期限切れの初恋(CITRON)

kigengire no hatsukoi

期限切れの初恋(CITRON)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神20
  • 萌×212
  • 萌20
  • 中立14
  • しゅみじゃない7

--

レビュー数
27
得点
222
評価数
73
平均
3.3 / 5
神率
27.4%
作画
糸井のぞ 

作家さんの新作発表
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原作
木原音瀬 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
シトロンコミックス
発売日
ISBN
9784799713396

あらすじ

宇野には忘れられない恋があった。
誰からも好かれていた大学時代の同級生・村上に卒業してからもずっと片思いしていた。
友人の結婚式を機に、この思いを終わらせようと決意するが、そこで会えるはずだった村上が、借金を重ねて行方不明になっていたことを知る。
何もかも失った村上はホームレスになっていた。
宇野は自分の恋を終わらせるために彼を拾ってきて、一緒に暮らし始めるが…。

木原音瀬の同タイトルの小説をコミカライズ。
木原音瀬著、後日談小説(「LibrePremium2012」掲載)と糸井のぞ描き下ろし漫画も収録!

表題作期限切れの初恋(CITRON)

村上,ホームレスになった大学の同期 
宇野,商社の会社員

その他の収録作品

  • 木原音瀬 番外編ショート小説
  • Phytoncide
  • あとがき

レビュー投稿数27

この組み合わせだからこそ

コミカライズと小説版、一緒に届いたけど、まずはコミックの方から読みました。

大学時代に片思いして、その思いを引きずったままだった宇野。
その気持ちにケリをつけようと、村上に会うつもりで地元での大学時代の友人の結婚式に出かけていくのですが、、、。

花見の席で、偶然見つけたホームレスに落ちていた村上を、宇野は拾って帰ります。
そして始まる二人の奇妙な共同生活。
この宇野の対応が、拾って来て、自分の部屋に住まわせただけで、それ以上のことは何もしない。
着替えもなく、風呂にも入らない村上の臭いを、気にしつつも、村上の不在時に部屋に消臭スプレイをするだけで、それ以上のことはしない。
むしろ、その臭いで村上の存在を強く感じてよろこんでいるような。
また、家に置いたままの現金が、減っていっても見て見ぬふり。
そんな宇野の態度に、村上は自ずから自分の生活を立て直していくのですが、それが引き金になって、宇野は村上から離れようとします。

宇野の、村上が「観葉植物」と評した静謐さ。
糸井さんが描く、実に地味な宇野の姿が、この、不気味な位の愛の深さにとても似合っていて、
原作とコミック、このお二人の組み合わせだからこそ、より作品世界が深まって、よかったのだなあと感じました

14

喪失の、その先に。

 僕はもう君を 一生忘れられない



淡い植物のような印象の宇野と、誰からも好かれる太陽のような村上


宇野はずっと村上のことが好きだった。
忘れられない恋だった。


しかし、数年ぶりに出会った彼は、全てを失いホームレスになっていた。
村上を拾い、一緒に暮らしはじめる宇野。


無償の愛を与え続ける宇野に、次第に心を取り戻していく村上。
しかし、次第に立ち直っていく村上に孤独を感じる宇野。



 これ以上 君のことを 好きになりたくない



宇野の思いを知る。
今までの優しさは、すべて「愛されていたから」だと気づく村上。



 俺は 忘れられたくない



そんなこと言わなくたって、
宇野はもう村上を忘れられるわけないのに。


村上は誰からも好かれ、孤独で、傲慢で、ズルい男だ。

7

人間というもの


木原先生の作品は何本か既読なので、こういう切ないとか心が痛むような表現には慣れているつもりだったのですが、コミックになり絵が付いたことによって7年間一人の男に想いを馳せて未だに忘れられない男と、人気者でコミュ力が高くて彼女がいて、しかしある出来事が重なり落ちぶれていった男。
それがコミックになったことによりかなり形を成して読者の心を抉ってきます。

他の方のレビューであらすじは何となく掴めると思います。

私としては、ああ、人間ってこういう生き物だよな‥と思いました。きっと忘れられない人って誰にでもいると思うんです。それが恩人だったり憧れの人だったり、宇野のようにそれが想い人だったり。きっとそれは簡単に振りきれるようなものではなくて、宇野は落ちぶれて生きた生ゴミだと思っても、昔から忘れられなかった村上と暮らしても、宇野は村上を嫌いになれませんでした。

このお話は本当に受け取り方に個人差が大きいと思います。木原作品はどれもそのようですが‥
私はもうこの時点で少しハッピーエンドなんじゃないかなと思いました。
確かに村上が大学の頃の彼女を忘れられなくて、似ている人をつい追ってしまったり、そういう場面もありますが宇野が村上を忘れられなかったように村上もきっと彼女を忘れられないと思います。
人間って、そんなに上手に生きていけるものではないと思うんです。忘れたくても忘れられない。たぶん意味があるんです。
この二人がこの先生きていく上でこの消えない思いは必要なんだろうと。
商業に慣れてしまうと攻→←受
の方程式が作られてしまいますが彼らも男ですので女の子に惹かれてしまうのは仕方のないこと。

私はコミックが良かったら同時発売のノベルズも購入しようと思い買ったのですが、買います。このまま終わるなんて耐えられません。
でも、ハッピーエンドとまではいきませんが一応それなりにキリはついているのでコミックで納得のいった方はノベルズまで手を伸ばさなくてもいいかなと思います。しっくりこない方はノベルズまで即手を伸ばしましょう。

改めて木原先生は本当に人間ってこういうものだよな‥と痛感させてくれる作品をお書きになられます。

漫画をお描きになられた糸井先生の絵もしつこくなく、無駄な表現も無く癖もなくとてもすっきりストーリーに入り込んで読めました。

素晴らしかったです。ノベルズも購入しようと思います!

4

忘れられない恋がありますか?

木原音瀬先生の小説をコミカライズした作品です。
糸井のぞ先生の細い線が、作風に良く合っていると思います。

大学の時に好きだった村上には可愛い恋人がいました。
好きな気持ちを伝えられないまま、恋心を昇華できないまま社会人になった宇野。
卒業後、疎遠になったあとも村上を探し続けるような宇野の執着ともいえる一途な恋心が印象的な作品です。

村上のことが好きで好きで仕方ない宇野が、落ちぶれた村上と再会しても嫌いになれないところが切ない。
たとえ、お風呂に入らなくて臭くても、お金を取られても、何をされても黙って見守ります。
でも、それは優しさだけじゃない。
村上を手放したくないからなんだよね。

静かに見守ってくれる宇野に癒され、人間らしさを取り戻していく村上は、クズ攻めだと思います。
無自覚に宇野の心をかき乱し、宇野の好意につけ込むところは本当にどうしようもない。

そして、描き下ろしの木原先生の小説を読むと、切なさと不安が増します。
元カノに似た女を追いかけ帰宅後には宇野を抱く村上が、自分の気持ちも人の気持ちも信用できない、とっても危うい男だと再認識させられます。
ハッピーエンドなんだろうけど、手放しに喜べない。
余韻に、なんもと言えない哀愁を漂わせます。

でも、やっぱり唯一無二の素晴らしさがある木原作品。
コミカライズも間違いなく面白く、あっという間に引き込まれました。

2

どこがいいのか…

読みやすいかなと思い、まずはコミックスから。
読み入ってしまうんだけど、やはり私の中ではありえない男・村上でした。
ついでに言えば宇野の方もちょっと…こればかりは性格だからしょうがないのかな??

読み終わってすぐに思ったのが、宇野以外に自分を支えてくれる人間が現れたら
すぐにそっちにいくんだろうな…てきな。
正直、宇野が好きなんじゃなくて、ただ都合のいい存在にされてしまってるよね?
なのに宇野の方も最後まで本当に拒絶できないから、余計に村上の傲慢さに腹が立つ!!

好きなのはわかるんだけど、1度は拒絶できたんだから頑張れ宇野!!
宇野には幸せになって欲しいけど、村上は嫌だ。

小説にはその後があるらしいので、村上がちゃんと宇野のことを好きでいる事を願おう。
じゃないと宇野が浮かばれないよ。

8

リア充と負け犬

『泣けるBL』に掲載された作品のコミカライズ。
citron掲載も既読だったが、やはりいつも単行本になると全てが繋がって作品の魅力が見えてくる。
読む順番としてはどうでしょうか…
①小説→コミック→小説? ②コミック→小説→コミック→小説?
自分は①の順番になりましたがどちらも行けると思いますので、これは好き好きで大丈夫と思います。

大学の頃からずっと持ち続けた片思いの相手との6年ぶりの再会。
明るくていつも人の輪の中心にいたその人物はホームレスとなっていました。
彼を家に連れ帰った主人公は、そのうち彼が自分のお金を持ちだしていることに気がついていましたが指摘することができなかった。
それは、言ってしまうと自分の手元に舞いこんで来た彼が、自分の元からいなくなってしまうのではという恐怖となっていたからです。
6年間こじらせた初恋と、負け犬の気持ちを知らなかったリア充が負け犬になった時の落差の姿と。
原作小説を上手くまとめあげていると思います。

コミカライズの良いところは、絵となり具現化された登場人物が心情と共に見せる表情にあると思います。
荒んだ村上の姿。
作者さんがインタビューでも臭いと何度も言われていましたが、その表情はまるで死んだ魚の目でそんなに汚く描かれていないのに臭うような気がします。
そして、宇野が村上を怖いと思いますが本当に怖いです。
それが変わっていく姿がありありと絵で表現されることにわかりやすさ、的確さを見ます。
小説を読んでいるから、知っているから移入してわかりやすいという部分はあるかもしれないですが、きっとコミックが最初という方にも充分に伝わってくるのではないでしょうか?
糸井のぞさんの絵自体が肉食を感じさせないあっさりした感の絵を描かれる方だと思うので植物系と比喩される宇野にぴったりでした。

大学時代、ずっと見ていることしかできなかった坂本が自分の手元に落ちてきた。
何もかも失い荒み、借金まみれで友人からも恋人からも見放され、そんな彼に何も言わず家に置いた宇野は彼に期待してないと思いながら充分に期待している。
リア充だった時、彼は自分に見向きもしなかったが今は彼にとって自分だけが頼り。
彼が立ち直ったら、また自分の元からいなくなってしまう恐怖。
この話の上での結末は、坂本もまたよりどころを失う恐怖からのそれなら抱けばいいんだろう的な、捨てないでくれという懇願のセックスであり、そこに愛情はない。

この本の憎らしいところは、その続きは小説で・・・というところ。
しかし、概してコミカライズはそういう作品が多かったりするので、このコミックはここで終わりと割り切るしかない。

掲載されている短編小説は、その後の事であるがそれは小説のほうにある村上視点の「人でなしの恋」に繋がるものでもあると思います。

この評価は、あくまでコミカライズとして優秀であったという原作の再現と表現に対するものです。

7

縋っただけ、断ち切りたかっただけ

つらい…。
恋のつらい部分だけを搾り取ったような、そんな作品でした。

大学の同期で、いつも人の輪の中心にいた村上。
憧れて、焦がれて、この気持ちは恋だと気付いても、伝える術もなくて…。

宇野は地味でおとなしくて、自分の意見を言うことすらも清水の舞台から飛び降りるような決意がないと出来ないような人です。
そんな彼が恋い焦がれたのは、太陽のように明るくて、ひとを惹きつける村上。
キャンプが好きで、みんなでわいわい騒ぐのが好きで、彼女を大切にする。
漢気溢れる村上に言えるはずのない恋をして過ごした大学時代も遠くなって、すっかりリーマン生活も体に染み付いた頃、大学の同期の結婚式に呼ばれた宇野は村上の惨状を知ることになるのですが…。

もう、痛いし、つらい。
以前読んだときの衝撃がそのまま、読み返しても戻ってきました。
気持ちを伝えられなかったから忘れられない、と思っていた相手が、どん底まで転落している姿を見たら。
かつて恋した相手に幻滅することで、気持ちの整理をしたい宇野と、彼女や友人、近しいひと全てに見捨てられた今、たったひとり、手を差し伸べてくれた宇野に、立ち直るきっかけをもらった村上と、2人きりの生活が何ともつらい。
減っていく引っ越し用の手付金に、「これで嫌いになれる」と安心する宇野の気持ちは、分かるけど分かりたくない。
本当に断ち切りたいなら、手を差し伸べなければいいだけのこと。
それでも差し伸べたのは、繋がっていたい気持ちが勝ったからだと思うのです。

すえた生ゴミのような村上が自堕落に暮らして、宇野の姿なんか目に入っていないかのように振る舞っているうちに、追い出すこともできたのに、手付金がなくなるまで待ったのは宇野。
予想に反して新しいシャツを買って、風呂を借りて、少しずつ人間らしい生活を取り戻していく村上に、また別の人のもとへ行かれる恐怖に怯える前に、離れることをしなかったのも宇野。
何も言わずにいるのは、全部許して受け入れたのと同じなんですよね。

村上の気持ちは分かりません。
前回、初読のときに読み飛ばした巻末の小説も、今回はちゃんと読んでみました。
未だに元カノの面影を追ってしまう。
それでも宇野と抱き合うと満たされる。
「宇野と未来だけあれば」という一言に、愛を読み取っていいのか迷う。
差し伸べられた手が他にもあったら、宇野のところに居続けなかったであろう村上を、信用しきれないまま、読み終わってしまいました。

難しい。
情や恩義は愛と同義ではないと思う。
だけど、宇野のために愛であってほしいと思うんだなあ。

宇野は面倒くさい人間だし、村上は信用できないし。
2人とも人間のひとには見せたくない部分をさらけ出しているから、読むのがつらくて痛いんだと思うし、なぜかこの2人の行先が気になって仕方ない。

思いを重ねることなく、体だけが重なったあとの宇野の一言が重いです。
村上ー、わたしには君が分からんよー。

0

村上はBLの敵!!!

私はコミック→小説の順で読んでみました。
以下両方読んでからの感想です。
(ネタバレ満載なので閲覧注意でお願いします)

コミックは小説と全く同じ内容で、しかも忠実に描いてあるので、
同時購入をされる方はコミック→小説の順がおすすめです。
その次に小説の「ひとでなしの恋」「ふたりではんぶんこby糸井のぞ」を読むと良いかと思います。
小説の「期限切れの初恋」はコミックと同じなので、確認程度に読むか面倒臭い方は読み飛ばしても問題ないです。

さて、こちらの内容は小説の内容で言えば前半部分に当たるような内容です。
このコミックだけでは二人の関係の落ちどころがはっきりとしないまま終わります。
そして結局小説も合わせて読まなければならなくなると思います。
ですが、小説の方を読んでもすっきりとするかどうかの保証は・・・。

コミックは小説とは違って目で見て奥行をリアルに感じられるのでこれはこれで良いなと思いました。
宇野や村上の表情、村上の落ちぶれぶりがリアルでした。
人によってはキツイと感じるだろう内容ながら、
糸井先生の線画に暖かみがあることと絵がさらっとしているので、
それに助けられる部分もあるかな、と感じました。

しかし糸井のぞ先生、小説の再現力が半端ないですね。
木原先生は「自由に描いてください」と言われたそうですが、
それなのにこの原作に忠実な再現ぶり!
糸井先生の丁寧に原作を読み込んでそれを表現する力に脱帽です!

内容については、村上がひどい!!
コミック終わりにある小説を読んでも村上は宇野に対して女の子に抱くような感情を持っていない。
つまり恋愛感情はないけれど、宇野をつなぎとめるためにセックスをする。

宇野は「こんなことをしたら僕はもう君を一生忘れられない」と言っているのに、
村上は「俺は忘れられたくない」と言うあたりがもうBLの敵!!
なんて酷い男なのー!

ここまでくると脚色が強すぎてあまり感情移入できなかったです。
これを感情移入して読んだら大変なことですね~…
あと木原先生の作品をほぼコンプしているので慣れがあるんだろうと思います。
だから引いて見ることができるというか。

木原先生が炸裂しているのはファンとしては嬉しいんですが、
毎度のことなので変に理解できてしまう分、痛くない。
でもそう感じるのは、それだけの理由ではなかったなと思いました。
そちらについては小説の方で触れたいと思います。

内容的にはキャラ萌がなかったので中立くらいなんですが、
糸井先生の再現力がすごいと思ったので+評価で萌にしました。

10

焦れったい

木原さん、糸井さん両者初読み。私ももれなく漫画と小説両方を予約購入しました。読みやすい漫画から拝読。

表紙惚れや作者買いで、あらすじをよく読まない私。読む直前まで、学生時代に好いていた人とは別の同級生とくっつく話だと勝手に思い込んでいた。

読んでみて、あれ?初恋の人となのねぇと途中で気づきました。過去と現在が交差しながら進んでいく。あまりにも物静かで長年初恋の相手を思い続けている受けの宇野。いつも人々の中心にいて、他人から否定されることに過敏。今は廃れてしまった(受けと再会して更生)攻め村上の物語。

落ちぶれていた村上が、宇野と再会して更生していく過程の魅せ方が良かった。学生時代の場面では、物事に対し自分の意見で突っ走る傾向があるのに、結構周りを観ていて少しの変化も見逃さない所(優男的部分)にもキュン。

しかし、番外編SSでの未練タラタラな一面が嫌いです。そんな自分を宇野に知られたくない。人に嫌われる経験をもうしたく無くないだけで身体を繋ぐのか。ハッキリしない所が焦れったかった。

小説に続きがあるので、果たして村上の心は決まるのか、読みどころです。

4

期限切れから始まる恋

ノベルズとコミックとどちらから読もうかな~と思いましたが、コミックから・・・。
糸井さん、初読み作家さんでした。
絵柄がお話にとてもあっていたと思います。
表情から宇野の切なさが伝わってきました。
対する村上の転落振りもすごかった。
物語の終わりはけっして幸せではなかったけれど、前途も多難そうだけれど、今は、この関係が大事なのだと思わせるラストでした。

余談ですが・・・コミックから読んでしまったので、ノベルズのカバー・・・この綺麗な男の人はいったい誰?
村上だとわかってはいても転落していた頃の村上の印象が強すぎました(笑)

3

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