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表題作女王陛下と跪く男

受様の下僕を自任する穏やかで大人な会社員・海野
某所で女王陛下と呼ばれる魅惑的な販売員・八尋和希

その他の収録作品

  • 国王陛下と臆病な猫
  • あとがき

あらすじ

八尋は気位の高い超美人。自由を重んじる恋人・海野との関係に満足していたのに、突然、海野に一緒に暮らしたいと言われ・・・。
(出版社より)

作品情報

作品名
女王陛下と跪く男
著者
成瀬かの 
イラスト
北沢きょう 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
プリズム文庫
発売日
ISBN
9784775517932
3.4

(35)

(1)

萌々

(21)

(8)

中立

(2)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
7
得点
115
評価数
35
平均
3.4 / 5
神率
2.9%

レビュー投稿数7

主人公が辛い(泣)

八尋の過去とトラウマが辛すぎる(泣)

こんなん人間不信になるし自己肯定感マイナスになっちゃうよ〜。

親からは兄妹で差別され何かとあげつらわれ、肌が弱く思春期は肌のトラブルで孤立し自分は醜いと刻まれ。
大学こそ友達や彼女を作るんだ!と楽しみにしてたのに最低な男に罠にはめられ、その後4年間騙されたまま尽くし…。

もう八尋が可哀想で可愛くて意地っ張りで不器用で。せめてスパダリに溺愛されて!と祈ってましたが、海野にも素直になれず。

どうして海野が好きなことを認められないのかな?まあちゃんと本人に伝わって良かったけど。
強引に押したり囲み込んだり海野に捕まって窒息しそうなほど愛されてね!

さて、攻めの海野ですが、惜しい!悪魔で自分の好みの問題なのですが。
初めは八尋の顔や八尋を連れてるステイタスが目当てでも、どんどん八尋にはまっていくのはいいです。
八尋のどうしようもないところをもっと早くに知って早く囲い込んで欲しかったな。あそこまで八尋が破滅寸前までいくまで放置は、海野のせいじゃなくてお話に対する好み?なんですが。
そして仲直りエッチですよ。え〜、顔に…。苦手なんです。なんでかけるの?しかも舐めてって。これは男の征服欲なのかな?

八尋の過去のトラウマを埋めるほど、可愛いきれい、性格もたまらないよと言い聞かせて欲しい!

0

あまあまです

こじらせにこじらせまくった女王様
まあ、こんな家族の中で成長したら自己評価も地に落ちちゃうよなあ
と、絵に描いたような王子さまと自分を守ってくれる2人の友だち
女子夢をてんこ盛りにしたお話
安易で読みやすい、そしてそこが浅かろうが私はこういうお話が好きなのです

0

最後まで話に入れなかったです

トラウマ好きだし、評判がいいようなので楽しみにしてたんですケド。。。。
ごめんなさい、全然入りこめませんでした( ̄。 ̄;)

八尋の辛い過去があとから色々出てくるんですケド、ホントに後だし後だしだから、
最初の方は特に、八尋の感情がいきなり変化するのについていけませんでした。
女王様っぷりもスゴク中途半端。女王ぶりが薄っぺらすぎて。ゼンゼン大した事させてないやん?
元彼や兄の友達も思わせぶりながら「え、それだけ?」の登場だし。もっと困らせたりして欲しかった。
酔ったら泣いて本音言うのも、普通に泣き上戸ってゆーか。。。。そんな必死に止めたり隠したりすることかー??

指切った時にかなり流血してそうだったのにすぐ酒飲んだり。
定食屋で元彼に「子供できた」って別れを切り出されて冷めたはずなのに、いつ泣きながら「別れたくない」ってすがったの?とか。
酔いが冷めたら覚えてないとか言った数行後に、同じ人が「酔ってても頭のどっかに刻みつけられるだろ」と矛盾したこと言ったり。
「アイツそんなこと話したんだ?」って、そもそもそれが原因で別れたんだろが、なに言ってんのーッ!?って(ノ`△´)ノ
他にもいろいろ矛盾とか、雑な部分が目について、話を楽しめませんでした。
ここまで話に入りこめなかったのは久しぶりで、自分でもビックリ。

本編だけなら「しゅみじゃない」ケド、最後の海野視点SSがヨカッタからぎりぎり中立です。
たぶん私に合わなかっただけだろうなぁとは思います。

2

すごいギャップ。でもそこがよかった。

私、特に『女王様』が好みではないのですが(『女王様』がすべてダメなわけではないですよ)、これは厳密には『女王様』じゃないんですね。

八尋(受)は、我侭で傲慢な『女王様』を演じてるだけなんですよね。ホントは根暗で後ろ向きで、自分に自信なんかこれっぽっちもない。かなりのダメ人間です。
こういうキャラクターって、一歩間違うと(私は)ただうっとうしいだけになりかねないのですが、『なぜそうなのか』がとても丁寧に(でも、うるさくはない程度に)描写されていて、そして八尋の本質もきちんと伝わってくるんです(たとえ、一般的には『よさ』とは言えなかったとしても、ですよ)。

きわめて個人的にですが、(これはフィクションに、というよりラブストーリーに対するツッコミとしては邪道だと承知の上で)八尋のコンプレックスの大元の『家族関係』とりわけ『親』のやり方に、どうしても我慢なりませんでした。あ、作家さんや作品に対する嫌悪ではないですよ。
BLには、『ありえない親・親族』なんて珍しくもないですが(それどころかひとつのパターンですらありますが)、この八尋の親は『ありえない』『こんな親いねえよ!』ではなく、『正直いて欲しくない』けど『いないとは言い切れない』『いや、いるだろうな・・・』というあたりが、妙にリアルに感じたんです。実際に『親である自分』の目で、この八尋の親を見てしまったんでしょうね。こういう読み方は間違ってると思うんですが、どうもいかんなあ・・・

もうひとつ、八尋の元彼も最低でした。成瀬さんって、ダメさ・ヒドさの描写が容赦ないですね。

それでも、八尋はとても魅力的なキャラクターでした。ホントに、この上なくダメダメなんですけどね(それに実際自分の傍にいたら、『こんなうっとうしいヤツ嫌だ!』と思うでしょうね)。
でも、だからこそあの『騎士』たちの存在が生きるんだと思います。見返りのない(友情ってそういうものだよね)関係でも、自分をちゃんと見て思いやってくれる、それは八尋自身にいいところがあるからこそでしょう。それがただ上辺の言葉だけで、読み手に伝わってこなければ、騎士たちが薄っぺらにしか見えない。この2人は、ホントにいい味出してましたよ。

ありゃ、なんかすっかり海野(攻)を忘れてましたよ。海野がどうこうじゃなくて、とにかく八尋(と騎士2人)がインパクト強過ぎて、後回しになってしまいました。

海野は、最初よくわからない、掴めないキャラクターだったんです。八尋に『本気』なのか『遊び』なのかもわからなかったくらいに。でも、本当の気持ちがわかって来ると、海野も結構いいキャラクターでしたね。私の好みのタイプとはちょっと違うんですが、八尋を理解して大事にしてくれそうなので、ポイント高いです。

3

女王陛下の素顔はね・・・

成瀬さんのお話は必ずと言っていいほど、受けにトラウマありで、あまり痛々しいものは好きではないものの、それを期待しつつ読んでしまうってのもあるのですが。
内容は詳しく他の方が書かれてるので、思ったことなどの感想のみ。

こちらの作品の『痛い』部分は、自分の中の「うーわーこれは無理!」と「これぐらいのガチガチトラウマは物語のスパイス」と感じれる狭間でした。
危うかった。
特に後半に語られる受けのトラウマともいえる、家庭でのみじめな境遇や学校生活。具体的に書かれている部分が結構痛々しい。
おまけにハジメテノオトコの存在。これがまたなんとも『存在が痛いオトコ』で。受けにとっては消し去りたい過去でしょう、と思わずにはいられなかった。

女王陛下と呼ばれる受けの、内心抱えるもの。
今があるのは、過去の自分が抱えていたコンプレックスからくるトラウマ。
それを乗り越えた、克服した(とは言い切れない気もするけれど)という強みのような、弱みのような。
張り詰めている風船が、つつけばすぐに割れちゃうように、受けの『女王陛下』という仮面はちょいとつつけば取れちゃうような脆いものに感じました。
兎に角、メンタル部分が弱い。
女王陛下は全くの仮面で、実は心の奥底の本心では臆病な小動物のようにぷるぷるしてる受け。
買い物依存もあったりして、兎に角弱い。
弱いからこそ、虚勢を張るのでしょうがそれがまた哀れで。
攻めに対して、素直になれない、心から甘えられない、はっきりいって面倒くさい!
攻めによく捨てられなかった。
いや、攻めはそんな面倒な受けだからこそ好きになったのかなぁ。
女王陛下として傲慢に振る舞う受けの、素の部分をなんとなく感じ取っていた勘の鋭い攻め、男前ですね。
宥めすかして、煽てて、褒めて、大事に慈しんで。
素直になりきれない受けを、可愛がってあげてほしいです。

クライマックスの、酔っぱらって女王陛下の仮面が剥がれ落ちた時の素直さの可愛さは飛んでもありませんでした。

3

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