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表題作兄弟日和

倉橋鉄郎,フリーランス,宏太の兄,24歳
倉橋宏太,大学生,20歳

その他の収録作品

  • あとがき
  • 兄 時々帰る1(カバー裏)
  • 兄 時々帰る2

あらすじ

6年ぶりの兄の帰郷。大学進学とともに家を出て、一度も帰省しなかった兄との再会に、距離感がつかめなくて緊張する宏太。…しかし、兄からの突然のキス。宏太は思い出した――オレは前から、ずっと前から、兄ちゃんのことが好きだった。幼かった嵐の日、小さな手で兄にすがり、必死に唇を押し付けた。兄弟であるかぎり、恋をしてはならない。でも、もう抑えられない――。
出版社より

作品情報

作品名
兄弟日和
著者
つげ雨夜 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
発売日
ISBN
9784877241216
3.8

(55)

(19)

萌々

(14)

(18)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
19
得点
208
評価数
55
平均
3.8 / 5
神率
34.5%

レビュー投稿数19

兄弟モノ大好き

どこかノスタルジックさの漂う作品。
兄弟モノは田舎を舞台にした物が多いような気がします。

兄が先に家を出て、たとえ何年会ってなくても縁の切れないのが兄弟。
やっぱりお兄ちゃんは面倒見がいいのが好きですね。

この作品は重苦しくなく、せつなくて優しい感じのお話です。
子供の時は純粋に仲がよかったけど、今キスするのはまずいよね…とお互い静かな感情が漂います。これといった大きな行動に出るでもなく、ずっと話をすることで進んでいく二人の関係。

最後にちょっとだけ背徳感を感じる場面もありましたが、それもひっくるめ、一つの作品としてよく出来たお話だと思います。
兄弟モノが好きな方に是非オススメしたいです。

3

凄く良かったです!

そんなにドロドロしたエロでなく、
さらっと読めます。
兄弟物は良いですね。
感情描写が細かくてわかりやすかったです。

1

触れるまでの距離

越えそうで越えない緊張感と大人手前の微かな色っぽさがたまらない!

つげ雨夜さんの細い線の絵は頼りなげでいて独特の湿度を纏っています。

6年ぶりに帰郷した兄:鉄郎(攻)との再会に距離感がつかめなくて緊張する弟:宏太(受)。

宏太の回想を辿ると面倒見のいい兄に懐いていて、誰かにとられたくないという自覚は子どもの頃からあるようです。
ある日、嵐の日に森で迷子になった宏太は好きな兄を独占したいという【執着】に近い気持ちに突き上げられます。
兄の鉄郎もまた兄弟を逸脱した自分の気持ちに気づきます。
そして鉄郎は距離を置く。

大人になった宏太は兄と生活を共にしてハッキリ【性欲】を意識するようになり戸惑いと後ろめたさに悩みますが、それは逆にひとりの男としての兄への恋情だと確信することとなります。

彼らの表情は伏し目がちで寂しげだけど、それが兄弟だけの一軒家の影と不安感を増量します。
底が見えない暗い海にさらわれるような心許なさと共に。

おそらく両想いだと感じていてもなかなか口にできない、越えようとしない関係は切なく禁忌の醍醐味たっぷり!

そして昔と同じように少し先を歩いていた兄は弟が追いつくのを待っていました。

表紙絵、口絵とも明るく美しい青(い海)に彩られています。
海の底には暗い何かが待っているのかもしれませんがふたりの表情は明るいです。
越えてしまったら、思ったより普通に笑えるのかもしれません。

海や雷、百日紅に登る猫たちや犬、羊…のんびりした田舎を舞台とした使い方が秀逸。
素敵な作品でした。

兄が使っていたブラックベリー…今日、事実上の日本撤退を発表したとのニュース…時間の流れを感じる作品のレビューとなりました。

3

実兄弟モノ

自分、近親モノスキーでその中でも一番兄弟モノに萌えますです、はい。
この作品は丸々一冊使って丁寧に4歳差の実兄弟の関係を描いてて、兄弟モノスキーは勿論、じっくりとした関係を読みたい人にも楽しめるんじゃないかな。

海沿いで山もある田舎町で6年ぶりに4歳年上の兄・鉄郎〔攻〕が実家に戻って来ます。
縁側のある家、首輪を抜け出しては遊びにやってくる近所の犬、海の潮の香り、雨や雷や、蛭や、兄の吸う煙草の煙、のんびりとした田舎の風景。
両親が海外に行っているので、兄と2人きりで過ごす事になった宏太〔受〕
6年ぶりに再会して、そしてまた彼らの時間が動き出す。
ゆっくりと、でも確実に少しずつ。
兄と弟、その緩やかな禁忌感を伴う恋愛は細く滴る水の様で次第に彼ら2人を結びつけて、いく。

大学生になった宏太の「兄ちゃん」呼びも地味に萌えポイント。

2

カラー口絵がとても素晴らしいです。

古本屋さんで、あと残り1冊、何か買わないといけなくて、
欲しいと思える本があと1冊どうしても無くて、棚に並んでいる本を
1冊1冊、体がフラフラになりながら必死になって吟味していた
(中身は読まず、あらすじだけで判断しました)時に見つけた作品です。
手に取って初めて知った作品で、この本を買おうかどうか迷った挙げ句、
やっぱり兄弟モノには弱く、この作品を中古で購入しました。

カラー口絵が、とても素晴らしいです。
小さい頃の兄弟が描かれているのですが、ほのぼのとしていて、
微笑ましくて、とても温まる絵になっています。
このような絵は他にもたくさんありますが、このカラー口絵から、
兄弟の絆や人柄、雰囲気などがとても伝わってきて、兄弟の全てを
物語っているように感じました。まるで自分も その場とか
近くにいるような不思議な感覚になりました。

兄弟モノでは、禁忌感から情熱的になる傾向があるように感じ、
そのような作品が多いような気がしますが、そんな中で、この作品は
情熱を奥深くに秘めたまま、二人きりの時でも静かすぎるくらいに
穏やかなので、兄弟モノの作品では新鮮さを感じました。
今回は静かすぎて、あっさりしすぎていたので、
もう少し情熱的な二人を見てみたいと思いました。

二人の小さい頃、特に受けの弟がとても可愛いです。
とても癒されました。

今回は、ほんと良い掘り出し物だと思いました。
なかなか買いたいと思える本が見つからない中、
この本に出合えたのは運命っていうのは大袈裟ですが、
本当に運が良かったと、これも何かの縁だと思いました。

今回の評価は、「神」と「萌×2」で迷いました。
カラー口絵は迷わず「神」評価です。
内容は、萌えよりも癒しが強く、「神」評価をつけるほど
萌えたわけではないので、最終的に「萌×2」にしました。
気持ちは「神」に近い「萌×2」です。
もっと続きや色んな二人の番外編を読みたいと、
希望したいと思える作品です。

1

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