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悪人を泣かせる方法

akunin wo nakaseru houhou

逼哭恶人的方法

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表題作悪人を泣かせる方法

茅野譲,大金持ちプチひきこもりニート
小山鷹尾,弁護士

その他の収録作品

  • プロローグ
  • インターバル
  • ナイトパレード
  • おしおきマンガ
  • エピローグ
  • ドラマCD「恋まで百輪」アフレコレポート
  • あとがき

あらすじ

譲(ゆずる)は中学の時、ケガでぼろぼろの高校生・鷹尾(たかお)に一目惚れする。性格が悪くてお金が大好きな鷹尾。そんな彼に強引に家庭教師になってもらうものの、バイト代が続かずほどなく会えなくなってしまう。時が経ち彼のために大金持ちになった譲は鷹尾と再会。稼いだ60億をエサに彼に迫るけれど!? 「恋まで百輪」のお兄様の恋の話登場♡

作品情報

作品名
悪人を泣かせる方法
著者
雨隠ギド 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
シリーズ
恋まで百輪
発売日
ISBN
9784403663277
4

(162)

(76)

萌々

(45)

(22)

中立

(13)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
35
得点
639
評価数
162
平均
4 / 5
神率
46.9%

レビュー投稿数35

女王様受けというか性悪美人受けというか

日ごろから新刊コーナーで女王様受を探し求めて目を光らせている私ですが、この本の表紙を見てビビっときました。
この、金 髪 美 人 の あ く ど い 笑 顔 … !
受けだったら最高だなーと思って手に取り帯を確認したところ、一途系ニート策士×性悪系エリート弁護士、と書いてあったので、これは…!ということで購入…したのですが。
もう、サイッコーにストライクな作品でした!!
一途で純粋な執着から綺麗に病んでるわんこ攻めと、今まで誰にも執着なんてしたことなかったのに、人に自分の気持ちを預ける安堵と不安を知ってしまった女王様受け…う~ん、たまらない。

「恋まで百輪」の続編と知らずに読んでしまいましたが、前作を知らずとも問題なく読めました。

この方の作品は初めて読んだのですが、BL漫画なのにBL小説を一冊読み終わったかのような充足感がありました。きちんとストーリーというか、世界観がしっかりしていたから…なのでしょうか?テンポもいいし絵も綺麗で、いい漫画家さんに出会えたな~、と思います。

以下、ネタバレ。

さて、この作品。
とにかく攻めが受けに執着しております。
好きとか愛してるとかそういうんじゃなくて、もっと深い、魂で惹かれている、そんな執着心…のような気がする。
攻めの家庭は母親の干渉が激しくて、まぁ勝手に部屋を掃除されたりお見舞いにきた女の子追い返されたりそういうレベルなんだけど、当時中学生だった攻めはそんな環境が息苦しくて仕方なかった。そんなとき夜の公園で、顔には殴られた痕、服も泥だらけでボロボロになった受けに出会うんです。
ベンチでぼーっとうつろな表情をしていた受けをみて、攻めは惹かれてしまう。
「 ひとりで 傷ついてて  きれいだなぁって  思ったんだ」
というモノローグで語られる出逢いのシーン。
このときの攻めの表情が、中学生のくせに、およそ初恋とは言い難い顔をしてるのがまた、イイ。
これは本当に見てほしいんだけど、受けを見つめる攻めの瞳がいい意味で昏くて、目を見開いて頬を染めたりするよりずっと、魂を揺さぶられている感じが読み取れてイイなぁと思いました。ホント、恋をしたというよりは、惹かれてしまった、という感じ。うーん、好きだな~。
その時「誰にもいわないでくれる?」と言われるんだけど、とっさに攻めは誰にも言わない代わりに勉強を教えてほしいと交換条件を出すのね。受けが着てた制服が、有名な進学高校のものだったから。
お金が大好きな受けは、授業料を払うならと快諾するんだけど、親に内緒で中学生にカテキョ代を払い続けるのは難しかった。結局親バレして、授業料が払えないなら、と受けとの関係がそこで切れてしまう。
攻めは、自分に金さえあれば、と思い詰めて、…というかお金さえあれば受けの興味を引けると思って、金儲けに手を染め始めるのです、が。金運の女神がついているのか、才能があったのか、気付けば60億も稼いでいた攻め(笑)
自分が迎えに行こうと思っていた受けと偶然にも再会して、ここぞとばかりに預金通帳をチラつかせれば、食いつきは上々(笑)
でも相手はノンケなのでやはり迫っても顔をひきつらせて逃げ腰になるばかり。しかも極め付けに左手の薬指にハマったリングをみせられ、「妻がおりますので!!」
その場はそれで逃げられちゃうんだけど、その後一人になった部屋でベッドに転がり通帳を横目に見ながら( 額には満足したみたい )とか思っちゃう攻めがものすごいエロい。このときの攻めの表情もね、胡乱な瞳をしていて、い~い感じに病んでると思うんだよね~。

その後、奥さんの浮気を目撃して混乱した受けが、酔った勢いで攻めを呼び出して…という、まぁいい意味でお約束な展開。
お約束ではあるんだけど、さっさとヤれよ的な自暴自棄な受けの「金はもらえるんだろうな…」の台詞に(はっきりとは描写されてないけど)やっぱり傷ついちゃうとか。「…あんた自分がおこしたことが面倒だからって、俺にされるひどい事で上書きしたいんだ? あんた、本当、性格悪…」ってセリフとか。やっぱり気持ちが伴ってないのに求められても辛いだけだと誘いを断る攻めの「…っしたくないって言ってるだろ!」って悲痛なセリフとか。攻めが受けのこと好きで好きで傷ついてるこの感じがたまらないんですよ…!
受けは正しく女王様受けで、最初はノンケだったはずなのに、(まぁ攻めに開発されちゃったからなんですが)えっろい邪悪な笑顔で「帰ってきたら書面つくって メールとFAXチェックして、8時くらいには帰れるから  そしたら、遊んでやるよ」とかなんとか言っちゃうようなタイプに変貌。他の男に誘いの言葉かけたりするのをベッドで咎められてるのに、これまたあくどい笑顔で「…興奮してきた」なぁんて言って攻めを絶句させちゃうような。
きちんと向き合ってくっつくまでにまだいろいろあるんですが、それは是非、手に取って読んで悶えていただきたい。
誰も信用してこなかった女王様受けが、一途な攻めに綺麗で透明でちょっと本気すぎて研ぎ澄まされた感情ぶつけられて揺らいでいく様はやっぱりイイんですよね。この作品の攻めはへたれわんこというよりは、一途なヤンデレ攻めって感じがしますね。
本編でも言われてますが、攻めはエロいことするときにSっ気スイッチ入っちゃうんですが、それがまた萌えるんです~!
受けの方が年上で性悪でセックスもお金も大好きな女王様受けなのに、エッチのときはM入って、攻めがむっつりSだっていうのがたまりません。
いや~、久しぶりに大当たりな本に出会えて幸せでした。
全力で、おススメです!

6

誰かはあいという

いま、一番好きな作家さん。

なのでなんとかレビューを書きたいとここ数日ずっとうんうん唸っているのですが、どうしても上手く言葉が見つからない。。なので何も考えずに書きますんで、多分あんまり参考にならないです。。すいません。

コメディタッチで描かれている、軽やかな作品ですが、読むたびに泣いてしまいます。

生きているうちに見失ってしまった「何か」。。そんな、かろうじてこころの奥底に引っかかっていたものが、再浮上してきてしまうような様を恋というなら、この鷹尾の抱いているものは恋なんだろうな、と思います。
そして譲は多分…そんな、鷹尾自身すら忘れ果ててしまったような「何か」を、ずっと見つめ続けることの出来る、唯一の存在で。

そんな存在がこの世にいてくれることとは、なんと幸運な事だろう…と、思う。ありえない事だと思う。自分の無力さと現実のシビアさを知ってしまえば知ってしまうほどに。

そんな不安感が多分、こどもの頃に「何か」を捨てて生きることを決めた鷹尾の中には、あるんだろうと思う。

打算なのかピュアなのか、執着なのか恋なのか、名付けようもない…距離感すら判然としない、曖昧としながらも、確かにそこにある…このふたりの絆のようなものが、どうしようもなく、ツボです。

3

何度も読み返している作品です。

しっとり大人なBLで、読後はなんだか質の良い洋画を見終わった時の感じや、高い紅茶を飲んだ後の気持ちに似ていました。(?)
どこか欠けたまま大人になってしまった鷹尾と、お金でしか鷹尾の気が惹けなかったと悩む譲、
不器用な2人がお互いの不安定な部分を支えながら、「執着」ではなく「好き」という認識に至るまでを静かにじっくりと描いています。
とにかく、言葉選びが素敵なんです。
「男でも女でも 誰でもいい方がましだ 世の中にいくらでもいるから 世界でお前一人しかいないなんて、 そんなおそろしいこと・・・」
初めて譲に素の感情をぶつけた時の鷹尾のこの台詞は心に残ります。
漫画としても大変完成度が高いと思います。
この作品を読んで、雨隠先生のファンになりました!

3

いっぱいいっぱい執着されて

購入動機:
ドラマCDを先に購入していて、原作も気になったから。

★年上の過去あり受け主人公!
年上受け、かつ、過去ありのキャラが大好きな私にとっては、もう運命の出会いでした……!自暴自棄になる時の鷹尾が、これまた痛々しくて可愛い。弟に素直に譲との関係を伝えられない鷹尾のとった行動が、鷹尾なりの愛情の示し方が伝わってきて、とっても好きなシーン。時たま、Mっけの入る鷹尾が色っぽいし、かわいいし、反則です。少年時代の鷹尾は、カゲを感じさせるものすごい美少年で、それもまたツボ。そりゃあ、譲も惚れるよね♡

★受けを一途に想い続ける気持ち悪いほどの執着マン
とか書きつつ、譲もとってもかわいいんですよね……。鷹尾のために、親に隠して会っていた過去だけでなく、再び再開できるかもわからない鷹尾のためにすごい額のお金をつくっていたり……んもうかわいい!! 好き=執着、なんて理屈っぽく考えちゃうところも好きです。鷹尾の性悪に振り回されつつ、それでもやっぱり鷹尾に夢中な譲に萌える。

★ノンケだった鷹尾が、男友達を使って試そうとしたこととは?
このシーン、ほんと好きです。何回もリピしてます。鷹尾のセリフも表情も、譲の怒った感情からの一気に喜びに染まる表情も本当に大好き。BL語録があったら、是非収録して欲しい台詞、ワンシーンです。他の誰もいない、という二人の関係がとてもよく表現されていて、初めて読んだ時、震えました。ギド先生、さすがです……泣。

★このCPはまだまだ始まったばかり!
続編の、悪だくみにも〜、でも譲と鷹尾のお話が描かれています。比較すると、本作での鷹尾はまだまだツンデレ度が高いし、距離感を掴みきっていないな〜と感じますね笑 頑張れ譲!

2

初恋ってすばらしい

ちょっとためしに・・と手に取った初読み作家さんでした。
フェアとかなんとか、なんか人気らしいじゃない?と読んだ作品でしたが
好き(⊃∀`* )デス!!
他の作品も無性に読みたくなってしまった。
弟くんところの受ちゃんがなんかとっても可愛くて
イジメがいw鳴かせがいありそうなところがなんとも乙v

お話としては、昔の初恋引きずって
すごく凄くヤな人間でも愛しちゃったからしょうがない
一生アナタのためにwってやつですね。
登場しょっぱなから「お金v大好きw」を強調な上に、なにかと口が悪い。
性根も悪そうな印象をばんばん与えてくれる受。
タイトルまで「悪人」ありまして、最後のあとがきにも「性格悪い」な表記があったんですが、個人的にはすごく可愛い人に見えて仕方がなかった。
高永ひなこサンの「暴君」をちょっぴり思い出した。

性格ひねくれてて、まぁ、口が悪くて性格がゆがんでるのも本当なのだと思うのだけれど、小さい頃の現実から育ってしまっている受が
実は一人が凄く寂しかったり、他人からの愛に飢えてたり
唯一無二の存在を恐れていたり。
与えられる愛や体の関係にすごく甘えてきたり~なそういう部分が凄く可愛かった。外見突っ張ってるけど、実は弱いっていう設定に私は弱いw

最後にボロボロなき崩れる姿
萌えた(*ノ゚Д゚)八(*゚Д゚*)八(゚Д゚*)ノ思わず過呼吸v
いろんな表情が見えてオイシイ作品でした。
読み返すとまた新たな発見とかアルカモナが楽しみ
強い顔、弱い顔、エロイ顔。ひっくるめてとっても可愛いノダ

普段は、従順で健気だけど、エチシーンになるとちょっとSな攻も案外オモシロイ男だと思ってみたりもするのだけどな

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