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白銀の人狼は生贄の王子に愛を捧ぐ

shirogane no jinrou ha ikenie no ouji ni ai wo sasagu

あらすじ

古くからユーディスティ王国の北方を守る狼の民・ザノゥサ。王国は守護の代わりに貢物を捧げ、彼らとの友好を保っていた。けれど時が過ぎ、その関係を軽んじた王は「王の子を嫁がせよ」というザノゥサの求めに対し、姫ではなく王子のシャニに白羽の矢を立てた。海軍将校として生きていた彼は一転、ザノゥサへの生贄として雪深い山脈へ向かうことになる。そこに待ち受けていたのは、美しい白銀の狼。シャニは自分こそが妻だと主張するが、子を産めぬ男に用はないとばかりに置き去りにされてしまう。それでも一人凍える雪の中で生き抜こうと耐えるシャニのもとに再び現れた狼は、なんと人の形に姿を変えて――!?

作品情報

作品名
白銀の人狼は生贄の王子に愛を捧ぐ
著者
伊達きよ 
イラスト
ミギノヤギ 
媒体
小説
出版社
アルファポリス
レーベル
アンダルシュノベルズ
発売日

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レビュー数
1
得点
15
評価数
3
平均
5 / 5
神率
100%

レビュー投稿数1

おそろしく男前で美しい、鬼つよ嫁の虜になりました

んん゛っっ!!
こりゃまた魅力的な主人公が現れましたね。
美しさと強さを兼ね備えた主人公・シャニの活躍に大興奮。あまりの男前っぷりに見惚れること間違いなしの作品です♪( ´▽`)


育った環境や生い立ちこそ悲しくなれども、シャニの持つハートの強さ、生きる強さ、他人を思いやる強さがとにかく光るストーリーです。
王子に生まれたとて、壮絶で惨めな環境で育ち、親はいるけど親とも思えない毒親に虐げられてきたシャニ。味方のいない王宮で、生きるために必死に努力してきた彼のバックボーンが、ザノゥサで信頼と尊敬を獲得するのに繋がる流れがめちゃくちゃ最高で最高でした!(=´∀`)人(´∀`=)

女の嫁が欲しかったザノゥサに、シャニの父である国王が意地悪で男のシャニを寄越したことで、ザノゥサの民に嫌われるという、苦々しい歓迎を受けたのも束の間。持ち前の精神力の高さと戦闘スキルで、評価を爆上げしていく盛り返しにワクワクするわ、ヒャッハーするわで、めちゃくちゃエキサイトしました。
いやもう、シャニがかっこよすぎて……鬼つよ嫁様に平伏です(〃ω〃)

ヒロインポジションでありながら、ヒーローなシャニ。彼の魅力はこの場では語り尽くせないほどです。シャニを評価する流れが出来上がってくると、読むのが楽しくなってきて、ページをめくる指も非常に軽快になってるのが分かりました^ ^
なんていうのかな……シャニにたくさんの家族が出来たなって感じがして嬉しいんですよ。望まれない結婚から始まったことだけど、シャニの居場所ができてきくるんですよね。

血の繋がりがあっても家族といえない"家族"もいれば、血の繋がりがなくとも温かく迎え入れてくれる"家族"もいる。王子として過ごした劣悪な環境と、グリトニィルの伴侶として生きるザノゥサでの生活とのコントラストの差がありすぎて、前者の方には吐き気を覚えますが、一つだけ良いことを挙げるとしたら、ザノゥサでグリトニィルに出会たこと。
グリトニィルは感情表現が豊かじゃないけど、彼もまた別の意味で精神的に苦労してきた頑張り屋さんです。控えめでありながら、出るときは出るタイプのリーダーなので、きっとシャニとこれからのザノゥサを未来を担えるよう手を取ってくれると思います。周囲のキャラたちの存在感もよく、2人を支えて見守る体制にも楽しませてもらいました♪


婚姻によって主人公が幸せになるストーリーは数多く読んできましたが、スパダリ夫に幸せにしてもらうタイプの作品が多い中、この作品は主人公が夫や嫁ぎ先に幸をもたらしていくものです。受け身にならず、自ら能動的に未来を切り拓いていくシャニのカッコ良さが本当に最高でした。自分の評価に無頓着なのもいい。最後までシャニの魅力の虜になりました。


素晴らしい読後感ではありましたが、一つだけ。
私としては、シャニを虐めた王国の奴らのあわあわ顔を拝みたかったなーって思いました。
特に母親と父親。こいつらはシャニが許しても私が許せん。脳内でかるーく成敗ときました(笑)

2

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