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『わんにゃん(わんことにゃんこ)』でお馴染みの戸倉先生のお話です。
スピンオフ作品なので、やはり『わんにゃん』での戸倉先生ありきで読み進めると、その純愛っぷりがじわじわきます。(何せ、本編に当たる『わんにゃん』では、ジュンヤを狙う変なオヤジもとい准教授で、おちゃらけているようで、どこか達観している大人な存在でしたので)
戸倉先生は、思春期の頃から自分の性癖(ゲイであること)を自覚し、世間体だけを気にして、本当の自分と向き合ってくれない両親に対する失望と反発が、考古学という研究者への道を進ませたことが、この作品で明らかになりました。
『勉強して一人立ちしたい。。』戸倉少年(15)にとって、勉強は子供の自分が持てる唯一の武器。大事なものを守れるように、自分は勉強して武装する。。
そんな戸倉少年の隠れ家に現れたのが、7才下の小学生、銀。彼もまた、母親を亡くしてからアルコールに逃げてしまった父親を護りたいと、幼心に決意を秘めた存在でした。
幼い銀に自分の決意を語る戸倉少年と、その話を聞いて、父親の助けになれる自分になりたいのだと語る銀。(本当に健気な良い子)
しかし、語りながらも、一人で堪えていた思いを抑え切れずに泣いてしまう銀に、戸倉少年は幼い銀が抱えている淋しさに気づく。銀は、そんな自分を優しく受け止めてくれた『えいちゃん』が大好きになり、父親の自殺で施設に預けられた後も、いつかえいちゃんに会いたいという一念で、勉強して同じ大学に進学。
一方、研究者の道を歩く戸倉青年は、優秀ながらも(寧ろ優秀であるがゆえ)ゲイであることで、研究室内でも正当に評価されず、それでも。。と、道を極めようと邁進する日々を送っていた。
そこに成長した銀との思わぬ再会。『大事なものは箱の中』。。呪文のように、銀を大事に思うからこそ、距離を置こうとする戸倉。そんな戸倉の研究は、学会に『教授の研究発表』という、共同研究者のクレジットもない、まるごと盗まれる形で、唯一の支えさえも失いかけ、自暴自棄に陥り、心配して会いに来た銀を手酷く抱く。
自ら大事にしていた銀を失ってしまったと絶望する戸倉。その裏では、戸倉の研究を盗んだ教授の講演会に出向いた銀が、敢えて発表内容の細部を突き、会場内に盗作疑惑を振り撒く暗躍を。。
これがきっかけになり、戸倉は憧れていた現在の上司になる根岸教授にスカウトされ、銀とは別れようとする。しかし、戸倉への恋情を諦めない銀に懇願され、身体だけの関係でいいなら。。と、敢えて自分の本心を語らず、返事を返す。
この戸倉先生の心の葛藤と、銀の一途さだけではないブラックさにヤラレました!
そして、過去編から現在へ。漸く二人は心から結ばれます。
良かった!本当に良かった!
はっきり言って、銀のは殆ど執着愛。戸倉先生のは純愛なのだと思います。銀に対する態度(本心)が可愛くて、精神的には『受け』なのかもしれないですね。(銀は小さい頃から自分以外の誰かを護りたいと思うような子供だっただけに、精神的には『攻め』なのでしょう)
描き下ろしは、本編がシリアス調だったので、オチに笑いました。がんばれアラフォー!
ズルいくせに脆くて臆病なアラフォーとそんな男を20年以上も一途に思い続けてる
健気な大型ワンコくんのお話。
「わんことにゃんこ」シリーズに脇キャラで出てた時、戸倉先生が苦手だったのと、
あらすじに書かれていた「愛人契約」とう文字が引っかかって
購入を躊躇していたんですけど買って正解!本当に良かった。
戸倉先生の相手なんだから受けもどうせ緩いキャラなんだろと思っていたら
銀が予想外の本当に良い子で…何回か泣かされそうになりました(笑)
最初は銀が2年ぶりにアメリカから日本に帰ってくるところから始まりますが
省略して過去の話へ。
2人の出会いは戸倉先生が15歳で銀が8歳のときに知り合います。
15歳の戸倉先生が美少年で萌えました(笑)
戸倉先生は両親とそりが合わず銀もお父さんが酒びたりと
それぞれ家庭の事情を抱えていたのですが
2人ともお互いの存在が心の支えになっていきます。
しかし数ヶ月後悲しい事情から銀が施設に行くこととなり離れ離れに。
その10年後、銀が戸倉先生を追いかけて同じ大学に入ることで2人は再会するのですが
戸倉先生は自らゲイだと公言しているので、そんな自分と親しげにしていると
銀まで嫌な目に遭うと近づかないように忠告します。
それでもずっと自分の気持ちを真っ直ぐぶつける銀が健気で…
そんなある日、戸倉先生の論文が教授に盗まれしまい家でやけ酒をしているところに
訪ねてきた銀をほぼ強引に抱いてしまいます。銀は女の子としか経験がないのに。
手酷く抱かれているあいだもずっと辛辣な言葉を吐かれているのに
「ごめん…ね。こんな顔させて。えいちゃんの方がツラそうな顔してる」と
自分の方が酷いことをされているのに何回もあやまる姿にまたホロリ。
でも健気で良い子なだけじゃなくて戸倉先生の論文を盗んだ教授を
やっつけてくれた時カッコ良かった、惚れました。
根岸教授からスカウトされ他の大学の研究室に移籍することになり
縁を切ろうとする戸倉先生に自分との繋がりを残して欲しいと
銀がすがりつくんですけどそんな銀に体だけの関係を提案します。
あーだからあらすじに愛人契約と書かれていたのかと思いました。
それから話は過去から現在に戻り、とうとう銀の執念に負けて
2人は心から結ばれるんですけど最後はあまあまで本当に良かった。
Hシーンが全部で3回あるんですけど濃さも内容も良かった。
話の内容も良くかなり満足できました。
あと少しだけ出てくるデブ猫ちゃんが凄く可愛かったです(笑)
知らずに買ったが「わんことにゃんこ」スピンオフだ~っ!!
それも戸倉先生vv
戸倉先生の過去編ですね。
結構「わんにゃん」でちゃらんぽらんな雰囲気を出してた先生ですが
過去には結構苦労してるみたいです。
その頃に出会った少年と今回カップリングのようですが
とにかく健気でいい子なんです!!
途中、銀の都合で(悲しい理由だけれど)離れ離れになってしまいますが
大学で再会!!(勿論、銀が追いかけてきたんですけどね)
だけど大学で戸倉はある意味注目の的(カミングアウトしてるから)
周りからの冷やかしも多しで苦労してます。
そしてなんといってもムカつく野郎が戸倉の所属している研究室の教授!!
戸倉の研究を盗んでなお、性癖に難くせつけて追い出した。
本当ムカついたけれれど、銀が仇とってくれたのでスッキリ!!
そしてこの道を目指すきっかけとなった教授にスカウトされて
2人はまた離れてしまうのですが、身体だけは続いてる。
もうね戸倉先生が銀を好きなのバレバレなのに
銀の為にっていいながら一線引いちゃってるんですよ。
フフフでもね、銀だっていつまでもお子様ではないのです!!
ちゃんと戸倉先生をGETですよvv
たがが外れた先生は14年分の愛情を銀に注いでましたけどね(笑)
そしてまた「わんにゃん」シリーズ再会されるということで
このカップリングも含め楽しみですよねvv
わんこにゃんシリーズのスピンオフということですが、わんにゃんシリーズでもなかなかいいキャラの戸倉准教授!
わんにゃんシリーズ内でもちょこっと何かあるな!とにおわせていただけについに出たか!待ってましたー♡って思いました(笑)
だいじなものは箱の中って題名なだけに、戸倉(攻)は大事なものは大切に大切に傷つけないようにしまっておきたいのでしょうね…過去の話では戸倉はなかなか辛い思いをしたようで、自分と同じ思いをして欲しくないがために銀(受)を傷つけてしまう…でも、銀は何をされても戸倉に対する愛情が大きく戸倉を責めない…相手を思うからこそ自分の気持ちを伝えない…相手を思うからこそすべてを受け入れる…
最終的にはお互いの想いが通じラブラブでしたが、あの戸倉准教授から「言えなかった14年分めいっぱいお前を愛したい」のセリフを見たとき、本当に嬉しかったです♡その後は、好きだの愛してるだの甘〜いセリフ付きでたっぷり銀を可愛がってました♡
大人の男が本気になると逆にこっちが照れるわぁ(笑)
戸倉准教授の色んな顔が見れて素敵な一冊でした♡
そして、受けの銀のことほぼふれていないレビューですが(笑)銀の執着もなかなかのものでした!エッチの時の表情はなかなか可愛かったです♡
ごちそうさまでした♡
表紙だけ見れば2人ともアラフォーと思えない艶めかしさ。
スピンオフ作品らしいですが、もととなった作品は未読です。
冒頭で、主役の2人があまりにも個性的でこれは向いてないかも…と思ったのですが…読んでよかったと思いました。最後の方は本当ぐっときました。
遊び人を振舞う戸倉教授と、そんな教授に子供の頃から一途なアメリカ暮らしの銀。
2人とも飄々と掴みどころのないキャラクターですが、恋人なのかと思ったら戸倉の方は頑なに「愛人で身体だけの関係」だと言い張ります。
そんな関係を10年以上続けているのですが、間に2人が出会ったころの回想と何故こんな関係を10年以上続けているかの説明が入ります。
愛されることに慣れず、愛情に臆病な受けというのは色んな作品で見られますが、自分で自分を傷つけ、愛されることを知らず、一人で全て抱え込んで耐える攻めというのはなかなかお目にかかりません。お目にかかれないけれど非常に好きな心を揺さぶられる設定で、思いもしなかったところでこんな作品に出会えてとても嬉しかったです。
精神的には銀が攻めでも大丈夫なお話です。
「自分と居たって幸せにしてあげられない」と言う戸倉と、何度も何度も根気よく「愛してる」といい続ける銀。
もう堪らなく切なくきゅんとなりました。
一つだけ気になるのは戸倉が銀を受け入れられない理由。戸倉が「ゲイだから」ということに始終しているのですが、中高生ならともかく、大学院や社会に出ていい年齢になったのにそんな子供っぽいいじめが蔓延しているのかどうか疑問に思いました。大人になると遠慮される、気を使われるならともかくあからさまな嘲笑というのは10代よりぐっと減ると思います。
万一あっても自分自身成人したら立ち向かえるはずで(割と地位も権力もあるし)なぜはなから「大事なものは箱の中」「大事なものは自分の傍に置かない」と決め付けているのか少し納得いきませんでした。