ボタンを押すと即立ち読みできます!
新装版ではない方でのレビュー。(新装版にはその後があるらしい)
途中でやめられず一気に読みました。それだけの面白さはあり。
しかし…
最後の最後で急ブレーキみたいに物語がまとまるので、そこで星一つ減という感じ。
つまり。
↓↓↓↓(結末バレ)
途中の恐ろしいまでの緊迫感が、結局甘く丸く収まってしまうから。
裕福な子供時代から父の会社の倒産、経済的転落、今もそれを引きずって合わない仕事にも苦しんでいる佳宏が主人公。
ある日、裕福だった時の幼馴染・平良が突然現れて…
…と始まります。
平良と、透矢、翔太の幼馴染4人で久しぶりにボードゲームをやろう、と。
それは、止まったマスの指示を本当にやらなければならないというリアル人生ゲーム。500万の絵画を買う、とか、プール付きの家を建てる、とか。
一人だけ貧乏な佳宏は恐怖に震えるが、ゲームは今さらやめられない。
そのうちマスの内容が性的なものに変化してきて、指示通り透矢と翔太はセックスまでしている。次は自分と平良が…
…とこんな感じで、超セレブの平良と透矢の金銭感覚の異常さ、家は富裕層ながらも普通人の翔太が怯えながらも取り込まれていってしまう恐ろしさ、ゲームから逃れられない佳宏の八方塞がり感が凄い緊迫感です。
これどうなんの?どんな結末?と思いながら読むんだけど…
結局は平良がずっと佳宏が好きで…という種明かしか…
見たことのないストーリーだったのに急に普通すぎる片想い話で、あ〜残念という終わり方。翔太の変貌は予想外に面白怖かった。
途中まで神的、最後まで読むと気が抜けてしまい「萌」で。
女性向けだからといって全く加減されない夜光花先生の極限心理サスペンスものです。リアルライフゲーム、なかなかにスゴかったです…。最初は重苦しい悲劇調から、だんだん喜劇に変わっていく過程が面白かったです。ブラックユーモアが効いているので、正攻法のBLに飽きた人にオススメです。
極限状況下の 集団心理に起因して驚くような異常事態が起こったりする事もあるので、それ程不自然に感じずに楽しめました。展開もだんだん読めてくるんですが、それ以上にキャラクターも右斜め上の行動を取るので、最後まで飽きる事無く楽しめました。
好き嫌いはともかく、設定も斬新であるし、効果的に使っているので、良く出来た作品に思いました。メンバーの四人ともキャラが立っているので、ストーリーに没頭しやすかったです。平良が得体しれないキャラクターで、無邪気で済ませられるかギリギリのラインの攻めでなかなか新鮮でした。四人の恋愛カルテットもスパイスが効いていて良かったです。
あとがきを読んで、編集者の人の意向も大きかったようで、作家さんの才覚に編集者の人のアイデアも加わり、面白い作品が生まれるという実例を見たように感じました。
それにしても少年神シリーズと同じ作家さんが書かれているとは思えない…。
ストーリーテラーであり、沢山引き出しも持たれている作家さんだと今更ながら感心しました。
夜光花さん好きなんですけど、今回はそんなにハマらなかったです。
可もなく不可もなく…どちらかというとそんなでもでありました。
ゲームで出たお題をリアルにライフで実践していくスリルが幼馴染4人の形を変えていくんですが、
うーん、やってるのがセレブな人達で(佳宏は元セレブですが)、
最初に金銭感覚ゼロというので始まるので、
家を買おうが絵画を買おうが「さすがに落ち込んでる」とあってもそんなにスリルは感じられず。
好みだとは思うんですが、
セレブってお金を生み出す・失うには敏感だと思うんですよね、凡人より。
だからお金持ちを維持してるんだろうし。
なので学校建てて大損して落ち込んでると思ったら、企業アップイメージに繋げて実は儲けに繋げてたとか、
プール付きの家を建てて無駄金したなと思ってたら実はオリジナリティを付加して、人気物件になって今じゃ申し込み殺到、
やっぱりお金持ちはただじゃ転ばないみたいな。
一方高額絵画を購入して、俺もただじゃ転ばないと思ったけど失敗して余計に泥沼に落ちたとか、
そういうゲームの中で金銭感覚が失われていくんじゃなくて、思いもしなかった落とし穴で金銭感覚がおかしくなっていくみたいなのだったら、
もうちょっと身近に感じてスリルが味わえたかなーとか読みながら思いました。
やっぱり人間の欲深さは誰でも同じかなと、
損するかもより損したくない、儲けられるかもの誘惑の方が強い欲だと思うし(私だけ?)。
そんな事を思いながら、もうちょっと感覚がおかしくなっていく様を読みたいなーと。
それと同じで、4人が2組のカップルになっていく所も、
感覚がおかしくなっていく所にそこまでハラハラドキドキしてないのでと、
婚約者絡みでのハラハラドキドキ、何故このゲームを始めたかのか何故やめないのかやめられないのかのハラハラドキドキや説得力が足りず、
Hシーンもあまり。
ハマってくのもよく解らなかった。
翔太と透矢の所はやっぱりせつなかったですけど、ちょっと翔太の豹変が急だったかなぁと。
もっと豹変してく過程が見たかった。
彼らのゲームが生活に入ってきてそれに振り回されてく様がイマイチだったので、
うーん、そこを想像力で補いながら読んだのであんまり。
最後のオチもよくあるやっぱり。
よくあるやっぱりでも、そこまでいく所に身近に感じる感覚でこっちも振舞わされたかったなーというのと、
その割には平良の執念深い所が結構軽かったので、説得力もなく。
お金なくなくても好きな事をやりたい(職業に出来る程の才能ある芸術家なんだし)、人生振り返りたくないみたいな感じがあったら、実はゲーム盤もコマも彼が長年かけて工房で作ってたみたいなのがあったら面白いなーなんて思いながら読んでました。
そんなこんなで、
偉そうですけどお話を読むより、
もうちょっとここ膨らませたいなーとかそういうのを思いながら読んじゃいました。
(読者は勝手だな〜)
透矢の「そんなにHは好きじゃない」、好きでしたねー。
なんか逆にエロさを感じた、なんでだろ?
ある日、幼馴染で親友だった平良に再会したサラリーマンの佳宏。八年前、境遇が一変したことを惨めに感じて自ら距離を置いた彼に誘われたのは「リアルライフゲーム」という妖しくも刺激的な人生ゲームだったーー。
夜光花作品の面目躍如ともいうべき緊張感のある展開で、最後まで惹き込まれて読みました。裏表紙のあらすじからゲームの指令は性的なものばかりだと思って読み始めたのですが、それは後半で、そこまでが長くて緊迫した雰囲気の物語になっています。劇中でもかなり時間が経つので妙にリアリティーがあってドキドキしました。
2組のカップルが出てきますが4Pらしきシーンは一場面だけでそんなにクドくありません。何より、どちらのカップルにも愛があって良かったです。夜光花さんの書くエロは本当にエロくて大好きです。
章ごとに佳宏と翔太のモノローグが切り替わるので、互いの目から見たもう1組のカップルの様子が面白かったです。また、エピキュリアンに変化した翔太に振り回される3人の様子が痛快でした。佳宏は、序盤ではちょっと嫌な男だなーと思いながら読んでいたのですが、徐々に本来の人となりが伝わってきて最後には可愛い人だなぁと思えました。
続編があったら是非読みたいと思う作品でした。
電子書籍版を購入。
まるまる1つの話です。
『ジュマンジ』って映画知ってますか?
ちょうど来月、テレビで放映するらしくて、懐かしいなって思っていたのです。
好きだったのです。この映画。
本作は、同じような匂いが漂います。
『ジュマンジ』好きには、嵌まること間違いなし。
あとがきでも、作者が意識した旨を述べていらっしゃいます。
やっぱりね。
どうせなら、もうちょっとエゲツないマス目を入れてもよかったかな………。
ヤンデレ執着な攻めが好みなので、平良がもっと病んでいたら神評価だったかも。