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諸行無常のドメスティック・ラブ・ミステリ、浄化と再会編。
下巻ですので、この巻でミクの謎が全て解けます。
その先に待っていたものは・・・
そう思うと、上巻の冒頭にネオとバンビが「涅槃(ニルヴァーナ)へようこそ」とミクを受け入れる言葉を発しますが、彼等は知っていたのですね。
彼がどういういきさつでここに来たのか。
ただ、彼が遺した想いのその元までわからなかったので、それをネオは調べていたのです。
しかしネオはミクにきっと、想いを遺す切なさを見て惹かれ始めていましたから、それを言ってしまったらミクがいなくなってしまうと、
それを知っていたから迷っていたのです。
ここでも、チビキャラ展開とシリアス展開のギャップが効果を発揮します。
この見せ方、好き好きがあるでしょうが、自分としては好きです。
ミクが思いだしたみく(実玖)との思い出。
切なかった、悲しかった。
こういうの弱いんデス・・・思わず貰い泣きしてしまった・・・
ミクが書き置きを残して出て行ったあと、記憶を取り戻し寺に戻ってきた時、寺にいた時の記憶を失っている。
そして心配したネオにかけた言葉は「はじめまして」
ひょっとしてこれは悲しい別れになってしまうのか、と思いきや。。。
きっとミクは気がついてないんだろうな~いや、それが当たり前と思っているのだろうか?
安楽寺に、ネオに遺した想いを。
そんなハッピーエンドが待っていてすごくすごく救われたのでした。
後日談には大きくなった12年後の実玖ちゃんが登場します。
バンビをお嫁さんにするんだって♪
阿仁谷さんの描く女性(女子)はとてもキュートで魅力的で大好きです。
阿仁谷さんの描くエロはとても色っぽくて扇情的でそそられます。
今回はちょっと少なめでしたが、次回もうちょっと見せてね!と期待しつつ
BLからはちょっとご無沙汰の阿仁谷作品ですが、どうかまたこのOPERAで独特の世界を見せてほしいと願います。
絶対一気読みがおススメの続編は、ネオの過去の禁忌的なエロスから始まる。
上巻でも名士で先生とネオが呼んでいた人物との淫らな関係が見えたけれど、
あの時の二人はこうだったのかと言う展開から入る続編、コミカル能天気に見えた
ネオの煩悩の一つが先生との情事で得た快楽。
気持ちをどこかで引きずりながらも新たな思いがいつしか生まれている。
しかし、その思いに正直になる前にミクの記憶が戻るのですが、それと同時に
今までの寺での記憶が失われてしまった。
そして驚愕のラストに向かって走り出す、それでも最後の奇跡がこわばりそうな心を
切なさを愛しさを全て救ってくれるような展開でとても素敵でした。
この手のファンタジー系の話は感動を呼び起こすのだと実感した素敵な作品です。
“上”を読んだ段階では、シリアスな流れの後に来る急にキャラクターがチビになるというギャグ展開がどうにも受け付けられず、ウンウン唸りながら読み進めていました。
それが、全てがエンディングに繋がる伏線だったなんて!
ミクが過去の記憶を部分的に取り戻すと同時に、ネオと過ごした時間を忘れてしまうというところから、怒涛のエンディングに向けて一気に話が展開します。
ラストに繋がる最後のエピソードでは、バッドエンドが見え隠れし「どうかハッピーエンドであって!」と心から願いました。
このままのエンディングだったら、この本はもう二度と開けないと思う程、胸がギリギリと痛み、思わず目をつぶってしまうような展開でした。
「僕が何を思い出しても、僕のそばにいるって約束して」
失った自分の過去に言いようのない不安を感じるミクと、すでにミクの過去を分かってしまっているネオ。どちらが辛いんだろう。どうしたら一緒にいられるんだろう。二人の心の葛藤が、見つめ合い、絡まる視線に表現されています。
ネタバレ設定していてもこれ以上は書かない方が良いと思うので、ぜひご自分の目でラストを確認して頂きたいと思います。
“上”は萌えひとつ評価をつけましたが、“下”は間違いなく神評価です。
あ、タイトルは私の心の声でした(笑)
最後の最後、真実が明らかになった瞬間
思わずゾクっとした、ずっと貼られていた伏線
少しずつ拾っていった記憶の先の真実。
大切な女を失くし、その人から預かった大事な子供を殺してしまった
そう思っていたのもまた事実ではない・・・
え!?ちょっ・・・・・ちょぉおお・゜・(ノД`)・゜・
失った記憶を取り戻して失った記憶。
ずっと押し込めてきたネオの想い。
どうせあっけなく捨てられてしまうものならば最初から欲しがらない
過去の恋愛の記憶から自ら押し込めていきた気持ち。
泣すがる姿を見たあとでの事実発覚もろもろで
思わず泣いてしまった。
こういうのに弱いのよ・・・ワタシ。。。。
最終的なオチはオイオイwwwと思うお話でしたがww
なのだけれど、一生気持ちはうつろわず、きっと攻は受を看取って一緒に逝くんだろうなと思うとなんだかすごく胸がキュンとしました。
攻がずっと若い姿のまま・・・・・それって一生絶倫・・・?ハァハァ
と、ふらちなことを思ったのは内緒ですww
形はどうあれ、ハッピーエンドがいいよね
帯と表紙に躍る文句はある意味嘘ではありません。
ただそれを全ての人が静かに笑って受け容れられるかと
問われれば、いまだ凡夫の評者は正直無理でしょうと
苦笑で返すしかないでしょう。
ただこの物語が男同士の色欲抜きで描けるかと問われれば
否と答える自信が不思議とございます。
消せず解せず割り切れない煩悩が、もしかしたらこの物語の
本当の主役やも知れません。
真実を語る為に延々展開した方便がこれなのかと言う脱力感は
否めませんが、方便にも一理はきっとあるのでしょう。