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表題作RDC -メンバーズオンリー-

RDCオーナー 冬木友紀・43歳
RDCマネージャー 吉川高埜・27歳

その他の収録作品

  • RDC -RESERVED-
  • あとがき

あらすじ

レッド・ドア・クラブ、マネージャーの高埜と、オーナーの冬木。二人の知られざる過去とは…。そして、クラブのオープン秘話とは!?

RDCでマネージャーを務める高埜と、オーナーの冬木には知られざる過去があった。高埜は父を亡くしてからは母に何かとあたられ、金が必要になるたび客を斡旋されたりしていた。母に見つからないよう生活費を稼ぐため街で客を捜していた高埜はある日、AVにスカウトされる。しかし、約束に反して無理矢理撮影されそうになり、そのAV会社の社長の冬木に助けられた。その後も何かと面倒を見てくれる冬木に高埜は惹かれてゆくが…。

作品情報

作品名
RDC -メンバーズオンリー-
著者
水壬楓子 
イラスト
亜樹良のりかず 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
RDC -レッドドアクラブ-
発売日
ISBN
9784344826380
3.7

(9)

(0)

萌々

(7)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
34
評価数
9
平均
3.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

オヤジラストはオーナーと高埜で決まり

シリーズのラストを飾るのにふさわしいカップルでしたね。
オーナーの攻め様とマネジャーで受け様の高埜さんの出会いから現在に至るまでの
道のりを描いたストーリーで、毎回登場していたのに、その存在や過去がちらっと
出て来ては気になっていた受け様が主役で、気になるキャラだっただけに感慨もひとしお。
流石オヤジシリーズ、受け様の中学生の頃から予約してるなんてびっくり設定。
前半は受け様の視点で描かれた出会いの過去篇でしたね。
受け様の辛い過去が明らかになるのですが、なんて傲慢で酷い母親が出てきます。
中学生の受け様に生活費を入れろなんて理由で売春させる母親なのですが鬼畜ですね。

そんな時に、母親から売春を強要されるくらいなら自分で街に出て売りをするように
なった受け様は、AVにスカウトされ、見学だけなんて言葉に騙されるように
つれていかれ、AV監督に凌辱プレイをされるところを攻め様に助けられる。
でも素直になれない受け様は折角お金が入るはずだったと文句を言ってしまう。
そんな受け様に攻め様は自分が買うと、しかし他人に憐れみを持たれる事が許せない
受け様は拒むのですが、攻め様に子供には興味がないから、大人になった時の予約金だと
言う名目でお金を貰い、更に攻め様の別の店でアルバイトをするようになります。
その店は覗き部屋で、受け様は何もしないでその部屋で勉強だけ出来る環境を攻め様に
よって与えられ、その覗き部屋は攻め様しか客になっていないのです。

いつしか、その部屋のミラー越しの電話で攻め様に学校の事や家の事を話すようになり
子供と保護者みたいなやり取りをしながら受け様の頑なだった心に変化が現れ、
更に、攻め様の経営するAV会社で、攻め様も俳優として出ているのですが、
今まで気にした事がなかった受け様はある日突然に、攻め様への恋を自覚する。

出会いが14才で、そこから延々と長い片思いと擦れ違いが始まるんですよね。
その間に攻め様は受け様の母親と結婚して受け様を養子に迎えるなんてびっくりな
出来事もあり、その頃の受け様は、攻め様に裏切られた思いと片思いのやるせなさで
かなり荒れてしまったりするんです。
でもその疑似家族のような生活も攻め様のAV会社が倒産した事で、受け様の母親と
離婚する事になり、縁が切れてしまうかと思われた時に、今までのわだかまりよりも
攻め様に助けられたことと、やっぱり好きな気持ちから母親には付いていかず、
攻め様の元に残る事を決める受け様、そこから二人での生活が始まる。

攻め様と受け様の母親との結婚、離婚、倒産も実は受け様の為にしてくれたことだと
知る事になるのですが、14才の時の攻め様のと約束を忘れる事が出来ない受け様。
大学に進学する時期になり、攻め様に改めて予約金の事を持ち出し、進学で留学する前に
2年早い約束を果たしても良いと持ちかけるが攻め様にかわされ受け様は留学する。
この時点で受け様は攻め様への思いを諦めなくては、攻め様は本当の保護者になって
くれたのだと思い込もうとする受け様なんです。
結局は大学を卒業する段階でやっと攻め様が動き出すのですが、オヤジは忍耐の人でした。
逆にオヤジのエロさと執着を感じさせる内容だったかも知れませんね。

書下ろしの後半は攻め様の視点で描かれている現在の二人の暮らしぶりと
受け様の家でもある、大元のRDC倶楽部でのお話になります。
そして今までの作品の主なキャラ達も総出で出演してるお月見を背景に二人の痴話げんか
が描かれていました。
シリーズ完結に相応しい内容で楽しめました。

4

オヤジ真打ち登場

オヤジクラブシリーズ第四作目、RDCオーナーの冬木とRDCマネージャーの高埜とのお話です。

【RDC -RESERVED-】が先にあります。
高埜13歳、冬木29歳の出会いから現在まで、RDCオープン秘話です。
高埜は母親からのひどい仕打ちに耐え、生きるために必死に踏ん張っている子供でした。
とにかく生きるためにお金が必要で、したたかに売りをしているのです。
ただ子供なのでうまくいかない事もあって…危険なところを冬木に助けられました。

冬木は何かと世話を焼いてくれます。
でもただでお金を受け取るわけにはいかず、「高埜の将来を予約」という形で援助を受ける事に。
売りをしなくて済むようにバイト(3作目の鉄朗が入ったアレです)の斡旋をしてくれ、
さらにさらに、高埜を助けるために思い切った手を打ってきました。
これは実際読んでみてもらったほうがいいかと。
高埜視点で進む【RDC -RESERVED-】では、この手は「冬木さんひどい…!!」と思うのですが
後半の【RDC -メンバーズオンリー-】ではちゃんと冬木なりの考えが分かるのでご安心をw
冬木にしてみればどういう方法をとってでも、高埜を囲い、母親から守るのに必死だったのです。

すれ違いもあり、距離的に離れた時もあるのですが、それでも高埜に安定を与え見守り続けた冬木さんの包容力は半端ではないですねぇ。
「予約した高埜」を受け取るまでにおよそ9年かかった事になるのでしょうか。
まさに光源氏計画です。

【RDC -メンバーズオンリー-】は高埜を怒らせてしまった冬木が、クラブ内でいろんな人に相談したり、意見を聞いたり、ちょっと脱線したり、というコメディタッチのお話です。
最後にふさわしく、1~3作までの主人公達が総出です。

ちょっと笑ったのが、
中学生に唾をつけたオーナー+会社の社員に手を出したドクター < 21歳年下で今は同じ事務所で働く男に手を出したご隠居
という、なぜかご隠居最強みたいな図式が出来上がっていたところw
ちょっと若頭の繋がりだけが薄めなのですが、まぁ仕方無いですかねぇ。

イラストの冬木さんのワイルドさにやられました。
無精ひげ+ぼさ頭+ねむ目なワイルドオヤジ!

1作目から4作目まで、いろんなタイプのオヤジが出てきました。
若頭…割とオーソドックスなオヤジ
ご隠居…ギャップ萌えなオヤジ
ドクター…子供のようなオヤジ(オヤジと言いたくないけど)
オーナー…ワイルド且つ紳士なオヤジ
まだまだいろんなオヤジが読みたかったものですが…
オヤジクラブシリーズが最後だとは寂しい限りです…

0

シリーズラストでやっと・・・!

『RDC(オヤジクラブ)』シリーズ4作目・最終巻です。

1編目は『RDC -RESERVED-』。
シリーズラストを飾るのは、RDCのオーナー・冬木(攻)とマネージャー・高埜(受)のCPです。

私はここまでのシリーズ中で、こちらがいちばん好きですね。とにかく、シリーズ他作品とは段違いにキャラクターがよかったんです。

冬木も高埜も、今までのシリーズで脇として出ていたときとはイメージが全然違いました。

ただ、これも『オヤジもの』というよりは『年の差・育て(られ)系統』として読みました、私は。

高埜の過去が(そこまで詳細には語られないものの)悲惨で重過ぎてちょっと滅入りそうでした。内容そのものよりも、年齢が低過ぎる(登場時が13歳でそれ以前からですから)のが気になって。←私は『ラブ』なら別に、中・高生の年代でも(Hも)まったく平気なんですけどね~。これはさすがに・・・

でも、高埜と冬木との関係はなかなかよかったです。

高埜の母親との一件は、最初から『そうなるんだろうな~』というそのままでしたが、それでも特に気になりません。冬木がそれだけ高埜を想ってたってことでしょうから。そして、最善かどうかはともかく『実際的』な手を打ったということで。

冬木は本当の意味での大人で、そういう意味ではシリーズ他作品の『年だけ食った幼稚なオヤジ』とはまったく違いました。
私はそこがよかったんですが、もしかしたらでき過ぎてて(完璧だとは全然思わないけど)物足りない・つまらないという見方もできるかもしれません。

う~ん、なんというか大元の部分はすごく『オーソドックス』なストーリーなんじゃないかな。ずっと年下の子どもを包容力を持って見守りつつ自分好みに育てるという。しかもちゃんと(我慢強く!)大人になるのを待ってるんです。
『予約』ってのがなかなか気の利いた発想だな~と思いましたね。

シリーズ中、唯一心安らかに(痛い部分があっても)楽しめました。

ただ、あくまでもシリーズ中では(比較の問題で)いちばん好みですが、単体でものすごくよかったかというと・・・
それでも、ここまでシリーズ読んで来た意味はあったと思えるくらいには面白かったし好きなんです。少なくとも、シリーズ途中で投げなくてよかったよ。


表題作は『オヤジのエロ談義』です。なんかもうそれだけって感じです。悪くはないんですけどね。

シリーズ完結ということで、メインCPの後日談に加えて今までのキャラクター総出演です。私はシリーズ他の作品はいまひとつなので『ふ~ん』って感じでしたが。

とりあえず、シリーズ本編でいちばんよかったのだけは確かです。

0

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