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長年友人関係だった2人が、思いがけないきっかけで恋人へ・・・というようなシチュエーションがとても好きで、そして作者買いをしている鳩村先生の作品でもあり、何よりも表紙の雰囲気が何とも魅力的でくぎ付けになり購入しました。(ちなみに、扉絵の絵も凄く良いです)
でも、張り切って買いながらも、私自身はバイ設定はそんなに好きではないのと、レビューをちら見した際に、受け様、攻め様共にセフレがいる・・・というのを目にしてしまい、しばらく読むのをためらっていたのです。
基本、受け様は身持ちが固かったり、初心だったりして欲しいだけに、この設定はなぁ・・・と・・・
でも、今何か無性に小説(BL)を読みたい、でも短時間で読めそうなものがいい・・・と思って、積ん読本の中からチョイスしたのがこの一冊でした。
ところが読み始めてみると、設定云々が気にならないぐらい、私の好みの雰囲気や展開が待ち受けていて、むしろ短時間で読み終えたくない!!!!もっと読んでいたい!!!!という気持ちになったぐらい、私のツボにはまりました。
本当は、ちゃんと恋がしたくて、真実の愛に一番飢えていながらも、家族の問題がトラウマになっていて、逆に怖くて愛と向き合えなくて、恋人を作れずにセフレで済ませていた受け様・・・なので、長年の友人と勢いでセックスもどきをした時に、実は初めて恋が芽生えてしまって、でも、最初はその気持ちが恋だと分からなくてグルグル悩んでしまう・・・という姿は、まさに初心受けそのもの!!!
セックスもどきを続けていくうちに、段々心も体も目覚めていく様や、悩む姿、攻め様のセフレ事情に嫉妬しちゃったり、攻め様への独占欲も芽生えたり・・・いちいち可愛い受け様。なんかも、もう初心な感じで凄く良かったです。
そして、攻め様のスペックも完璧!!!!
高スペック攻め様がとてつもなく大好きな私としては、その設定にもすごく萌えました。
元は友人同士という事ももちろん大きな萌え要素!!!
思いがけず・・・と言っては失礼ですが、でも本当に思っていたよりも凄く楽しめた作品!!!
嬉しい誤算でした!!!
大人男前な2人を平和に楽しめます。
絵と相まってなおさら素敵です。何度表紙みても溜め息がでます。
私の中の萌え和み作品です。
この作品は割りと内容に波はなく心がかき乱されることはありません。
ただただ私の萌えツボをズクズクと刺激する作品です。
洋風王子様×和風美人
受けのハッキリ言う性格、体型気にしちゃうとこ、病院でほぐしちゃうとこ(何をかは作品で)、乙女っぽく感じるのに男前さが抜けないとこetc
がどうしようもなく好きです。
勿論、攻めも大好きです。
ということで、私好みね作品でしたー。
共にバイセクシャルで仕事のできるイケメン、
しかしお互いに全く好みではなく、
たまに会って飲むだけの
ドライな友人関係だった鮫島と美馬。
それが、仕事で借りを作った礼にと
何となく関係を持ち、(挿入なしの)セフレに。
擦り合い、素股、フェラ…と行為がエスカレートするにつれ
意識し合っていく二人にニヤニヤしてしまいます。
親友ですらなかった二人が
互いの似ている面、正反対な面を知るにつれ
惹かれ合っていく。
『実は学生時代から両想いで…』なんて乙女な展開はなく、セックスきっかけで初めて互いを意識し始める、そんなところもいかにも男同士らしくて素敵でした。
最終的に受となる美馬ですが
セフレとのHシーンではガッツリ攻だし、
鮫島の元セフレにぶん殴られて重傷を負うしで
あまり受らしい扱いはされませんw
しかし、早い段階から鮫島のエロテクに蕩け
鮫島が事後優しくしてくれないことに
寂しさを覚える姿は
わりと受け受けしく思えました。
そういう意味では、攻め受けが最初からハッキリ見えるため、『どっちが喰われる!?』みたいなワクワク感は控えめ。
個人的な好みとしては、もう少し鮫島に『俺喰われるかも?』的な危機感を持ってほしかったですw
しかし、くっついた後のラブラブな二人は大変好みでした!!
攻の鮫島は乳首が弱く、受の美馬は裏筋が弱い。
それぞれの弱点を責め合うHシーンは
これぞ攻×攻という感じでした。
かと言って獣のように貪り合うのではなく、会話多めで、相手が満足しているか確かめ合いながらコトを進めているのも良かったです。
「ファック」「ペニス」など直球な言葉が出てきても下品な感じがしないのは、こうしたスマートさ故かなと思います。
ちなみにRenta!で購入したところ
'12年AGF小冊子掲載の番外編もついてきました。
その名も「恋人を舐めてはいけない」。
美馬が鮫島のジェラートを勝手に食べたことで
ケンカになるという可愛いお話。
仲直りHでは、ジェラートを互いの身体に塗りたくり&舐めまくりという
甘々&アグレッシブな二人を堪能できます♪
鳩村先生の作品はいわゆる「お仕事BL」が多く、私にとって心に残る言葉なども散りばめられていて大好きです。
しかし、本作はお仕事BLではありません。なんとなく雰囲気が違っていて、でもやっぱり凄く面白くて、新境地?などと感じていましたら、あとがきにて「攻めx攻め」におけるいつもと違うアプローチを目指した旨が明かされておりました。
裕福な家に生まれ、容姿にも恵まれ、男も女もいけるバイで、とほぼ重なる境遇の二人が主人公です。
美馬は父親に愛人がいたことがきっかけで、適当に距離を置いたセックスフレンドとしか付き合えない。そんな美馬が、援助の礼として付かず離れず楽しいことだけの浅い付き合いをしていた友人鮫島と寝る。寝るといっても受けることには抵抗があって「挿入なし」の条件で、です。
いざ、そんな「セックスもどき」をやってしまった後、鮫島との温度差に焦り、そんな自分に戸惑い、変化してしまいそうな鮫島との関係に怯えを感じる美馬。
読んでる私たちにはわかってる。それは「恋」。
鮫島のボランティア活動の話を聞いてから、恋を恐れて逃げていた美馬はそれまでと違って鮫島に向き合いはじめる。そこからの展開がまた…いいんです。
身体からの関係。愉しければ、気持ちよければそれで二人ともOKだろ、というような二人だったけど、快楽を共有して、なのに心の反応は食い違って、戸惑って、出た答えは身体からのメッセージ。つまり『互いを求めている』。
ラスト、美馬が受けになっての最後までのHシーン。『快感がなくても構わなかった』。こういう心境のHシーンはどこか新鮮でした。
セックスをゲームのように楽しんで、セフレもいて、そんな二人がただ愛を実感するためだけに、悦びがゴールではないまるで誓約のような行為をする…
「すべて恋のせいにして」
鮫島視点。アメリカで働く美馬に会いに行く鮫島。
一緒に出席した上司(CEO)とのパーティにて大人気の鮫島に嫉妬する美馬。嬉しがる鮫島。
鮫島視点のせいか美馬がなんとも受けくさい。実際はもっと対等っぽいと思うんだけど。
だからここが鳩村先生の巧みさなんだと思うんです。鮫島目線ゆえに美馬が可愛らしく感じられるのですから。
小山田あみさんの挿絵も本当に!素晴らしかったです!
父親の会社の経営危機を乗り越える助力を友人の鮫島に依頼する美馬。
条件は、2か月間、鮫島の恋人になること。
美馬郁は、自分から提案を持ちかけて居ながら、煮え切らない。
最初から最後まで、どこまでが友人で、どこからが恋人か、一旦恋人になったら友人に戻れるか・・と、うじうじ うじうじ煮え切らない。
鮫島が、サジェスチョンしているのに、読み切っていない。
鮫島が大人思考でよかった。そうでなければ、二人はまとまらなかった。
可愛い顔をしたシビアな思考の持ち主、美馬のセフレの漢っぷりが魅力的。
美馬のセフレの「物足りない」とバッサリ切る一言がなければ、美馬はセフレに逃げ込んでいたかもしれない。