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男臭い!
ひじょーに男くさいっ!
そんでもってほとんど甘くない。
むしろ辛いかも。
最近見ないな、こういうお話。
途中からサスペンスが大盛り上がりで、止まらず一気読みしてしまいましたよ。
薬物使用の免罪事件により大学を退学させられたことをきっかけにヤクザとなり、若頭補佐までのし上がってきた須田は捜査一課の刑事となった新垣と再会します。
「ヤクザの息子」と言われ続け、犯罪に手を染めていた高校時代の須田に興味を示し、堅気へとつなぎとめようとしていたのが新垣でした。大学生時代には体の関係もあった新垣との再会に須田の心は揺れます。組の跡目相続にさしかかっている大事な時なのに、須田と出会った路地裏に足を運んでしまう自分に戸惑惑いつつも「お前を取り戻したい」だけでなく「自分がそちらに行っても良い」とまで言い切る新垣の姿を見ることに暗い満足感を感じ、彼と会うことを止められません。自分の中の熱に引きずられる様に須田は新垣との関係を再開させてしまいます。
そんな折、失脚を狙って工作していた議員の息子が薬物中毒でなくなってしまい、須田は警察と組から嫌疑をかけられてしまいます……
駄目だと思っていても引きずられてしまう恋。
それも破滅に向かう匂いがしているのに抗えないこの感じ。
うわーっ、たまりませんよ。
表面は冷めているように見えるのに、その内実が熱い、熱い。
恋もスリリングですが、起きる事件も非常にスリリング。
誰が裏切り者なのか、もう、読んでいて手に汗握りましたよ。
抑えた文体の所為で、もう新垣すら信じられない様な状態になっちゃった。
クライマックスのアクションシーンで気づいたのです。
「ああ、もう尺がないっ。悲恋か?悲恋なのか?」
……実に余韻の残る終わり方でした。
気の利いたハードボイルド洋画(それもハリウッドのじゃなく)を見終わったような満足感です。
暴力と悪に彩られたお話ですけれど、全く嫌悪感は感じませんでした。
読み応えあるよ。
この作品、めっちゃカッコいいんですよね…
近頃女っぽい受けが多い、とお嘆きの貴兄に。(←某日本酒のCMパクリ…)
片や警察キャリアの父を持つ優等生。
片や父がヤクザの不良。
そんなクラスメートだった2人。
お前なら負の連鎖から抜け出せる。その励ましで努力を重ね大学に入ったが、アルバイト先のクラブにドラッグ売買の容疑がかかり、父がヤクザという偏見と先入観で証拠を捏造され無実の罪に陥れられた瞬間に全てを諦め、大学も辞め悪の道を極める事に方向転換した須田。
ある組の若頭補佐として頭角を現していたところに、思いがけず思い出の男・新垣が現れた…
という設定。
新垣も父と同じ警察官だが、叩き上げの捜査一課の刑事として須田を追い詰める。
…のかと思いきや、別に証拠もなく、そもそも事件もなく、刑事とヤクザとしての心理戦的な駆け引きとしてフェンス越しに会話をするようになるわけです。
それがいつの間にかお互いの組織の目を盗んでの密会のような空気を帯びていく…もう会わないほうがいい、これは危険だ…
そんな心の声はかき消され、ある夜ついに…
所々入る高校時代の追想、今でも須田に熱くなっている新垣、そんな新垣の言葉一つ一つに揺れる心を持て余す須田。
そんな描写が最高にハードボイルドで、疾走感に満ちています。
刑事のはずなのに俺がお前の方に落ちてやる、と語る新垣。お前を取り戻すためなら…と。
そして須田の予感通り危機が訪れます。
この緊迫感。
ヤクザが本気で人一人を消そうとするのなら。
新垣は約束を守ります。警察官である自分の立場も何もかもを捨てて、須田を選ぶ新垣。
しかし、最終盤。追っ手に追いつかれる2人は……⁉︎
ラストは非常に思わせぶりです。どう解釈するべきか。
私は、書かれている通りの「楽園」、だと思いました。思いたい、というのが本音です。
さて、水名瀬雅良さんの口絵で素晴らしい一枚がありますよ。
何と、受けがネクタイとシャツ、攻めの方が全裸、という珍しい構図です。攻め脱がない問題に物申したい方、喝采しましょう。
好き嫌いがはっきり別れる作品ですね。
男臭さむんむんなハードボイルド!
悪い方の中原さんですv
乙女な(笑)私的には、
前半のがりがりヤクザな展開はなかなか辛いのですが、
状況が転がり始める後半2/3くらいから
もうどきどきのはらはらで、
一気に最後まで読んでしまいました!
とにかくラストまでの緊迫感が!!
前半の辛さを思うと、ちょっと評価に迷ったのですが、
思いの外私は気持ち良く本を閉じられたので、
評価は「神」で!
今回は渋い中年の男前は出て来ませんね。その代わり29歳の男前カップルです。
長かった。結局どうなるの?何が書きたいの?と思いながら辛抱強く読み続けました。
刑事とヤクザ
チンピラヤクザの息子須田はレッテルを振り払おうと頑張ってきたものの冤罪で人生を棒に。しかし自分を捨てた世間を見返すようにヤクザの頂点を目指す。
学生時代からの友人新垣はそんな須田を表の世界に戻すため刑事になる。
新垣の執着はなかなかのものです。
学生時代に体の関係もあったのですがお互いに気持ちを言葉にはせず。須田の冤罪で二人は決別し2度と会わないと思っていたら…。
須田を取り巻くお仕事?描写が長くて。必要なお話だったのですが前ふりがとっても長かった。
エッチシーンも多かった。ザ・男×男のエッチですね!
ラストはあとがきにも言及されてますが気になりますね。無事に会えたのだと思いたい。
新垣が須田をどうやって引っ張りあげるのか?もう無理でしょと思ってたら、なんと俺もそちらへ行くと。そして逃避行。最後は大変ハラハラしました。
しかし須田が新垣に会うのを止められなかったせいで森崎に罠にはめられてしまい。いや、その前から脅威に感じられいつかは殺されていたのかもしれませんが。因果な世界ですね。必死で森崎をもり立てて来たのに。
お互いにどうしてもなくてはならない、会わずにはいられない、離れられない存在なんですね。
好きとか愛してるとかじゃなく惚れてるって感じで、男のお話って感じです。
しかししつこいですが前ふりが長かった。読むのを諦めそうになりました。
電子書籍版を購入。
丸ごと1つのお話です。
挿し絵なし、あとがきありでした。
いやー、好きです。
こんな背徳感&閉塞感あふれるお話。
終わりかたも、賛否両論ありそうですが、
本作の雰囲気に合っていて、私はこれで良かったと思います。
でも、これ、BLではない。
この二人の関係は、ラブではない気がする。
かといって、友情でもない。
なんだろう?
うーん……うーん……
絆かな?
うん、強いて言うならば、絆だ。これ。
好き嫌い分かれそうですが、私は好きです!