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電子書籍で読了。挿絵なし。
何気なく入手したのですが、これはアタリでした!
あなたが道を歩いていると、向こうから複数の男子高校生がじゃれ合いながら歩いているのに気づきます。ぼんやりと彼らを視覚に入れつつ歩き続けていると、その中の二人の目線を合わせるんですね。その瞬間、片方の子がスッと目線をそらすのを目撃します。
「ちょっと待て!今の何だ?あの二人に何があるんだーっ!」
その二人がケンカしているような様子ではない。相変わらずじゃれ合い続けている。ぼんやりしていた私の頭はクッキリとし、もう、悶々とし始める……
そんな感じのお話です。
登場人物は、現実的ではない設定の子もいるんですけれど、かわいさんの筆力でそこはかとなくリアル。
彼らの学園生活を覗き見しているおばさんは、もう、初々しくて、若々しくて、萌え転げました。
かわいさんの学園もの。
高校生が主人公の甘く切なくちょっぴっり苦い初恋のお話です。
空色スピカのシリーズを読んだ時に興味を持ったのですが、1996年に発行された作品の文庫化で古くて合わない気がして手に取りませんでした。
でもなんとなく気になり「いつか読みたい」と心にメモしつつ今回機会があり読むことができました。
パステルカラーの風景の中に明るく人懐こい男の子がいて、泣いたり笑ったり弾けたりしながら、恋を知って大人の階段を上り始めるというイメージです。
恋人同士としてまとまり切っていないし、ライバルもいるしというところで終わるので、その後の彼らの進路や恋の行方など想像すると、そんな年頃はとっくに過ぎているのに自分のことにようにあれこれ考えを廻らせキュンキュンしてしまいました。
また、彼らの10年後や20年後の様子が見たくなります。
NASAで活躍してたり旧家の柵のを抜け出してアメリカでまた愉快な4人組が再結成されたりしてとか、奥手な誰かはなかなか進展せず 周りをやきもきさせたりしそうなど妄想しました。
いつか続編が出たらいいなあ。。。。
時代感や古さを感じさせない作品で、
いいものは時が立ってもいいもんなんだと改めて実感しました。
青春小説にBL要素があるみたいな、甘酸っぱくて切ない作品だと思います。
最初は恩田さんの『ネバーランド』っぽい感じなのかな〜と読み進めておりましたが、やはり!かわいさんです!トライアングル大好きだ〜!
朴訥とした東郷もこれはこれで素敵なのですが、対する伊集院がいいですね〜。DKとは思えないジェントルさを備えています。同級生というより、先輩にいそう。
甘い反面一途な男だと思うので、今後の活躍に妄想が膨らみます。
読んでて思春期を思い出すような、とっても素敵な作品です!
私なら伊集院を選ぶ!
たまらんですね、こういう魅力的な当て馬って。
もちろん攻めも素敵な男なんですが、どうしても失恋するほうに肩入れしてしまうのは仕方ないよね。
もし失恋するのが逆だったら、攻めのほうに肩入れした予感もする。
エロくない濡れ場がたまらなく好きです。みんなみんな必死なのが好き。
ほろ苦いような甘いような、四人の高校生の青春にキュンキュンしました。
まだまだ決着のつかない関係。この、物足りない感じもたまらなく好きです。
旧版よりは白黒はっきりさせてましたが、グレーのままのエンドって大好きなんですよ。とくに高校生が主役の場合はそう思う。
あと、地名が馴染み深かったです。私が今住んでる場所の周辺なんだけど、普通の小説なら絶対に出ないような超マイナーな地名がバンバン出てくるから、なんかくすぐったくて嬉しかったです。
そのわりに誰も関西弁を喋ってないという不思議さもあったけどw
旧版も読んでるんですが、ひとつ残念だったのは時代を現代にしていた点でした。
携帯とかメールとかが出てきて、なんとなく違和感でした。
時代設定は旧版を書かれたときのまんまが良かったな。
一般的な枠からちょっとはみ出している高校生4人グループの中で芽生えた恋のお話。
萌と中立の中間的評価です。
理由は、主人公・水瀬のキャラクターがいまひとつ私の中で安定した形を取ってくれなかったからです。
思春期特有の不安定さを持ち、考え方が幼くて、カッコつけで寂しがりやの甘えん坊である彼が、スマートな外見を持っているのがなんとも納得いかなくて・・・もっと背が低い設定で、ちまちましている方がわかりやすかったなぁと思っちゃったんです。
(テンプレで面白くないと言われればそうかもしれませんが、水瀬は徹底的に可愛い路線で攻めた方がわかりやすかったと思うのです。)
さらに、最初にモーションをかけてきた伊集院には友達以上の気持ちは持てず、東郷にどんどん惹かれていく理由がいまひとつわかりづらかったんです。
最終的に、そういうわけで好きになっていったのね?っと納得できたのですが、そこにたどり着くまでは、どうして?なぜ?東郷の方がいいんだよーって思っちゃったのです。
ただ、その水瀬の、自分でコントロールすることすら難しくなってしまった、東郷を思う気持ちが高まっていく様は、せつなく苦しく盛り上がってくれました。
伊集院の件に関しては未消化のまま終わってしまった感じがありますが、高校生のお話ですから、先が長いということでよしとしましょう。
書き下ろしの「神聖浅井帝国」は男の子のロマンのお話?BL色は全くありませんが、こんなくだらないことを真剣にやれるのがそれくらいの年齢の子供達だよねって、懐かしく感じました。