偶然の出逢いが二人の心を揺り動かす───「私は性懲りもなく、君を好きだと感じている」

地下鉄の犬

dhikatetsu no inu

地下鉄の犬
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神33
  • 萌×225
  • 萌22
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
30
得点
334
評価数
85
平均
4 / 5
神率
38.8%
著者
 

作家さんの新作発表
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媒体
BL漫画(コミック)
出版社
コアマガジン
レーベル
drapコミックス
発売日
価格
¥648(税抜)  ¥700(税込)
ISBN
9784862528827

あらすじ

サラリーマンの篠田が会社帰りにコーヒーの匂いに導かれ入った先は、一軒の煙草屋兼骨董屋だった。 そこで店主の朝倉と出会った篠田は、ひょんなことからお店に通うようになるのだが…!? 愛へと移り変わる感情を豊かに描いたアダルトラブストーリー。
(出版社より)

表題作地下鉄の犬

朝倉智紀,煙草屋兼古物屋店主,篠田の11歳年下
篠田昌昭,妻に離婚されたリーマン

その他の収録作品

  • 犬とポーカー
  • 旅する犬
  • 犬語検定
  • カバー下:漫画、あとがき

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数30

経験豊富だからこそ人は迷う

 終始穏やかな雰囲気の漂った作品でした。受けの篠田は妻と離婚したばかりで、若干自暴自棄にもなっているくたびれたサラリーマン。そんな彼が偶然攻めの朝倉がやっている古物店に引き込まれていくわけですが、その店の空間や朝倉という存在が、篠田の中で徐々に心の拠り所になっていく過程が丁寧に描かれていたと思います。何か劇的な展開があるわけではないけれども、互いに酸いも甘いも経験して少し臆病になりがちな大人の男達の、面倒でロマンチックな恋愛でした。側から見ればやきもきしてしまいそうな、でも本人達にとっては1つひとつの言葉や行動が至って真剣な恋愛。いい歳した男性同士の恋愛を楽しみたいという方にはオススメです。ただ、正直そこまで深い余韻の残る作品ではなかったかなと思います。

1

ヘタレ乙女とお茶目おじ

久々の再読です。
草間さかえ先生の紡ぐ物語は、その「感想」を言葉で書き表すのが妙に難しい。
この「地下鉄の犬」は、途中で出てくるその地下鉄で見かけた迷い犬の荒んだ目や、その犬は自分だ、と感じる妻に去られた課長…というイメージがありますが…
読んでいくとそんなイメージは変わっていきます。
篠田課長は、眼鏡を外した夜道で自動販売機にぶつかったり、人の家を喫茶店と間違えてコーヒーもらったり、のどこかお茶目な男性で。
出会うは隠れゲイ?の物腰柔らかな煙草屋兼古物屋の若い店主・朝倉。
朝倉はすぐ篠田が好きになって、というのが読者にダダ漏れの可愛らしさ。
離婚前の篠田って、多分奥様とずれまくってたんだろうなぁ、優しいんだろうけど女性の求めるツボと合わないというか。
そんな2人がかなーり甘々な恋愛関係に進んでいくお話です。
『私は君の手にしっくりくるか?』
そして受けでいいことに安堵する。
そんな篠田にとてつもなく萌えますね〜。
朝倉と恋人になった篠田は、お弁当を作ってくれたり迎えに来てくれたり、何より言葉で気持ちを伝えてくれて、あ〜甘い甘い。
2人での温泉旅行もほのぼのしく。
朝倉の周りから愛される人柄、圧倒されつつどこか誇らしげでもある篠田、思いがけず朝倉の元カレ出現で嫉妬の篠田、ヘタレなのにちゃんとがっつく朝倉…
日常と愛情と欲情が全て一つに絡まってる2人の毎日がとても自然で、そこが「草間さかえ作品」の凄いところだと思います。

3

大人男子の「かわいげ」

自分の年齢が上がってきたことで良さが分かるようになってきた草間さかえさんの作品。
大人ならではの可愛さにぎゅんとくるというか。
大人ならではのダメさとか不器用さが逆にいいなと。
本作の2人は特に、ですね。

実はこの作品自体「可愛い」がキーワードになっていたりします。
草間さんはこの「可愛い」を「愛おしいとか しっくりくるとか 説明しづらい良さの総称」って作中で説明しているんですが、私が読みながら頭に浮かべていた単語は「愛着」でした。
大人になるにつれて、自分にとって収まりのいい物とか、逆に自分自身が収まりのいい場所とか、そういうもの(=しっくりくるもの)が何かを選ぶときの基準になってきているのを実感していて、そんな今の私の感覚にピタリとくる心地良さみたいなものに出会える1冊でした。
奥さんに離婚されて引っ越した片付かないままの新居で、篠田がずっと探しているのですよね。趣味で書き溜めていた小説の原稿と、それがうまく収まる箱を。
この感覚がなんだか自分の身にも覚えがあるなぁと思い始めたら本作の読み頃なのかもしれません。
「私は君の手にしっくりくるか?」
篠田のこのセリフが良いなぁとじんわりしました。

手に取ったらまずは2回、連続で読むのオススメです。
篠田の同僚(部下)達の篠田を見守る目線も良かったなぁ。

【電子】ひかりTVブック版:修正白抜き、カバー下なし、裏表紙なし

4

愛すべき二人

草間さんの作品には、ダメ男さんが出てくることが多いのですが、
今回の篠田さんもちょっとダメっぽい。
ダメというよりも、まさしくくたびれてる。
それでも仕事はきっちりこなすし、上司としてもしっかりやってる。
対する朝倉くんも、どこか抜けててスマートさに欠けるんだけれど、
一生懸命で、根は素直。
大人の分別が二人の関係にブレーキかけているのだけれど、
そのカセが外れたら、まるでワンコ。

いつも思うのは、草間さんのお話は会話劇的な雰囲気があるんじゃないかと。
言葉のひっかけとか。
それが物語のスパイスになっていて、心地いい。

二人の心の機微をたどる、草間さんらしい一作。
胸の片隅に残る、『かわいい』作品……なので、「神」評価で!

2

素敵すぎる関係

大好きなカップルです。本当に何が可愛いいって攻め様が実は受け様の姉さんぶりにいい感じに優しく包み込まれているような感じがいい!男らしさがちょっと弟君的な感じで癒されます。草間さかえさんの作品はちょっと癖のある性格の人が登場することがありますが「地下鉄の犬」に関していえば現実版おとぎ話のような感じでストーリーが進んでいくので、読んでいるとついつい顔がニヤニヤとしちゃいます。この二人ならずっとずっと固い絆で結ばれた幸せしか思い浮かばないです。

2

大人の恋。

草間先生で一番好きな作品。おかげで禁断の同人誌に手を染めてしまった記念すべき一冊となりました。

結構好きなモダモダ系のお話で、受け攻めのカップリングがまずツボなんですよね。年下オトメ攻め×中年バツイチ受けってのがサイコーです。アレ…これってあんま好まれなさそうな感じかもですね。。属性ありきの読み方はあんまりしないので、読後分析してみると結果好きなパターンかも…くらいの感覚ですが。

お話は割とゆっくりなんですが、メインカプの魅力が物語中にむわわわ〜んと充溢していて、じっくりと読ませてくれます。篠田の部下達や元妻も地味に存在感を主張してるし、朝倉と関わりのある人たちの様子なんかも、市井の人々の生活の中で起こるドラマっぽい感覚を引き出してくれて、想像力を掻き立てられてしまうんです。

摑みどころがないところもあるけれど、職場では理想的な上司である篠田には大学時代に好意を寄せてくれていた男性がいたらしく…。朝倉とひょんな偶然で出会い、彼の中に眠る欲望が目を覚ましていきます。他方、朝倉も一見鷹揚で自由な人間のようですが、こと恋愛にかけてはウジっとした一面も。二人が思いを通わせるシーンにどうしてこんなにグッとくるんだろう。静かで穏やかな人間同士が各々隠し持つ抑制のフタを外した時のギャップかな?大人の男が思いを寄せる相手に感情的になって取り乱す姿に、そして相手を受け入れる包容力に、思わず萌えを覚えてしまいます。

コミックス完結で十分楽しめるのですが、更にその後の二人が描かれた同人作品に大変満足させていただきました。ただ、地雷の方が多い設定なので、敢えてコミックスに含めなかったのは先生のご配慮なのでしょうけれど、個人的には描いてくれてありがとうございますっ!!って気持ちで一杯です。

4

言葉の使い方

地下鉄で話が進んでいくのかと思っていたけどそうでもなかった。
最初、薄汚れた犬と自分を重ねてる篠田さんが悲しかったんだけど、いやー(*´д`)エガッタエガッタ…。

ってか「私は同性愛者じゃないんだ」は牽制かと思いきや…(´゚ω゚):;*.ブッ!
攻めになれないからだったとはwww
受けとけばいいよ( ̄ー ̄)bグッ!←
理由が分かった時の智紀の反応にわろたー。

「好き」と「可愛い」の使い方…確かに人それぞれですよねー。
「好き」=「可愛い」とかね。
前に知人に「女の子ってなんでも可愛いって言うよなー」って言われたことあるんですが、その時は私も自分がどんな時に「可愛い」を使うかちゃんと意識したことなかったから適当な返事になってたなー…。
「なんででしょうねー」的な。
この本、読んでいたらもう少しマシな答え返せた気がする。

使っているうちについた傷を「趣がある」と受け止めるの…いいなぁ。
文庫用にヌメ革のブックカバー使ってるんですけど、使ってるうちに結構傷ついてきてるんですよね。
まーそれもありかな…って思っていたんですけど、うん!やっぱりいいよね(*´艸`*)って思った。
のせられやすい人でございます。

それにしても…あんなに揃えてお泊りに行く攻めも珍しいwww
そら大荷物になるわなwww

同人誌にリバverがあるらしいのだけども…ちょっと気になる。
どんなだろ。

2

草間さかえワールドは本当に素敵

草間さんのコミックスは必ず買ってます。
レビューが既に沢山ついてるから、今更遅まきで私が言う事は少ないんですが、とにかくキャラの仕草、懐かしさを感じる優しい世界観、そしてオッサンに眼鏡。本当に最高です!

特にこのコミックスは何度読み返したか分からないほど好きです。広くお薦めしたい!

2

見るべきものは、パーツにあり。

妻に三下り半を突き付けられ、傷心のまま孤独な新生活を始める、中間管理職の篠田。
ある日ふと迷い込んだ骨董店の若い店主・朝倉に、昔付き合った男の面影を見出す篠田ですが――

◆◆◆

年下わんこ攻めという部分も含めて、すごく草間さんらしさを感じる作品。
そう言えば私がイメージしている草間作品って?ということも改めて考えてみたくなり、少し長くなりましたが、以下感想を。

草間さんの作品は、ストーリーの軸が一元的で、その軸に向かってすべての要素が撚り上げられていく感じ。とてもスッキリしていて、シンプルなんですよね。
ストーリー自体を見せたい作家さんではなくて、ストーリーは礎石になるアイデアの上にさっくり整然と組み立てておいて、そこをどんなパーツで装飾していくかのほうに比重を置く作家さんに思えます。
建築家というより、センスの良いインテリアコーディネーターかガーデンデザイナーというイメージ。

今回で言えば、妻に捨てられた篠田が、長年ひそかに書き溜めていたメモ=彼の内面の吐露であり、彼のアイデンティティーそのものでもある――に、丁度良い大きさの文箱を用意してくれる朝倉という、二人の関係性が礎石かと。
朝倉は篠田にとって文箱そのもの、つまり、篠田の本来の姿(セクシャリティーを含めて)を、ありのままに包み込み、受け容れてくれる存在です。
二人の出会いは物語にとって所与。二人が結ばれることは、紙束と文箱の出会いのように運命であって、そこに越えるべき障害はありません。(もっとも、朝倉という引き出しに篠田が納まるまでに多少の軋轢はあり、ここが作品の山場になっています)
一度結ばれた後はもう真っ直ぐに甘々路線、篠田の書き溜めたメモに何が書かれていたかも、深追いしない。

こういう骨組みは、多くの草間作品に共通する特徴かなという気がします。
見るべきものはストーリーではなく、雰囲気の良い部屋や紙面から立ちのぼるコーヒーの香り、ウィットのある会話、カプ2人の微妙な感情を表現する小道具遣いやさりげないしぐさ…等々、言ってみれば草間ワールドそれ自体。
多くの人に支持されるセンスを持った作家さんでないと、この手法は成立しません。

今回は、離婚した篠田を腫れ物に触るように扱いつつもさりげなく観察している会社の部下たちが、いいアクセント(かつ狂言廻し)になっていますよね。
朝倉が骨董屋という設定も、とてもいいハマり具合い。
朝倉の店に並ぶ、傷があるものもあるけれど、それがまた温かみ…という骨董たちは、朝倉の人となりにも似ていて、篠田の古傷をじんわりと癒してくれるのにこんなふさわしい男はいない、と思えてしまいます。
そしてまた、篠田の心に古傷を残した男に朝倉が似ているというあたりも、骨董屋が似合うほろ苦いノスタルジー。
古びているのにどこか小洒落た骨董屋の店内には、草間さんの絵の魅力があふれています。

タイトルの「地下鉄の犬」は、地下鉄のホームで篠田が見かけた、薄汚れた犬。
「うちひしがれてあてどな」くホームを彷徨する犬に、篠田は自分自身の姿を重ねます。
ただ、冒頭に朝倉と篠田の出会いを持ってきたこの作品には、そんな篠田の内面の惨めさを深追いする流れはなく、彼の心の澱みは、あくまで物語の背景の一部でしかありません。
もしこのタイトルでなかったら、深かったはずの篠田の心の傷がいつの間にか癒えていることに違和感さえ感じなかったであろうほど、とても巧妙に、さらりと、出口は見つかります。
そういう部分を突き詰めすぎると、草間作品の深追いしない作風に、物足りなさを感じてしまうかも…
どちらかというと草間作品は、「地下鉄の犬」から「犬」を切り取ってわんこ攻めを連想するような、遊び心のある大人向き、という気がします。

そう言えば、朝倉が(年下わんこ)攻めというのも、この作品に仕込まれたサプライズのひとつですね。
見た目も感性も(文箱である部分も)彼が受けに見えるんですが――しかも、その意外性が実は篠田をトラウマから解放する鍵になっているという部分がまた、上手い。
やはり草間作品にハズレなし、です。

9

そういえば、どっちも眼鏡でした!

草間さんの絵と骨董店というモチーフはなんて合うんだろう。
豪華で高いものを売っていそうな店ではなく、この漫画に出てくるような裏道にひっそり佇む小さな古いお店。
そんな骨董店兼煙草屋の主人と離婚したてのリーマンのお話です。

ゆるゆるとした二人の関係が、心地良いです。
同居したいけれど何となく流されてやきもきしたりとか、お弁当のおかずが端っこばかりとか、そういう細かいところにほっこりする作品でした。
基本、大型わんこな年下×生真面目な年上が大好きなのでこれはこれでたまらないのですが、最初は逆だと思っていたのでリバも読みたいなあと思ったら、同人で出ていたのですね。
よ、読みたい。

1

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