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表題作ニートなメイド花嫁

鷲巣慶吾 ネット通販を展開する若手実業家 27才
鳴海雪弥 ひきこもりがちなニート 19才

その他の収録作品

  • 好きで 好きで 好きで
  • あとがき

あらすじ

お前の命、俺が一千万で買ってやる。
二度目の大学受験に失敗し、父の工場も倒産の危機。自殺しようとした雪弥を助けたのは、高級車を乗り回す不思議な男。彼は雪弥を自宅に連れて行き、メイドの格好をさせ恋人のフリをしろというが!?

(出版社より)

作品情報

作品名
ニートなメイド花嫁
著者
真船るのあ 
イラスト
こうじま奈月 
媒体
小説
出版社
集英社
レーベル
コバルト文庫【非BL】
シリーズ
ご主人さまのプロポーズ
発売日
ISBN
9784086016445
3.8

(5)

(0)

萌々

(4)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
19
評価数
5
平均
3.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

女装メイドは天然兵器。

真船さんのコバルト文庫『メイド』シリーズです。

『花嫁シリーズ』ほどハッキリしない感じなんですが(イラストが統一されてないからか?)、コバルト文庫の『女装メイド』ものでは5作目でしょうか。

相変わらずライトなお約束で安定してて読みやすいですね。

そして、こちらは思ったよりずっと面白かったんですよ。タイトルからも『これはちょっと・・・どうなんだろう』と正直危ぶんでしまったので。先生、ゴメンナサイ。

実際、冒頭しばらくは直前に読んだ花丸文庫の『新妻メイドはじめました』と攻のキャラクター丸被りじゃないの?と感じたんですよね。←出たのは今作が先です。
そうなった原因は真逆とも言えるんですが、どちらも『不遜で無神経』『金で何でもカタがつくと思ってる・つけようとする』あたりが特に。

でもまあ受のタイプがまったく違うからいいか~、それでもイラストが同じこうじまさんだから余計にイメージ重なるんだけど・・・と思いつつ読み進めて行くと、結局は攻も全然違うキャラクターでした。まあ当たり前と言えばその通りなんですけどね。

ホントに、真船さんは同じ『女装メイド』(『女装花嫁』もだけど)でよくこれだけ次々と別のネタを思いつくもんだと感心するばかりです。

あとがきで『ゴーマン無愛想攻が受にメロメロになって行くのが大好物』と言われてましたが、この慶吾(攻)は無愛想はともかくたいして傲慢だとは感じませんでしたね。
雪弥(受)のいないところでオタオタ(?)してる姿なんか特に。

いやあ、この慶吾はなかなかいいキャラクターでした。そして雪弥は天然の度合いが生物兵器並みなんだとか。

ストーリー展開は、別に意外性も何もないベタベタの王道なんですが、とにかく安心して読めます。真船さんのライトな王道ストーリーはもうこれでいいんです。

ラストの落とし所は、ある意味予想以上に綺麗に纏めたハッピーエンドでした。あり得ない『BLファンタジー』なら、もういっそこれくらいやってくれたら気持ちいいですね。

とても面白かったです。

そしてイラスト。
こうじまさん、大変申し訳ないんですが昔の絵柄はかなり苦手なんですよね(ベテランで長く大活躍されてる方ですし、私はもともと古いものをよく読んでるので『苦手だ』と思う頃のイラスト作品に当たることがすごく多いんです)。
でも、最近の絵は(好みかどうかは別としても)とても綺麗で素敵だな~と思います。

今作の表紙カラーもホントに綺麗。好みなんてどうでもいいと感じてしまいました。

1

名作!

真船るのあさんの過去作を辿ってコバルト文庫まで辿り着きました〜!
何十年ぶりのコバルト文庫です!まさかコバルト文庫でBLも?やはりエッチの描写はさっくりでした。

2012年の作品ですが、メイド、花嫁、女装、若くて可愛い男の子とスパダリ攻め、一貫してますね!

てっきりコバルト文庫さんで表紙や薄さからもライトなお話かなと思ってました。

とんでもない!さすが真船さん。王道でおそらく萌要素てんこ盛りなのに毎作心をつかんで揺り動かされます。
王道なんですが、それでものめり込んでしまう上手さ(何様?)

イジメで不登校からの大学受験失敗で二浪という名の引きこもりニートな雪弥19歳。
父の縫製工場が倒産の危機でどうしても今月末までに一千万を用意しなければ!な時。
こんな何もない自分に出来ることは自殺して保険金を役立ててもらうことだと、一日彷徨いやっと自殺場所を見つけ、ようやくいざ!となった時に、いかにもセレブなクルーザーに乗る慶吾に出会い…。

これまた見合い話を断るために女装メイドな男の子と恋人で同棲中だと嘘をつくため一千万で引き取られ…。

うん、王道!
もう誰も信じない!な慶吾。傲慢ですぐキレて怒鳴って。
そんな慶吾に恩返しがしたいと頑張る雪弥が健気でね〜。すっかりほだされいつの間にか雪弥で頭がいっぱいになるんですよ。

は〜良かったです。雪弥もいい子だし自立支援?ぬいぐるみ作家としてもやっていけそうで。

甘い甘い終盤はご褒美です。
隠れた(自分が見つけるのが遅かっただけ)名作ですよ!

0

ピュア過ぎる受け様に困惑しながらも惹かれちゃう?

学生時代のいじめが原因で不登校になり、ひきこもり始め、何とか高校までは卒業したが
大学を2浪してからは、そのまま家に引きこもってニート生活をしていた受け様。
でも、そんな受け様を温かく見守っていてくれる両親が経営する工場が倒産の危機に
それを知った受け様は、何も役に立てず、不甲斐ない自分でも父親の工場倒産を
防ぐ為に、自ら命を絶って、せめてもの親孝行に保険金を残して死のうとするのです。

いかに自殺でなく事故で死んだことに見せるかを悩み、橋げたから海に誤って落ちたと
思わせる方法を思いつき、海に飛び込もうとした時に、クルーザーで通りかかった
攻め様に、迷惑だから別の場所で死んでくれと・・・でも他にあてがないと、
攻め様に謝りながらも早い者勝ちみたいに、飛び込む受け様。

しかし、攻め様に助けられ、邪魔された事から感情が高ぶり関係の無い攻め様に
八つ当たりみたいに、事情を暴露してしまうが、それを聞いた攻め様からその命を
1千万で攻め様が買うと・・・
困惑しながらも、攻め様に買われる事になり、絶対服従で奉仕することになります。

その奉仕の内容は、強欲な親戚に進められている結婚話を回避する為に、
メイド姿の男の子にしか興味が無い特殊な性癖と偽って、迫ってくる相手に諦めさせる
為の相手になることだったのです。
受け様は綺麗に髪やメイクをされて、ミニ丈のメイド服を着せられ、演技するのです。

しかし、諦めの悪い攻め様を狙う女性の影響で、受け様はメイド姿のまま攻め様と
暮らす事に、父親の工場を助けてくれた攻め様に出来る限りの恩返しをしようと
受け様はまるでツルの恩返しみたいに健気に家の中の事を頑張るのです。

でも、攻め様は、身内が無くなり大変な時には見向きもしなかった親戚連中が
お金を持った途端ハイエナみたいに近づいてきたり、金目当ての女性にうんざりして
人間不信気味で、受け様の健気で見返りを求めない恩返しに困惑し、そのピュアな
感じに戸惑い、自分が悪いことでもしているような罪悪感を持つようになり
挙句次第にノーマルな自分が受け様を可愛く思い始め、受け様を喜ばせたいと
思うようになるのです。
受け様も、一見するといつも不機嫌な攻め様に感謝や恩返し以上の行為を持ち始める。

そんな少しずつ心が通い合ってきた二人を引き裂くように、攻め様を狙う女性からの
脅しと、策略で受け様は家に戻されることになってしまう。
過去の出来事で捻くれてしまい、人を愛することをしないと誓った攻め様と
一途で健気な受け様とのお金から始まるラブストーリーです。

0

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