• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作不埒なパラダイムシフト

真野直隆
36歳,経営コンサルタント
名執真幸
30歳,フリーのシナリオライター

同時収録作品安定≒倦怠

三田村明義
刑事(37歳)
真野未直
大学生(20歳)

その他の収録作品

  • 季節はずれのクリスマスケーキ
  • あとがき(崎谷はるひ)
  • あとがき(タカツキノボル)

あらすじ

名執真幸は、恋人の真野直隆と同棲している。仕事はできるが堅物すぎてどこか抜けている優しい直隆に、とても大事にされていることを実感する真幸だが、このところ「幸せすぎて怖い」という、以前の真幸なら考えられない感情に苛まれていた。そんなある日、仲間とバーで飲んでいたところ、仕事で遅くなると言った直隆が元婚約者の真理子を連れているところに出会ってしまって!?
(出版社より)

作品情報

作品名
不埒なパラダイムシフト
著者
崎谷はるひ 
イラスト
タカツキノボル 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
シリーズ
不埒なモンタージュ
発売日
ISBN
9784861345111
3.9

(89)

(23)

萌々

(39)

(23)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
17
得点
344
評価数
89
平均
3.9 / 5
神率
25.8%

レビュー投稿数17

直隆視点で読みたかった

直隆と真幸の続編。お互いにいろいろな過去を超えてくっついた二人、の過去を綺麗にしていくお話。巻末にはスピン元カプのお話を含めた短編2本。
今作は真幸視点になっており、前作の直隆視点だからこそ面白かった部分が無くなってしまって残念だった。

恥ずかしくなるほど甘々な直隆と、幸せが続く日々を怖がる真幸。
直隆の問題は元婚約者の襲来。それにしてもやり方がすごいし、酔ってぺらぺら自白する内容は胸糞だし、そもそもの主張からして破綻してる。もっと頭使ってやってくれと思う。
醜い罵り合いを繰り広げ、彼女と同じ土俵に乗る真幸も、言葉が汚すぎて応援できなかった。キャットファイトか。

真幸の問題は家族に関するもの。暴言と暴力で真幸を拒絶した兄は、妻からの説教で心を入れ替えるという、これもまた微妙な展開。兄の中で、妻に言われたから仕方なく、と言い訳ができてしまう状況はよろしくない。
直隆も真幸本人そっちのけで話を進める過保護ぶりを発揮していたが、こういう問題は当事者同士で話し合い、第三者は見守る程度で解決して欲しいかな。それで無理なら無理で良いと思う。

結果の全ては分からない。でも何があっても支えてくれる相手がいるから大丈夫、と希望を示す終わり方なので、安心感はある。

エピソードが辛ければ辛いほど、直隆視点が恋しくなった。無感情と思える冷静さのおかげで、どんなに酷いことが起きても心理的に読みやすい。何もないところから不安を生み出す真幸視点は、楽しく読むのが難しかった。

0

ズレてるけど十分スパダリ

「不埒」シリーズ3作目、内容的には2作目からの直隆x真幸CPの「スペクトル」の続編です。

直隆と真幸はラブラブCPだけど、それだけに2人の付き合う以前のアレコレが立ちはだかってくる…という展開。
まずは直隆の過去。
直隆は元々ノンケ。婚約者もいました。今回その女性が、転職した直隆のコンサルの顧客になったという。もちろん、真幸的にはモヤモヤ…
一方、真幸の実家との確執も新展開。義姉が真幸が暴力を振られて勘当されたことを知り、兄に詰め寄り両親を説得しようとしてくれている。しかし真幸は実家との連絡が怖くて逃げの姿勢…
そして真幸の悪い癖。悩みを一切直隆に打ち明けない。だから直隆も真幸との距離を感じて…
…とウジウジとしたすれ違いが続きます。そして驚いたことに真幸の実家問題は作品内で解決させません。
コレは逆に良かったなぁ。バタバタ仲直り、じゃあねぇ…。リアル度が増したと思う。
直隆のHはますますネチっこく、読み応え十分。

「安定≒倦怠」
1作目「モンタージュ」CPの明義x未直登場!
刑事の明義は超多忙。気付けば2ヶ月Hなし。未直はワガママでいうわけじゃないけどちょっと愚痴ってしまいます。
モンタージュ時は幼い感じだった未直。すっかり落ち着いたね!愛だね…

「季節はずれのクリスマスケーキ」
転職や引越し、同居開始などが重なり、クリスマスもバレンタインも終わった3月間近のある日。
未直にクリスマスケーキを作って欲しい、と依頼してくる直隆。
ズレてると思うけど、物凄く愛情が深いよね…
貰った真幸も、何コレ今頃…なんて言いません。これはやっぱり涙が出ちゃうと思う。

1

二人のパラダイムシフト

「不埒なスペクトル」の続編で、同棲を初めて一年弱が経った二人のラブラブな新婚さんっぷりが真幸視点で描かれています。

パラダイムシフトとは「当然だったはずの思想や価値観が劇的に変化すること」だそうで、前作よりも人間としてバランスの良い、最高の旦那様にアップグレードした直隆と、ペシミスティックな考え方から脱却しようと頑張る真幸の在りように、とても安心するというか…うん、なんか幸せな気分になりました。

今作では、直隆の元婚約者の女性と真幸の絶縁中の兄という二つの嵐に見舞われますが、勘違いはありつつもお互いのことを最優先に考えている直隆と真幸は本当にお似合いのカップルだと思います。

真幸が好きで居てくれないと自分はちっともかっこよくない、と語る直隆…本当に良い男になりました。相変わらずどこか抜けてるし、セックスの直前に素っ裸で説教かます変人だけど笑

真幸の家族のことは完全には片付きませんでしたが、男女だって結婚したら問題がすべて解消するってわけでもなし、一緒に乗り越えて行くという意味も含めて「末永くお幸せに」と思える一冊でした。

0

ド天然恐るべし

「不埒なスペクトル」カプの続編。
今回の軸は大きく二つ。
ひとつは直隆の元カノ登場。
崎谷作品にちょいちょい登場するわかりやすく「ヤな女」でしたね。
まぁ、今作は続編なのもあって、カプが両想いな前提なので、
元カノがいくらいやがらせしても、表裏があっても安心でしたがね。
もうひとつはゲイであることが現行犯でバレて、
一方的に絶縁された真幸の兄が今さらながら突然接触。
真幸のトラウマの根源である存在なだけに、
この後に続く感、満載です。

ところで、いくら天然でも「裸エプロン」はどうかと思うよ。
お兄ちゃん。
しかも、用途が違うし‥。

1

ハイスペックに昇華

あっまーーーーーーーーーい!!!
某芸人並みに叫びニヤニヤ堪能させていただきました。

攻めの天然でおバカなほど生真面目過ぎる (受け取り方によっては)マイナスに働く性格がプラスに働いて、ハイスペック彼氏へと昇華です+゚。*(*´∀`*)*。゚+

ネガティブでコンプレックス持ちの受けが 彼氏の浮気現場目撃!?
なんて展開は本来なら修羅場になるのでしょうが、ここの攻めは
・ド真面目だから嘘をつかない
・ド真面目だから誤魔化さない
・ド真面目だからわざとヤキモチ焼かせて駆け引きなんてしない
包み隠さず話し、受けの不安は1つづつ消して、ド真面目で嘘がつけないの性格のおかげで言葉に重みがあって、結果信用するしかない。喧嘩にもならない。

そんで受けが悩みを抱えて様子がおかしいのにも直ぐにキャッチ。
本人から無理矢理聞き出そうとはせずに周りから事情を察知し、受けが傷つかないように動くという、お兄さんハイスペック無双状態。

その上、ド真面目に自分の悪いトコに向き合って改善するように努力をしてるもんだから、欠点がなくなっていってるというw(ドを越した生真面目すぎるトコはご愛嬌)
自分が誤解されやすく気持ちが伝わりにくいの分かってるから
「好きだ」「愛してる」「かわいい」
ばかり言ってて、砂糖吐く甘さにニヤニヤが収まりませんでした( ´艸`)

スペクトルのCDを聞いて続きが知りたいなーと何気に手に取った本でしたが、想像以上に糖分摂取出来て満足です!


2

この作品が収納されている本棚

ちるちる評価ランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP