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表題作よみきりCitron 2013 Autumn

その他の収録作品

  • 市川けい「スロウデイズ」
  • ヤマヲミ「ひみつの童貞くんトートロジー」
  • きよみず光「聖人君子の密か事」
  • 峰島なわこ「Oh my chubby baby」
  • KUJIRA「チョコレートコスモス」
  • モモ花「僕らの正解」
  • 三角社ぴえ「さよならによろしく」
  • 名取いさと「ひらひらおちる3」
  • 吹屋フロ「仇椿ゆがみて歯車 第4話」
  • やまねむさし「何も知らない」
  • カシオ「三月怪談」

あらすじ

「Citron」がリニューアルしました。
オール新作読み切り。年に2度だからこその読み応え!

作品情報

作品名
よみきりCitron 2013 Autumn
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
シトロンコミックス
発売日
ISBN
9784799713891
4.2

(5)

(2)

萌々

(2)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
21
評価数
5
平均
4.2 / 5
神率
40%

レビュー投稿数3

キヨとイノのその後に激萌え!!

今まで読んだ雑誌の中で一番満足度が高かったです☆☆☆
(そんなにいっぱいは読んでいる方ではないのですが…)

■「スロースターター」キヨとイノのその後。
  生々しいこととは縁遠そうなふたりが、初めてエッチなことをするのです~!
  そこに至る過程も、イノの小悪魔を思わせるキスも、
  イチャイチャしたいのは俺ばっか?と悩むキヨの姿も、
  終わってから、我に返ってすごーーく真っ赤になるイノの顔も、
  アレで汚れたイノの手を自分のTシャツで拭くキヨも、
  お互いの気持ちを知って笑い合うふたりの笑顔も、
  もうもうもうもう、とにかく堪らなかったですよ~~!!

■「ひみつの童貞くん」オカとスギの出会いとフェラに至る過程。
  ふたりの家庭環境が分かって、だからこそお互いが必要だったのが分かって、
  オカとスギの絆の深さを改めて感じました。
  フェラのみ10年の陰にはこんなことがあったのですね…
  これを読んで、このCPへの愛着がかなり増しました☆

■「エロとろ」に載っていた峰島さんのおデブちゃんのお話、お付き合いしてから編。
  相変わらず、でぶっとなった受けのお腹がリアル。
  そんなお腹のおっさんに、逃げられたら俺の方がダメージが…と言ってる、
  Sメガネの攻めにキュンときちゃいました~~好きだなぁこのCP♪

■「金木犀にさようなら」の北見くんの新たなお相手とのお話。
  北見くん、乃木のことを結構思い出していて、やっぱいい子だ~としみじみ。
  お話の展開的にはキライじゃないのですが、
  お相手の先生の本当の人となりや真意が、ちゃんと語られないので、
  なんだか、北見くんが悪い大人に引っかかってしまったような印象が…!
  読めて嬉しいけれど、もうちょっと長い話として読みたかったな~~

これらのお話を読めただけでも1,000円の価値は十分♪と感じましたが、
初読み作家さんで、これはコミックを買いたい!と思う作品もいくつかありました。


・きよみず光さんの「聖人君子の密か事」
  誰にでも優しい聖人君子な年下攻め、態度も口も目つきも悪い受け、
  徐々に違う一面が描かれていって、愛情の深さを知って引き込まれました。
  話の持っていき方と魅せ方がインパクトありで、好みでした☆

・三角社ぴえさんの「さよならによろしく」
  すごく個性的な絵!なんだかとても愛おしいよ?
  冷蔵庫みたいな攻めの外見に驚いて、でもでもなんか癖になる感じ☆

・吹屋フロさんの「仇椿ゆがみて」
  ドラマチックさと迫力がいいな、ちゃんと通して読みたいです。

この吹屋フロさんのと、名取いさとさんの「日蔭蝶」の続きのお話のふたつは、
ガッツリ続きモノで、あらすじを読んでもちょっと分りにくかったです…
それが残念、本当にオール読み切り作品だといいのにな。
でもこの雑誌、
半年に一度出版されて、単行本化した本の番外編とか読めたらそれはすごく嬉しい。
そういう雑誌として定着したら、
毎回買ってしまうと思うし、シトロン愛が深まりそうです♪

7

新装開店☆スロースターター番外にキュン!

今まで隔月刊行だったアンソロが5月にリニューアルを発表して、出た新装第1号。
書名も「よみきりCitron」に変わり、年2回、秋と春の刊行になりました。
構成には単行本の番外編、全くの読み切り新作もあるのですが、旧Citronからの連載の続きも混じっているのです。
実はそれらについて、次の掲載が6カ月後?と思うと何だか腑に落ちない気もするのですよ。中の作品はいいのですが「本」としてどうか?と言えば、実はとても不安です。

この本で一番の注目作品は
◆市川けい【スローデイズ】スロースターター番外編です!!
あの、電車で出会いゆっくりゆっくりと進行した初々しいイノとキヨが大学生と専門学校生となって戻ってきました☆☆☆
高校を卒業しても彼等の歩みはとてもゆっくりで、そして未だに初々しい!
お付き合いをしだした二人、学校は別々だけど何かと時間を作っては短い時間を使って会っている。
一人暮らしを始めたキヨはイノに部屋の愛鍵を渡しているけど泊ったのは引っ越しの日だけ。
恋人としてステップアップをしたいと考えているのに、イノは性欲が薄そうだからオレばっかり…って悩んでるキヨ。
サークルの飲み会で酔ったイノがキヨの部屋を訪れて、本音を吐露する。
なんだ!俺だけじゃなかったんだ!
恋人になっても、その先に進むのにはやはりスローで手探りで、二人で確認しあって一歩一歩前進していくんだねv
思いっきり、久々にキュンキュンさせられました♪

◆ヤマヲミ【ひみつの童貞くんトートロジー】はオカとスギの出会い編。
そっかー!こんな事があったんだ・・・そしてオカのドSの始まりはここからだったのか!を知る話となっておりますよ♪
スギは、実は父親のDVでいつもいつも身体に傷やアザを作っていたのです。
オーディションで出会った其の日、いきなりお前の家に泊めてくれというスギ。
本当はスギに一目ぼれしていたオカでしたが、スギのその傷跡を見てゾクゾクしたものを感じるのです。そして芽生える強い気持ちと決意。
うう~ん、、、中々にいい話だったですよ。

◆KUJIRA【チョコレートコスモス】金木犀にさようならで乃木に失恋した、大勢がこっちのほうが絶対よかったのに!とブーイングが起きた北見君の話。
乃木の事を引きずっている北見にちょっかいを出してくる准教授。
彼に構われることに翻弄されているうちに乃木の事を考えなくなっている自分に気が付く。
ただ、北見が准教授を好きになっていたという部分が弱すぎて、エッチが唐突すぎて、ちょっと残念なのです。
北見くん受け・・・(涙)

◆名取いさと【ひらひらおちる】日陰蝶の続編の続き
この作品こそ、次が6カ月後というのに理不尽を感じてしまう連載作品。
先生の牧を慕う生徒の松浦との関係は、牧が優しさを見せた半面、過去にこだわり牧に執着する永田の存在が不気味で仕方なく、一体この話はどういう結末を迎えるのか気になって仕方ない作品だからです。
今回の衝撃は、永田が攻めて牧が受けるという逆転!永田が恐ろしいです。

◆吹屋フロ【仇椿ゆがみて歯車】仇打ちの話しでこれも連載作品で今回4話。
前Citronの時も少し間があいただけで時間軸も過去へ遡ったりした為に内容が?になってしまっただけに、今回のこのキリをつけた部分で果たして次がわかるだろうか、少し不安が残ります。
過去はここで終わり次回再び戻ります。

◆峰島なわこ【Oh my chubby baby】は、えろトロR18に載っていた、デブで不細工の年上受けものの続きというか後日談。
一応恋人になったデブでコンプレックスの塊の花おかと、ゲイの後輩・伊高。
3週間エッチしないと言われて落ち込む伊高だが、花岡の思惑とは?
伊高は太った腹が好きなのでダイエットは必要ないという結論でした(笑)
◆きよみず光【聖人君子の密か事】先日出た不憫BLでの作品がとても注目する作品だった作家さんです。
眉目秀麗・品行方正・才色兼備で皆から聖人君子とあがめられる年下の恋人は、自分にはても激しくむさぼるケダモノ!
表と裏の顔があることにイライラして嫉妬しまくる先輩だが、そんな先輩に告白してくる男性が現れた途端本性を現した!
この作品も面白いです!!
◆やまねむさし【何も知らない】
子供の頃、デブとからかわれたためか我が道を行く偏屈になってしまった主人公。
周囲に同調せず傍観を決め込み自分を見つめる同級生が大嫌いだった。
そんな彼と再会して、しかも職場が同じ学校で。
初めてきちんと会話して相手を知るという話。何気にこれは続編がありそうな気がする。
◆モモ花【僕らの正解】切ない系のお話といったらモモ花さん!
生徒に告白され、恋人がいると断る教師。彼等は許されない恋をしている。
高校時代の想いが通じるまでの切ないエピソードに追い打ちをかける結末!
その先にはもう「死」しか見えない・・・
◆三角社ぴえ【さよならによろしく】ぴえ作品といえばクマ男!今回は受けです♪
「貴方を3万円で抱かせてください」もうすぐ退職する後輩が先輩にお願いする。
好きだけど、そうじゃないんだ。
予定より早く退職してしまった後輩に、心残りから彼の部屋を訪ねてしまう先輩。
先輩のヌードのお腹が~!!妙にリアルにぽっこり肉肉しくて~www
◆カシオ【三月怪談】
こちらもエロとろR18からの続編になるが、これは単発でも理解できる。
英語教師の周と彼に片想いしている御曹司の安藤。ちょっぴり怪談めいた幽霊の力で周が変化してしまい、実は安藤とエッチしちゃってるのだけど、当の本人は気が付いてませんw

7

萌え・コメディ・シリアスのバランスが絶妙!

初読み作家さんも多かったのですが、
どれも比較的読み易くて、
バラエティに富んだ満足の一冊でした。


特に好きだったのは勿論コレ。
■【スロウデイズ】市川けい
【スロースターター】番外編です。
とにかく激萌えで非常に癒されました…!

私、本編の【スロースターター】は好きだけれど、
どちらかと言うと母親気分の見守り萌え的な
印象を持っていました。
でも、今回の【スロウデイズ】で
キヨとイノの関係が恋人的にちょっと進行して
腐的目線でのずきゅん!とした萌えをがっつり感じ、
この二人がさらに好きになった。
キヨ目線で物語は進んでくんだけど、
イノの胸中もちゃーんと感じられてよいのです。

そして私、市川さんの描く、
男子の悶々としたセルフツッコミが大好きなので、
今回のキヨの悶々ぐるぐるの思考が
とってもかわいくて悶え笑いましたw
イノに突然キスされて「小悪魔か!!!!!」って
思いながらのぐるぐるが本当にかわいくて…!

そしてまた、表情も豊かで雄弁。
エロ行為に感じてる顔もいいんですが、
照れたり驚いたり愛おしい目をしたり。
とにかくそこかしこに、萌えと癒しが溢れてました。


それ以外に好きだった作品↓
■【チョコレートコスモス】KUJIRA
【金木犀にさようなら】スピンオフ。
本編カバー下おまけのその後のお話です。
随分年上だろうゲイの准教授。
北見くんには意外なお相手な気はしますが、
本編がドロドロだっただけに、
気になる部分は幾つかあったものの、
ハッピーエンドでよかったかなと。
シリアスな心情を含みながらも、
読み口は比較的ライト。

※追記 「チョコレートコスモス」の花言葉、
    さっき調べたら「恋の終わり」なんですね。
    なるほど!

■【何も知らない】やまねむさし
同級生再会モノのラブ未満。
匂い程度なんだけども、キャラ立ってて面白かった!
憎めないキャラというかすごく魅力的です。

■【Oh my chubby baby2】峰島なわこ
ドSイケメン×おデブ先輩。
どっちの設定も、普段自ら選ぶことはないですが、
峰島さんの描き方はなんだかすごくかわいく見えた!
コレ読んだ後、既刊コミックス買ってしまいました。


その他一言ずつ↓
■【ひみつの童貞くん トートロジー】ヤマヲミ
【ひみつの童貞くん】出会い編。シリアスです。
シリーズ未読ですがこれだけでも
分かりにくさはほぼナシ。

■【聖人君子の密か事】きよみず光
周囲に隠している恋人関係のお話。
猫かぶりの聖人君子後輩×嫉妬に悩むガラ悪い先輩。
受の先輩のツンぶりがかわいくて萌え度高かった。
対格差も萌え(勿論後輩の方がでかい)。

■【僕らの正解】モモ花
病み系。私は苦手な方ですが、
物語のラストまでしっかり病んでて
好みな人はガツンとくるんじゃないかなー?と思う。

■【さよならによろしく】三角社ぴえ
絵で好みが分かれそうですが憎めない感じというか…
ストーリーだけ見ると王道っぽいけど、
このタッチがコメディ要素を含んでて
なんとも味がある。

■【ひらひらおちる】名取いさと
【日陰蝶】続編。本編未読ながら
重々しさが存分に伝わる。
シリアスかつ続きものなので
分かりにくかったのが残念。
好みは分かれそうで本編に手を出せずにいます。

■【仇椿ゆがみて歯車】吹屋フロ
続きもの・時代もの。復讐劇なのかな。
物語・絵柄ともに少年漫画っぽい印象を受けました。

■【三月怪談】カシオ
ホラーファンタジー。と言ってもホラー要素は薄い。
カシオさん独特の絵柄が明治末の時代設定に
なんともマッチしてる気がしました。


一冊通して見ると、
コメディ、シリアス、病み系、ファンタジー等々
すべてうまーく入っていて
バランスがいいと思います。
読み切りがほとんどで読み易いので
好みの作家さん探してる方にもいいかも。
ただ、折角「読み切り」とうたっているので、
全部ちゃんと読み切りにしてもらった方が
気にならずに安心して読めるかな。


そしてなにより、【スロースターター】好きな人は
是非読んで萌え悶えてほしいです(*≧д≦)

4

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