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表題作太陽の獅子と氷の花

真田組組長 真田遥・25歳
真田組若頭 入江流生・27歳

あらすじ

真田組を実質的に率いる、怜悧な美貌の若頭・入江。ヤクザに不向きな三代目のため、汚い仕事を一手に引き受けるが……!?

作品情報

作品名
太陽の獅子と氷の花
著者
秋山みち花 
イラスト
周防佑未 
媒体
小説
出版社
学習研究社
レーベル
もえぎ文庫
発売日
ISBN
9784059041177
2.8

(9)

(1)

萌々

(0)

(5)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
23
評価数
9
平均
2.8 / 5
神率
11.1%

レビュー投稿数3

上司への報告は義務って”ほうれんそう”を社会人は学びましたよね?

「極道の犬」で結構好き作家の仲間入りをした作家さんでしたが、このもえぎ文庫では極道ものは初だとか、意外でした。
ということで、このお話は主従がテーマのお話、で、”太陽の獅子”が心優しい組長で、”氷の花”がキレイで冷徹な若頭、ということになります。

子供が好きで心優しくて、争いごとが嫌いで、凛とした真田組三代目組長・遥を守ろうと、汚い部分を見せまいと、裏の事は全て一人で取り仕切って組長には秘密にしてきた若頭・入江。
組が安泰で成長しているのも、この入江のおかげと、他の系列組からも高く評価されている男です。
でも本当は幼少の頃親に暴力を受けていた過去から、暴力や血を見るのが苦手で裏で吐いたりしているのですが、それは隠し通しています。
というのも、売られそうになったところを、この遥に助けられて真田で面倒を見てもらった恩義があり、一生この遥を守りたいと心に固く誓っていたからです。
しかし、遥に秘密で裏で動いていた仕事に敵対する音羽組がケチをつけてきて命を狙われる入江に、自分に内緒の行動をしていたことを激しく激怒され身体を開かれてしまう。
とうとう眠れる獅子を起こしてしまったのです。
遥はただの優しい人ではなくて、頭もよく思慮深く、知恵に長けており、暴力が余り好きでないというものの、実に組長にふさわしい人物だったのです。
いつまでも優しい遥でいてほしかったと、それを自分だけのものにしておきたかった入江のエゴが生んだ勘違いで、入江が遥を守りたいのと同じく遥も入江を守りたく、また自分のものにしたいと願っていたと言う。

この遥、ヘタレワンコ攻め設定ではありますがそんなにヘタレではないかも?
それは優しい人だということを強調したいが為の作者のワナですね~
暴力を見て吐くのがツンの入江ですから、ヘタレ設定にするなら遥が嘔吐するほうがヘタレっぽくてよかったような・・・
しかし、怒りに目覚めた遥の変身は鬼畜でした!でも意外というよりは納得できる変身ぶりで安心して読める鬼畜具合。
しかし、組のパーティーに燕尾服だの、白のタキシードだの、そんな花婿さんみたいな格好どうよ?
厳しく見れば、ちょっと甘いかな?な感じもなきにしもですが、全体を通してうまくまとまっており、主人公達の関係が明確でわかりやすかったのがよかったです。
萌えの部分は・・・監禁された入江が部下の隼人に「抱かせてやるから逃げさせろ」と交渉するシーンですかね。
いっそ入江が身体を使って色々な交渉事を進めるっていう枕営業もあったら楽しかった?
そうなったら、遥の怒りは倍増して獅子どころかゴジラになるだろうな、、、ww

2

眠れる獅子が目覚めるとき

設定が好きです!!
ヤクザの組長×クールビューティーな若頭のお話です。
とりあえずおおざっぱにあらすじなんぞを・・・

先代の跡を継いでも、子供の頃から変わらない明るく優しく寛大さのある真田。太陽のような彼の性格をとても尊ぶ入江は、冷酷な組の仕事を真田に極秘で一手に引き受けていた。

当然、入江にはそのことが原因で心労も重なっていくが真田には見せられない姿である。しかし隠しても入江をなにかと気遣う真田は、熱い視線を向けてくる。

そんななか入江は危険な仕事に携わり、ある日他のヤクザから襲撃を受ける。
そのことがきっかけで今までの組の暗い仕事のあらましを全て真田に知られてしまった。怒った真田の怒りは入江に向けられ!?

自己犠牲乙!なストーリー。
割とこういう話好きかも・・・と思ってしまう。
好きな人のためならこの手を汚しても構わない!!!って感じですかね。
愛のためなら~

しかし男はそれを許さない!みたいな展開がよかったです。
ただ、全く今まで気付かなかったという真田がおマヌケさんに見えないことも無いような・・・苦笑
ストーリー構成上仕方ないかもしれませんが残念ながら眠れる獅子と呼ばれる真田自身のインパクトはあんまりないかもです。記述は念押しなかたちであるけども。

その分、入江の苦労話がわんさかあるので頑張れ入江!とエールを送りたい。

全く関係ないけど、真田のために組を追いだしたという元若頭と入江との絡みが、別カプで妄想するにはイイかもです。

0

うーん、なんか残念…。

あらすじを読んでの期待値が高すぎたのか。
それとも、そもそも作者さまとの萌えがズレていたのか。
ちょっと好みが合わなかったようです。

入江は親に売られいろんな組を転々としていたところを、組長の息子であった真田に助けられる。
2つ年下のまだ小学生だった真田に助けられた入江は、その時から真田に恩を感じ自分が真田を守ると誓う。
真田はその後ヤクザらしからぬ温厚で穏やか青年に育ち、入江はそれを守りたくて汚い影の仕事を一手引き受けていたのだが、それが真田にバレて…。

温厚な真田が入江が裏の仕事で怪我を負うことによって大きく変わるのですが。
ちょっと変わり過ぎだろ!と思うくらい変わる(笑)
それまでも視線とか言動とか少し入江に対する恋情を滲ませているところはあったのだが、いろいろなことを秘密裡に行っていたお仕置きと称してむちゃくちゃに抱いて。
放っておくとまた組のことに口出ししてくるからと足を鎖に繋いで。
でも、決して優しさを失ったわけではないので後始末とか手当てみたいなことはすごく丁寧にやったりもするんだけども。
「好き」の気持ちを伝えるよりも先に「お仕置き」を優先してって感じのところがあったり。
無茶苦茶するのもガッツてる感じの感情面がもっと見えればそれはそれでもっとアリだと思えたとは思うんだが。
そして、一方の入江がもっと残念というか。
最初の頃から恩義は感じつつもそれが明確な恋情にはまるで育っていないんですよね。
それが、育っていたならば無茶苦茶やられた時とかももっと切ない感じになるかと思えるんですが。
最初に無茶された時も、次に媚薬塗られた時もまだその気持ちには気付けずにいて。
自分が感じてるのを「なんでだ?」って不思議がってる節があるんですよね。
最後の最後にはようやく「失いたくない存在=愛してる」へようやく繋がるんですが。
なんか萌えきれませんでした。

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