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表題作とめどなく、シュガー 下

仁科敬太,東京でサラリーマン,22歳~29歳
矢井場理一,田舎で家業の後継,22歳~29歳

その他の収録作品

  • 始まり(描き下ろし)
  • カバー下(キャラクター紹介)

あらすじ

社会人になり、東京と徳島で仕事を頑張る敬太と理一。
月イチ上京で逢瀬を重ね、お互いに名前呼びになったりと
想いを深めながらの遠距離恋愛も一年が経とうとしていたが、
理一の地元に敬太が行こうとすることを頑なに拒まれていた。

敬太のことは好きだし大切にされている自覚もあるが
世間にゲイバレしたくない理一は、
同僚にゲイだと明かしていて将来についてもしっかりと
見据えている敬太の姿にプレッシャーを感じていた。

そんなタイミングで理一が働く店にやって来た客・伊織。
ゲイを公言する伊織にあっさり同類だと見抜かれ意気投合。
地元に仲の良いゲイ友達が出来たことを喜んでいると不機嫌な
敬太から"ふたりの将来"について詰められ喧嘩をしてしまい――。


恋を愛にしたい男子×愛に踏み込めない男子
学生から大人へとシフトする中で育まれる等身大の恋
上下巻で同時発売!

作品情報

作品名
とめどなく、シュガー 下
著者
児島かつら 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
発売日
電子発売日
ISBN
9784801978300
4.8

(282)

(249)

萌々

(21)

(8)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
38
得点
1355
評価数
282
平均
4.8 / 5
神率
88.3%

レビュー投稿数38

遠距離恋愛の未来図

下巻感想です。
後半に向かうにつれて涙止まらず泣きました(;///;)


男同士とか関係なく、ごくごく自然に生きたい敬太。
特異な目に曝されるぐらいなら隠しておきたい理一。

どっちが正しくて悪いという話じゃないのは分かってるし、
相手の意見を尊重したいっていう気持ちはあるのです。
けれど遠距離恋愛という物理的な問題も加わってーーー。


理一は田舎じゃカミングアウトは無理と考えていたけれど、
地元でオープンゲイの年上男性と出会うのですね。
で、何でも話せる相手が出来たことが嬉しくて…。

しかし敬太にとって不安要素でしかありません。

いつまで経っても入ることが許されないテリトリーに
同じゲイがいて、理一はとても懐いてるって状況は…;
そりゃ怖くもなっちゃうよーー!。゚(゚´Д`゚)゚。

少しずつ心が濁っていって。
少しずつ溝が深くなって。

焦った敬太が強引に踏み込むのも良くないけれど、
理一も配慮も足りなかったかなって私は思いました。
テリトリーに入れて貰えない淋しさが見てて辛かったので…。

敬太は目標を持って進むタイプだし、
理一はネックがあると進めないタイプで。
そういう性格もすれ違いの要因になってーーー。

遠距離恋愛の未来図が描けないまま進んできて、
この先どうする?どうやって生きる?どう愛し合う?
っていう問題に直面していくんですよ……(;///;)

これがもぉぉぉぉ泣けてしまってッッ!!!

理一の答えが出るまで粘り強く待つ敬太の姿勢が、
切なくて堪りませんでした(;///;)
敬太の涙を見て涙腺崩壊したし読み返す度に泣ける。

(下巻の敬太の言動などは、)
(スピン元を読んだら更に解像度が上がりそう!)

田舎だから…とかは理一が過剰に不安がってただけで、
2人の周囲は優しい世界で満ちていたのも良かったです。
世の中すべての人に理解される必要はないですからね…。
親しく接する人達が2人を心配し応援する姿にグッときました。

22歳~29歳の時間で人生の基盤を作っていく。
愛が深まって、世界が広がって、素敵なお話でした。
理一も敬太も幸せいっぱいで胸熱です!!(;///;)

追記:
スピン元を読みました。
上巻の1話目は既読だと感情の揺さぶりがありますね!
スピン元読んだ後に即こちらを読み返したんですが、
1話目から敬太の忘れられない恋心で情緒乱れる…!!

マジで敬太の幸せ感無量が増し増しです(;///;)

14

声に出して読みたいタイトルまんま最高。

雪崩れ込むように下巻を読みました。
声に出して読みたいタイトル、とめどなくシュガー。

とにかく、敬太と理一の遠距離恋愛が、なんかもうリアル。心理的距離と物理的距離って、やっぱり比例するところあるじゃないですか。
気持ちを直ぐ伝える、体温を感じられる距離はかなり重要です。
距離を埋めるのって、どちらかの努力だけじゃ難しい。
自己犠牲は、全然美しくはないと思うんですが、互いが歩み寄るのは大変だけど大切ですよね。
いや~でも、敬太が最高。
というか、理一と付き合ったことが敬太を成長させたんだろうし、理一も同じく成長していく。
理一の気持ちは、わかるなぁ。幼い時からすごした地元で、大人として根っこを張って生きるためには何が最善なのか。
悩む過程も、二人の出した答えも、読みごたえ有りました。ぐっと迫るものが有りまして泣けました。
あとは、二人のセックスが良いんだ!
初めても、付き合い初めイチャイチャ期も、気持ちが通じ有った未来を共有できた時のセックスも。最高。

個人的には、理一のぐわっと気持ちが溢れた泣き顔が良いです。
気持ちが痛いほど伝わりました。
あ~敬太と理一のこれからをまだ見たい。
未来を見たい!
児島かつら先生二年間の連載を終えたばかりなのにすみません。
おかわり欲しいです。不定期で良いから、とめどなくシュガーの世界に浸りたい。

ほんと、下巻で完結がもったいないくらい。
ずっと読みたいと思う作品です。
しつこいですが、声に出して読みたいタイトルも大好きです。一人で呟きましたもん…

12

これはすごく良いお話

上下合わせた感想です。
みんなの評価に納得の良作でしたね!!
スピン元は未読です。
レビューが神率高いし
評価高すぎ評判良すぎで気になって購入しましたが…
こ、これは、、Qpaのレーベルらしからぬ
めちゃくちゃ良いお話ではないですか!!
なんだろこのレーベルってアホエロとか
エロエロとか頭空っぽにして読む系のお話が
多い印象でしたがこちらしっかりした
同級生オープンゲイ×クローゼットゲイの遠距離もので
気持ちや考え方のすれ違いと
一緒に生きていく未来への葛藤?すごくすごく良く描けていてとても良かった!!
苦手なアイツが実は自分を好きで…からの
慰めな合いなワンナイセックスからの
はじまり方もよかったしって
そこから本気になってく様子がいいですよね〜
とにかく攻めの頑張りの勝利!!
読み応え有り!のラブストーリーでした。
おススメです。
スピン元も読みます。

10

もはやシュガーじゃねえよ、ビターだよ!

上巻から引き続き。

あんなに甘々だったのに、下巻は超シリアスでした。
もはやシュガーじゃねえよ、ビターだよ!

月に1度会えば情熱的に肌を重ね、存分にイチャつき、
はじまりのぎすぎすした関係が嘘のように今では
幸せいっぱいの二人でしたが、下巻ではそんな二人の関係に
ズレが生じ始めます。

きっかけは理一にゲイの友人ができたことでした。
せっかくの月1のデートなのに、自分以外の男の話ばかりする理一に
心穏やかでない敬太。
嫉妬で余裕を失った敬太はつい理一にプレッシャーをかけてしまい…。

すれ違いの根底にあるのは理一のカミングアウトでした。
オープンな敬太とは異なり、家族や周囲にカミングアウトをする
覚悟のつかない理一。

そのせいで理一の地元を訪れることもできず、
外で恋人らしく振舞うこともできない。
何より敬太にとって理一が隠すことによって
自分との関係を拒絶されているように感じてしまうのでした。

どちらも間違ってないし、どちらも悪いわけではない。
ただ、育った環境や考え方が違うだけで。
でも、その溝を埋めるのは簡単なことではないんですよね。
喧嘩の後、理一の覚悟が決まるまでの間音信不通になってしまう二人。

理一からの返信がこなくてもメッセージを送り続け、健気に待ち続ける敬太。
めちゃくちゃ切なかったです。
だけど、理一もただ無視しているだけではなくて、
敬太のメッセージを見るたびに心の中で戦っていたのかな、と。

そうして、二人が導き出した答え、たどり着いた結末、
感動しすぎて号泣しちゃいました。
突然会いに来た理一に涙を流す敬太にももらい泣きしちゃいましたよ。
これだけ強靭な涙腺を持つ男を泣かすとは理一も罪深い!
たくさん寂しい思いをさせた分、幸せにしてあげてください。

どんなに辛くても他の男に逃げたり、
絶対に別れようとだけは口にしなかった二人がすごくよかったです。

最後は理一の地元で念願の自分のお店をもった敬太。
人目もはばからず甘い雰囲気だしまくりな二人にニヤニヤしてしまいました。
気になっていた家族との関係も無事認めてもらえたようで、
敬太と理一母の親しげな一場面まで描かれており、文句なしの大団円でした。
完璧すぎるくらいのハッピーエンドだけど、大好きすぎてもっともっと
二人のお話を読んでいたい気持ちになりました♪

8

辛い先に待ってたもの

上巻で何となく2人の間に齟齬が生じてしまって不穏さを感じてしまったんですが、やって来ましたね…当て馬が。

故郷に戻り働き始めて、田舎で人間関係も密なところでカミングアウトさえ考えられない理一でしたが、思いがけずにゲイを公言する人物と出会ってしまいます。

一方で職場の同僚たちからゲイだと分かっても変わらず受け入れられている敬太、父親を亡くしたからこそ後悔のない様に生きる潔ささえ感じました。

遠く離れているからこそちょっとした相手の変化は気になるもので、そこに自分じゃない影を見つけたら不安になるし嫉妬もします。
頼れるゲイの友人が出来て喜ぶ理一の気持ちも分かれば、地元に呼んで貰えない啓太の焦りと悲しみも凄く良く分かって、敬太贔屓の私には辛い展開でした。

案の定2人は諍いを起こしてすれ違ってしまいます。そこにするりと入り込むような言葉をかける当て馬の憎らしいこと!

膠着状態かと思われた関係に、やはり動くのが敬太でした。理一にあんな態度取られても冷静に話して帰って行く敬太に感動でした。

毎日毎日既読にならないのにメッセージを送り続ける様子に涙が出る思いでした。

児島かつら先生が最初からこの結末にしようと考えていたそうですが、凄く良かったです。
もう他に言葉が出ないです。

どうしても無くせないものの為に、ゆっくりとじっくりと自分の愛を伝えて行った敬太が、こんな愛し方が出来る大人になったんだと感動しました。

この作品に出会えて本当に良かったです。この先もきっと続いて行くのだろう敬太と理一の幸せが見えるような最後でした。

沢山の方に読んで欲しい作品です。

8

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