない。
それは、それぞれの心の事情故ともいえますが、「PET LOVERS」という大きな仕掛けがあるんですね。
秘密の会員制クラブ。
ありがちです。ですが、周囲から閉ざされた世界だからこそ、外に出せば一目瞭然の関係にも気付くことが出来ない。
何だか上手くまとめられませんが、非常に技巧的な作品だと思います。しかし、感情麺にも深く言及していて、そのアンバランスさが一層作品に深みを与えている。……説明文のような感想になってしまいました。スミマセン。
最後に、コレだけは言わせてください。
私は、泣くためにこの本を読みます。
結構、評価の分かれる作品なんですね。私は好きなんですけど。
まずは、轡田のユキに対する愛情がいい。常にユキに目を向け、愛情を注ぐ。そして、それは、幼いころ母親に愛されなかったユキにとって、これほど心地よいものはないというものになっていくという・・・犬である間は、自分は何も考えず、主人にどっぷり甘えていればいい。いやあ、すごい。
そして、轡田のユキに対するセリフがいい。
「悪い子だ」
「困った子だ」
「いやらしい子だ」とか。
轡田に調教されたユキが、彼の言葉攻めに反応しまくるのもいい。そして、悪いことをしたユキに、轡田がお仕置きするのもいい。鎖につないで外に放置したり、尻をいじって射精させたり。
思いが通じた後の、轡田の宣言通りの執着っぷりもよかった。「お前を喰らう」宣言のあとのがっつがつのセックス。ガタイもよくて若くて体力たっぷりのユキが音を上げるとは・・・どんだけ底なしなんだ。轡田さん!!
これが、榎田さんの、50冊目の著作です。