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表題作Fuckin' your closet!!

汐見征二,29歳,探偵
市居瞳也,27歳,警視キャリアの刑事

その他の収録作品

  • 空さわぎのドア
  • 光射すドア
  • あとがき

あらすじ

刑事・市居が出会った汐見は、市居を口説いたりキスしてきたりとからかってばかりで!? 書き下ろし短編収録の待望の文庫化!

(出版社より)

作品情報

作品名
Fuckin' your closet!!
著者
砂原糖子 
イラスト
金ひかる 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344825697
2.8

(14)

(1)

萌々

(2)

(7)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
4
得点
36
評価数
14
平均
2.8 / 5
神率
7.1%

レビュー投稿数4

見落としておりました…(+_+)

砂原先生の商業本は全て読破していると思っていましたが、コレ読んでませんでした。

書かれたのは10年前とのことですが、あまり今と作風変わってませんね。
先生の作品は、物凄く胸に響く ― という訳ではないのですが(スイマセン)、何故か心が暖かくなるのです。
この独特のゆる~い感じかクセになります。
さてこの作品ですが、砂原コメディバージョンになります。
ですがコメディ一辺倒ではなく、攻にトラウマを持たせて少し深みを出しているように思います。

自分が関わった事件がキッカケで、妻を惨殺された元警察官の攻め様(汐見)現在・探偵

警視庁のエリートキャリア刑事、仕事より女を取る怠け者のナンパ男…受け様(市居)

レンタルビデオ屋で起きた発泡事件に、たまたま現場に居合わせた客と他の事件の容疑者を追っていた刑事、として二人は出会います。
事件は簡単に解決するかと思われましたが、捜査が進むにつれ二転三転し、様々な矛盾点が出てくる。

さて、その真相は―!?
まあね、現実ではこんな限り無く黒に近い容疑者と、深い関係になる刑事などいません。そこはフィクションという事で…。

近づいてはいけない怪しい男、わかっちゃいるけど止められない。
本心は何処にあるのか、掴み所の無い言動。
最低の男だと思うのに惹かれてしまう…
そう、人を好きになるのを理性でコントロール出来ません。
気が付けば「嫌い嫌いも好きのうち」になってました(笑)

しかし負けん気の強い受け様というのは、どうしてこんなに私のツボに入るのでしょう?
そうよ、受けでも男なんだから真っ向勝負しなくっちゃ!

過激エロが苦手な自分には、エロ臭さ半減コミカル調Hなのがまた助かった。
二人のHシーンは、市居のトボけた言葉で笑えます。

書き下ろしはその後の二人が読めます。
市居がすっかり男前受けに成長してました!
汐見を影で支える然り気無い優しさ、大きな男に成長していて嬉しいよっっ!!
こんなに良い男になっちゃったら、横恋慕する奴が続出するよ、大丈夫か汐見!?

1

とらえどころのない男

03年のアイズノベルス刊行「シークレットでやっちまえ!」を雑誌掲載時の題名に戻す改題をして、加筆修正された上、新たな書き下ろしが1本入った新装版です。
砂原作品も幅が広いかと思いますが、書かれたのも03年というせいか、すごく勢いがありますねw
思わず違う作家さんの作品かと思ってしまったくらい。
ノリはTVドラマ風とでもいいましょうか?

主人公の刑事・市居はキャリアですが、プライベートは女性のナンパと情事にいそしむような、ノリの軽いいい加減に仕事をやってる奴なような雰囲気を出してます。
それがおっている事件の犯人に絡んだ、レンタルビデオ店での発砲事件で出会った、探偵の汐見と関わった事から、彼に翻弄され、そして惹かれていくという話。

最初にこの市居の仕事はサボッて女性をナンパしてる姿や、事件の聞き込みで重要なところ見落としてるよ!な、いい加減な態度にイラっとし、
汐見は汐見で、市居を危なげなクラブで一つ間違えば強姦されていたかもしれないような危ない目に合わせたり、行っていることがどこまで本当なのか、本気なのか嘘なのか、とてもつかみどころのない人で、
でも、気がつけば彼等に引き込まれていますw
市居はやればできる子だったし(w)汐見にはトラウマがあり、
だけど、この本編どうやら・・・
やっぱり汐見はよくわからない人だったのです。
奥さんの事とか、トラウマになるくらいだから、きっとダメージだったはず、外見も変わってしまうくらいだから、きっと彼には色々あったはずと思うのですが、
こういう謎に包まれた男っていうのがいいのかしら?

そして、短編はあいも変わらずの意地っ張りのつっぱりまくる市居と、手玉にとっているような汐見。
ですが・・・汐見って本当はツンデレなのかな?と思ってみなくもない。
街中停電したからと、暗闇恐怖症の汐見の為に情事をほっぽって、汐見の元に駆けつける市居。
どうやら市居もw

新たな書き下ろし『光射すドア』は現在の彼等という設定です。
順調に出世して静岡県警の課長になっている市居と、汐見は遠距離恋愛?
仕事で怪我をして病院に入院しているところへ市居が見舞いにきます。
2ヶ月ぶりだと、個室なのをいいことにエッチを誘う汐見。
その晩、また停電が起きるのですが・・・
やはりここでも市居の汐見を思いやる心遣いが現れて、
最初に登場したいい加減男の影も形もなく、恋をして変わったのね♪と思わせる更に追加のエピソードでありました。

2

お間抜けなキャリアと胡散臭い探偵

文庫化再販、加筆修正&書下ろしをプラスした作品なのですが、古さを感じさせない
なかなかテンポの良い作品に仕上がっていました。
ラブと言うよりは、ダメキャリアの成長とトラウマ持ちの訳あり探偵との駆け引きめいた
やり取りがメインのストーリーで、前半では名ばかりのキャリア受け様に流石に
こんな刑事さんは嫌だなぁ~なんて思っていると元刑事で探偵の攻め様が出てきて
殺人未遂事件が思わぬ方向に向かっていくような推理系のお話になります。

女好きで、サボり間の受け様ですが、肩書だけは立派なので事件現場に出向くが
そこでおきた発砲事件が思わぬ方向に、現場にいて、受け様を翻弄しておちょくり
後の調書取りにも非協力的、更に元は真面目でオリンピック候補にまでなった銃の名手
事件の容疑者が捕まったと安心した受け様が後に真犯人に気が付いてしまう。
でも、その時には既に受け様は攻め様の事が気になる存在で・・・・
犯行を認めて終わりなんて言う単純な話ではないのですが、なかなか面白い。
素直になれない大人二人、そして過去のトラウマに苛まれる攻め様が気になり
次第に攻め様の懐深く入り込む事になる受け様。
攻め様も惹かれる思いを断ち切り、離れようとするが引き戻される複雑な心理。

書下ろしはダメダメキャリアだった受け様のビックリするような成長と
攻め様を陰ながら守れるくらいになっていた受け様の意外な男前ぶりはギャップあり。
そして攻め様も過去を完全に振り切れてる感じで、一筋縄でいかなかった攻め様が
素直になっている姿と言うか、トラウマ前の誠実な本性が現れた感じでギャップあり。
逆転したような二人ですが何故か優しい雰囲気が流れていてよかったですね。

1

過ぎたるは及ばざるがごとし

久々に「しゅみじゃない」なのは、最後まで登場キャラが好きになれなかったから。

っていうか、最後まで登場キャラがあのまんまだったから、最終的な感想が「しゅみじゃない」になってしまった?

とりあえず、残念だけど汐見が地雷系。
傍若無人な、はぐらかし屋。
何に対しても斜めからしか触れ合わなくなったのは、奥さんを殺されたトラウマ持ちだから、、とかってフォローされても、なんだかなぁ。
対する市居の方も、意地っ張りもここまで来るとちょっと、、、でした。

0

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