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表題作砂漠の宝石

ダウール、アラブの小国の第二王子であり次代の王
イアン、攻様の話相手にと望まれる王立学院の奨学生

あらすじ

貧しいながらも強い意志を持つイアン
ある日、出会った灼熱の王子に身も心も捕らわれて 

王家に逆らった裏切りの一族出身のイアンは、
身分を隠し王立学院で学んでいたが、
周囲からは低下層の出だと思われて孤立し、
その優秀さを妬まれ嫌がらせを受けていた。
ある日、貴族の子弟達に絡まれていたところを
灼熱の太陽のような高貴な青年に助けられる。
なんとその人は学院を視察にきていた王太子だった! 
イアンに興味をもった彼は王宮に上がるよう、無理やり命令するのだがーー!?
(出版社より)

作品情報

作品名
砂漠の宝石
著者
天花寺悠 
イラスト
ジキル 
媒体
小説
出版社
コスミック出版
レーベル
セシル文庫
発売日
ISBN
9784774724102
2.7

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
10
評価数
4
平均
2.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

失えない大切なモノとは

今回はアラブの小国の第二王子であり次代の王と
攻様の話相手に望まれた王立大学の奨学生のお話です。

自身の出生に秘密をもつ受様が
次代の王である攻様の側近になるまで。

受様の生国はアラブの小国です。

先頃の政変でだいぶ緩和されましたが
昔ながらの身分制度が息づき
貴族階級ほど差別意識が根強い国です。

受様は踊り子を母に持ちながら
新設された王立学院に奨学制度で入学、
主席として優秀な成績を収めていますが

家柄を誇る名門貴族の一派に
何かと因縁をつけられていました。

有る時、
立太子を間近に控えた第二王子から
話相手に望まれます。
この第二王子こそが今回の攻様です♪

攻様は第二王子ですが
第一王子の継承権放棄で
次期王位継承者となりました。

攻様の兄の第一王子は
為政者として申し分のない視野を
もつ怜悧な人物でしたが

彼は思うところがあって出奔
それでも王子を世継ぎにと望む声が大きく

攻様の生母である正妃が
息子に王につけるべく
側近と図って王の弑逆しようと
謀反を企てたのです。

結果的には陰謀は失敗
共犯者の一族は断絶となり、
王妃は軟禁状態となります。

実は受様は王妃が企てた陰謀の
共犯者に連なる血筋で有り
事件にも大きく関わっていましたが

第一王子救出を果たしたことで
生きる事を許されたのです。

その為
なるべく目立たずに暮らしたかったのですが
かつての主人が差し伸べてくれた
援助を拒む事が出来ませんでした。

そして主人の恩に報いる為にも
必死で学ばなければならず

本来なら己の血筋に気づくかもしれない
貴族階級との接触は
持たずにいたかったのですが

攻様の話相手にと望まれた事から
再び王家の中枢と関わる事になります。

果たして受様は
自身の秘密を守り続ける事が出来るのか?!

既刊『砂漠の薔薇 』のスピンオフ。
既刊カプを巻き込んた王位継承に関わる
陰謀阻止に大きく関わった少年が
本作の受様になります♪

前作の事件から三年半、
前作カプは事件の後に故国を去りますが

受様は温情をかけられて母の血を名乗り
大学の末席で懸命に学んでいました。

攻様と年の近い者達は
背後に一族の思惑がある者しかおらず
身分差にひるまず対した受様に目にとまり
話相手とするのですが

受様と過ごすうちに
攻様の中で受様の興味が別のものへと
変わって行くのです(笑)

そして受様も
出生疑惑や結婚問題を抱えながらも
王として立とうとする攻様の傍にいたいと
願うようになりますが

受様の幼馴染や攻様の侍従、
政権を狙う高位貴族の思惑に
受様は翻弄される事になるのですよ♪

受様の秘密がばれ
一度は離れる事を選んだ受様ですが
最後にはハッピーエンドを迎えられて
ホントに良かったです。

アラブのお約束(?!)である
軟禁奴隷なハーレムシーンもありですが

第一王子カプの既刊の方が
砂漠という地域の特殊性が色濃く
王位継承に絡んだ暗躍活劇も
楽しめて読みごたえはあったかな。

本作は単巻でも読めますが
既刊『『砂漠の薔薇』も一緒に読まれると
より楽しいと思います。

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