気鋭の実力派・恋煩シビトのヤンキー三角関係

溺れる

oboreru

溺于爱

溺れる
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神51
  • 萌×237
  • 萌15
  • 中立6
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
23
得点
454
評価数
114
平均
4.1 / 5
神率
44.7%
著者
恋煩シビト 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784396783310

あらすじ

「俺の本能は、男ではなく既に」 

腐れ縁のヤンキーは不変の仲…と思いきや、馳男の幼なじみ・次郎に彼女ができた。
その日から、馳男の心中は嫉妬でヒリつき始める。

そんな馳男の変化に、仲間のハチだけが気づき
「なぐさめてやろう」と押し倒してきた。
なし崩しで始まった2人の関係は、次郎にも見せつけるように
自室やラブホテル、果ては教室…と奔放に続く。

女に奪われた親友を追ううちに、
女のように抱かれるようになった馳男の本性とはーーー。

描き下ろし後日談収録。

表題作溺れる

高校生 受とは中学からの仲良し 八田千陽(ハチ)
高校生 ラブホで清掃のバイト 朝比奈馳男

その他の収録作品

  • BONUS TRACK(描き下ろし)
  • あとがき

レビュー投稿数23

びっくりしたけど、この結末にありがとうございます。

友情か恋か、あるいは性欲か。

予想外の結末に驚き、でも、個人的にはこの結末を望んでいました。

次郎と幼馴染の馳男。
そこに中学からハチが加わって、今ではすっかり腐れ縁の仲間たち。
だけど、次郎に彼女ができたことでその均衡が崩れ始めてしまいます。

馳男は昔から次郎のことが好きでした。
そんな馳男のことをハチは好きでした。

それまでの自分の居場所を彼女に奪われた馳男に嫉妬心が芽生え…
そんな隙間にハチが入り込み、馳男を抱くようになります。
性欲処理ができれば、ハチに抱かれようと、どうでもいい馳男。

だけど、次郎はそんな馳男とハチの親密さが気に入らない。
教室で2人がセックスしているところを目撃してしまい、
問い詰める次郎に馳男は
「ハチの事誰より好きなんだ」と嘘をつく。

なぜ、ハチなのか、次郎は動揺します。
彼女がいても、今までと変わらず馳男と一緒にいたい次郎。
だけど、それは大事なおもちゃを取られた子供のような
独占欲に過ぎず、馳男が次郎を想う気持ちとは違います。

友達のままで、変わらずに馳男に隣にいてほしい次郎。
それは純粋な友情だけど、とても残酷に思えます。

次郎の恋人になりたい、一途で健気な馳男。
頭では叶わないとわかっていても諦めきれず、期待しては裏切られ、
その一方でハチの気持ちを知りながら見ないふり。これも残酷です。

馳男を自分のものにしたいために、弱みにつけこむハチ。
だけど、馳男に対する気持ちの純粋さを知っているから、
ハチだけが狡いとも思えません。

この場合はハチが当て馬になるのだと思います。
三角関係って大体の当て馬はすごくいい人で、散々尽くした
にもかかわらず、恋に破れ、報われないパターンが多くて、
(救いがあったとしてもお情けのように余り者同志でくっついたり…
その杜撰な扱いに当て馬救済委員会を設けようほどに)
そんな彼らの待遇に常々不満を抱いてきました。

読めば読むほどに当て馬への思い入れが強まってしまい、
いつも途中からもうこいつ(当て馬)にしておきなよ!と思っていたので、
正直、この結末は嬉しかった…
ハチがこれまで出会った当て馬たちの悲しみを
背負って幸せをもぎ取ってくれたように思えました。

どうせ、また…と思いながら行き着いた結末は意外なものでした。
馳男の次郎への恋を終わらせた「メス」の自覚。
受け容れたくないけど、受け容れることで馳男は自由になれたはずだし、
そうすることでようやくハチを正面から見ることができた。
都合のいい次郎だったら馳男は自分の中のオンナに気がつけずに、
嫉妬に狂い、ボロボロになっていたのかもしれません…
だからやっぱり、馳男にはハチがいてよかったのだと思う。

賛否分かれそうな結末ではありますが、
個人的には積年の恨み?を果たしてくれた1冊なので神評価です。

0

予想外

悩みなんかみんな解決すんのに お前がこっち向けば
こっちには絶対に来ない人間だよ アレは

シビトさんの描く男子たちの戯れが大好きです。全くもって取り留めない会話、そして一瞬見せるシリアスな顔。仲の良かった友人に抱く恋心は叶うのか叶わないのか、というお話だと思って読み進めれば、展開は意外なものでした。タイトルの「溺れる」は恋にでは無かったのでした。自分の性質というか行く道といったものだと思うのですが、それが馳男とハチは同じ方向に悩みながらも辿り着き、好きだった次郎は全く逆だったということを最後に悟り諦めがつきます。漫画としてはやはり、次郎とくっつかないのか〜〜はぁ〜〜と残念に思ってしまう気持ちもあるのですが、この諦めはリアリティがあるなと思いました。
シビトさんらしい闇を含む心理描写がたまりませんし、ここぞという台詞でも文字は抑えめに顔面で魅せる!という気合が良いです。

1

脇田がいい奴

脇田は三角関係の中にいないモブ度のかなり高い友人です笑
表紙は馳男(受け)ですが、中とイメージがだいぶ違う。

恋煩シビト先生の作品は、ハッピーエンドとは限らない、AくんとBくんは必ずしもCPにはならないし別れるかもしれない、と覚悟して読むのですが、どうしても読んでるうちにこのキャラとこのキャラがくっつくのかな〜とか、無意識に誰かを応援したり感情移入しだして、ヒヤヒヤする。推しが幸せになれないのはやっぱ悲しいし。
ずっとどこかジメジメしてる作品なのに、最後が妙に爽やか。馳男の気持ちをあらわしているのか。描き下ろしも甘め。

2

思春期ヤンキー三角関係

思春期のヤンキーならではなところもあるのかな?
いつでも何でも一緒で何でも知ってるはずだった親友が彼女が出来て関係が変わっていって。

彼女が出来た方も他の皆が気になったり。

ハチと馳男が何ともお互い切ないですね。
男が好きだけど怖くもあるハチは馳男が好き。でも馳男は親友の次郎に彼女が出来て傷ついて寂しそう。
ハチはそこにつけこみますがいつまでたっても馳男の気持ちは手に入らないし、発散するだけの相手のように扱われたり。

でもだんだん馳男もハチを見てくれるようになって。

答姐で戻れないという質問に出てたので読んでみました。馳男は確かにこんな体になっちゃって。もう男じゃないって。

次郎は初彼女と高校卒業前に妊娠して出来婚です。
馳男ももう大丈夫そう。ハチがどんな想いで馳男と接してきたのかな。切ないけど最後は良かったですね。

この作家さんの本は2冊しか読んだことがないのですが絵や話の進みかたが独特な感じがします。

1

取られたくない、期待したい、自分を好きになって欲しい

 思春期ならではの複雑に入り乱れるキャラクター達の感情が、非常に緻密に描写されていたと思います。友情、同情、愛情というような、自分でも境目が曖昧な感情を持て余す3人の男子高校生達。簡単に各矢印を纏めると、次郎←馳男←ハチという関係性です。特に良かったのが、次郎が馳男に対して抱いている己の独占欲に気付いても、最後までそれを恋愛感情などと勘違いせずに、友愛のままで通したこと。並のBL漫画だったら、実は俺も馳男が好きだったんじゃ、となることが多いんじゃないかと思うんですよね。でも現実では、同性への恋を自覚するなんてことはそうそう起こらないことであって、そのリアルさを安易に崩さないところが物語の質を高めていたように感じました。

 そして、過去の経験から、たとえ相手が弱っている時に付け込む形であっても、積極的に行動してみようと自分を変えた攻めのハチ。傷心中の相手に迫ることについては賛否両論あるかもしれませんが、私は彼に好感が持てました。彼は常に馳男に選択肢を与えていますし、もし彼がいない3人グループだったら、きっと馳男はこれ以上次郎の側にいることは耐えられなかったんじゃないかなぁという気がするんです。一見ハチのせいで次郎が友達と彼女を同時に大事にできない状況に陥ったように思えるけれども、ハチがいなければ次郎は馳男を完全に失うことになっていたんじゃないかと思います。

 また、受けの馳男の心情描写も巧みで、ハチに迫られるがまま体の関係は持ちつつも、次郎への淡い期待をなかなか捨てられないところがリアルだなぁと思いました。あくまで友達としての次郎からの独占欲や好意に、恋愛的フィルターをかけてしまった馳男の気持ちにすごく共感しました。これは異性に対する片想いにおいても、ありがちなことですよね。時間をかけてハチの自分への真剣な想いを感じ取り、徐々にハチに好意が傾いていく馳男。失恋経験がある者同士、2人が初めて両想いになれた時は本当に嬉しかったです。三角関係ものではとても読み応えのある作品だったと思います。

1

BLファンタジーと現実のはざま

幼馴染がずっと好きだった。
いつまでも変わらずに一緒にいられると思っていた。

BLに限らずよくある設定に、1/3の確率で予想しうる結末。
3つのうちどの結末を期待したかで評価が分かれる作品だと思います。

小学校からずっと一緒だった次郎と馳男。
中学から仲間に入ったハチと他の仲間たち。
ある日、次郎に彼女ができたことで均衡が崩れはじめて…。

という話ですが、次郎目線→馳男目線→ハチ目線→次郎目線→馳男目線とエピソードごとにストーリーテラーが変わっていきます。
おそらく誰もが「どの人物を推すか」見極めながら読み進めると思うのですが、だいたいこういう場合は「馳男」が多いのかな。わたしも馳男サポーターとして読みました。

この作品では三角関係に必須の当て馬という存在の立ち位置が微妙です。
3人の目線、3人それぞれのこれまでのことや今の想い。後半で比重が傾くものの、中盤までは平等に描かれているので、どの人物にも肩入れすることが可能になっています。そこがすごくトリッキー。
しかも全員の心理描写が本当に巧みなので、どの人物にも引き込まれるのです。
焦りや喪失感に混ざった狡さ。この作品では角度を変えて見ると、種類は違えどどの子も狡い。でも狡い人間というのがもともといるわけじゃなくて、狡くなるのは欲しいものがあるからだと気付かされる。やはり一筋縄ではいかない作者さんだなと思いました。

とにかく人物描写がとてもリアルです。
彼女ができた。でも親友とは今まで通りにつるみたい。「オレの彼女」「オレの一番の親友」というよくいるタイプ。ふつうなんです。普通すぎるからこそ次郎はBLの世界だと狡く見えてしまう。
ハチを利用したつもりが、そのせいで自分は「男に抱かれたい」人間だと馳男が自覚する場面も痛々しい。たぶんそれまでは「次郎の隣」という立場だけに執着していて、「次郎に抱かれる」ことまでは想像していなかった気がするのです。ハチに抱かれて、「抱かれたい」という欲求が出て、ハチに次郎を重ねていたことに受けた衝撃の強さが「メス」という言葉にこもっていて痛い。自分は人間以下だという嫌悪感がすごく伝わってきました。
それだけにその後の気持ちの変化の部分が急ぎ足だったのが残念でした。

いろいろ書き過ぎましたが、一度読んで損はない作品だと思います。

3

萌えるはずの三角関係がなんとも言えない読後感

おーこうきたかーーーという予想外の展開で、なんとも言えない読後感でした。
受けを巡っての三角関係は大好きで、当て馬くんが健気なイイ奴だったりすると、むしろそっちを応援したくなっちゃうタイプなのですが、この作品の当て馬くんは終始裏がありそうで好きになれない。。最終的にそれは誤解で、いい奴なのでしょうが。。
また、受けの本性っていうのも、コレ?と思うとなんとも言えない気分に。。
受けの想い人の勝手感も凄い。。
セクシャリティに悩むことはよく分かるのですが、作品全体から女への嫌悪感?のようなものが感じられて、読んでいてあまり心地良くありませんでした。
作品としてのクオリティやメッセージ性はとても高いのだと思います。
ただ、個人的にはキャラクターの魅力より、弱いところばかりが目に付いてしまい、BLとしてはあまり萌えられませんでした。

2

恋情と友情、と、独占欲と性欲、と。

恋情と友情、独占欲と性欲。
そんなキーワードが高校生という囲いの中でネットリサワヤカに描かれていました。
ノンケだけどお前のことは好きだとか、お前は俺のものだから友情の延長線上でセックスもして恋人同士になるとか、ってのはBLでよくある話だけどいつもそんな簡単な話ではなくて。
独占欲なんて恋情でも友情でも抱く、性欲だって恋情でも友情でも抱く。
恋情と友情に明確な境目なんかないんだろうな。
性嗜好が同性なら特に。
好き合うだけでも恋人同士じゃないし、セックスするだけでも恋人同士じゃない。
付き合うとか恋人同士になるとかっていうのは単に二人の周りにその境目をあえてひくってだけのことなのかもしれない。
結局馳男はハチを好きになって恋人同士になったけど、次郎への気持ちは単なる独占欲だったのか?
馳男の初恋は間違いなく次郎だったけど恋人になったのはハチ、というただそれだけのこと、だと思います。
今後、馳男もハチもまた誰かに恋情や友情や性欲や独占欲を抱くことがあるでしょう。(あと次郎も)
でも馳男とハチの二人でひいた境目を大事にしていって欲しいなと思いました。(一応ついでに次郎も)

蛇足
この話最後まで誰と誰がくっつくのかドキドキしながら読みました。
次郎なのか!?ハチなのか!?と。
でも読み返すとこりゃハチだわと思うんです。
第一話のモノローグが次郎視点だからなのかな。
一話では次郎はさとみちゃんを思うより強く馳男に対して独占欲を抱いていてるし、馳男は次郎が大好きなのがわかる。
そしてハチはほぼ空気w
くっつかない当て馬が一話のモノローグって……!
うまい!うまい構成です。
そして全編通してこの話モノローグがとてもうまいです。
この話のモノローグは誰視点なのか考えながらモノローグだけ読んでもおもしろい。
!とか!?の使い方一つに感動しました。

これぞ神!って作品でした!

4

せつない…

仲良し四人組の一人、次郎に彼女ができてから、四人のバランスが崩れてしまいました。

ハチは馳男が好き
馳男は次郎が好き
次郎は彼女が好き
と、危うい関係。
仲間の一人、脇田は…特に何もありませんでした。

途中、次郎は彼女より馳男の方が好きだということに気づいたんじゃ…と思われるシーンがあったのですが、それは親友としての好きでした。(残念!)
陰ながら次郎を想う馳男が最後まで可哀相で可哀相で…
でもハチがいたから救われた面もあったので、ハチがいてくれて良かった…のかな。
ラストはハッピーエンドなのでしょうが、馳男のことを思うとかなりせつなかったです。

馳男はハチに絆されただけなのかと思いましたが、その後の書き下ろしでハチのことをちゃんと好きだということが確認できました。
書き下ろしでようやく良い読後感が得られました。

3

当て馬とは

高校生、三角関係と大好きなワードで出てきたこの作品。作者の恋煩シビトさんが当て馬好きで書いたとあとがきに残してましたが、本当に当て馬が光を浴びた作品でした。
大抵の作品は当て馬が可哀想で終わるとか当て馬が嫌なやつとかだと思うのですが、これは最後にスカッとする!親友の次郎も、きちんとキスを拒んだり、彼女に悪いと言ってくれるから、モヤモヤせずに終われたし。
はじめの方は爛れてるとか、当て馬役のハチがずる賢くて嫌なやつに思えたのですが、ハチにはハチなりのトラウマとか経験があって…ときちんと三方向から描かれているので、どのキャラのことも冷静に読めました。
テーマは重いのですが後味スッキリの上手いこと出来てる作品です。

2

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