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お前のメンツの値段は決まったか…?
新装版です。同人誌収録分がプラスされています。
旧刊の感想は以下のとおり。
『カード作ってやっと手に入れた古本で読みました。
いやぁ。苦労して入手した甲斐はありました。商業誌デビュー作ということで“力”入ってます。裏世界のいおかと呼びたい。しかし、ここまでの漢な受けには驚きました。「利息」っていうから銀行?と思ったら、闇金経営者ですから。腹黒だし。評価が下がった理由はイラストです。いつも思うんですが、本文どおりの画をお願いしたいのです。肩のラインギリギリの真っ直ぐな黒髪って綾木の重要ポイントだと思うんですよね。(最初のページに出てくるし)』
というものだったのですが・・・
今回のイラストは少し設定に近いと思いますが、やっぱり“肩ラインギリギリの真っすぐな黒髪”ではありませんでした。なんでだろう?
で、根津の髪型が、短髪のはずなのにちょい長めです。
角刈りまでしなくていいから、ソフトモヒカン程度の長さでお願いしたかった・・・
そして、ストーリーですが、やっぱり面白かったです。
お約束な展開があまり無いところがいいのでしょうか?
金貸しをしながら日々刹那的に暮らしている綾木は、それが自分に合っているからそうしているだけで、よくある“辛い過去”など全くありません。
初対面で綾木を押し倒してしまったヤクザの根津も、自分に合っているからヤクザをやっているだけです。
まぁ、彼の場合、綾木によって今までと違う生き方をすることになるのですが・・・
暴力を振るわれたり、強姦されたりと非常にワイルドな状況の中、この、小柄な綾木はただでは立ち上がらないほどしっかりちゃっかりしています。
そして、めちゃくちゃよくしゃべる。
で、会話は全て関西弁です。
呼べばすぐ来る根津はワンコと言えばそうなのかもしれませんが、王道な部分はそれくらいです。
結構嫉妬深い根津、自分の使い方を心得てはいるものの突っ走りすぎる綾木。
綾木が自分の欲望に大変忠実なのも面白いところです。
好きな事は好き、気持ちいいことは素直に気持ちいいと認めるというふうに、とにかく潔いのです。
たしかに“漢”です。
『仕事は金貸し、趣味は金儲け』・・・の男なのです。
どうして根津が綾木に一目惚れしちゃったかなんていうことは、この際どうでもいいんです。
一目惚れなんだから。凸と凹が嵌っちゃったんだもん。
さらに、根津の唯一の舎弟藤井や、綾木の主治医(?)舘川、スナックのママたちなどなど、個性的な面々が味方に付き、悪(?)をやっつけるという面も持っているお話です。
だから楽しい。
旧刊を持っているのでこれを購入するか否か迷ったのですが、結局再度読んでみてやっぱり面白かったので、損はありませんでした。
明るく楽しくスッキリしたい人向けのお話だと思います。
ただし、暴力シーンがありますのでご注意ください。
ちなみに、年下攻、誘い受けです。
確かに、ちょっとインパクトというか、ドラマチックさに欠けるかなと思いつつ、
最後までテンポよく読めてしまった。
ひとえに主人公二人の魅力によるもの。
何事にも動じず、一人で生きてきた綾木と、
何事にも執着せずに、目立たないように生きていきたかった根津。
二人が惹かれあった動機がイマイチ薄いのですが、
違和感はなく。
ヤクザクサイ根津が、早々に綾木の尻に敷かれてしまうところが可愛いv
贅沢をいうなら、これからスパダリに成長しそうな根津の勇姿が見たかった!
とにかく綾木が魅力的v
関西弁の魅力にもヤられて、「萌×2」!
04年プラチナ文庫で発行されていたものに、同人作品を一本入れた新装版での登場です。
ちょっと「リロード」のシリーズが続いて飽きてきていたので、少し古い作品でしたが却ってこれが新鮮で、とても楽しく読めました。
舞台が大阪で、二人とも関西人なので大阪弁の会話がポンポンと軽妙にやり取りされておりますが、自分が関西人でないのでこれが正しいのかどうかは不明。
個人で事務所を構えない流し(?)の闇金をやっている綾木が、他のローンで首が回らなくなった男を借り換えさせて逃がしたことで、そのローン会社の親元であるヤクザの清州組の若頭補佐・根津が、綾木と接触しておとしまえをつけさせろと命じられます。
根津の腹心舎弟・藤井の情報で綾木の居所を突き止めた根津は、ホテルに乗り込みますが、殴られた綾木の顔に欲情して関係をもってしまう。
二人とも全くのノンケです。
要は、根津が綾木に一目惚れだったのですね♪
綾木も命より金が大事な人、ちゃっかりしている人間なんで、無駄に抵抗することはせず、快感に素直になることにするのです。
結局根津は綾木から回収できずに、組にはくぎを刺したと報告するだけで組長には許されるのですが・・・
ちょっと待った~!
たかが200万ですが、回収できなくてそれで許されちゃうわけ!?
いくら根津が組長のお気に入りだからと、それは甘くないですか?
他にも、ヤの組にしては甘い部分が沢山あるわけですが、そこは突っ込まないで流しましょう。
それだけ、綾木の世間を渡る姿が軽快で、巧妙で賢いのですよ。
それが小気味がいい♪
そして、根津!
舎弟の藤井が優秀なんでいいですけど、顔がよくでスゴミが効くだけの、さほど優秀なヤクザには見えないんですよね(汗、、)
なのに人望がある!?
彼がうまく立ちまわれるのも組長のひいき在りきと、藤井の働きと、綾木の頭の働きが早いところゆえ。
だから根津は、すっかり綾木にいいように使われているのですが、それも惚れた弱みww
身体の相性がよくて、惚れているなら何でも赦しちゃいます!
モノローグや無駄な解説がなく、セリフのやり取りが多いので文章は明快。
読みやすく、サラっといけます。
細かく踏み込めば??な部分もありますが、それを補う小説のテンポと二人の関係の良さがあります。
ヤミ金の章吾は見かけは華奢だが、お金の動かし方は上手い。周りの人を和ます魅力もある。
そんな彼が、暴力団に追われる。
組長直々に手をかけられている幹部の根津は、章吾を追う。
根津によりレイプされる。それも利用して章吾は根津をも利用する。
章吾の危機を救うのは根津だが、章吾の口で根津を助けられる。
個人で闇金を営む綾木とヤクザの若頭補佐・根津。
登場人物が全員関西弁です。
綾木の性格が賢くてちゃっかりしてて良かった。
強姦から始まった関係だけど顧客の医者呼んで診断書書かせてお金請求したり。
根津のほうから惚れるんですが、綾木にどんどん骨抜きになっていくのがおもしろい。
とにかくテンポが良くてサラサラ読めました。
綾木の仕事の描写も楽しそう。金貸しは天職だなー