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何もかもが気になって、面白いとか萌えるとか考えられませんでした……。
居酒屋勤務とはいえ、一般人なのに複数の男にストーカーされる受け。
それほどの魔性ならもっと身辺に気を使って欲しいものですが、一人でふらふら出歩き迂闊としか思えません。
そして刃物で襲われ、自分じゃなくて攻めが怪我。
それなのに大事にしたくないとか言って警察に通報もしない……大事にしよう??刃物を持ち出すような相手ですよ??逆恨みされた攻めが刺されて殺されたらどうするんでしょう。
攻めの父親もよくわかりません。
弟が死ぬまで交友のない恋人らしき男に、小学生の息子預けて海外を飛び回る……弟から恋人、と紹介されたわけでもないのに。
生きる理由を与えるためと言ってますが、自分が監視して見守ってるならともかく、自殺しそうな危険な人物に息子預けるなんて信じられません。
案の定息子食われてるし……まぁ、成人してから息子から告白して、だから犯罪ではありませんが。
弟は名前康樹なのにあだ名がユッキー(特に愛称について説明なし)
いくらBLはファンタジーといっても、突っ込みどころが多すぎて内容が入ってきません。
イラストはスッキリしていて読みやすいのですが、私には合わなかったようです……。
どこか危なげな年上の世話を妬く年下ワンコ攻め。
最初読んだ時に、二人の関係性が把握できなくて何かのスピンオフ作品かと思いました。
けれど後半どんどん明かされていく真実に「あ、そういうことね」と納得。
受けは攻めの父親の弟の恋人だった、と…。
しかも弟さんは亡くなっていて…。
受けを好きな攻めはが、ある日抑えきれなくて襲ってしまったシーンはサラッとカット。
その後のエッチもカット。
本編でエッチシーンは結ばれた時の一回。
そういえば受けを突け狙ったストーカーはどうなったのだろうか…。
ところどころカットされている感じがしながら読み終えました。
全体的に落ち着いたトーンのお話でした。
「わんこ」というと人懐っこいイメージですが、この作品の「犬」は番犬でした。
ちょっと気になって調べてみたら、「飼い主だけに従順」というドーベルマンやロットワイラータイプも「わんこ」と分類するんですね。
幼児語という影響か、「噛みつかない子」と思い込んでいたので、意外でした。
海外出張で不在ばかりの父との約束で、ずっと同居人である尚を守ってきた竜平。
就職も決まって、やっと一人前の男として尚を守っていけると思った矢先に…。
父子家庭に居候する尚は身寄りがない上につらい過去があって、さらに同性のストーカーを引き寄せる魔性の男風です。
「守らなければいけない存在」というのを読者にわかりやすく伝えるために、ストーカーエピソードを選んだのだと思うのですが、ストーカー登場より先に、店に尚目当てのお客さんが連日わんさか来てるというようなモテエピソードを出してくれた方がもっと入り込みやすかった気がします。
さらに細かいことが気になる質なので、またまた年齢のことが気になってしまいました。
尚が現在30才になる直前で、竜平が大学4年生(22才)。
尚が初めて竜平に会ったとき、竜平は小学生(7〜12才)。
本編には出てきませんが(3回読み返しました)、出版社のあらすじによると尚が竜平と一緒に暮らし始めたのが8年前。
計算が合わぬ…。
8年前に小6だったとしても、竜平は20才にしかなれませぬ…。ぐぬぬ…。
ついでに芳樹の弟・康樹(こうき)のあだ名が「ユッキー」なのも解せぬ。
気になってしまう細かい点はいくつかあるものの、そういうところに目をつぶれば十二分に萌えるストーリーでした。
天涯孤独だった尚がやっと手に入れたしあわせが手のひらからこぼれ落ちてしまったとき、芳樹と竜平が自分を受け入れてくれたとき、どんなに嬉しかっただろうとか、ずっと尚を想いながらも叶わぬ恋だと思っていた竜平の心情とか、大変切ないです。
竜平の番犬っぷりも素晴らしいです。
重箱の隅はつついてもなお「萌2」です。
美しい番犬と美人をぜひご堪能ください。
まず、美しい扉絵にウットリ。
海外を飛び回る仕事で、不在がちの父から「尚のこと、守ってやれよ。」と言われてからずっと。竜平はその約束を守っている。人目を惹く美しい容姿の尚は、知らない男から付け狙われたり、ストーカーにあったりするので、気が気では無く。
竜平はいつしか友人から番犬とまで言われるように。
ただ、番犬としてでは無く、竜平は尚に想いを募らせていた。一方で尚は…
さすが!水名瀬先生、二人を取り巻く状況や過去へのこだわりなど。えええ⁈そうだったの、ポイントがいくつか盛り込まれていて。ちょっとしたミステリー、謎解きのような展開になっていきます。(ので、ネタバレはやめておきます。)
コントラストのはっきりした絵柄も緊張感を生んでいます。顔にトーンで陰が付いてる事も多くて。(逆光なの⁈)ヒヤリとした冷たさを感じたりして。
エチはフツーなんですが、受けがカラダが柔らかいのか、ものすごーく脚を開かされていて…変なプレイとかじゃないのに、なんかエロいです。
ワンコで、番犬で、忠犬。そんな犬との日々。
今では長身でイケメンの竜平が小学生の頃から同居して、母は既に亡く父は不在がちの竜平の生活の面倒を見てきた尚。
竜平の就職が内定したので、家を出なければ、と考えているが、竜平は必死で引き止めてくる。
なぜ親戚でもない尚を家に入れたのか、尚が男性と楽しそうに笑う写真は何なのか、尚を付け狙うストーカーの存在など、どこかミステリー仕立てになっています。
読者もミスリードされて、両親を亡くした尚が竜平の父親と恋人になって家に来た、と思わせられるのですが、実は違うのですね。
そんな真相が、という展開ですが、竜平と尚の間には何の障害もありません。
2人は結ばれてハッピーエンド。
タイトルの「犬との日々」っていうのがちょっと内容と合わないような気がします。
確かに竜平は年下でいつも尚が優先で、華奢で女性的な尚を護る番犬的ではあります。でも「犬」って言っちゃうと何か下僕っぽいというか…。竜平はもっと「騎士」っぽいと思いました。
何しろ水名瀬先生は絵柄が綺麗。そしてHは全裸!コレ重要。