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表題作さんにんぐらし

坂内敦成,19歳,ウエイターバイトをする大学生の兄
渡辺陽樹,19歳,厨房勤務の同居恋人

同時収録作品初恋と、それから

涌井杏一 バイト先の先輩 高校生
坂内幸司 高校生

同時収録作品ゆびきり

町井暁生 高校生
吉田一政 保育士 23歳

その他の収録作品

  • それからと、これから
  • あとがき
  • カバー下:漫画

あらすじ

兄の敦成と二人ぐらしの幸司の家に、敦成の恋人・春樹が一緒に住むようになる。毎日が少しずつ賑やかで暖かいものに変わっていき…。
(出版社より)

作品情報

作品名
さんにんぐらし
著者
平喜多ゆや 
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
発売日
ISBN
9784344821514
4.1

(30)

(11)

萌々

(12)

(7)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
124
評価数
30
平均
4.1 / 5
神率
36.7%

レビュー投稿数7

息子にしたいNo.1

大好きなのに、レビューが書けなかった作品。
大好きすぎると「好きだー!大好きだー!」という気持ちと、一個ずつ小さいエピソードまで解説したくなって、全バレという怖ろしいことをしでかしそうなので、しばらく寝かせてみました。
4年ぶりに読みましたが、やっぱり大好きだ…。

【さんにんぐらし】 神
父の暴力で8年前に母が出て行き、その父も単身赴任で家を出て1年。
6才年上の兄・敦成と2人で暮らす幸司の家に、兄の恋人の陽樹がやって来て…。
幸司(13)が可愛すぎて!うちの子にしたい!
そんな可愛すぎる13才の少年は、ふだんは隠しているけれど、心の奥でずっと傷付いていたんですよね。
「兄がホモ」という衝撃的告白よりも、3人で暮らしていく日々の温かさが大事になって、大切だと思えば思うほど失うことが怖くなる。
自分たちを置いて行った母のように、仕事とは言え家を出た父のように、いつか陽樹も、そして兄も出て行ってしまうんじゃないか。兄が父のようになるんじゃないか。
小さい胸に抱えた大きな不安が爆発する瞬間の泣き顔が、不謹慎ながら可愛すぎます。
兄の大きさと陽樹の温かさが両親の愛のようです。

【初恋と、それから】(3話+描き下ろし) 神
3人で暮らし始めて4年とちょっと。幸司も高校2年生になりました。
ハンバーガーショップで「自称」幼馴染みの涌井先輩に再会して告白されたり、常連の渡辺さんに惹かれたり、ちょっとずつ大人の階段を上がっていく姿が見られます。
平喜多さんの描く男子高校生は、ふつうだし、目立つ方のタイプではないけど魂が澄み切ってるんですよね。悪い子がいない。だから愛でたいし、応援したくなる。
分からないからはぐらかしたとしても、分かるようになったらちゃんと向き合う。
幼いし、ちょっと鈍いけど、作画の瞳そのままに真っ直ぐで可愛いんだ、もう。
渡辺さんのこと、先輩のこと、兄と陽樹の関係を一番近くで見てきたからこそ思うこと、ひとつひとつが丁寧に描かれているし、それぞれの登場人物が薄っぺらくないから見せ場の台詞にも説得力があります。
描き下ろしの先輩目線もすごく良い。
この4人をずっと見守らせてくれないかなと思うくらい、大好きになりますよ!

【ゆびきり】 萌2
デビュー作だそうで、作画が結構違います。
前に読んでいるはずなのに、表題作の方の印象が強すぎて記憶が…。
保育士の一政と、園児の父兄・暁生(高校生)。
恋はしようとしてできるものではないし、運命的な稲妻を感じたからと言って不安がないわけではなくて、その辺りの心情を一政目線で淡々と、でもじっくりと描かれている作品です。
平喜多さんのモノローグの使い方ってデビュー作から秀逸だったんだなあ。
ひとは頭の中で常に何かしら考えているものだけれど、それを巧みに使ったストーリーテリングが素晴らしすぎて、少年漫画っぽい作画も気になりません。

やっぱり長くなっていまいました。
でも全然語り尽くせていないので、語り尽くせなかった分はぜひ読んで感じてください。
とは言え、未読の方はもはやいらっしゃらないかな。

5

優しくて温かい

好きだなー
『さんにんぐらし』って、誰と誰と誰なのかなと思いましたが、
「兄と兄の彼氏と僕」だったんですね^^
兄も彼氏もとても優しくて素敵な青年でした。
幸司のことを思いやってくれ、優しく見守ってくれます。
寂しい気持ちも不安な気持ちも理解しようとしてくれます。
とても感動してしまいました。

後半は、幸司と幼なじみの杏一の再会ピュアラブ。
自分の気持ちに気付かない幸司にちょっとモヤモヤしたけど、
杏一がとても男前でした!
兄たちのようにいつまでも幸せなカップルでいてほしいです^^

とても優しい気持ちになれる一冊です。

1

一つ屋根の下で……

すごく久しぶりに読んだけど、ほわほわ心が暖かくなっていいお話だなぁと改めて思いました。

両親が離婚し、兄弟で暮らしていた家に兄の彼氏がやってきて一緒に暮らし始める。
そんな生活を小学生の弟視点で描いています。

不仲な両親の様子を見て育った幼い弟には心の傷が残ってしまっているんですね。
愛し合ったっていつかは両親のように別れてしまうかもしれないと、愛そのものに不信感を抱いてしまっている。

だけど二人が労わりあったり想い合う姿を間近で見ているうちに、少しずつ心の栄養を取り戻していって、いつかは僕も恋をして兄たちのように何でも分かち合えたら……と愛を信じる力を取り戻していく。
そんな様子がじんわりほかほか描かれていて、心があったかくなります。

そして【初恋と、それから】はその四年後。
いよいよ弟の恋物語……ということでこちらも好きです。

【ゆびきり】はデビュー作とのこと。
なんか「年下センチメントの恋」を思い出しました。
あっちはお互いの年齢を知らないで始まってしまったという大きな違いはあるんだけど、高校生×大人という年の差、一途な年下攻めに対して世間的&大人としての良識のせいで思いとどまる受け……みたいな根底は同じだと思います。

3

弟くんの素直な感情の表現が良い!

表題作ももちろん、平喜多先生の描く家族の良さが表れていてとてもよかったんですが
弟とバイト先の先輩の話が特に面白かったです!
最初先輩の押しの強さに少し苦手意識があって、それを本人にも示している(それも愛なんですが)所からの、先輩に救われて変わっていく心情の表現がすごく好みでした!自分が他の漫画では見たこと無いような素直でリアルな描写でした。
絵がふわふわしていて可愛らしいのに、内容がしっかりしていて漫画として普通に感動してしまいました。この人が描いた他の作品も読んでみたくなりました!

2

泣きました

平喜多ゆやさんの作品は、読後に心が温かくなる感じが好きです。

今回は両親がいない兄弟と兄の彼氏が同居を始めて…から始まるお話でした。
この兄の彼氏の陽樹もいい人だし、兄弟間の絆も強いし、3人が本当の家族のように過ごしている様子に心が温かくなりました。彼氏を紹介する時、自分の弟はわかってくれるから大丈夫だと信頼している兄ちゃん。兄ちゃん達と関わることで、もう一度人を信じようと思えた幸司。「さんにんぐらし」だったから、過去のつらい経験があっても幸司は真っ直ぐに育ったのだろうな~と思いました。
「初恋と、それから」では、そんな幸司のお相手となる杏一もいい子でした。幸司に彼氏ができたことで、今後「さんにんぐらし」がどう変化しても、いい関係が築けるんだろうな~と自分も前向きになれるような気がしました。

5

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