ボタンを押すと即立ち読みできます!
いやいや、逆の意味で!
表紙は肌色率ゼロで、どの書店でもどんな店員さんでもレジで恥ずかしくない。なのに!
ここまでエロエロでもってくるとはね〜!
これは嬉しい驚きを超えて、家なのに背後注意しちゃいました。
いえね、直野先生は「オヤジBL」がお得意なのは知っておりましたよ。
しかし、さすがは「麗人」…
「肌の上の恋愛事情」
顔も体もイケメンな若いリーマンxくたびれ美術教師。年の差は20才くらいかな…
おじさんの山地は自分のたるんだ体が情けなくて、若くて引き締まった月島君が何故自分と?と焦り、逆に月島君は山地が自分の筋肉のシルエットにしか興味がないんだ…と不安感が消えない、というお話。
ありのままを好いてくれる相手には取り繕いは要らない…理想はそうだけど、山地サンの気持ちわかるわ〜!
「恋愛痛」
月島君の友人・青木君もまさかのオヤジ好き。
青木のお相手は、清掃員の水沢さん。こちらは長身でガタイのいいおじさんです。
水沢は何故青木が懐いてくるのかわからないまま酒に酔ってヤられ、青木の真意がわからないまま誤解し…ただ、ノンケの筈の水沢さんがオチるの早かったなあ。
「許された歌」「真実の歌」
ファンタジー。命を狙われている武器商人一族のライカx半封印されている鬼・ザイ。
人間には冷酷なライカはザイには甘々で、超豪華な宝石で作った首輪を150個も作っちゃいます。
3作ともエロは濃いです。オヤジ受け好きな方に大いにおすすめ!
表紙カップルを含めた3カップルの作品が収録されています。
短編連作なのですが、短くても1作品に1回はエッチがあります!
自分に自信がない、可愛くエロいオヤジ受けがお好きの方にはお勧めです。あと全員見事に流され受けです。苦み走ったカッコイイオヤジが好きな方向けではないだろうなぁと思います。
月島(若いイケメン)×山地(オヤジ)
「肌の上の恋愛事情」自分に自信がない山地が主人公。
「罪悪は肌の上に」筋肉しか興味がないのではと不安な月島が主人公。
「肌の上に降る愛」花見で興奮してベランダエッチする二人の話。
「百年の恋」降る愛の一時間後。掛け布団にくるまって寝ている山地と、寒くて目が覚めた月島の話。1ページですが、「桜餅みたい!」と微笑ましく思うのでなくちょっと怒っている月島が意外で面白かったです。
青木×水沢(オヤジ)
「恋愛痛」恋人同士になる話。
「恋愛痛-悪化-」水沢のカワイイ話。
「その時の彼」酔った水沢の話。
ライカ(商人)×ザイ(鬼)
「許された歌」ライカが呪歌を使えるザイを愛でている理由は…の話。
「真実の歌」最近ザイが狙われる理由の話。
こちらは異国の話です。ザイは外見はそんなにオヤジっぽくなく思えたのですが、ライカよりは年上だろうと思います。
気になったのが、扉絵のカラーイラスト。瞼を閉じた上半身裸の青年なのですが、彼は誰ですかっ?登場人物ではないのですが、山地が描いた絵とかでしょうか?非常に気になりました。
山地のだらしないけど、優しく。自己チューだけどそれなりに前提があって。
そんなダメおやじの子どもっぽい駄々を存分に堪能できます。
それに振り回される月島の心の休まる暇のない毎日。
恋愛中だけど、お互いの想いだけで勝手に片思いして追い掛けっこしてる様なお話でした。
「恋愛痛」
月島の友人であり同僚である青木サイドです。
青木好みの可愛いおやじ。
清掃員の水沢に猛アプローチする姿が好青年風で更にマメ過ぎて、逆に本気度がなかなか見えてきません。
月島サイドの時はかなり毒づいていた彼がこんな爽やかなんて嘘くさい。
ついついそう思ってしまいます。
時間軸的には同時進行みたいだったので、毒づいた理由も月島が同居中に飲みに付き合った理由も分かり、ちょっとすっきり。
青木自身軽い恋愛のつもりだったのが、うっかり嵌った水沢の可愛さに愛を知る。
策士的な落とし方にやっぱり好青年とは言えない青木の本性が、水沢の乙女的な可愛さにちょうどいいアクセントになって面白いお話でした。
「許された歌」
生きることにそれ程執着を見せない2人が、お互いの存在に執着していくことで生きる喜びも幸せも感じられるようになる。
恋人を着飾る為に散在するライカの自己満足的なバカっぷりが可愛かったです。
三種三様のオッサンテイストの味わいが味わえる作品。
いや、三つ目のザイ(鬼)はオッサン呼ばわりすると怒るかもしれませんが目元に既に加齢線がついてるよ?ってことで。
まず一人目の「可愛いおっさん」美術教師の山地。とにかく月島の筋肉が好きでしょうがない。でもその気持ちは凄く分かる・・・月島の体は綺麗です。
(あ、ここはレビューする場所であって主人公に共感する場所ではないかw)
でも月島は体だけ好きなのではないかと疑ってる。山地は月島の体を特に愛していることが分かってもらえない上に月島に比べて残念な体にコンプレックスを抱いてしまうというすれ違い。
それゆえに時に力づくで愛してるんだと訴える月島もコンプレックスは何とか解消したりして努力したりする山地も可愛いのです。
この頃やっと直野さんの書くオヤジの良さがわかってきた自分ですが、本当に描写が精密。
アバラが浮くような筋肉の薄さにうっすらと脂肪を乗っけてリアルでありながらふくふくと愛らしい体もそうですが、
例えば3kg痩せた!とどうよする山地がちゃんとおへそが横→縦になってたりするような細かい描写が素晴らしいと思うのです。
二作目は「けなげなおっさん」の恋愛痛の水沢。
月島もそうですが直島さんの書くおっさんは基本的に自分の可愛さには気づいてないw
この人の場合は子供じみたワガママも言わず、青木が「可愛い」人がタイプと聞いて噂を聞いてもただ淡々とそれは自分じゃないんじゃないかとぐらぐらしちゃったりする。抱かれてアンアン言ってるのに!
まぁルックス的には体格的に水沢が勝るのも可愛いとは思わない理由なのかな・・・
でも貰ったささいなメモをカレンダーにペタペタはるよーな人が可愛くないわけがないw
三作目は「さめたおっさん」の鬼のザイ。
半封印の鬼という事情もあって自分がすでに死んだ身のように思っている所があり、そこにいつ死んでもおかしくないと冷めた目で見ている武器商人に買われることによって護衛として生き場所を見つける、と。
でもザイに求めるのは従者というよりお互いの背中を守れる存在だったのですね・・・愛玩用じゃないからエッチなれなんかしてなくって、涙ポロポロこぼしながら許してくださいなんてごっつい体でいってるのが可愛い・・・。
総じていうなら「このオヤジカワイイ!」ということです。
直野儚羅さんの描くオヤジ受けが好きなので購入しましたが、なかでもオススメできる作品です!
特に恋愛痛(れんあいつう)は振り回される年下青木×無口なオヤジ水沢で、いちいち嫉妬してでも怒鳴りつけたりせず内に溜め込む水沢がとても可愛らしいvV
この他に二本、
本のタイトルとなっている「肌の上の恋愛事情」、
そして人外オヤジ受けの「許された歌」があります。
どちらも受け攻めどちらも可愛い!
もう五回読み返しましたが何度読んでもにやにや出来る作品かと思いますV
そして話しが少し変わりますが、本のカバー裏も忘れずチェックしておいたほうがいいです!