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表題作厄介な連中(7) しあわせな憂鬱

遠野遼一郎,マイナーミステリー作家
宮城篤史,限りなく無職に近いイラストレータ

あらすじ

武蔵野の原生林に囲まれた霊園にある古びた洋館―。宮城篤史が、無人の廃屋と勘違いしてこの屋敷に入り込み、自殺未遂をしたことがきっかけで、居候することになってから1年半。屋敷の主、マイナーミステリ作家・遠野遼一郎との、奇妙な愛人関係が続いていた…。死にたがりの美青年・篤史と、サドで強引な遼一郎の厄介な日常―。

作品情報

作品名
厄介な連中(7) しあわせな憂鬱
著者
柏枝真郷 
イラスト
如月七生  茶屋町勝呂 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
シリーズ
厄介な連中(1) 雨かもしれない
発売日
ISBN
9784048734127
3.2

(4)

(0)

萌々

(2)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
12
評価数
4
平均
3.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

長くなればなるほどに

厄介な連中の第七巻。
五巻で美雪の出生のことや遼一郎の過去があかされて、前回で篤史が少しそのことにふれ、今回は……え、これだけ?という感じでした。

遼一郎のニューヨークでの出来事を少し知ってしまった篤史は、詳しくききたいけどいつものようにベッドになだれ込んで…。
これじゃ、前回からなんら進展していない。
篤史が遼一郎の過去を知ったという点では少し進展かもしれませんが、それだって本当は前巻でやってもいいくらいスローペースだと思います。
そのくらい読んでるこっちとしては些細なことにしか思えないのですが・・・。

今回は保険金自殺と地下鉄での刺殺事件という二つの事件が同時進行で起こりますが、それもえ、これが結末?というような終わりでした。
出だしはよかったのに、解決してみれば謎でも何でもないようななんてないお話でした。
犯人を捜す話ではないからそこまで本格的なミステリーを望んでいたわけではないですが、それにしてもえ、これ事件だったの?何が書きたかったの?ていうほどの些細な結末。。。

うーん、今回はミステリーにしても本編の進行具合にしてもイマイチ物足りないです。これでハードカバーだとちょっとお高いかもしれません^^;

そもそもハードカバーになってから、長編にありがちな目的を見失っている危険な匂いがしないでもないです。
もともと何が目的なのか、何を魅せたいのか、どうなればエンディングなのか、そのあたりを一度整理しないといけないのではないでしょうか、と作者さんに問いかけたくなりました。

2

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