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表題作は、背も高くよく見ればイケメンなのにノンケに振られる烏丸にうんざりノンケ男子南の
男限定恋愛体質×ノンケ男子の親友以上恋人未満な焦れったい恋の話です。
私は、表題作よりは没落貴族リーマンの恋『君の喜ぶ顔がみたい』が神だと感じました。
没落した貴族の家計に生まれた主人公が一枚のメダルによってある男と出会い、少しずつ育っていく恋の話です。
繊細な絵のタッチと主人公の繊細な心情がぴったりはまって、きゅんきゅんとツンと胸に染み渡るような、読んだあと好きだな…と純粋に感じさせてくれるお話でした。
秀良子さんの作品がお好きな方にあう作品かもです。
是非読んでみてください!
2作目を読み損なってることに今気づいた。
これは3作目なのですね。
デビュー作が重たいお話だったし、木原さんの臭い男の話(タイトル失念ですみません)のコミカライズをされると聞いていたので、これもまたてっきり重く暗い内容なのかなと思っていました。
表題作の前に収録されている「君の喜ぶ顔が見たい」これ、ええ話じゃった~。
没落貴族リーマンの白泉様が、小さなアクシデントをきかっけにヒタキという男に出会うのです。って、今するっと没落貴族リーマンって新ジャンルみたいに言ったけど、そういう設定なんだもん説明は割愛いたす。
初対面なのにいきなりお前呼ばわりでほぼ命令口調のヒタキ。お貴族様に対して!いや貴族ってことは当然知らないんだけど、そんな無礼な振る舞いなのに、不思議と厭な印象を持たないんだなあこれが。
小学生がそのまま大人になってしまっているような男だからかもしれません。
抑圧され窮屈で色のない毎日を送る白泉の日常に、ぐぐいっと入り込んできたヒタキの存在が、淡い色を落としていくような優しいお話でした。何度も読んだよ。
そして表題作ですが、仲いいんだか悪いんだか微妙な南と烏丸のやり取りが面白い。
でっかいオネエの烏丸は、ノンケ男に恋して振られるたびに、唯一の友達である南に泣きつきにくるん。
自分を可愛い女の子とでも思ってキャピキャピしてる烏丸は、ちゃんとしてれば背も高くイケメンってとこも肝。
そしてなにより楽しいのが、時々ふと男になるとこなのですよ。
南が倒れたときなんて「ねえっ!!大丈夫?」じゃなくて「おいっ!!大丈夫か?」と、こっちが素なのではと思わせるとこが憎いです。
ふざけて南を襲う時も、ものすごーく男くさい。これは久々にオネエ攻めキタかこれ!
あとがきに、まだ続くと書かれていたので小躍りしています。楽しみ。
しかしこの昭和ちっくな雰囲気がとてもいいですね~糸井さん。レトロな感じなのに新しい。
2作目も手に入れなきゃだな。
やっぱり糸井先生作品、大好きです。
前半は作曲家ヒタキ×没落貴族リーマン瑛正。もどかしくて切なくて。攻めのヒタキ君が頑張ってくれるからこそなんとか成り立っていける関係性とか、ちょっと頑なな瑛正が徐々に解けていくとことか、ホントにうわわわわぁと心が満ちていきます。
後半はノンケイケメン好きのゲイ烏丸×ノンケの親友南。こちらも、まあ、こりゃもどかしい。最後までもどかしい。
糸井先生特有というのか、本人は受け属性なんだけどカッコいい男子な攻め。そしてうまくいかなくてモダモダ。たまりませーん!性癖のさらに奥の部分を乗り超えた愛の成就を感じます。
ハッピーエンドですが何しろ先生の作品全体にかかる切なさが、とにかく好きです。
特に後半CP、続きを期待してます!
読み逃していた一冊。
表題作はあとがきによれば、この続きとしてまだまだ先のお話が用意されているようです。表紙のような雰囲気を予想しながら読むと、ん?という感じではあるけれども、私は好きです。読者は、彼らのわからなさそうでわかる、そんな感情そのものを楽しめると思います。
作者のあとがきもワクワクする楽しみのひとつ。
ところでこの本は、一つ目の作品『君の喜ぶ顔がみたい』が...いやもう涙でした。これは何も語らない方がよいと思うのですがやっぱりなにか書いておきたい。この作品を読み終えた時点で私は一度本を閉じました、そのまま続きを読めそうになくて。お茶を淹れて一服、頭をからっぽにして表題へと移る。そんなことは久々だったなぁ。
純粋に絶品だと思います。
レビュータイトルはこちらに向けたものです。
運命や絆が存在するとすれば、そういうものの最上級クラスのなにかでつながっていくふたりのお話ではないかしら。頑張って「つながっていこうとする」ふたり、のほうが近いかな。個人的に、壁をぶち壊す系のストーリー展開がなにより大好物なので、こちらは迷わず好きな系統だったとは思います。けれどこの作品がめずらしいところは、ぶち抜く役が出逢いのシーンから一貫して迷いがなく、穏やかにかつ力強く攻め入り続ける。ぶち抜く役の行動はあまり描写がないのですが、その分すべてが想像できるほど強烈な印象(超自由な芸術家)で、気が付いたら完全に陣地に入られているのが不思議と心地よい感覚を残します。納得のラスト、主要人物が同じ場所で皆笑顔になれる、こんなに素敵なことってないかもしれない。深く沁み入る作品だと感じています。
ラストのモノローグは誰の心にも光を灯すものであってほしい。
表題よりも「君の喜ぶ顔がみたい」の方が読みごたえがあって面白かった。
受け様の心の揺らぎが切なくて、そこに受け様の背負うものが複雑に絡んでいて、
でも自分ではそれを解く事が出来ずに時間に置いてけぼりされたような家と
リーマンとしての現実社会にどこか疲れていた受け様が攻め様と出会う。
その攻め様は音楽家なのですが、ちょっと強引気味かと思えば優しくて、
無くした思い出のコインを切っ掛けに始まるスローな恋でしたね。
胸にジ~ンって染み入る様な作品でした。