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表題作12の月と、塔の上の約束

アーガイル=エル・ファロ
近衛聖騎士,23歳
エリオン
貴人の塔に幽閉されている,25歳

その他の収録作品

  • 翠の瞳と、光る海
  • あとがき

あらすじ

塔に住むエリオンは月に一度、聖騎士のアーガイルと会うことになった。だが、エリオンは彼に突然、身体を奪われてしまい…。
(出版社より)

作品情報

作品名
12の月と、塔の上の約束
著者
六青みつみ 
イラスト
白砂順 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
騎士と誓いの花
発売日
ISBN
9784344821620
4

(31)

(10)

萌々

(12)

(9)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
125
評価数
31
平均
4 / 5
神率
32.3%

レビュー投稿数8

六青先生のファンタジーにハズレなし!

受けがとんでもなく健気というか、もう可哀想な目に遭わせるのはやめてくれ!と言いたくなるほどの試練の連続(最後にはハッピーエンドなのでご安心を)。健気だけど芯があって頑固な面もある頑張り屋な受けを自然と応援してしまいます。
攻めは最初ろくでなしですが、途中というか序盤で受けへの気持ちに気付き、受けに会いに行く1ヶ月に一度の日を心待ちにする可愛い面も見えてきて、攻めもどんどん好きになります。

受け攻めの恋愛も勿論楽しいのですが、その世界観が奥深くて、六青先生のファンタジー作品って、本当に読んでててワクワクします。どれだけ細かく考えてるんだろうといつも感心してしまいます。
あとご飯の描写がすごく美味しそう笑

ファンタジーな世界に浸りたい時は六青先生にかぎりますね!
シリーズものですがこれだけ読んでも問題なし。
オススメです!

0

切なさは前半に集中、後半は糖度増量

読み終わってから、これってシリーズ物だったのか!と
ビックリしたくらい、他を読んでいなくても大丈夫です。
なかなか面白い世界観は確かにこれだけでは勿体ないと思っていたので
シリーズと聞いてなるほどという感じ。

人も寄らぬ古びた塔に幽閉された儚い容姿の貴人、
それを救い出す凛々しい騎士……。


ストーリーは王道なので、大筋では読める。
が、月に一度季節が一巡りするまでの12回の逢瀬、
美しい月の名前も相まって、その設定が切なくていい。

貴人の方はこの騎士を知っていて片思いをしていたのだが、
突然月に一度性交込みの訪問をと命令された騎士の方は
自分が男娼のように感じて憤る。
そして話等聞こうともせずに、まるで強姦のように身体を繋ぐ。

我ながら鬼畜か?と思うのだけれど、この作品のどこに萌えたかというと
お互い心が通いあって、一生懸命騎士が尽くして……よりも
前半のこのすれ違いながら身体を繋ぐ日々の中
騎士が少しずつ変わって行く自分の心に苛立ち、
貴人が健気にそれでも騎士といられることを喜ぶさま……
これが何とも切なくて、胸がキュンとする。


ドラマチックな設定でバッドエンドか?とハラハラさせられるが、
続編はアマアマ。
後半もちゃんと受けに試練は用意されてはいるんですけどね?
そういう優しく穏やかな話は悪くないのだけれど、
背景の事件ももうちょっと書き込んで、
一冊全部で痛切なくハラハラさせて欲しかった私はやはり鬼畜かな?

貴人エリオンが騎士アーガイルに心を寄せるきっかけになった
彼の愛鳥アルザレトが、彩りを添えています。

10

切ないけれど、安心して読めました。

六青先生の作品なだけあって、たっぷり二段組のもりだくさんでした。
この先生の受けは悲惨な過去、現在がついてまわるのが常ですが、今回も大変でしたが、いつもあるようなネチネチとした陵辱シーンがないため、心の平穏を保って読み進めることができました。
が、私はこの先生の魅力は、もう目を覆ってしまう読み進めるのが苦痛になるほど身も心も落としに落としたその後に、這い上がるか攻めに救い出されるかしてからの上昇っぷりにあると思うので、少しもの足りなさを感じたのは否めません。

しかし、受けの切なさ健気さは今回も見せてくれました。
健気というか、すべてを受け入れてすべてを諦める、そうしないと生きていけないということがとても丁寧に描かれていて、表題作の最後にて公開処刑に掛けられるあたり、アーガイルの声に反応して少し振り向くところは、涙を誘いました。

【翠の瞳と、光る海】はその後の穏やかに暮らす二人が描かれていて、ホッとなる話でした。
やきもちをやきもちと知らず苦しむエリオンや、愛する人のために強くなろうとするエリオン。
続きがありそうな展開で終わるのですが、もし次回作があるならきっと手を出してしまうに違いないそんな話でした。

5

12の月と塔の上の約束

光の螺旋シリーズ6作目。
こちらは単独で読まれても、問題ありません。
受虐めレベルでは業界で右に出るものはいない、ってくらい、毎回受が悲惨な目に遭いまくる六青ワールドですが、今回はめずらしく強烈な輪○ンが一切ナシ!

はじめこそ強○ンがありますが、お相手が攻でくっつくのが前提となっているので、そこまで痛々しさは感じないです。
いやぁ……いつ来るのか、いつ来るのか、と嫌な意味でドキドキしながら読んでたので、なんだかあっけなかったというか。
激しすぎる陵辱はあまり得意とは言えないのですが、肩すかしくらうとそれはそれで寂しいものがあります。そう思っちゃう時点で、六青ワールドに飲み込まれてるわけですが。
それでも愛のない暴力がないだけで、何だかもう心が温かくなりますね。

当初は色々と行き違いがあって、攻のアーガイルは受のエリオンにもの凄く辛くあたっていたんですが、徐々にエリオンの心の清廉さに惹かれていくアーガイルの心の動きが丁寧に書かれていて、ため息が出ます。
エリオン視点になると、今度はもう胸が苦しくて苦しくて、エリオンと一緒になってアーガイルに恋する気持ちになってしまう。

後半の書き下ろしは、めでたく暴力もなくしあわせになりました、と安心してたらリーサルウェポン発動。
そうよね、六青さんがそんなに簡単に受を幸せにするはずなんてないわよね、と痛感しましたよ。
エリオン……可哀想すぎる(滂沱)
確かに今回は暴力はない。ないけど、これは辛い。エリオンも辛いけど、それ以上にアーガイルが辛い。
いやもうなんか最後までドキドキしながら読みました。
二段組みでガッツリ愛に溢れたお話が読めて大満足です。
受の不幸は蜜の味。

5

不幸の積み重ねの果てにある出会い

『光の螺旋』シリーズ第六弾とのことですが、他作品とリンクしているような描写はあまりないので世界観のみ共通ということで単独で読んでも問題ありません。

六青さんデフォルトの、理不尽にも不幸な目に合うかわいそうな受けとそこから救ってくれる攻め。
最後の甘々に至るまでの痛みや苦労を見守ることに萌えが感じられる私にはとても楽しめる作品でした。

幼いエリオンは王位継承者であるにも関わらず、父王の死後、ある人物の悪巧みによって何もかも奪われ塔での隠遁生活を強いられます。
父の死に哀しむ間もなく王位を簒奪されるが幼い王子がそのことを知ることはありません。

やがて成人して、たった一つ願を叶えてもらえることになったとき、大切に飼っていた鳥の命の恩人との面会を願い出るのです。
間に入った者からの指示で出向くことになったのは王の親衛隊も務める超エリートである聖騎士アーガイル。

何も知らない無垢なエリオンが求めたのは、助けてくれたお礼とささやかなお茶を飲みながらの会話だったのだが、男娼のような相手を求められたと誤解したアーガイルは聖騎士としてのプライドを踏みにじられたと思い酷い言葉とともに体を凌辱したのでした。

早合点で傲慢な男だと怒りたくなるアーガイルもただのエリートというだけじゃなく、生い立ちや親の問題で複雑な育ち方をしていたせいもあると情状酌量の余地はあるのですが…。

月に一度の面会の日に、今度こそはとお茶を用意し楽しく話ができることを期待しているエリオンが健気で泣けてきます。
そして、毎月の二人の様子がまるで命のカウントダウンをしていくような描写で何とかしてあげたくなります。

成長したエリオンが人の悪意や裏切りを知り失意のあまり恨みを募らせ狂気の中に逃げ込みそうになったとき、その昏い思いや怨念に包み込まれては裏切り者と同じになってしまうと心を立て直しやがて相手を許し何もかも受容する境地にまっで達したことを語る場面は、真実を知ったアーガイルと同じように怒りと悲しみでいっぱいになりました。

後半の【翠の瞳と、光る海】では幸せな日々の中のちょっとした微笑ましいすれ違い。
二人の将来を思うと安心できます。

3

この作品が収納されている本棚

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