あなたがオレを覚えていられなくても、何度でも会いにきます――

青の浸透

ao no shintou

青の浸透
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神24
  • 萌×29
  • 萌9
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
3
得点
184
評価数
44
平均
4.2 / 5
神率
54.5%
著者
児島かつら 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA(エンターブレイン)
レーベル
B's‐LOVEY COMICS
発売日
ISBN
9784047307841

あらすじ

大学生の泉は一目見て心を奪われた陸人に
「映画用の脚本を作るためにモデルとして日常を追わせてくれ」と何度も頼むが断られてしまう。
会話中、不自然な目の動きをし、人との接触を避けているように見える陸人が
気になりながらも、結局諦めることにする。
今までの行動を謝ろうと彼の元へ向かうと、初めて会った人にでも言うように「誰?」と言われ――。

表題作青の浸透

広川泉 大学生
富岡陸人 大学生

その他の収録作品

  • H・B
  • あとがき

レビュー投稿数3

切ない!

主人公の攻めは父親にコンプレックスを抱く大学生の泉。受けは会話中不自然な目の動きをする、大学の先輩の陸人。大学生モノ・年上受けです。

泉は陸人にひと目で心を奪われ、陸人に映画の脚本を作るためのモデルを何度も頼むが断られる。そして、しつこくしてしまったことを謝ろうと陸人に会うと、泉は陸人に「誰?」と言われてしまうー。

あらすじを読んで、陸人は記憶喪失なのかな?と思ったんですが、そうきましたか…。謎の多い陸人の秘密がゆっくりと明かされていくのが良かったです。陸人が切なくてかわいい。

児島かつら先生は初読みだったのですが、絵も綺麗でストーリーも良くて本当に楽しめました。

1

透き通った純粋さが良いです

綺麗でいじらしい、歳下攻めの作品でした。
脚本家を目指す泉が一目惚れして出演を依頼するも、それをばっさりと断る同じ大学の陸人。

これだけなら年下攻め×ツンデレ年上美人受けでスタンダードぽいお話なのですが、陸人の身体には秘密があります。
この陸人の抱える問題、泉の父親との確執を一歩一歩、ひも解いていく丁寧さがよかったです。

恋愛部分においても、あんなに最初嫌がってたのにくっつくのが早い…?と思わなくもないのですが、最後まで読むと納得できました。
そこは予想のついてしまう内容ではあるのですが、とても丁寧で綺麗なお話だと思いました。

BLをたくさん読んだ方にも、まだ初心者の方にも、どちらにも向いているお話だと思います。純粋に「BL」を楽しめるといいますか…
せつないお話や年下攻めが好きな方にオススメです。
私はこの作家さんの御本は初めてだったのですが、他のものも読んでみたいと思いました。

0

トラウマとコンプレックス

自分ひとりで乗り越えるのは困難なもの。
その2つがテーマになった作品です。
初読時に評価だけ入れていたので、読み直して足跡を残しに参りました。

誰もが知る有名俳優の息子。
生まれたときから自分につけられた大きなレッテルのせいで、自分自身を見てもらえないと感じて来た泉。
両親の死によって、ひとの顔を覚えることができなくなった陸人。
ある雨の日、2人が偶然お互いを見かけたことから物語が始まります。

小道具の使い方が良いんですよー。
たとえば陸人が覚えたいひとの顔をスケッチする青い鉛筆。
陸人の叔父が「スポンジが水を吸い込むように」との願いが込められているのですが、このエピソードがあるから、冒頭の雨が生きてます。

心理描写も絶妙です。
脚本のモデルになってほしくて猛アタックしていた泉が陸人の事情を知って、興味本位で踏み込めないと悩むするシーンでは、父の言う「一流の芸術家」のように、自分の芸術のために非情になれない自分との葛藤と、陸人への気持ちが興味だけではないと気付いた戸惑いがしっかりと表現されています。
なので、泉の陸人への感情が読者にもちゃんと伝わってくるんです。
陸人の方も迷惑一辺倒な反応だったのに、自分から泉に会いに来るようになるのが「あれ?」と思うものの、後半の告白でそうだったのか!と思えます。
顔を覚えられない陸人に、父のレッテルなんて関係のない泉自身を「どうしても覚えたい」と思ってもらえたことが、泉の自信につながったこと。
陸人の問題を知ってもなお、陸人と一緒にいたいと泉が願ったこと。
それぞれの胸の一番底の部分に蔓延っていた問題を、「そんなの関係ない」と言える相手に出会えたことが、読んでいるこちらまで嬉しくなりました。

厳密に言えば、トラウマは完全に治らないし、コンプレックスも克服できたわけではありません。
だから欲を言えば、そこもすっきりしてほしかったかなあ。
父に少し認められるような声をかけられるとか、陸人の方から泉声をかけてくるとか。
でもそこまで描いてしまうと、すっきりはするけど「出来過ぎ」感が滲み出てしまうのかな。

扱われたテーマは重いけれど、その重さを前面に出すよりも2人の心理描写に重点を置かれている、あたたかい作品でした。

0

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