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表題作略奪者の純愛

日紫喜宜臣 買収したファンド日本法人代表の投資家
来栖晄 買収され経営再建中の老舗ホテルの経営者

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

老舗ホテル経営者の晄。二度目の買収危機に立たされた時、訪れた客はかつて身体と引きかえにホテルを救った投資家・日紫喜で——。

作品情報

作品名
略奪者の純愛
著者
妃川螢 
イラスト
せら 
媒体
小説
出版社
ブライト出版
レーベル
ローズキーノベルズ
発売日
ISBN
9784861232695
2.3

(3)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
5
評価数
3
平均
2.3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

大切だから…

急に目の前から消えたと思った人物が、再び目の前に!!
こういう展開嫌いじゃないんですよね。
その場合、目の前から消えた理由が、だいたい攻めの自分勝手さとかなんですが
今回は…

経営再建中の老舗ホテルを切り盛りしている晄。
かつてホテルを救う為に身体を差し出したこともある。
だが、その相手(日紫喜)は不意に自分の前から姿を消して…

その理由というのが自分の生命を守るためだったのですが
そんな事を知る由もなく、再び現われた日紫喜が気になりつつも何もできないでいる。
そんな折、2度目の買収話が出てきて。
勿論相手は前回とは違い、かなり強引に事を進めてくる。

それを助けてくれるのが結局、日紫喜なのですが。
いかんせん口数が少なすぎる。
どうしてこうなったか、どうしてこうしたか、などの理由を言わずに行動するもんだから
晄にしてみれば突き放されたと思い、不安にもなる。
でも結局は晄を、そしてこのホテルを助ける為に行動してる日紫喜。
その為には、今の自分の会社を捨ててまでも行動に出るところはカッコイイ。

買収話も終わり、2人の関係も進みだした事だし
もう少し相手と会話しろ日紫喜…


そしてこのお話、スピンオフを匂わせるキャラが数名。
期待してます。




1

静かなる執着と懺悔

結果的に言えば甘いストーリーだと思うのですが、最後の最後まで受け様は攻め様の
真意を測りかねて、片思いの切なさとホテル経営の苦しさでもがいているようなお話。

受け様が一人で苦しんでいる時に攻め様も同じく苦しんでいるけれど、全ては受け様を
守る為に奔走している展開なのですが、元ハゲタカと言われただけあって、
攻め様には敵も多く、その為に兄が事故で車いす生活になってしまう。
このことが切っ掛けで、攻め様は受け様を傷つけて何も言わずに去る事になった過去。
そして2年経ってあたらな局面を迎える事態が発生し再会する事になるのです。

兄の事故が無ければホテルを買収する側とされる側での出会いだったとしても
たとえ初めは戯れのような条件で抱かれたとしても、攻め様が突然消えるまでは
言葉は無くても確かな思いが育っているような関係、恋人同士になれたような流れで、
でも、突然受け様の前から攻め様は消え、忘れる事が出来なくても経営再建でホテルを
従業員を守る為受け様は必死で頑張るのです。

再会したときも、受け様は逢いたかったと思う気持ちと、投資家でファンドの代表の
攻め様が、ホテル売却の為に来たのではないかという恐れも抱いているので、
態度がぎこちなくなってしまう、そして攻め様の態度もかなり素っ気ない。
話の流れでも、二人が絡む事が少なくて、前半に過去のやり取りが受け様の思いで回想で
描かれていて、二人が何を思っているのかは読み手には伝わるけれど、二人は擦れ違いを
延々続ける、でもそれも攻め様の受け様に対しての懺悔の気持ちがあるし、
過去に無理強いしたことを後悔しているし、受け様を危険な目に遭わせたくないと言う
攻め様なりの愛の形だったりします。

言葉少なで不器用な感じだし受け様は自分に自信がないから二人の印象は地味かも(笑)
華やかさを描くならば攻め様の兄や側近のレニーを主役にしたほうがアリかもなんて
思ったりしましたね。
攻め様は受け様の為だけにかなり大胆な計画を実行するのですが、それ程執着してるのに
読んでいてその執着はあまり感じないです。
ラストで全てが明らかになる展開で執着具合と愛の深さを知る結果ですね。


2

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