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富士見二丁目交響楽団シリーズ第1部第2巻です。
これは初期作品の中で好きなお話です。
いまだ熱中症がそんなに広まっていない時代。平成6年20年前ですから!「水風呂につっこんで冷やさないと命にかかわる病気」があることを初めて知りました。
『さまよえるバイオリニスト』8月14日~
お盆に実家に帰っているうちにアパートが全焼、知人友人も旅行で頼る人がいない。給与振込も機械ミスで手持ち残金もない。
仕方なく強姦魔だけど自分への恋心をおさえてくれてる友人状態圭のマンションになんとかたどりつくが圭は旅行中で不在。体力もなく扉の前で熱中症で意識を失う。
このくだりがものすごく現実っぽくて暑くなる。
8月20日五十嵐くんと写譜。酔った尾山に襲いかかられる。
8月22日圭と同じペンシルマンションへ入居
・圭の不在時「ライナーノーツ 圭 フィンランディア」(プレミアムブック「フジミ・ソルフェージュ」収録)
・モーツアルトの石田さんが二人の仲に気付いた「モーツアルト日和」(第4シリーズ外伝「その青き男」収録)
『コンサートはお好き?』
悠季メンコンのソリストへ。練習は防音のため圭の部屋へ日参。
圭は一緒にいると悠季への恋心がおさえられないようになり「諸君の音が聞こえません事件」=オケの音でなく悠季の音色ばかり聴いてしまう。
9月27日M響から飯田さんはじめ11名フジミに入団
10月4日ブラボー事件・ほだされ合意初H
10月5日アマーティの写しをキスで借入・圭が怖くなくなった
<主な曲>
メンデルスゾーン64番バイオリン協奏曲ホ短調(定演・悠季ソリスト)
シリーズ二作目、まだまだ勢いは衰えず。
クラシックの荘厳な調べを背景に、悠季と桐ノ院の恋は確実に進んでいきます。
ヤリタイのを必死で我慢してる俺様男の痩せ我慢が大好物な私ですが、アパートが焼け出されて部屋に転がりこんできた悠季を前にして、エロい欲望を我慢してる桐ノ院の姿に、ツボをくすぐられまくってニヤニヤニヤニヤ。
「たすけてください。きみが欲しい……」
きゃー/////
我ながら気持ち悪い。
シリーズ2冊目になります。私的には1冊目よりも好みでした。悠季と桐ノ院の感情の推移が細やかで、1冊目とは違った意味での読み応えがあります。
収録作
・さまよえるバイオリニスト
・コンサートはお好き?(←ブラボー事件)
「さまよえるバイオリニスト」は、タイトルそのものの内容です。アパート焼失で困り果てた悠季が頼ろうとしたのは桐ノ院。しかし彼は不在で、体調不良の悠季は彼の部屋前で遭難しかけてしまい、しばらく彼の所に居候させてもらうことになります。寝食を共にすることで桐ノ院をより好ましく思うようになっていく悠季。そんな悠季が選んだ次の住居は、桐ノ院と同じマンションの真下の部屋でした。なお、悠季の遭難時に桐ノ院が不在だった理由は『フジミ・ソルフェージュ』収録の「フィンランディア」に書かれていますので、こちらも合わせて読まれることをオススメします。
「コンサートはお好き?」は、悠季の激しい一面が見られる話です。フジミ定演も決まり、頑張って練習を・・・という状況になるのですが、指揮者である桐ノ院が絶不調になります。悠季への熱く激しい想いが自制心を揺らがせるほどまでに強くなったせいで、悠季のバイオリンの音しか聞こえなくなるのです。理性で押さえきれない自身の想いに焦ります。そんな桐ノ院にほだされている(恋ではなく好きという気持ち)自覚がある悠季は、彼の気持ちを受け容れようとします。けれど上手くいかず、苛立った悠季は自分の右手を傷つけてしまい、後にはバイオリンまで叩き壊します。最後には2人は理解し合って、桐ノ院は本懐を遂げますが。ちなみに、壊れたバイオリンの代わりに桐ノ院が用意してくれたのはアマーティ写し。M響の助っ人さんたちも今回から参加しています。
1巻で、思い余った上に、壮大な勘違いをした圭(攻)が悠季(受)を
無理やりいたしてしまった後の2巻。
圭の苦悩ぶりがいいですね。
そして、2人が所属するアマチュアオーケストラの再生への第1歩。
やはり、万能であろう設定の攻が苦悩するストーリーはとても
好みです。
悠季のアパートが消失してしまい、圭のマンションに転がり込むことに。
その上、圭は、指揮者としての立場から、
悠季が、アマチュアが好きにやっているのが魅力だと思っている町のオーケストラに
M響(プロ)のメンバを入れようとする。
悠季は、上手い人を入れて、「町のオーケストラ」を
台無しにしようとする圭に大反発をします。
また、2人の関係も、大進歩かな?
圭の苦悩の発露がたまりません。
富士見二丁目交響楽団(通称フジミ)のコンサートマスターの悠季が、帰省先の実家から帰ってくると、住んでいたアパートが全焼。
気前よくお金を実家の両親たちにも渡してきてしまったから、持っているお金もなく、銀行に行くも振り込まれているはずの給料が振り込まれておらず、大ピンチを迎える。
あちこちに連絡をして、何とか宿を確保しようとするも、折りしもお盆休み。
連絡を取ろうとした人間はことごとく不在にしている。
居場所がなくなってしまった悠季は、仕方がなくどうしても避けたかったけれども、楽団の指揮者・圭の部屋にころがりこむはめになる。
以前、悠季は圭に襲われたことがあり、和解はしたものの圭は悠季に対する想いを忘れられずにいた。
けれど、自分の家の前に倒れていた悠季を圭がほうっておけるはずもなく……。
という。
結局、圭がどんどん煮詰まっていく中で、悠季も悠季で当然ながら、自分のことで精一杯で圭の異変に気がつけなくて、それを回りに責められたりいろいろしているうちに、結局、悠季も悠季でキレちゃって。
今度は、悠季が許可を出して二度目の行為になる……という感じ。
もどかしい感じはすごくあるんですが、いかんせん、基本的には悠季視点で物語が進んでいくので、すっごくもう一度関係を持つことを悠季が嫌がっていることは伝わってきてたのに、突然、そういうことになってしまった流れが、私の残念な頭ではイマイチ理解できない。
もうちょっと次の話も読めば、その後、どう悠季が考えたのかわかるからわかりやすいのかしら……?
ちょっと消化不良感が残る話でした。