お前が欲しい、というこの気持ちは一体なんだ?

龍神様と愛しのハニードロップ

ryujinsama to itoshi no honey drop

龍神様と愛しのハニードロップ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×24
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
19
評価数
5
平均
3.8 / 5
神率
0%
著者
四ノ宮慶 

作家さんの新作発表
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イラスト
小山田あみ 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
価格
¥890(税抜)  
ISBN
9784773060539

あらすじ

「お前の精気はひどく甘いな。生贄の素質がある」
龍神の蘇芳に気に入られ、眷属の金魚たちとともにお世話をすることになった八千穂。
我儘な蘇芳だが、その優しさは八千穂を癒やすものばかり。疲れきっていた心が甘く蕩かされていく。
だが、八千穂が蔵元を継いだ龍之川酒造の湧水は、かつて龍王が授けた鱗によるものらしく、
蘇芳はその鱗を持ち帰らねばならないという。鱗が見つからなければ八千穂が代わりに生贄になるしかなくて!?

表題作龍神様と愛しのハニードロップ

蘇芳,龍之川酒造の湧水に鱗を与えた龍王の子の一人
安龍八千穂,23歳,学を出たばかりの龍之川酒造の蔵元

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数2

優しいお話

カバーイラストそのままの優しいお話でした。

どうしても神様が出で来るお話は、残酷だったり理不尽な事があったりするので身構えてしまいます。
初めこそ龍神として現れた蘇芳は横暴に見えましたが、八千穂の蔵元としての覚悟と熱意に絆されて行くのです。

こちらの作品には悪人が誰も出て来ませんでした。勝手に乗っ取りかと思っていた叔父も、強面の杜氏の清水も不器用ながら八千穂や龍之川酒造を思っていてくれてました。

そして何と言っても龍王様!慈悲深くて寛容で蘇芳が父親として慕う気持ちが良く分かりました。

最後の結果にとても満足なのですが、上手く行き過ぎ感が強くてちょっと感動が足りなかったかも…。

でも八千穂に興奮して戸惑う蘇芳が可愛くて、2人の初めてのセックスに興奮しました。
それから無性に日本酒を呑みたくなってしまいます。イケる口の方は好きな銘柄を側に置いてグイグイ行って下さい。

1

攻めさんに萌え禿げる

小山田さんの描かれた可愛らしい表紙につられて購入。
四ノ宮さんは時々めっちゃ痛い作品を書かれることがありますが、今作品はこの可愛らしい表紙の通り、優しくって温かなストーリーでした。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。




主人公は八千穂。
小さいながらも味に定評のある酒蔵・龍之介酒造の跡取り。大学を卒業したばかりで、これからまだまだ修行を積んでいかなくてはならない彼だが、祖父(両親はすでに鬼籍)が急に倒れ、一気に実家の酒蔵の責任者となってしまった。

右も左もわからず、昔から働いて売れている蔵人の清水さんの手を借りつつ酒蔵をまわす八千穂だが、彼には祖父のことだけではなく気がかりな事が。

それは、龍之介酒造の要ともいえる井戸水の味が変わったと感じていること。

祖父のこと、酒造のこと、井戸水のこと。
気にしなくてはならないことが多く右往左往する八千穂だが、ある晩、彼のもとに龍神・蘇芳がやってくる。

蘇芳曰く、井戸水は、かつて蘇芳の父である龍王が安龍家に授けたものだと言うが―。

という、ファンタジー要素モリモリのお話。

水をつかさどる神である龍神。
そして「水」が大切な酒蔵。

「水」という、人が生きていくうえで必要不可欠なものを軸に、蘇芳と八千穂の心の交流を描いていくストーリーです。

龍之介酒造の要である井戸水。この井戸水の変化は、=龍之介酒造の存続にかかわってくるわけで、この井戸水を枯らさないために蘇芳は八千穂にある条件を突きつける。

蘇芳は龍神、というか神であるために非常に不遜な態度を取る男性なのですが、彼がそういう態度を取るのには理由がある。圧倒的な支配者(蘇芳)と、彼の庇護を受ける人間(八千穂)という関係、に見えますが、その裏にある蘇芳という龍神の素の姿に激萌えしました。

この作品は、八千穂視点で進みます。
でも、八千穂の心情というよりは、どちらかというと彼の目を通して蘇芳という龍神の姿が紡がれていきます。

横柄で、偉そうで、けれど優しい神の姿が。

龍之介酒造の経営が上手くいっていないこと。
祖父が倒れたこと。
そして井戸水が枯れてしまいそうなこと。

様々な困難が八千穂に降りかかりますが、ベースとしてはシリアス寄りな内容ではありません。小山田さんの描かれた優しくて麗しい挿絵効果も相俟って、実に温かみのある、優しいお話でした。

龍神×人間の恋、ということで、二人の恋の行方が非常に気になりつつ読み進めましたが、どうなるのかはぜひとも手に取って確認していただきたいです。

正直ストーリーとしてはありきたりというか既視感のある内容です。が今作品の萌えどころはストーリーというよりも攻めさんの素晴らしさに尽きると思います。

健気受け、はよくあれど、健気攻め、は珍しい。
不器用で、一生懸命で、自身にコンプレックスを抱えて生きてきた蘇芳という男性にとって、素直で仕事に一生懸命で、自分のことよりも他人を思い遣る八千穂という青年がどういう風に目に映ったのか。

愛を知り、愛しいという感情を知った蘇芳の深い愛情に、萌え滾りました。

メインCPの2人も素敵でしたが、脇を固めるサブキャラもとっても良かった。
個人的に竜王がお気に入り。彼の若かりし頃のお話とか読んでみたいな。

「水」を介し、生きとし生きるものの優しさと愛情をきっちり描いた、そんな優しい一冊でした。

2

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