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表題作ファラウェイ

アモン(ユージン・マクラード(26歳)大富豪の御曹司)
羽根珠樹(20歳)病院清掃員

その他の収録作品

  • ニューヨークの休日
  • あとがき

あらすじ

祖母が亡くなり天涯孤独となってしまった羽根珠樹。
病院の清掃員として真面目に働いていた珠樹は、
あるとき見舞いに来ていたユージンという外国人に出会う。
彼はアメリカのセレブ一族の一員で傲慢な男だったが、
後日、車に轢かれて瀕死の状態で運び込まれ、息を引き取った
ーーーはずだったのだが…
なぜかユージンはすぐに蘇生し、怪我もすっかり消えていた。
そして、今までとはまったく別人のようになってしまったユージンは、
突然「俺を許すと言ってくれ」と意味不明な言葉で珠樹にせまってきて…。
(出版社裏表紙より)

作品情報

作品名
ファラウェイ
著者
英田サキ 
イラスト
円陣闇丸 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
ファラウェイ
発売日
ISBN
9784344828896
2.8

(50)

(2)

萌々

(14)

(14)

中立

(14)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
14
得点
122
評価数
50
平均
2.8 / 5
神率
4%

レビュー投稿数14

こんなのも……ありでしょう。

「英田サキ」先生のファンであればあるほど、どうしても違和感を感じてしまうのかも。先入観に捕らわれずに読めば、これはこれでありでしょう。

個人的には刺激の強すぎない甘々BLも好きなので、傲慢攻あらためヘタレ朴念仁も嫌いじゃないですね。
所々にモフモフ萌がちりばめられてるのもまた良しです。

4

悪魔と恋。

英田先生による人外モノ。続編を含めてとてもよく作りこまれたお話だなと思いました。ストーリー自体面白いし、一歩踏み込んで神々と人間の歴史、生まれ変わり、愛することとは…、など宗教的、哲学的なネタも拾いながら読む楽しみも提供してくれている壮大なストーリーでもあるっていうか。軒並み評価が低くてビックリしました。さすがに皆さまのBL小説経験値の高さ、中でも先生の作品を読まれて来た期待値が判断基準となっていらっしゃるからでしょうね。幸か不幸かわたしはほぼ白紙の状態で読んでしまったのと、迂闊にも続編の方を先に読んでしまったことが評価に繋がっていると思います。。

総合病院で清掃の仕事をしている珠樹は天涯孤独の二十歳。幼い頃両親を事故で亡くし、愛情たっぷりに育ててもらった父方の祖母も鬼籍に入り半年。ある日、米国の大富豪で駐日大使のマクロード家当主が珠樹の勤める病院に極秘入院していること知る。アメリカから見舞いに来日した感じの悪い息子のユージンとひょんなことから接触した珠樹は、その出会いがとんでもない運命だった!…と後に知ることになる。

物語序盤、ユージンは訳あってアモンという名の悪魔に身体を乗っ取られてしまう。かつて己の魂の一部を預けた相手に許しを請うために、アモンは何千年もの間その相手を探し続けていた。彼は高次元のスピリットなので寿命は無いけれど、相手は人間だったため肉体を伴わないとコンタクトが取れない上に、相手が生まれ変わるたびに記憶を無くしてしまうので探し当てるのに困難を極めた。その二人がやっとのこと再会を果たし心から気持ちを許しあうまでの道のりが、ハ○ウッド映画ばりの展開で描かれていきます。

人間とそう変わらない悪魔の世界に親近感を感じさせてくれたり、濃いサブキャラやモフモフペットのサリサリの方が存在感をアピールしていたり…。飽きさせないエンタメ的サービス精神に溢れていて、読んでいて楽しかったです。しかし!続編を読めばこの物語が実は美味しい前菜のような位置付けだということが自ずと明らかになるでしょう。これを読んだのなら『神さまには誓わない』も絶対に読んで欲しい。

2

まるで宇宙人のような攻め、だった

2013年刊。
目の前で急逝した攻めがいきなり蘇生し、今まで何の接点もなかった受けにつきまとう…
序盤からして突拍子ない展開で戸惑ったものの、蓋を開けてみれば嬉しい事に『トンデモ展開で攻めの正体がなかなか掴めない』といった自分の大好きな類の話だった。
英田さんの小説を読むのはこれでやっと2冊目ってのもあり、作家に対しての先入観がなかったのも逆に良かった気がする。

作中では攻めキャラ達の人種は歴史によって神、悪魔、天使などと概念が変わってきたらしいが、自分の頭の中では"宇宙人"がしっくりきた。
根本自体が理解不能な攻めならば、単なる病院の清掃員に過ぎない珠樹にとって、訳の分からないまま傲慢な御曹司・ユージンに俺を愛してほしいと一方的に迫られ家に押し掛けられ、遂にはバハマまで連れ去られてしまうから混乱してしまうのも無理はない、と納得できるってのもある。

一体攻めはどうなる事かと思っていたが、探し求めていた人物が常識人で良心のある珠樹だったからこそ救われたね。
おまけに、いくら拒絶していても本来の攻めを理解しようと歩み寄っていくのだから優しい子だ。

この話は輪廻転生も絡んでくるが、珠樹の過去の魂よりも今の自身の気持ちを重視できた流れも良かったと思う。
もしかして珠樹だったら元のユージンにとっても良き理解者になれた可能性もあるけれどね。

ただ、見かけユージンでも中身は違っているので、残された彼側の家族を騙していく形になる訳だ。
いくらユージン自身の希望を汲んだとはいえ、彼の改心を心から喜んでいる気持ちを裏切っているのに変わりないのは複雑なものだ。
まぁ、ユージン自身をどうすれば良かったのだろうねってのが一番難しかったところだろうなとは思うのだが。
あと、一度きりとはいえ攻めが他の男を抱くってのも本来は有り得ない。
その辺りも、攻め自身が人の恋愛感情を理解できていない宇宙人だから…と、思わざるを得ないのだ。

何はともあれ、スルーせずに読んで良かったと思えた一冊だった。
脇キャラのスピンオフもあるとは嬉しい。
勿論こちらも読む予定だ。

2

ファンタジーを意識した恋愛物語

悪魔が憑依した青年から恋される青年の話。
あとがきによると、初めてのファンタジーで、ファンタジーを意識したけどそうならなかったみたいです。

あとがきの作者説明
---
リンクスから初めての本で、ジャンルはファンタジー
攻めが人外であるだけで、設定は現代、
珠樹はほんわか
亜門はへたれの朴念仁
サリサリの黒いもふもふ萌
アモンの友人 アシュトレト→「神様には誓わない」でケーキ職人に恋をする 
人間を好きになった時、悪魔側の辛さや苦しみがあり、書いていて切なくなった
---
ファンタジーと言うけど、異世界が舞台ではない、現代社会。
だから、普通の恋愛物語でした。
それなりに、楽しめました。
---
エジプト時代の話。
アモン神と若い王の契約 若い王は、珠樹の前世 
「来世の私を探して赦しを請え 私の中にあるお前の魂の欠片は戻る」
三千年探して三回巡り合った、三度目の生まれ代わり珠樹
でも、アモンは愛し方を知らないので、命令と無理強いばかりで心を動かせない。
ソロモン王の72柱や、魔法陣がでてきたり、矛盾だらけの今の宗教に対しての悪魔アモンの見解は的を得てると思ったり。
最後は、想いを通じ合えてハッピーエンドです。
読後、珠樹が今世の寿命を全うした後、魂はどうなるのか、考えたりしました。アモンと融合するのかな?

1

愛は悪魔すら救う

全く予備知識なしに読み始めました。
え、一度は心肺停止になったのに急に生き返って、性格も全く変わってしまって、突然バハマ?
頭の中はハテナマークで一杯になりましたが、訳のわからん設定に珠樹と一緒に振り回されてみようと切り替えてみれば、古代エジプトから存在し続けるという「高次元エネルギー生命体」、つまりは神であり悪魔であり、のアモンと、3千年の間に3度生まれ変わっている人間の魂との、繰り返されてきた懇願の物語でした。
アモンは、1度目の生でエジプトの若きファラオだった人間にその魂の一部を溶け込ませたが、敵神アズライールに負けて誓いを守れずファラオが死んでしまう。魂の欠片を取り戻さなければ自分も消える、という瀬戸際で3度目の転生である珠樹に出会い、許してくれ愛してくれ、とそればかり。
当然反発の珠樹ですが経緯を理解してからはアモンに惹かれ始める、けれど包む愛より縛る恋を感じてる珠樹は苦しくなってアモンから離れてしまうんですね…
こうなってはじめてアモンも「人間的」な愛情を知り、2人引き合って求め合う展開になっていきます。それからのアモンの愛し方の甘いこと!

「ニューヨークの休日」
アモンが乗っ取った人間はニューヨークの超セレブなので、言葉や行為の甘さに加えて世界にいくつもある別荘やプライベートジェット等、贅沢度も凄くてまるで夢の世界。
珠樹はいい子なのでカネ目当て成分は全くないですが、読んでる私は「イイナーイイナー」の連発ですよ。
全てが上手くいって大団円、という感じの完全ハッピーエンドでした。

5

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