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表題作とめどなく、シュガー 上

仁科敬太,東京でサラリーマン,22歳
矢井場理一,田舎で家業の後継,22歳

その他の収録作品

  • 告白(描き下ろし)
  • カバー下(キャラクター紹介)

あらすじ

就活の内定報告になじみの店へ顔を出した帰り道
男同士の痴話喧嘩に遭遇した敬太。
スルーしようと思いつつも助けに入ると、
絡まれていたのは苦手な大学の同級生・理一だった。
強気な言葉に反し震える様子に自宅に連れ帰ることに。

お互いの悩みや失恋話、ゲイであることをぶちまけ合う中
"励まし合い"としてセックスをする敬太と理一。
帰り際、次に会うのは卒業式かと話すついでのように
理一から好きだったことを伝えられる。

理一のことが頭から離れないまま、大学最後の日を迎え、
敬太から逃げるように立ち去ろうとする理一を捕まえるが
告げられたのは改めての告白と決別の言葉で――?


過去の恋を引きずる同級生×クローゼットゲイ
"励まし合い"(一夜のセックス)から動き出す一途な恋
上下巻で同時発売!

作品情報

作品名
とめどなく、シュガー 上
著者
児島かつら 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
発売日
電子発売日
ISBN
9784801978294
4.7

(263)

(222)

萌々

(28)

(9)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
33
得点
1252
評価数
263
平均
4.7 / 5
神率
84.4%

レビュー投稿数33

「月は丸いままでいいんだよ」

「ファイブコーナーズコーヒー」のスピンオフ。

私は未読ですが特に問題無く読めました。
(追記:取り寄せで時間掛かりましたが無事紙でGET)
(既読だと新たな気付きがあって更にハマりました!)

めちゃくちゃ良かったです!!!(;///;)
下巻に向かうにつれて涙が止まらなかった……。

・あるがままの自分で生きていくこと
・大切な人と一緒に生きていく未来図
がじっくりと丁寧に描かれていて心を鷲掴みにされます。

すれ違う理由も愛し合っているからこそ!って感じでね。
語彙力がないんで上手く説明出来ないけれど、
グワワ~と胸の奥からせり上がってくるモノがありました。

遠距離恋愛のリアルさも良かったです。
周囲からはもって数年だろうぐらいに思われてて、
実際、遠距離は体力も金も神経も使うんですよね。

その分 久しぶりに会えた時の嬉しさ爆発!って感じが
ホント~~に幸せそうでキュンキュンニヤニヤします////

ああああ、めっちゃ良かった。
衝動買いして良き本に出会えたときの嬉しさプライスレス。


さて、上巻の感想です。


攻め:敬太 / オープンゲイ
基本的に笑わないクール男子。
夢を持っていて目標に向かって生きる真面目な子です。
過去の恋を忘れられずにいました。(※スピン元参照)

受け:理一 / クローゼットゲイ
自分の性嗜好は人に話しちゃダメなことなんだ、
と幼心に感じたまま誰にも話せず生きてきました。
チャラいキャラを作って性嗜好を隠しています。

気付けば同じグループにいるけれど、
敬太はチャラい理一のことが嫌いでした。
しかしひょんなことから素の理一を知ってーーー。

成り行きで一夜を共にし、
大学卒業後に理一が地元に帰るタイミングでお付き合いを始めました。

その後の遠距離恋愛は、月に1度 理一が東京に会いにくるという形に。
敬太が会いに行こうとしても理一は頑なに拒否をして……と展開します。


個人的に「1度だけでいいから…」という
好きな人に抱かれたい刹那的な感情に萌える質でして。
理一が隠し持つ恋心にキュンキュン止まらなかった…!

素振りを見せなかったけれど、
理一は敬太が好きだったんですよね。ずっと。
敬太がキミさんに片思いしている時もずっと。

敬太の中で燻り続けたキミさんへの想いが、
理一の存在によって過去のモノへ形を変えていく。
2人で新たな『スタート』を切るのがグッときました。

月に1度も逢瀬の時間もめちゃくちゃ良くて!!!
幸せに満ち満ちたカップル見ると幸せな気持ちになる。
(会えない分、性欲爆発させてガツガツやるのも良き♡)

クローゼットで一目を気にする理一に対し、
ごく普通の恋人のように自然にいたい敬太。

駅の改札でハグを求めるように敬太が腕を広げてて、
理一が思い切って胸に飛び込むシーンが堪らない…!

理一は人目を気にしてギャグっぽく茶化そうとするけれど、
敬太が茶化させまいと押さえ込むのが良いのですよー!!!
誤魔化すのがクセになってた理一に本音を出させるのがね!
(本当はこうしたかったんだよね…(;///;))

そんなこんなでクローゼットの理一は
東京では少しずつ自然でいられるようになるけれど、
地元で会うのは絶対無理ってなっちゃうんですよね…(涙)

敬太と一緒にいたら気持ちを隠せないからって。
大好きだから嬉しい気持ちを抑えられないからって。
だから地元で会うなんて無理って考えで固まってね。

敬太は理一の気持ちも尊重したいけれど、
会いに行くのを拒否される度にジワジワと広がる濁り。
好きな人のテリトリーに入れない切なさが苦く広がります。

うううう……(;ω;)
敬太の気持ちもわかるし、理一の気持ちもわかる。
ゴールのない迷路の中を進んでるようなもどかしさです。

2人でいるときの超幸せそうな時間を見る度に
これが永遠に続け~~~!!!って叫びたくなりました。
(めちゃくちゃ甘い時間なんですよ……////)
(エッチの時に「りぃ」って呼ぶの良き////)

『四角い月になれん』という理一
『月は丸いままでいいんだよ』と思う敬太。
この言葉もとても印象に残りました(∩;///;∩)良き…!
(↑↑今作者さんのTwitterで1話公開してて読めますので是非!)

~下巻感想へ続く~

10

スピンオフの域を超えた名作!

『ファイブコーナーズコーヒー』に登場した仁科敬太のスピンオフになります。

正直このシュガー上下巻だけでもとんでもなく濃密で読み応え充分です!

最初のスピンオフ『四角い月』で敬太とその相手になる理一のお話が始まり、その続きが『とめどなく、シュガー』になります。

コミックスの上巻の最初に『四角い月』が収録されています。

でもやっぱり『ファイブコーナーズコーヒー』を読んでからこの作品に入られる事を強くおすすめします。

思い入れ、理解度、そして感動が何倍にも膨れ上がる事間違いなしです!

そして肝心の本編ですが正しく敬太と理一、二人の人生の縮図と言っていいと思います。

他者を寄せ付けない孤高さがありそして恋に破れた敬太、そんな彼がずっと好きででも彼に嫌われている事を分かってる理一。

あるきっかけから励ましあいの一夜を過ごしそこから二人の物語は動き出します。

大学卒業を機に遠距離恋愛を始める二人。

本当にラブラブで愛が溢れてます…何よりあの無表情だった敬太の変貌ぶりが堪らなく萌えます。

だけど遠距離恋愛ならではの、そして二人の性格や価値観の齟齬、理一のクローゼットゲイな所が色んな悩みや迷い、葛藤をもたらします。

上巻では出会いから遠恋ラブラブをメインにストーリー展開してゆき下巻では二人が壁に段々と直面していきます。

→続きのレビューは下巻のページにて

7

上巻のカバー下、電子描き下ろしでネタバレ注意!

上巻のカバー下、電子描き下ろしはネタバレになります!

下巻を読んでない方や、ネタバレをされたくない場合は、上巻の本編を読み終わったらすぐに下巻の本編を読みましょう!
カバー下や電子描き下ろしは読むのを我慢しましょう!下巻の最後まで読んでから読みましょう!

このお話は前作「ファイブコーナーズコーヒー」のスピンオフです。
当て馬だった敬太のその後の恋の物語です。
途中で「ファイブコーナーズコーヒー」のふたりが出てきますが、前作を読んでいなくても大丈夫です。
わたしもこの作品を読んでから前作を読んだのですが、特に順番が違っても両方とも楽しめました。

前作の敬太はセフレだったから、素直に好きと言えず大人ぶっていましたが、今作の敬太は自分の気持ちに素直になっています。真っすぐすぎて、それが理一には辛くなるほどに。
でも、今作のふたりの方がいいカップルと関係だと感じました。


【上巻のお話をします】
上巻は大学卒業を控えた失恋したばかりの攻めの敬太と、地元に帰る前に自分を変えたい受けの理一が偶然出会い、身体の関係を持つことからふたりの物語はじまります。

敬太と理一のそれぞれの想いと変化がとても丁寧に描かれています。
ずっと強がっていたのに、身体を重ねた時に「嬉しい」という理一に、ああ、好きだったんだなと思って切なくなりました。
だんだんと理一を気になっていく敬太の想いと、空港での告白のシーンはめちゃくちゃよかったです。

やはり上下巻の作品はいいですね。
好きになる過程も、新しい生活に慣れていく様子も、会えない寂しさも、エッチなシーンも丁寧に無理なく進んでいきます。

ぜひ、下巻もお読みください!
上巻よりももっといいです!!

7

はい、待った甲斐有りました。

FCC から気になる存在だった敬太のお話。
個人的に連載中はずっと我慢してました。
いや、やっぱりまとめて読みたい。
ガツンと紙書籍を買って読みたい!
ただそれだけ思ってお待ちしておりました。
児島かつら先生の作品、FCC もそうですが読むと、場の空気感がすごいと思います。
都会も、田舎も、会社も。
生きているんだよなあって。
敬太と理一の始まりが、めちゃくちゃ良いです。
劇的じゃなくても、見知った位の近さから、何かをきっかけにしてぐんっと近く、濃くなる。
いや~もう敬太最高。
押しは強かったよ!以前から。
だけど、彼氏になると違うじゃん。そこには独占欲と甘さが加わり絶妙です。
理一くん、一途で可愛いぞ、抱かれたら気持ちが止まらなくなるよね、そりゃそうだ。

もう、とにかく心理面も二人が付き合う感じも無理がなくひたすら、話しにのめり込んで一気読みしました。
我慢した甲斐がありました。
児島かつら先生ありがとう。
そして、タイトルの
とめどなくシュガー、声に出して読みたいタイトル更新しました。語感最高。
そして、雪崩れ込むように下巻を読みます。

7

マイナスからの恋愛

とっても良かったです!
良すぎて何回も読み返した後に、元々電子で購入していたのですが紙でも買ってしまいました。


大学の同級生の敬太と理一は、性格が合わないためほとんど話す事もなかった2人。
卒業間近のある日、街で理一が絡まれているところを偶然敬太が助けて、理一のホントの姿を見て印象が変わります。
そこから遠距離しながらのお付き合いが始まっていき

という上巻でした。

元々敬太は理一を嫌っていたのですが、理一の事が気になって好きになっていくところ
運命的な始まりではなく、むしろリアリティがあってフィクションなのに違和感がなくてすごく良かったです。
2人の気持ちと距離と関係性が徐々に恋人らしくなっていくところも描かれているのですが
経過とともに変化しているところが自然で、スッと2人の関係性が理解できました。

元々友達だとラブに発展しづらそうだし、全くの他人だと浮かれすぎたりしそう。そもそも敬太は好きにならなそうだしなぁ。
マイナスからのこの関係性がむしろ良いな、と思いました。

結構エロい描写があるのですが
エンタメ的なエロではなく、付き合いたての恋人達のリアリティのあるエッチシーンでした。とてもエロかったです。

そして敬太はやっぱりかっこ良い。
信念があって一見クールだけど、けっこう理一には情熱的なところとか、すごく良い。
育ってきた環境も考え方も違う理一とは、すれ違ってしまうところがあるのですが…。

上巻は敬太と理一の恋の発展や、それに伴っての小さなすれ違いが描かれていました。
ですが、会えない時に恋しく思ったり、会えた時の幸せな一時は見ていて幸せが伝わってきました。

幸せを感じる上巻。下巻もとても好きです。

6

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