妖しい男に捕らわれる――。彼はまるで…そう、蜘蛛のよう。吉田珠姫が贈る淫靡で官能的な世界!

青色蜘蛛

aoirokumo

青色蜘蛛
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×23
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
23
評価数
6
平均
3.8 / 5
神率
16.7%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
海王社
シリーズ
ガッシュ文庫(小説・海王社)
発売日
価格
¥657(税抜)  
ISBN
9784796403566

あらすじ

淫靡で妖艶なかつての同級生・光春に再会したとき、鉄之助の運命は狂いだした。
「衛生博覧会」という催しに頻繁に出かけているという鉄之助を、光春はすべてを悟ったように見つめてくる。
鉄之助は、そこに展示されている臀部の模型に魅入られていて…。

光春は、洋卓ごしに鉄之助をジッと見つめました。彼の目は、どうかすると緑色に見えるのです。そういう彼の瞳に、覗き込むように見詰められると、もういけません。言いたくない、言いたくないという気持ちとは裏腹に、口は操り人形のように勝手に動きだしていました。 「…………ウン。じつは……或る日の、ことなんだ」 ――そして語り出す。「衛生博覧会」に展示されていた、臀部の模型の肌ざわり、肉感、拒むようなきつい締め付けを…あの変態的な情欲のあらましを――。

(出版社より)

表題作青色蜘蛛

渡部鉄之助,出版社勤務の会社員
西園寺光春,再会した大学の同級生

その他の収録作品

  • 蜘蛛は糸を吐く
  • 蜘蛛の純愛
  • あとがき:吉田珠姫・金ひかる

評価・レビューする

レビュー投稿数3

尻嬲り

「眼帯キャラ」の紹介という事でトピで教えていただいた作品です。
内容は3部構成。

「青色蜘蛛」blue spider
昭和初期、モダニズム系雑誌の「新青年」ぽい世界観。江戸川乱歩、横溝正史、夢野久作などの雰囲気!そして1作目の「青色蜘蛛」のテーマは「衛生博覧会」です。
…と言われてもわからない人の方が多いと思うな。私でさえ伝聞でしか知りませんが、人体の模型、内臓、病変の患部というマジメ系もあるにはあるけど、結局性病絡みやら妊娠の神秘やらというどこかエログロ系、要は「秘宝館」や「見世物小屋」の融合のような。
そこに展示されていた「男性の臀部」(!)が忘れられずに衛生博覧会に通ってしまう渡部鉄之助。
そして急に現れた大学時代の友人、公爵家の血筋、妖艶な佳人・西園寺光春。(←眼帯くん)
君のしてること、知ってるよ…
さあ、あの尻は、誰の?

「蜘蛛は糸を吐く」the spider spits thread.
博覧会の一件から数ヶ月。また突然鉄之助の前に現れた光春。聞けば警察に追われていると言う。
見つからないように電柱の陰で恋人の振りをしてくれたまえ。
と言いつつ抱きついてきて、ボ○キした鉄之助にお礼をしてあげるよ、と吸茎。キュウケイ⁈
はて、この辺りから私はギャグの香りを感じ始めましたよ。
光春は思いっきり誘っているわけです。が、鉄之助はどうしょうもなく鈍感で、的外れで、読み手としては「もうッ、そうじゃなくて!違う違う!」と突っ込みながら読み始めるように。

「蜘蛛の純愛」true love of the spider
あれから2週間。下町の貧乏一家渡部家に、公爵西園寺家より迎えのハイヤーがやってくる。
どうやら光春が病気で、鉄之助に逢いたいと言っているらしい。急いで西園寺家に赴くと、光春は胸をはだけた寝間着姿で本当に憔悴していて…
この章はエロ章でございます。そして同時に2人とも超絶にヘタレで勘違い野郎で鈍感で…要するに「いい加減にしろー!」
もうここまでくるとギャグですよ。笑える。(いい意味。面白いです。)
結局ハッピーエンドですので安心して読んでOKです。私的には萌えるというか笑えました。
異色、ちょっと怪奇、懐古調、この辺りにピンとくる方、おすすめです。

0

朴念仁を射止めるために罠をしかけましょう。

小説ガッシュ創刊号に、神官は~シリーズと同時収録2本立てで収録された作品で
昭和の初期、まだ華族制度が廃止される前頃のお話で、会話の独特の言い回しや
推理みたいな雰囲気もある異色な作品でした。

学生時代から近寄り難い程の美貌の受け様に密かに憧れていた攻め様ですが、
左程の接点も無いままに卒業して、偶然街中で再会する事から始まります。
攻め様は朴念仁で真面目で朴訥な青年という雰囲気で、恋愛なんて奥手過ぎて
きっと、自分から相手を探してくるなんて芸当は絶対無理だと思えるタイプ。
そして美貌の受け様と言えば、何処かに毒でも秘めてるような女王様タイプ。
前半部分を読んでいると、攻め様を蜘蛛の糸で絡めとっているように感じるのです。
でも、話が進むほどに、叶わぬ思いに身を焦がす乙女思考のツンデレさんだと
次第に感じるようになります。
互いに思い合っているけれど、互いに自信が無さ過ぎて、奇妙な擦れ違いです。

当時に実際行われたいた衛生博覧会が背景にあるのですが、江戸川乱歩の作品でも
記述があるように、かなり当時にしては異質な展示がされていたようですね。
実際は蝋人形や解剖標本の展示などで、近年で似た物をあげるなら、「人体の不思議展」
かなりグロイ内容で、解っていても、好奇心を刺激された方が多かったのではと・・・
そんな展示展で、淫猥な行動をとってしまった攻め様が、隠し通すつもりの攻め様に
絡めてで暴露させつつ、攻め様の悩みを解決するなんて設定ですが、ホントは更に
困惑の世界へ攻め様をつれさる感じのストーリー。
蝋人形のお尻に興奮して欲情してしまった攻め様の悩みがどう解決するのか?
是非お手に取ってお確かめあれ。

3

恋煩いとツンデレと朴念仁とw

『鬼畜』で良くも悪くも話題沸騰した、何かにつけて話題作を提供してくれる吉田珠姫さんの新刊は、昭和初期の時代背景に、文章も「~たまえ」などという本仁戻さんの『探偵青猫』のような口調。
文体も物語調の第三者視点。
一見ミステリー風かと思わせぶりな題名に、展開に・・・その実は(笑)
とてもツンデレの冴えた、そして鈍感選手権のような(爆笑!)キャラクターが織り成す本作、かなりユニークでしたよ♪

表題はじめ3部構成で成り立っています。
しかしながら、この3部で本当に1作品ですねw

帝都でひらかれている「衛生博覧会」なるものに足繁く通う出版勤務の鉄之助が声をかけられて久々に再会したのは、
華族の家柄で、その美貌に誰もが憧れ、声もかけられなかった大学の同級生・西園寺光春。
実は、鉄之助が博覧会に入り浸るのには理由があり、それはとても後ろめたい理由でもあるのですが、光春はそれを見抜いたかのように次々と暴露していき、
鉄之助が執着したあるモノについても種明かしをされてしまうのでした。
そして居心地悪い別れ際、鉄之助が博覧会で執着したものは、実は光春ではないのかと・・・

という導入部分が表題になるわけですが、
明らかに「おや?」と読者も気がつくあれやこれやが転がっているわけですよw
そして【蜘蛛は糸を吐く】ではなにやらタレ込みにより、連れ込み宿の張り込みをせねばならなくなった鉄之助に、博覧会の件依頼後暗い気持ちがわいて(w)悶々とした気持ちを抱いた光春に偶然再会して、彼が誰かにおわれているということでかくまったところ、接吻・口淫をされてしまうが、やっとここで光春の罠に気がつき
【蜘蛛の純愛】において、それから2週間後、光春が重篤な病であるから鉄之助に来て欲しいと連絡があり向かうと、確かに寝込んでいるのだが医者がくれた座薬をいれて欲しいという光春に怒り出す鉄之助
・・・という具合に「あ、これは!」という展開。

ここで面白いのは、鉄之助のこれだけ誘われているのに、本人も前科もありさらに淫らな妄想までして欲情もしているのに、一歩を踏み出せない超絶ヘタレぶりと、鈍感ぶりとヘタレ朴念仁ぶり♪
それが、光春の素がわかったとたん野獣に豹変する変身ぶり!

そして光春の一見ビッチなような態度は実はツンデレだったという、、、、
このツンデレが実に見事で、やりすぎ!
それが彼は片目を眼帯で隠してるんですけど、その理由でもあるのですがw
どんだけ回りくどいんだ~!!というのもあるのだが、その手法が実に愉快で楽しませてもらっちゃったしwww
こんな豪胆な、金を使うような回りくどい方法を取らなければ鉄之助に振り向いてもらないというのも、哀れだったりおかしいやら~

キャラクターが極端にユニークで、いつものトンチキいっちゃう紙一重ギリギリでとどまった(いや、本当はトンチキいってるかもしれないw)感が絶妙で、かなり楽しいのです。
今回はキャラクターも設定もバランスよくできてましたな(笑)

それを的確に表していたのが巻末の金ひかるさんのあとがきを兼ねた漫画♪
これにつきます!!

5

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