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表題作神さまのおそなえもの

裏山の祠の神さま 玖上様
祖母と田舎に住む大学一年生 澤井佑一 19歳

同時収録作品甘くとろける

大学生 雄一
カメラマンの親類で初恋の人 ひなた 35歳

同時収録作品きゅってして

モテるのにすぐ振られる幼馴染み 結城弘晃
幼馴染みの大学生 山瀬トモ

その他の収録作品

  • 甘く、とろける その後のふたり。
  • きゅってして その後のふたり。
  • 描き下ろし:神さまのおそなえもの「ずっといっしょ」
  • あとがき

あらすじ

押しに弱い大学生の佑一の日常は、姉が近所の祠に姪の春を置き去りにしたことから一転! 祠の主=玖上様のお供え物になってしまった春を助けるため、自分を捧げるはめに。気がつけば俺様な玖上様に毎晩×××されて…!?ほか、可愛くてキュンとする短編二作も収録?

作品情報

作品名
神さまのおそなえもの
著者
三国ハヂメ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアコミックス
発売日
ISBN
9784861346224
2.9

(11)

(0)

萌々

(2)

(7)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
5
得点
30
評価数
11
平均
2.9 / 5
神率
0%

レビュー投稿数5

優しい神さま

全体的にとても優しくて、かわいらしいお話です。

田舎の祖母の家に暮らしている大学生の主人公・佑一。
結婚して他県へ嫁いでいた姉が、旦那と折り合い悪くして赤ん坊の春を連れて帰ってきてます。
行き詰まった姉が赤ん坊を裏山の祠に置いてきた為に佑一が探しに行きます。
するとそこで出会ったのは、赤ん坊はお供え物として自分がもらったという祠の神さまの玖上さま。
返してほしいと頼む佑一は、代わりにお供えになることに。

お供えものを食べるというのは、エッチをすること。
佑一の表情はとても色っぽいですが、行為自体はエロい感じがしません。
喰うというわりにはこの玖上さま、とてもやさしいのです。
見た目も怖い感じがしなくて、酔狂なイケメン神さまっていう雰囲気がします。
佑一に付いて家まで来るのですが、丁度祖母がギックリ腰で入院したり、姉が旦那と話し合うために春を置いて話し合っておいでよ、と提案して、丁度春休みもあったので、赤ん坊の世話を二人でするのです。
それが、玖上さまは春の面倒をよく見てくれるし、毎晩抱いていても彼を気遣ってくれたりと、とても優しいのです。
それには、祖母の信仰心と、子供の頃佑一が祠を秘密基地にしていつもそこにいたのが嬉しかったという、そういう素地があればこそ。
何より、佑一が優しい子だったのが気に入っていたということもあるようです。
姉の抱える事情とか行動とかにこだわってしまうと、う~ん、、、ってなってしまうのかもしれないのですが、
玖上さまと佑一の関係だけ見ると、とても穏やかで優しくて柔らかい、いい話ではあるのです。
何よりこの玖上さまの、ふわふわっとした雰囲気がとてもいいのです。
【その後】の話では、佑一が社会人になっても車で一時間かけて通勤して玖上さまは通い妻(?)で甘い関係を続けている姿が見られます。
この佑一、最初の頃はそれでも男の子っぽい感じがあるのに、話が進むにつれてちょっと女子っぽくなっていきますw

【甘く、とろける】
大学に入って、親類の家が空いているからとそこに一人暮らしすることになった主人公。
家主は実は主人公の初恋の人でカメラマン。
海外に行っていたのが、突然一時帰国して同居することになるのだが、そのカメラマンは実は生活能力が全然ないダメ人間。しかも35歳なのに天然?
一緒に酒を飲んだ時、思わず「好き」と言ってしまうと、「してみる?セックス」
悩む主人公だが、彼が男とキスをしているのを見て嫉妬にかられセックスに持ち込む。
実はこの年上、ほんとうに真の天然で男とは経験のない人だったというオチつきw
35歳に見えないです。

【きゅってして】
昔は小さくて自分を頼ってくれていた幼馴染はいつしか自分より大きくなって、モテる男子に。
だけど、彼はいつも付き合う彼女にふられてしまう。
その理由は幼馴染といるほうが楽しいから。それだからいっそ僕とつきあって~と思わず流れでセックスへなだれ込み・・・のはずが殴ってしまい。
この話って、割とすでに両思いだった設定で、重点はエッチが何回やっても拒否してしまって最後までできないってこと(驚!)
そんなだと、彼女がまたできてとられてしまうと不安になって、そこで、受けはいきなり帯紐を持ってきて縛ってってー!?
かわいい話ではあるんだけど、何か話が唐突にすり替わった感が?

受けが女子っぽい感じになってしまうのが気になるが全体的にかわいい。
話としては、やはり表題が一番いいかな?
玖上さまが魅力的だったので、萌え評価をいたします。

1

そそるタイトル

なんとなく神様にお供えと言う感じがそそられる、甘いファンタジーの予感がする。
内容的には確かに甘いけれど、そこに家族のちょっと痛いいざこざがあって
赤ちゃんを神様の祠に置き去りにしちゃうあちゃ~な展開にびっくり。

でもその赤ちゃんをしっかり保護してくれたのが土地神様の玖上様。
夫婦ケンカで精神的に弱っていた姉が発作的に赤ちゃんを祠に置いてきたことを知り
大学生の弟の佑一が姪っ子を探しに祠にいき、そこで姪っ子を抱く玖上様に出会う。
姪っ子を御供え物と言い、返さないと言う言葉になんとか返して欲しいと願い、
その代りにその身をささげるように言われ、神様に抱かれる。

小さな頃から玖上様の祠が秘密基地だった佑一、神様も佑一が来るのを楽しみに
していたなんて言う、結果的に人間と神様との甘いラブ。
ちょっとイメージしていた内容とは違うけど甘くて切ないお話でした。

後は歳の離れた親類でカメラマンで初恋の人と大学生とのお話、見た目は35歳に見えない
いつまでもキラキラした可愛い感じのひなた、海外から一時帰国して、
元々ひなたのマンションで、留守の間大学に便利だと言う事で一人暮らしを
始めたばかりのときに帰って来たひなたと期間限定で同居することになる。
憧れの初恋の人はとてもだらしなくてダメダメな大人で、でも写真を撮る姿は
昔と変わらずキラキラして、やっぱり今でも好きだと・・・
歳の差カップルで、年齢を感じさせない可愛い受けが萌える作品。
甘めのストーリーが好きな人にはおススメですね。

1

どの作品も優しくて癒されました。

『神さまのおそなえもの』は雑誌で既に全話、読んでいました。
雑誌で読んだ時は、読後感は可もなく不可もなくって感じで、
新刊で買いたいかどうか微妙すぎたので、しばらく考えようと思っていたのですが、
いつもの書店で特典つきフェアがあり、特典ペーパーも付いているので、
その機会に新本で購入しました。

『神さまのおそなえもの』、『ずっといっしょ』
本編は、もう一度、最初から読み直しました。
雑誌で読んだ時と萌え具合や感想は変わりませんでしたが、
受けの佑一くんの小さい頃のエピソードが可愛かったです。
神様とお供え物の話、深刻すぎない感じが良かったです。
第1話、其ノ一の、扉絵の裏のページに描かれているイラストがとても可愛いです。
第3話、其ノ三の、最後から2ページ目、
佑一くんが攻めの玖上様の裾を遠慮がちに掴んで引き止めるシーンが良かったです。
描き下ろしは受けが社会人になった時のお話が描かれていますが、
数年 経っても仲睦まじい二人が見られて微笑ましく思い、癒されました。

『甘く、とろける』、『甘く、とろける その後のふたり。』
受けの年齢は35歳ですが、つい攻めと同年代だと錯覚してしまうほど、
とても35歳には見えませんでした。
少し天然が入っている受けが可愛らしかったです。
受けが恋愛経験豊富そうだと誤解して無理やり抱こうとした攻めが、
途中で受けが初めてだったのだと、誤解だと気付き、
反省して優しく抱く場面があるのですが、
この作品を読む直前に読んでいた花川戸菖蒲 先生の作品
『年上マスターを落とすためのいくつかのマナー』と
状況や受けと攻めの人物設定などが酷似していたので、驚きました。
殆ど全く同じ設定や描写でも、作家さんによって味わいの違う面白さを
思わぬ所で楽しむことが出来ました。

『きゅってして』、『きゅってして その後のふたり。』
受けは可愛い男前な人ですが、攻めに抱かれる時に暴れてしまうから
縛ってほしいと、攻めの思いに応えようと色々と工夫する受けが健気で、
可愛いのに男気があるところに好感を持ちました。

あとがきに、『神さまのおそなえもの』の受けの名前と
『甘く、とろける』の攻めの名前が同じだったと書かれていますが、
あとがきを読むまで全然 気が付きませんでした。 f(^^;
名前の読みは同じでも漢字は違うので、名前は気になりませんでした。

今回の評価は、迷うことなく「萌」評価です。
どの作品も、ほんわかと温かく、優しくて癒される作品だと思いました。

1

心優しい神さま

可愛いお話ばかり詰まった短編集です。表題作は、ホッコリと心が温まるような、心優しい神さまとお人好しな人間のお話です。

『神さまのおそなえもの』
お姉ちゃんの取った行動から、神さまのおそなえものになってしまった大学生の佑一。でも、神さまが全然俺様じゃなくて、育児も手伝ってくれるような優しい神さまなので、無理やり感はなく安心して読めます。二人でお姉ちゃんの子供を可愛がってる様子は、まさに家族のようでホノボノとします。佑一が働き出してからは、神さまが通い夫になっていて、身内にも嫁公認になっていたのが良かったです。

『甘く、とろける』
年下の雄一の、押せ押せな感じが良かったです。35歳には見えないひなたは、仕事はできるのに私生活はダメダメなところが可愛いです。

『ぎゅっとして』
幼馴染の関係から恋人に昇格して、初めてのエッチに戸惑って手や足が出るトモが可愛いです。結局、弘晃を他の女の子に取られたくないと、手を縛ってエッチをする一生懸命なトモにキュンとなります。

1

深刻さゼロ+人の良さ全開=ほのぼのBL 

いわゆる生贄モノBLなんです。
なんですが…深刻さがゼロなんである…。
生贄モノにありがちな、犠牲的精神とか悲壮な決意とか、そういうものはゼロ。
贄となった後の…妖しい官能の世界とか、めくるめく怒涛のような快楽とか、
背徳とか神秘性とか、そういうのもナシの方向です、ホントに。
いやね…神様の供物になった以上、美味しく食べられて(SEX)るのは事実なんだけど、
がっつりしっかり犯られちゃってるのも事実なんだけど…
ともかくシリアスな悲壮感がゼロなんです。
とにかく主人公・受様が貧乏クジ体質でありまして…頼まれると嫌とは言えないタイプ。
ノーが言えないまま、頼まれるとなんとなく引き受けちゃって、
気づけば、厄介事を引き受けるのがスタンダードになってるような人なの。
で…ついでに言えば、生まれてこのかた地元を出たことのないジモティーで、
大学には片道1時間半かけて通う、生粋の田舎者。19歳。
昔気質なばあちゃんと二人暮らしなのだという、割に親近感のもてるタイプなんですよ。
Hシーンさえなければ、BLになぞ登場しなさそうなタイプだよねぇ。
そして基本的に、人が良い。ものすごく。
だからなのか何なのか、ものすご~く日常感に満ちていて、終始和んでる(笑)
加えて、生贄を喰らう神様のほうも、これまた人が良い。
Hもするけど、子守りもしてくれる。
縁側で子供を膝に日向ぼっことか、お昼にいっしょにパスタ食べたりとか、
普通にやってるよ、神様のくせにねぇ。
とてつもない日常感は、Hシーンの存在感すら打消しにするのか(驚)
なんだかよくわからないうちに、読者をほのぼのっと和ませてくる。
とにかく「深刻さゼロ」と「お人よし100%」が加わると、
ほっこり可愛いBLが出来上がるらしい…たぶん。

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