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こういうおとぎ話調の作品、大好きです!
全部が最高でした。
強かなΩが主人公っていうのも変わっていて面白いんですけど、目論みが外れて"ハズレ婚"をしてしまった残念な結婚生活が、大・逆・転の結末を迎えるドラマチックなシンデレラストーリーです。
この作品のおススメポイントは、幸せエンディングが素敵ってだけじゃないんです。
その過程がとにかく素晴らしい!
何が良いかというと、Ωのランティがとにかく前向き。幸せを獲得するためならどんな過酷な状況にあっても這いつくばる精神の持ち主です。
いやね、Ωって弱々しくて可愛らしくて庇護欲掻き立てられる印象なんですけど、ランティは逆。可愛らしい見た目に反してハートが強い。生きる力がものすごく高く、どんな逆境に置かれてもその状況をより良くすることに物凄く一生懸命です。
くよくよしない、ハートの強い主人公は私の大好物。結婚したαの夫が望んでいた騎士ではなく、木こりだと判明したときも残念がるのは一瞬で、気持ちを切り替えて生活基盤を整えていく手腕は見事。勉強もコツコツ頑張る努力家で、仕事の才能と先を見通す能力もある。まさしく理想の嫁です。
そんなランティと結婚した夫のガォルグも、もっさり木こりだったのがみるみる洗練された男になっていきます。ランティの"あげまん"力がすんごいすんごい。
生活も潤い、共に力を合わせて頑張ってきた夫婦の想いが、本物の気持ちになっていくのは当然の流れ。好きから始まらない結婚生活が、いつしか愛情で満たされていくことになります。けど、始まりが始まりだけにここから思いっきり気持ちにすれ違いが起きてしまう。
これがですね……実に焦ったい!!
ここまで気持ちがすれ違うのはまさにミラクル。相談されている第三者も呆れてしまうほどです。最初から自分は恋愛対象外だと思っているから、向けられた好意を全部逆に捉えてしまう2人。なんでこうなるのか…何度もガックリした読者も多いのではないでしょうか。
平行線を辿る2人の関係は、ランティに婚姻を申し込むαの存在によって大きく変わっていきます。それと同時に、木こりのガォルグには隠されていた過去が暴かれることになるのですが…これが本当にドラマチックな展開。まるでおとぎ話の世界です。
私なんか興奮が止まずで、喉の奥がキュッとなって心臓もバクバク鳴ってました。いやー…多幸感とワクワク感に溺れまくりです。
この最高のエンディングはぜひとも読んでその楽しさを味わって欲しい♪( ´▽`)
物語が優しい文章で綴られているのがとても読みやすい上に、ストーリー展開がどんどん盛り上がっていく疾走感が心地良いです。難しい設定もややこしい関係もなくサクサク読めるので、あっという間に読み終えました。
物語はサクサク読めるのに、2人の気持ちが通い合うのはモダモダ。恋の行方にスピード感はありませんが、それだけにクライマックスは、かけた時間の分の重みを感じることが出来ました。
ウブな夫婦が紡ぐ恋物語は、勘違いから始まるニセ恋でしたが、2人で過ごす時間が本物にさせてくれました。これって"運命の番"以上の運命の番関係だと思うんですよね。
自分で幸せを掴み取って、運命を切り開いていく彼らは間違いなく"運命の番"です。
とっても可愛くて読むだけで前向きに元気になれるストーリーです。超絶おススメします!
とても面白かった。
物語の始まり方から笑っちゃう。
心優しいΩがみすぼらしい怪我人を助けたら騎士様で玉の輿婚しましたという童話のような出来事がすぐ隣で起きたΩが主人公。
自分も玉の輿婚したい、どこかに騎士が落ちてないものか…と思っているところに只者じゃなさそうな屈強攻めが現れる。そこから勘違いが重なり貧しい木こりに嫁いじゃうんだけど、そこからの受けのタフネスとハングリー精神が凄い。攻めに求婚した理由はがめついけれど、勘違いした自分が悪いことも自覚して反省しているし、何より騎士と結婚することはただの手段の一つで本当の目的は「幸せになること」だとわかっているところが良い。
そして辺鄙な山奥で「僕はここで幸になってみせます!」と決意を新たにする。
幸せになるために努力を惜しまない勤勉で粘り強い受けがとても好き。そんな受けの性格を逞しく図太い、そして「本当にしつこい」「お前ほど執念深い奴は初めて見た」などと評されているのも笑った。
そうやって“自分が”幸せになるために貪欲だった受けが攻めにも同じように幸せでいて欲しい、攻めの幸せが自分の幸せにも繋がっていると思い始める心境の変化も良かった。あと攻めを一番強くてかっこいい男だと思っているし、最初に玉の輿婚した同僚の旦那(騎士)よりもイケメンだと思っている受けも良かった。自分の夫のことを自慢げに話すお嫁さんが可愛い。
攻めは無骨で無口な山男なんだけど、受けとの新生活をソワソワ楽しそうにしているのが微笑ましい。酔った攻めが受けの名前を連呼して甘々になっている姿も可愛かった。受けに好かれたくて頑張っている姿も健気。
作家様買い。
オメガバースとのことで発売をずっと楽しみにしていました。
玉の輿にのりたいオメガのランティと、木こりのガォルグとのお話です。
オメガバース作品と言えば、オメガが虐げられて悲観的な作品も多いのですが
こちらの作品のオメガのランティは強くたくましい子でした。
きっと騎士に違いない!と勝手に思い込んでガォルグと結婚したランティ。
実際は木こりだと知って、離婚するかと思いきや
そこからのし上がる為いろんなことを考えるんですね。
ランティは、自分が幸せになるために、自分で道を切り開いていくんです。
途中ハラハラする展開があって、どうなるんだろう…って不安になったんですけど
ちゃんと最後はハッピーエンドで幸せな気持ちになりました。
この作品を読んで、自分も頑張ろう!と勇気をもらいました。
出会えてよかった作品です。
先生買い。幸せを自分の手でつかもうとするのは良いなあと思ったので、神にしました。オメガバですが、健気な可哀想なオメガではなく、頑張るオメガという印象のお話、本編330Pほど+後日談20P弱+あとがき。
オメガであるため6歳で宿屋の下働きとして売られたランティ。同僚のアレクがケガをした騎士を助け、その騎士と結婚(玉の輿)となったため、自分も!と息巻いています。ある日、ガタイのいい男が困っている様子だったので声をかけたところ・・・と続きます。
攻め受け以外の主な登場人物は
アレク(受けの元同僚)、ザッカンリー(元騎士、剣術道場の主)ぐらいかな。
++攻め受けについて
攻めは寡黙でめっちゃ力持ちな木こりさん!良いですねえ、絶対嘘つかなさそうだし、浮気しなさそうだし、贅沢しないだろうし、最高最良物件と感じるんです。こういう方を旦那さんにしたいよう。めちゃくちゃ大切にしているんですよね、ランティのことを。本当に素敵。
キャラクターとして面白いのは受けかな。
おっちょこちょい早とちりで勝手な思い込みで、突撃&結婚してください!って頼み込んじゃうのですが、実は攻めは木こり。騎士さんに嫁ぎたかったあああああああああと最初めちゃ失礼なことをいいつつ大号泣。最初なんやこいつ、と思ったんですけど、そのあとすっごく頑張るんですよ。本当に良い子頑張り屋さんです。木こりさんとして住んでいる山中のボロ家を少しずつキレイに片づけ、キノコ山菜などを活用して食環境を豊かにし、売っている木をもっと高く売れるようにあれこれ考え・・・。このあたりの頑張るエピソードは読んでいてワクワクしました。
二人の掛け違っている思いも可愛いし、ランティ、ガォルグのキャラも好きだし、お話の読後感は良いし、読んで良かった!楽しかった!と思った一冊でした。ほんと楽しい!
伊達きよ先生の作品はどれも好きなのですが、今作はその中でも上位に入るくらい好みでした。
まずオメガバにありがちな差別はあるけれども、オメガのランティが下を向いていなくて逞しいところに好感が持てました。
素直で悪いと思ったらちゃんと謝れるし、勉強家で努力の人なんです。苦労を苦労とも思わないで自分の幸せの為に頑張れるところが素晴らしかったです。読んでてスカッとしました。
そしてガォルグの無口で愛想が無いながらも、ここぞというところで頼りになる格好良さに痺れました。命に関わることには怒るけれど基本的にランティの話をウンウンと聞いていて、ランティのしたい事を応援してるところにガォルグの愛情を感じました。
始まりが始まりだったので両片思い状態が続くのですが決して湿っぽくならなくて、どう決着つくのかワクワクするのがこのお話の凄いところでした。
タイトルからガォルグの秘密は何となく気が付くと思いますが、その秘密が明らかになる過程も凄く盛り上がりました。
2人はアルファとオメガですが簡単に身体の関係は持ちません。最後の最後に気持ちが通じ合って本当の夫婦となってからやっと結ばれるので、その点も凄く好みのお話でした。
オメガバ苦手な人にこそ読んで欲しい作品です。