熱さと、本気と、戸惑いと ―――

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表題作愛しかいらねえよ。

小早川卯月(26歳) 暴力団の跡取り息子
澤純耶(26歳) 銀行員

あらすじ

高校3年生の澤 純耶は、面倒見がよく誰からも好かれる性格の持ち主。 そんな純耶のクラスに暴力団の跡取り息子、小早川卯月が転校してきた。 クラスメイトが遠巻きにする中、純耶は卯月と親しくなる。 しだいに二人は惹かれ合うが、卯月の教育係、岩槻から住む世界が違うと諭され、純耶の方から離れてしまう。 8年後、消えない傷を抱えながら、社会人になった純耶は卯月と再会するが――。
(出版社より)

作品情報

作品名
愛しかいらねえよ。
著者
ふゆの仁子 
イラスト
タカツキノボル 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアノベルズ
シリーズ
愛しかいらねえよ。
発売日
ISBN
9784861340024
2

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萌々

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中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
3
評価数
2
平均
2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

ヤクザと堅気…思い出と生きた男たち

これはヤクザと堅気が高校時代に恋したけれど諦めて、
それから8年後に…今度こそ諦めないと決意する、
根性ある再会愛のお話です。
ヤクザの跡目の小早川と、銀行員の澤…
まともに生きてりゃ接点のない二人の出会いは、高校時代に遡ります。
二人とも18歳…本気の恋をしたけれど、
住む世界の違う現実の前に、あえなくギブアップで終了。
そして8年後に再会! 体の関係で始まるものの…
今度こそ諦めない! もう信号は赤じゃない!
…いや、信号なんて自分で変えてやる!!! …という覚悟でもって、
新たな1歩を踏み出すのでした☆
ええ、この二人…潔いんです、小気味良いくらいに!
強引なくらいに運命に立ち向かう小早川も凄いけど、
しっかりついていく澤もなかなかやる…。
(↑彼の素人さん離れした気合いには、
  ちょっとドキッとします、優男なのに。)
そうです、気合いが違うんです…このカップルは!
一体どうすれば、ここまでの覚悟ができるのか?!
たぶんそれは、二人とも…高校時代の恋を、
心の中で…とことん浄化してたからでしょうねぇ。
例え昔の恋でも、大切でしようがないから、大事に覚えておく…
18歳の無力を(それはそれとして)ちゃんと受け止めて、
まっとうに生きていく…それが澤の8年間です。
自分のために身を引いた昔の恋人に、いつか再会した日のために、
人生を駆け抜けるように強く、大人になろうとした…
…これが小早川の8年でした。
そうなんです、自力で浄化した恋の思い出というものは…
人間をとことん癒し、ついでに聡明に研ぎ澄ましてしまうのです。
だから再会したときには迷いがない!
抱き合うときも、覚悟を決めるときも、
自分に素直で、相手に素直で、とても潔い☆
後ろ向きで生きてはいけないと…世間では少なからず言われていますが、
恋に関してだけは別のようです。
浄化された恋の思い出は、使いようによっては…生きていくのに最強の武器で、
そして男を色っぽく仕上げるのでありました☆
さてベッドでのコトですが…ヤクザものの割に甘いです、とても。
それよりも高校時代の小早川…ごくまれにいるんです、こういう子…
子供のくせに大人男の色気を湛えた、不思議な高校生です。

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