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全部で大きく分けて3つの話が描かれています。
①②③すべて昔の絵柄ですが、時々くっそイケメンに描いてくださるのでありがてぇ・・・(拝む)
①表題作。
別れさせ屋なのにターゲットに本気になるやつ。ほっこりハピエン。
社長がイケオジ・・・(じゅる)
はっ!いかん(拭う)
②「俺って正直クズだと思う」「こんなはずじゃなかった」「je t'aime」
「俺って~」で大どんでん返しが待っており、まんまとやられました。
そのまま「こんなはずじゃなかった」「je t'aime」に続きます。
DK時代から社会人になっても続く、魔性の男 桐哉(きりや)とスケコマシ 銀を取り巻く四角関係プラス、フランス人。
最後はホッと胸をなでおろしました。
大介くんが救われて良かった・・・。
シビトさんはこういうドロッドロの三角 or 四角関係がお好きなようで、まぁ~潔いほどのゲスBLでした。
なのにふと飛び出すセリフがいろいろと深い。
「人口増加に歯止めかけるための自然淘汰」なんてまさにそれ。
しかもイケメンフランス人なんてシビト作品では超絶レアです!めっちゃ嬉しい!
不満点は、一か所だけ和也と桐哉が見分けつかなくて困ったとこぐらい。
③「そんな愛しらない」
本当の愛を知らない風俗店のスタッフが、田舎で素朴な男性に惹かれていく、ほっこりハピエン。
牛さんが可愛いので動物好きにはたまらん。
②と③は暴力描写含むので地雷の人は注意です。
以上、シビトさんの作風をご理解いただいた上でお楽しみください。
恋煩シビト作品クルーズ中でしたが、この作品を最後に取っておきました。
表紙がカフェだったので。裏表紙にケーキがあったので。食べ物が好きなので。
短編集ですが、表題作と最後以外の4つはつながりのある話でした。
この4つがかなり厳しいです。
地雷多めの方は要回避です。
表題作はミイラ取りがミイラになってしあわせになる話でした。
最後の短編は愛を知らない男が愛を知ってしあわせになる話でした。
この2つに関しては他の作者さんが描いても同じだろうなという印象。
問題のクズどもですよ。
結構ネタバレします。
「俺って正直クズだと思う」→わたしもそう思う。
「こんなはずじゃなかった」→やらしたひとはみんな言うね。
「je t’aim」+番外編→巻き込まれた人が逃げ出せて良かった。
という話ですが、高校の同級生の銀(攻め)、桐哉(受け)、岡田(後輩)の話です。
卒業してから数年後。高校時代から付き合っている銀と桐哉は同棲しているのですが、銀は別の人のところにフラフラして1ヶ月〜2ヶ月帰ってこないこともザラ。銀を健気に待っている風の桐哉は高校時代からずっと岡田とも関係している…、というクズだらけの水泳大会という話です。
結局、銀と桐哉はお互いに深く相手を求めているから離れられないのですが、じゃあどうして?ってなりますよね。
桐哉は銀がモテるから信じられない。だから岡田という逃げ道を作った。
銀は桐哉と岡田がキスしているのを見てしまったから桐哉が信じ切れない。だから復讐するように別の人のところへ行くけれど、結局戻ってきてしまう。
ループです。
信じるってすごく難しいことだけど、この2人はとにかく弱かったんだろうなと思うのです。
離れる決断もできず、信じることもできず、自分の気持ちが「好き」なのか「執着」なのか「裏切られたことへの憎しみ」なのか、もう分からなくなってしまってます。どろどろです。
岡田はとばっちり風ですが、そんな岡田も恋人を作りながらも桐哉との関係を断ち切れない。
みんなばかです。
そんな3バカトリオの巻き添えになった岡田の恋人が「je t’aim」ではしあわせになれますのでご安心を。
救いようのないクズを恋煩さんが描くと本当に救いようがないからしんどいです。出口がない。
暴力、パートナー外が苦手な方は最初と最後だけ読んで、あとはカバーの雰囲気を楽しんで本棚に戻してください。
真ん中に作品があるんじゃないかなんて、間違っても思ってはいけません。
それは作品ではありません。魔窟です。
表題作よりも「俺って正直クズだと思う」のシリーズの方が面白かったです。
結局誰が一番クズなのか、誰が誰を好きなのか、誰を利用してるのか、最初の話だけでは分かりにくくて、誤解してしまうようなお話でした。でも、ジュテーム番外編まで読むと、なるほどなるほどって、わかります。
個人的には暴力とか利用するとか好きな人以外の人としちゃうのは好きじゃないので中立ですが、恋煩シビトワールドな作風が好きな人にはたまらないんだろうと思われます。
短編集でした。
私は、王道と言われても
やっぱりハッピーエンドが好きです。
バッドエンドや報われない物語は、やはり見てて
悲しいですし、キャラクターたちが可哀想でなりません。
この一冊にも
●ハッピーエンド
●アンハッピーエンド
2つがありました。
やはり私はハッピーエンドが好きなので、
その物語を中心にレビューしたいと思います。
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◆◆ 別れさせ屋の恋 ◆◆
別れさせ屋でバイトをしている主人公の拓海(攻め)。
勝率は100%を誇り、連戦連勝です。
しかし、今までのターゲットは女性。
つまり女性を自分に振り向かせ、別れさせるのです。
しかし!!
今回のターゲットは男性!
大学生の常葉(受け)です。
しかし、拓海は金の亡者。
誰と誰とを別れさせようと、全く心が痛みません。
うー…、この拓海ってヤロウ。
ったく、最低ヤローだな!
こんな奴が地獄にでも落ちればいいんだよっ、けっ。
しかしその後も拓海の仕事は連戦連勝。
どんどんカップルを別れさせていきます。
もう、ホント最低だな!
ドブ川にでもハマって、一生出てくんなよ。
ただ、社長からは
「相手に本気になるなよ」
とだけは釘を差されます。
常葉は医大生。
教授と不倫しているから、
奥さんから別れさせてくれとの依頼でした。
拓海は自分が大学生なだけに、常葉とは
普通の大学生と話すように話してしまいます。
そして、だんだんと
「常葉を騙したくはない…」という気持ちが
大きくなってきます。
罪な商売してるから悪いんだよ、はぁ。
そしてついに常葉と教授との不倫現場である
キスシーンを目撃。
拓海はひどくショックを受けます。
そして、拓海(攻め)ついに常葉(受け)を
押し倒してしまいます。
激情に流され、常葉とキスをし、常葉を抱きます。
拓海は今までターゲットの誰ともキスをしたこともなく
もちろん、抱いたことすらありませんでした。
まー、そりゃ別れさせ屋として
最低限のマナーだよなー。
身体まで使ってたら、マジ、キレるよ?
そして拓海(攻め)が常葉(受け)を抱いた後に
常葉の入った言葉…
「助けてくれ…」
この常葉の言葉が切なくて…。
騙されてるんだぞ、オイ! 常葉!!
そいつ、別れさせ屋だ!
サイテーヤローなんだよ!
信じるなよ。
海の底に、頭でも沈めてやれよ!!
そう言いたくなりました。
しかし、結局、教授と常葉は別れることになり、
奥さんから多額の報酬を受け取ることになる拓海。
しかし、社長から意外な一言が。
「おまえ、クビだから」
そうです!
ターゲットと寝たら、別れさせ屋はクビという掟が
あったのです。
しかし、めでたく拓海と常葉はハッピーエンドに。
良かった良かった。
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◆◆ そんな愛しらない ◆◆
短いお話でした。
(受け攻め不明)
世の中、「金」。
「金」しか信じない青年、倉真。
事件をキッカケに、都会を追われ、
見知らぬ田舎にやってきます。
そこで出会った袖師。
袖師は、見ず知らずの倉真を食事に招き、
風呂に入らせ、家に泊まらせます。
村人たちの無償の愛、そして袖師の無償の愛…。
「金」しか信じられなかった倉真は、袖師に
今まで受けた施しを身体で返そうとします。
しかし、「そういうことは好きな人とするものだ」と
諭されてしまいます。
倉真は村を逃げ出そうとしますが、
袖師に、「(セックスの)続きがしたい」と
引き止められて、ハッピーエンド。
村がもう、ほんわかしていて、牛やら畑やら
出てくるし、
気のいいおばちゃんとかも出てくるし、
田舎ってほんとにこんなにいい人ばかりだったら
いいなぁとか思ってしまう話でした。
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やっぱり、どんな時も
愛にまさるものは無いんだね、
と感じた短編集でした。
なんだかんだでの短編集でした(ノ∀`)
買ってからずっと放置していたのですが、ようやくお披露目。
わりと、シビト作品って、ズシっとくる印象だった気がしていたのですが
案外、今回はシンプルというか、あっさりめの話が多かったかなな
印象です。
形は違えども、人を好きになるっていうのは。。な今回。
巻末のお話が好き。
終わりよければじゃないのだが、最後の話がすごく
すんなり、いい話だったもんで、思わずホッコリしてしまいました。
愛なんか無縁。全ては金次第。そんな男が全てを失って出会ったのは
無償の愛をくれる男。頼んでもいないのに、お金も払っていないのに
お礼なんて、見返りなんて求めない。ただ自分だけを。
純粋でピュアな気持ちにほだされて。そんな姿がなんだか愛おしい。
表題の、別れさせや。
これもある意味同じテイストですな。
人の心を弄ぶなんてなんない。心は変わるもの。
自分に惹きつけて別れさせたらはいサヨウナラ。
それなのに、思いがけない相手にみるみるほだされて。
それはそれで良いお話なのであります。
俺だって正直~からの二人。
お互いに好きな気持ちはあるのに不安定。
離れては近づいて。もう一度読み返したらわかるのかしらと
思うのだけれど、複雑な男ゴコロは難しい