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表題作朝から朝まで

堅物報道記者・京平
大学生・結

その他の収録作品

  • 朝から朝まで
  • 夜から朝まで
  • between the night
  • あとがき

あらすじ

早朝のテレビ番組でバイト中の結は年上で堅物の報道記者・京平のことが気になって仕方ない。どんなときも弱音を吐かない京平に結は?
出版社より

作品情報

作品名
朝から朝まで
著者
一穂ミチ 
イラスト
山本小鉄子 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344816404
2.8

(58)

(7)

萌々

(8)

(25)

中立

(7)

趣味じゃない

(11)

レビュー数
19
得点
149
評価数
58
平均
2.8 / 5
神率
12.1%

レビュー投稿数19

ハンカチは必須

いいですね、この方の書くお話はほんと毎回ハンカチ必須。
また、泣かされてしまった…。

バイトの結から見たテレビの裏側、文字として読む以上に実際はもっと慌しくて大変な世界だと思うけれど、かなり臨場感も出ていると思う。読んでいてワクワクと言うか不思議な高揚感を味わいました。
表の華やかな世界を物語として読むよりも、裏側が見えるほうが物づくりを一緒に味わっているような雰囲気に浸れるのですごく好きです。

それから、京平の元カノや、結と同じバイトの女の子、一穂さんは毎回出てくる女性キャラの使い方が本当に上手いです。最初はちょっといやな感じがした京平の元カノ、女子アナの瞳さんもなんだか嫌いにはなれなかった。

みな自分の生きてる世界で真剣に仕事をしていて、プロ意識が強い、そういう彼らを見て結も成長するように、結の存在も誰かを癒していて、人間って一人では生きていけないなと改めて感じた。

ちょっと不器用な京平さんが可愛くて思い切り悶えさせていただきました。

2

朝から朝まで

読んでいる最中、なぜか不安な感じがあり、何があるのかと思いながら読みました。
決して暗い話ではないのに、気持ちが揺れてしまい、少しの怖さを感じたまま読み進めて。
くすりと笑うところもあり、にやけるところもあるけれど、考えさせる作品だと私には感じました。
その引っかかった部分がたまらなく好きで。
引っかかったところが全て解決するわけではなくても、面白く読めました。逆に少しもやりとするところが良い。
この一冊で、いろんな感情を思い、楽しかった。
京平さんと結は最初は合うのかと思ったけど、思いの外、結の懐が深くて安心しました。
二度三度、読みたい作品です

1

ストーリーに無駄がない

TV局のバイトと君と、報道部社員さんのお話。

この本、すべての、登場キャラの設定とかエピソードにちゃんと、意味があって、関連がある。
すごく繊細で、かつ、ダイナミックに大きい、立体構成の作品のようで感心した。

細かい感想は、ほかの方にお任せで、
読み進むにつれ、それまでのバラバラの部品がキラキラと、大きく組み上がって行く様に、ただただ感嘆。

これ、絶対音で聞きたい!
京平は前野さんで、結が成瀬さんかなあ、
そして京平の父は速水奨さんで!!!

0

恋人から学ぶこと

テレビ局の真面目局員とバイトの大学生。

BL作品ではありますが、テレビ局の普段表には出ない
いろいろな部分を垣間見れた作品でした。
また、社会人として働く恋人から知らず知らずの間に大学生の結が
仕事だけではない多くのことを学んで成長していく様子や
そんな大学生から教えられることがあると気づく京平の気持ちが
わかりやすく表現されている作品でした。
また、山本小鉄子先生の挿絵が素敵で主人公を想像しやすかったです。

報道局員の京平と学生時代からの友達の悦巳。
同じテレビ局員の京平の父と、その父と昔関わりのあった羽村結。
読み始めた時結が恋するのは悦巳なのかな・・て思いました。
悦巳とのほうが接触が多かったし、可愛がってもらっていたので
途中からなんとなく、ん?あれ?こっち?
という感じになりました。
二人がどうして惹かれあって、恋人となったかがはっきりわかるのは
かなり後半になってからなので、途中までくっつきそうでくっかない二人に
ちょっとイライラすることもありましたが
そこは、生真面目な京平さんとまだまだ若い結の一歩進んで二歩下がる的な恋が
なかなか前に進めないという理由があったと読み終わってわかりました。

結くんも、意外にいろいろズバズバと物言う大学生で
気になることは何でも聞いて、後で落ち込むタイプ。
感情のままに泣いたり怒ったりして、結構前向き。
気になることは、そのままにしておけないタイプのようで
京平さんの元カノのこととか、今更聞いてヤキモチ焼いたり
海外出張のこと話してもらえなかったことを、怒ってみたり・・・
可愛いけど、結構やりたい放題な感じ。

報道の仕事をしている京平さんは、分かりきってやっている仕事でも
やっぱり凹んでしまう時もあって、そんな時に結が落としていった手帳を眺めて
お守り代わりにしていたなんて、まさしくライナスの毛布のようでした。
京平さんが作ったあのドキュメンタリーには真剣に泣けてしまいました。
あとから、あの時のプレゼント・・・と結もわかりますが
私自身、実際にあの番組を見ている気持ちに完全になってしまいました。
訃報を聞いたときの京平さんの気持ちがその時は仕事を離れて
一人の人間として、悲しみに耐えていたということが
あの番組の場面を読んで、よくわかりました。

笑えるのは、初めての夜真面目な京平がちゃんと結をリードしていて
結は最中でも、相変らずいろいろやかましく、ああ言えばこう言うで・・・
終いには「おとなしくして」と言われちゃう。
そしてHなことなんて何にも知りませんみたいな京平さんが
同性のSEXを熟知してるのが、意外でした。

私としては結と悦巳がくっついて欲しかったという願望がまだちょっとあり
どこかでどんでん返しがないかと思いながら読んでいたので
続きがあったら、スピンオフ悦巳さんで読みたいです。

2

真面目で不器用な二人の恋に、萌えに萌えました

『オールトの雲』がとてもよかったので、今回の新刊も購入しました。
前作よりも少し大人っぽい雰囲気ですね(ルチル文庫だから?)。

テレビ番組でバイト中の大学生と報道記者の恋。
そしてマスメディアに関わる人達をいきいきと描いています。

私は公平さに欠けるマスコミには辟易していて、
どちらかというと結の母親に近い考えを持っていますが。
京平や悦巳のような業界人がいてくれたらいいなぁと思いました。
この手の真面目で熱意のある人達は、実際にもいるのでしょうが。
少ないだろうなぁ。しかも現実の世界では絶対、出世しないでしょうね(苦笑)

元気で仕事に手を抜かない結。そして堅物の京平。
二人とも成人男性なのに、初々しいというか、何というか。
真面目な彼等がゆっくりゆっくり距離を詰めていく過程が、
むず痒くなるくらい甘酸っぱくて。読んでいて顔がニヤけまくりです。

そして私のツボだったのは、攻めの京平です!
なにこのひと!すごくかわいいんですけど!!
恋の駆け引きなんて出来なさそうな不器用さ(でもやる時はやる!)。
結と京平の噛み合っているのかいないのかな会話は、ほのぼのと笑いを誘います。
口下手だけど、無意識に恥ずかしい台詞をサラッと言ってしまうところなんてもう……
「大事にする」「申し訳ないことに、楽しい」には、胸がキュンキュンしましたよ。

山本小鉄子さんのイラストも、作品にとてもよく合っていて素敵。
これはお気に入りの本になりそうです。

6

この作品が収納されている本棚

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