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友達の兄ちゃんに恋したお話です。
き、きれいなお兄さんは好きですかってやつですね。だいぶ古いCMだけど、しかもあれお姉さんだったけど、いいの(´盆`*)'`ァ'`ァ・・だってあなた、乗っかかり誘い受けですよどんだけ~!
母が経営するキャバクラ?高級クラブ?ようわからんけど、夜のお店でバイトする織戸康毅(おりとこうき)は、店に客として来ていた親友の兄の充(みつる)に誘惑され、関係を持ってしまう。
おりとこうき、なんかもうこの名前が既に「おとうと」と読めてしまいませんか?
充も「兄」に見えてきませんか?頭がおかしいですか?そうですよね。知ってる☆
この康毅にも兄がいて、ページをめくるといきなり登場するビッチキャラらしき兄ですが、あのー、ちょっと黒髪の人たちの区別がつかないのは私だけだろうか?親友である充の弟も黒髪で、もう私ゴチャゴチャ…。
この兄の背景もまた気になりました。ずっと弟に抱かれたかったそうな。てことは、ワイルド系なのにネコちゃんなのね?山猫なのね?と。
そんで充の弟と些細なことで仲たがいして、なんとか仲直りする康毅ですが、そこよりも、充と付き合ってるってことを黙ってる後ろめたさとかいいの?
あんなちょっとのことで口きかなくなったのに、充のことがバレたらどうなんの?ということが気になって仕方ありませんでした。
その辺のもう一歩踏み込んだお話が読みたかったので、続編出て嬉しいです!
それにしても毎度思うのですが、加東さんの作品はタイトルがほんと素敵!
タイトルってやっぱ大事ですよね。
元々大好きな加東セツコ先生の作品。
作者様の作品は奇妙なサスペンス風味が魅力の一つですが、私にはここでもその空気感が感じられてそこが大好きです。
登場するのは二組の兄弟。
仲の良い菱谷充・譲兄弟。
そして、主人公の織戸康毅とその兄。
充が弟の友達である康毅を誘惑し、恋人になる。
本作はこの「康毅x充」の年下攻め誘い受けCPがメインのストーリーなんだけど、途中で思いもかけないあるエピソードがブッ込まれるんです。
作者様のあとがきなどでも言及は無いのですが、私はこの康毅の兄(本作内では名無し)がすごいインパクトで。
ルックスもいいし、不良でワイルドなタイプ。それでいて本心は誰にも言えない執着の塊を抱いている。
この不穏な分子の存在が通奏低音のように本作に奇妙な味を加えていると思う。
また、充の弟(であり康毅の友達)が充を過度に大好きという空気感もあるのにそこもストーリー的にスルーされているのも意味深。
メインCPが順調にラブくなっていくのが逆に奇妙にすら思えて、私的にはゾクゾクしてくるポイントなんだけど。
きっと一般的には「ストーリーがわかりづらい」とか「本編が物足りない」とか評される感じなのかな。
私は読めば読むほど好きな作風ですね。
いつもは短編・短編で、少しばかり中途半端に物足りなかったり、この先どうなるのかな?という話が多い作家さんでしたが、今回は丸ごと一冊表題作のみの作品でした。
相変わらず絵は綺麗ですっきりしていて読みやすく、加東さん作品で一番面白かった。
弟の友人から恋人関係へ。
年下攻めの年上受け…いや乗っかられ攻めと乗っかり受けと表現した方がいいのかな?
年上の綺麗なお兄さんの、もの慣れない年下男子を誑かしていく様が堪らなく良かったです。
甘えさせて甘えて、誘惑して押し倒されて。
私的には大変ヒットした受けキャラです。
なによりも今回ぎゅっと掴まれたのは受けの充の表情や言葉遣い。
余裕があって年上らしい見下ろし目線、そんなことも知らないのか?と言いたげなちょっと意地悪な口調。
でも全て度が過ぎているのではなく、あくまで年上だから見せられる表情や言葉遣い。
でも、弱っている時は凄く年下の康毅に甘えるし、縋るような不安定な表情も見せる。
会いたくなったから、とバイト中の康毅の元を訪れたりして。
そんな甘い所と少し辛い所のギャップが堪らない。
康毅は充にほんとに誑かされてるという感じがする年下攻めです。
充は誘惑上手でリード上手。
そんな充に康毅は誘惑されっぱなしで、転がされてるなーって、でも、康毅は年上の充にふさわしい男になりたいと思って努力しているようだし、頑張ってイイ男に成長すれば良いなと思えた。
この話には二組の兄弟が出てきます。
どちらもブラコン気味の兄弟だけど、兄弟仲は康毅と兄の関係は最悪で、充と弟仲は凄く良い。
二組は対照的な兄弟関係です。
それぞれの兄弟関係のエピソードが作中には何度か出てきます。
充と弟の関係は良好だけど、康毅のと兄の関係はそうではなく。しかし、康毅の兄がただの嫌なキャラかというと彼なりに秘めた複雑な思いがありそういうのを考えると、康毅に言われた言葉が胸に突き刺さって痛そうだ・・・と思えてくる。
突き放すのは嫌いだからというよりも、そうせざるおえない状況にしてしまった兄側の責任だと、切ないけれど。
私的に超ツボだったシーンは初めて康毅の部屋を訪れた充が、康毅のベッドに座り枕を撫で、愛おしそうな表情をして枕にそっと顔を伏せる場面です。
うわーうわー!ってごろんごろん転がりました。
面白かった!
今まで読んだ中で一番好きかも。
というか、いつも余韻を残すというかこの先どうなんの!?って感じで終わることが多かったので、まるまる1冊1つの話を読めたのがよかった。
受がなかなか積極的でした。
でも、普段はそんなふうに見えない人なんだよなー。
メガネ1つで随分印象が違います。
攻はまだまだ成長途中といった感じ。
かなり年下ですから仕方ないのかもしれませんが。
そういう意味でも受が積極的にならざるを得ない部分もあるのかな。
個人的には攻の兄が気になりました。
単なるだらしない男なのかと思いきや、まさかの弟に対してそんな願望!
それはそれで見たかったようなそうでないような…。
この兄の話とかもあったら面白いかなー。
加東さんの絵はどこか色気があってステキ。
最新作の「今日に還る」を読んで、些か茫然とした気持ちにもなったので。既刊を読み返しています。この頃は、まだ甘く。特にこの作品は丸っと表題作であるのと、加東セツコ先生の作品群の中では、よりオーソドックスな甘さのある作品で。ホッとさせてくれます。
そうは言っても。加東先生らしい、物言わぬ緊張感を湛えていて。科白の裏を何とか読もうとしてしまう。
仲の良い友達の兄で、大人しそうに見えた充さんは、外で会うとそれはそれは色っぽいリーマンだった。誘われる様にして関係を持ってしまう康毅。親友に秘密を持ってしまった後ろめたさと、充さんの特別でありたいと逸る気持ち。
そして、実の兄の身勝手さに怒りを感じながら、それでも。兄として気遣いたい気持ち。
弟の譲に対して何憂う事無く良い兄を演じる反面、激しく甘い情欲を康毅にぶつけて来る充さん。
本当か嘘か判らないけれど、弟に叶わぬ愛情を拗らせている康毅の兄。
2組の兄弟が織りなすコントラストには少しだけ惑わされてしまう。
充さんの譲への愛情は本当に兄としてのものなのか。彼自身も康毅をスタンドインしていただけだったのでは無いのか。それとも。
報われなかった愛情の果てに、お誂え向きの恋を見つけただけだったのでは無いかと。
そんな不安を掻き消す様に、甘い甘い後日談。私の杞憂で良かったな、と胸を撫で下ろすラスト。
あとがきにもある様に、萌えポイントは乗っかる受け、乗っかられてドギマギする攻め。
加東先生は、隙あらば攻めの膝に乗っかる受けが大好きとの事。先生の萌が詰まってます。
端正とも言える絵には意外なほど立派なイチモツが。小さな白丸で申し訳程度に隠してますが、あんまり意味無し。めっちゃ硬そうです。