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この恋は 天国でのみ 許される
何気にゲームしているRPGの中の敵を倒す勇者様も、HPをなくして死んでしまったらその都度天国に行ってたんだな~♪
そんな、ユニークな発想の元、
天国にいる羊飼いと友情を温め、そしてそれが恋になる勇者さまのお話は、とっても楽しいなんだけど、とってもあったかくて、そしてとっても切なくて、
思わずホロっとさせられちゃいます(涙)
勇者がHPを失って天国に行った時であった羊飼いのカイ。
勇者は彼の前では、戦いの事も何も考えず、何も負わず、素のままをさらけ出すことができて、そして癒される。
それはいつしか恋心になっていくのです。
HP失くすたびにカイの元を訪れる勇者だけど、レベルが上がるとだんだんエンディング(ゲームクリア)が待っているわけで、勇者にはカイと会えなくなる日が近づいてくる。
ええー!?そんな設定読んでしまったら、これからRPGでクリアできなくなるじゃないかーーー(涙、、、)
と、思えるほどに、彼等の純粋な姿、そしてカイの知ってしまった寂しさと、勇者のあらがえぬ宿命に、心うたれてしまったのでした。
基本は楽しいコミカルな展開です。
勇者がその勇者であるゆえの設定が実は恥ずかしいとか、本音を漏らしたりしています。
しかし、そのRPG設定のように、勇者は勇者らしく、心やさしく、仲間を想い、敵でさえも仲間があるのだとわかっており、、、
ならどうして戦わねばならないかと言うと、それはゲームの設定だからなのです。。。
このお約束をはずさないからこそ、この切ない恋が誕生するのですよね。
ラストのエンディング、ついにラスボスと対峙する時の勇者の選択。
その手があったか♪でしたw
カイは二次元だったのか、三次元だったのか、天国ではそれすらもきっと同じな天国なんでしょうか?
とっても夢と愛があふれるいいお話。
設定をひんまげてなくてちゃんと周到してるからこその良さが出ていました。
そしてまさか、こんなに切ないなんて(涙)
これからこんな妄想したらゲームできないよーーー!
なほどに、結構好きな作品でした。
帯の100万人が泣いたはおおげさかもしれないけれど、ちょっとウルっときちゃいます!
オリジナルBL漫画サイト「ドーナツタウン」に掲載されたウェブ漫画の単行本化です。
http://dntown.x.fc2.com/
サイトですでに漫画は読んでいたのですが、サイト掲載のものをすべて描きなおし、かつコミックスのみの描き下ろし(約30ページ)もあるとのことで、購入しました!
ちなみに現在(2012年4月末時点)でも、サイトでは本編を全て読むことができます。
気になった方はぜひサイトをチェックしてみてください。
本編の内容自体はサイト掲載のものも単行本化したものも同じですが、描きなおされただけあって、コマ割りとか微妙に違いますので、読み比べてみるのも面白いのではないかと…。
冒頭の3ページは単行本ではカラーになっています。
RPG風な世界観ですが、ゲームタイトルをあげるとドラクエ風味です。(と、サイトにも記載されてました)
なので、『勇者のすばやさが50あがった!』とか「コマンド選択『がんがんいこうぜ』」などちょっとしたドラクエネタが、勇者の心情にあわせてちょこちょこ使われていたのが面白かったです。
天国にいるカイとは勇者は「死ななければ」会う事が出来ません。
魔王を倒し、世界を救う(ゲームクリアする)という使命がある勇者は何度死んでも、何度でも蘇生してしまうため、会えたと思ってもすぐ離れ離れになってしまいます。
このあたり、RPGゲームをプレイしていた時は特に考えていなかった、RPGならではのお約束の設定が、上手に生かされていたと思います。
会いたくてもなかなか会えない、会いたいけど会えない方がいい。
そんなジレンマを抱えつつ、友人同士からちょっとずつ気持ちを縮めて行く展開がよかったです。
単行本描き下ろし部分では、そんな2人の距離が近づいて行くエピソードと、本編後のカイ視点の切ないけどほっこりするエピソードが読めたので、買ってよかったなと思いました。
恋愛的には切ないラストなのですが、読み終わったあとにあったかい気持ちになれるBL漫画です。
ちなみにHシーンはほんのすこーしだけあります。
キスシーンがとっても甘酸っぱかったです。(特に単行本描き下ろし分)
羊になって、そっと見守りたいような初々しいカップルでした。
ちょっと無謀だけど世界に必要とされる勇者と、もう雲の上の人である羊かいが死ぬたびに会い、そしてお互いに好意を上げて行き、
・・・そして、人の勝手な都合で毎回いいところで別れさせられる。
もちろん勇者は魔王を倒して平和をもたらす事が指命。
でもそれは倒される相手の都合はもちろん無視。
そしてその達成はゲームエンド、つまりは羊かいとの長い別れを意味してしまう。
そこを見事なるウルトラCでクリアし、魔王は死にながらもその先で愛する部下と再会し、充実した一生(?)を暮らせるのに、勇者は・・・
結局生の世界へ自分勝手に(これが毎度毎度ろくな状態でない)ひきずり戻され、もう自分がとくに求められない中で自分が求めていた羊かいを思いながら目的もなく生きていく事になるのです。
現世で大魔法使いや大僧正、なんて栄華や需要がある彼らになんでこの世に未練なんぞない勇者は召喚されないかんかったのだろう。
しかも皆終わった終わったと消えちゃう。仲間なんて所詮仕事のためのコマ。あぁ、生きていくってなんと辛いのだろうか。
心に重いものが残りすぎて一読で物凄く鬱になってしまいました。
本としてすごい事は認めます。でも現世があまり好きでない人や現世で愛に恵まれてない人にはオススメできないです。
マジで死にたくなります。
個人的にはその後の羊飼いに別の新人がちかづいていてそれなりに楽しそうに話してたのに対し、
子供たちに絡まれている勇者があんまり幸せそうに見えなかったのが不安要素だったんだと思います。
少々鬱にはなりましたが、悪い本だとは思ってないです。
なんでもかんでも読んで幸せになれれば「いい本」ってもんでもないし。
後日談の「EXTRA STAGE:いつか見る夢 」でフォローされていたので、勇者のその後を『とくに求められない中で自分が求めていた羊かいを思いながら目的もなく生きていく事になる』とまでは思わなかったのですが…。
少なくとも子供たちにたくさん囲まれて、その後の勇者も必要とされているように見えたので。
切ないラストではあったけど、私は読後感良かったので(いつか必ず再会できる別れ、という風に読みました)、人によってはそんなに鬱になるのか~と、ちょっとびっくりしました。
やっぱり人受けとめ方って人それぞれ、結構違うものなんですね。
薦められてまず原典(WEBマンガ)を読み、
そして首根っこを掴まれて本になったものを
一読して見事に絡めとられてしまいました。
役割や立場はこの浮世でも恋愛の制限に
なるものです。
ただ、浮世の壁の場合は当人達の頑張りで
結構何とかなってしまったりする場合も
あります。
しかして、この作品世界でのしがらみはと
言えば…。
理想として造られた世界が素顔の恋の障壁として
終始横たわり、予定調和の中に生じた
僅かな隙間からでしか互いに想いを
やり取りできない。
一見すればそれは幸福を装った不幸なのかも
知れません。
しかし、敢えて言います。
それほど深い一瞬だからこそ満たされるのだと。
予定調和の中に覗く素顔だから、情は深くなったのだと。
着眼点がおもしろい!
でも、ドラクエをプレイしたことのある人じゃないと世界観が分からなくてストーリーから置いてけぼり感を感じるかも。
ドラクエなどのRPGの世界観を知っていて読むと、「なるほど」とうならされる設定。
勇者が死んでしまってから復活の呪文を唱えられるまでの短い間しか会えないふたりの物語。
1、会える時間が限られている
2、会えるのは勇者が死んだとき(本当は死なない方がいいのに…)
3、世界が平和になったら会えなくなる(平和になってほしいのに…)
お互いを求める気持ちと、世界が求めていることの差をどう埋めようか頭を悩ませるふたりの心の揺らぎがよかった。
