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表題作夜をひとりじめ

片岡泰造,大手文具メーカーシステム開発部課長,38歳
立花進,大手文具メーカーシステム開発部社員,24歳

その他の収録作品

  • あなたをひとりじめ
  • あとがき

あらすじ

大手総合文具メーカーに勤める片桐は出来る男。出世も早く、社内の評判は上々だ。ただし私生活には最近潤いがなく、同じゲイの友人が経営するバーで酒を飲むのがささやかな楽しみだった。
そんなある日、ひそかな恋心を抱いていた課の新人・立花に店で遭遇してしまう。それ以来、立花からかわいく無防備に懐かれる片桐。手を出したいのに出せない辛い日々が続くうちに・・・・・?
モテ課長×天然部下のほのぼのラブ

作品情報

作品名
夜をひとりじめ
著者
名倉和希 
イラスト
富士山ひょうた 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403523137
3

(23)

(0)

萌々

(6)

(13)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
11
得点
65
評価数
23
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数11

受けの可愛いくてちょっと激しい独占欲

受け視点も読みたいなと思っていたら、後半は受け視点だったのでとても嬉しかったです。

「夜をひとりじめ」
片岡視点です。
38歳の課長片岡は24歳の入社2年目の可愛い部下立花に片想い中です。
目をキラキラさせて一生懸命で慕ってくる立花。
偶然行きつけのバーで遭遇してゲイだとバレてしまいますが、立花は変わらずいや前以上になついてきます。
片岡はもう立花にメロメロで理性を総動員させて自分を押さえているのですが、気を抜くと抱き締めてしまいそうだったりキスしてしまいそうだったり。
裸に剥いてなめ回したいとか!

色々あって両想いになり無事に結ばれる所で前半は終了。
片岡のワタワタ悶々が切なく楽しかったです。まさか立花はわかってての魔性か?と疑いましたが本当にただ片岡になついて慕ってるだけだったんですね。両想いおめでとうございます!
立花のひとりじめ発言が可愛かったです。

「あなたをひとりじめ」
は立花視点です。こちらでは片岡がいかに仕事ができ部下に慕われ上司に信頼されかっこよくて大人で立花をぐずぐずにさせているかをこれでもかと書かれています。
立花がこんなに片岡にはまるとは。
そして立花の独占欲が強いです。可愛いひとりじめですね。
同棲したくてしたくて押せ押せですが片岡は慎重でなかなかいい返事をもらえません。
ついに退路を絶ち片岡に受け入れさせるために立花は家族にカミングアウトしてしまいます。

立花の父親が面白くて気の毒でした。
でもこれで片岡も覚悟を決め、立花家に挨拶にも行っていつでも越しておいでって言ってもらえて良かったね!

お仕置きエッチは意外でした。どうしても前半の片岡の印象が強くて、後半では大人の余裕で立花を焦らせたり。片岡なら立花にむしゃぶりつきそうなのに。
最初から立花を感じさせるのを優先させていましたが、なかなか仕込んでますね。

後半では片岡がかっこよすぎで別人のようでした。

バーのマスターと片岡の元カレもうまくいって良かったですね。

後半では立花が自分から片岡を好きになった、多分最初からと言ってますね。
前半の積極的だったのも無自覚な好意からだったのかな?いくらなんでも入社2年目で課長の家に週に何度も遊びにいけませんよね。
課長に嫌われたと大泣きしたり、自分は特別という言葉に浮かれたり。
片岡が必死で理性を働かせでも立花を呼びたくてゲームを買ったりじたばたが楽しかったです。

可愛いお話でした。


2

オヤジ、へびの生殺し状態になる(爆)

多分、「窓」「耳」に次ぐ”あたふたオヤジ”第三弾”と銘打ってもいいのか(笑)
いや、そうつけたくなるような、実に愉快なお話でした♪
しかも主人公に続いて、2話目に登場する受け君のお父さん!(これもまたオヤジ)この人が楽しくて楽しくて、後半、このお父さんに全部持って行かれた感が・・・www

大手総合文具メーカーのシステム開発の課長である片桐は、見た目もいい男なら仕事も出来る男で、部下からもしたわれているのだが、彼はゲイであり、今特定の恋人はいない。
課の新人・立花はサラっとした黒髪にクリっとした黒目、性格も素直で真面目で能力もあり、皆に「かわいい♪」と言われて可愛がられているのだが、
実はこの立花が片桐の好みど真ん中ストライクゾーン♪
本当は抱きしめて頭をなでなでしたいくらいなんだけど、抑えているw
そんな立花とゲイ友の経営するバーでばったり遭遇!
立花はバーのオーナーと年の離れた幼馴染だったのです。
ゲイであることがバレたと戦々恐々する片桐をよそに、共通の知り合いがいることを素直に喜んで懐いてくる立花。
一緒に飲みに行ったり、ごはんを食べに行ったり、ましてや片桐の部屋に立花が来出して泊まったり、
ノンケの立花に手を出せない片桐はまさに、ヘビの生殺し状態!!
そんなとき、片桐の元カレが帰国して久しぶりの再会をし、片桐の部屋を訪れたとき立花が元カレの姿を見てしまい・・・

何が面白いかって、無防備になつきすぎるほどになついてくる立花。
わんこが尻尾振ってついてくるように、片桐にべったり・・・
それによる、片桐の苦行の様を呈する姿が楽しいのです!
立花天然すぎ!!!これをノンケのひどさと呼ぶにはあまりにもwww
だけど、認識したら早いですよーーーw
散々片桐がヘタレて、悩んで苦しんで、立花に主導権がありますから、彼が決めたら速攻です!
しかもコトのあともシレっとして、本当はゲイだったのかな?なんていうくらいなんで(笑)
しかしながら、この本編、惜しむらくはエッチがあること。
ゲイ×ノンケだし、あれだけ愉快な進行をしたので、エッチ手前で精一杯にしてほしかったなぁ~挿入エッチはいらなかったかもです。
そこが惜しい!

そして、2本目の立花視点で進む【あなたをひとりじめ 】では、立花の父親が登場するのですが、、、、やられたー!!この父親に、立花の家族にもっていかれたよw
全部すっとぶくらいの勢いで、この父ちゃんのディープインパクトに飲み込まれました♪
付き合う前から健気で一途だった立花ですから、もう恋人になったら速攻目標は「一緒に住むこと」←これをチャッカリと呼ぶか、ズボラというか、健気というかは、読者次第w
今のアパートの契約更新がせまっているので、なんとか同居をうんと言わせたい。
本編でいい相談相手になった片桐の元カレにアドバイスを受けて、色気で返事を勝ち取ろうとしたのですが、あえなく玉砕~快感の波に飲み込まれました(爆)
そこで、立花は家族にカミングアウトします!
あら~いいんじゃない、という母親とおもしろがる妹、だけど父親だけが猛反対!
男と聞いても相手を嫁と認識したので、言う事トンチンカンw
・・・だけどね、ゲイについて認識のない一般人なんてこういうものかもしれないっていう典型の反応かもしれませんねw
それがデフォルメされている。
男と聞き「かわいいのか?男でもかわいいなら許さないでもない」
年上の上司と聞き、「そんな嫁はいらない!進のばかー!!」・・・どこのお嬢さん?
あげく、息子ストーカーしだしたりしてw
ま、そんな事もありまして、どうなったかは本作で(爆笑)

確かに面白い、愉快、片桐のノンケを前にしたヘタレ中年も、立花の天然も、お父さんも、みんな楽しい。
だけど萌えか?と言われると、萌えはあるんだけど何か、前作2本のオヤジおろおろシリーズと思うと、それに比べるとインパクトは弱いのです。
やはり本編にエッチがあったせいかな~?
なので、評価は萌えひとつ。

あと、イラストが御免なさいでした(涙)苦手なんです。。。このベタなツーショットカバー表紙のくささとか、
あと立花はカワイイ設定なんだけど、ちょっとイメージと違ったのと、、、片桐はそこそこ良かったけどちょっと老けすぎかな?
でも、それは本作のマイナス要因にはなりません。あくまでも個人の好みの問題なので。

6

年の差カプを楽しむ

38歳×24歳という年の差。
くっついてからは受けがますます子供っぽく、攻めはどんどんエロオヤジ化していったような?それも年の差カプの醍醐味かなと思いましたw
攻めと一緒に住むことしか考えていないような受けや、
二人の関係を知った受けの父親の行動はいい年してガキすぎないか?と思いもしましたが、コメディとして楽しみました。厳格な親父なのかと思ったらすごく可愛いギャグキャラな父親を見ても、こういうノリの家計なんだろうと。

前半はゲイの課長(攻め)がノンケの新人(受け)に惚れ、落ち着いたイメージとは裏腹に
すごくヘタレてるところが面白いし可愛いv
その無防備さにウズウズしたり、夜道で危ない目に遭わないかハラハラしたり…
結局、受けも攻めのことが好きになり、後ろもいいですよと切り出してくれるという展開は、ノンケなのにいきなりハードル高すぎないかと思いましたがww
この受けのホワホワ天然な言動を見るに、何事にもあまり迷ったり怖がったりしない性格なのでしょうきっと。

恋人になってからの後半は受け視点の話。
受けの視点で見る攻めは、前半のヘタレっぷりが嘘のように格好良く、
格好良いのに絡みはどんどんねちっこくなっていく所が面白いw
受けもそれにノリノリで応じてしまい、いいバカップルにww
のんびりした可愛いカップルかと思いきや、ハンカチで縛ったりドライに挑戦したりと、エロ面ではアグレッシブな所も意外性があっていい♪

最終的には攻めが受けの家族を訪問し、母親や妹公認の仲に。
最後までごねている父親はわがままな子どものように扱われ、ちょっと気の毒w
波乱や深刻さのない、最後までほわほわ甘~いお話でした。

4

受け様、ホントにリーマンなの?

ゲイの上司とノーマルな部下との恋のお話で、表題が攻め様視点、書下ろしが受け様
視点で描かれた、甘く、どこかコミカルなストーリー。
受け様が年齢相応に感じられない天然な可愛さが引き立つお話でしたね。
38才と24才の年の差カップルなのですが、受け様の言動はどう見ても24才リーマンじゃ
ありえないって思うのですが、会社でも可愛がられる設定で、攻め様も配属になった
新人の頃から可愛いと思っている受け様。
そして受け様もデキる上司の攻め様には尊敬してると言うか懐きまくる感じで子犬系。

そんな二人がプライベートで接触を持ったのが、攻め様の学生時代からの友人の店。
2丁目寄りのその手のお客が多いお店で、友人ももちろんゲイだけど、二人の共タチだから
長く友人止まりの関係で、その店のマスターでもある友人と受け様が年の離れた幼なじみ
会社でカムアウトしていない攻め様は、その店で偶然受け様と出会って慌てる。
密かに可愛いと思っている相手で、会社での事もあり、自分の性癖がバレテしまう。
でも受け様は、割と何でもない感じで、逆に自分しか知らない上司の攻め様の
プライベートを知っていると言うことで優越感アリアリ状態。
受け様は無自覚で攻め様が好きなのではないかと思えるような展開です。

それから受け様に懐かれ、プライベートで会うようになり、攻め様の家にも出入りする。
でもそれは、大好きな上司に懐いてる子供みたいな感じなのですが、受け様が好きな
攻め様にしたら、拷問のような日々になります。
かなりストレスがたまってきた攻め様は、受け様と距離を取ろうとするが、受け様は
まるで捨てないでなんて言ってる女みたいな態で、攻め様にしがみつく。
攻め様は困惑しながら、自分が受け様に抱いている劣情込みの好意を告白して、
無理やり放そうとするが、逆に受け様から自分も好きだと・・・・
子供のような独占欲が、言わせているだけと本気にしなかった攻め様ですが、
仕事にも支障が出てくる受け様の気持ちを受け止める事になり、恋人になる展開です。

思いを自覚してる攻め様よりも無自覚の受け様の方がかなり積極的でなんです。
書下ろしになると攻め様にメロメロ状態で、グルグルしている受け様や、その家族も
巻き込んだ展開は微笑ましいです。
真剣なんだろうけど、何故か天然過ぎて笑えます。
なかなか楽しい作品になっていました。

3

受がちょっと苦手に感じる手前?

名倉さんのオヤジもの!楽しく読めましたが、
受が、私にとって許容範囲ギリギリでした。
何とか、許容範囲内に収まってくれたことに
心から安堵して読み終えれたことが、嬉しかったです。
(おかしな喜びですが(笑))

というのも、新人サラリーマンの受なのですが、
結構幼いというか、天然なんです。
私は、子供っぽい?少年っぽい?のが苦手なので、
ビクビクしながら読みました。

若くして出世し、能力を高く評価されているサラリーマン、片岡は、
仕事に力を注ぎ、恋愛については、二の次になっている。
ある日、馴染みのバーで、部下の立花と偶然出会い、
自分がゲイであることを知られてしまう。
また、片岡は、心の底では、立花のことに好意を抱いていたので、
慕ってくる立花がかわいくて仕方がない。
でも、好意をもっていることを立花に知られては、
引かれると思い、片岡は、大人な態度で上司としての態度を崩さない。

そんな片岡の苦悩が、面白い!
そして、そんな片岡の苦悩も知らず、天然パワーで
押しかけてくる立花がすごい(笑)

オヤジ好きには、たまりまらない1冊かと思います。

3

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